英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 戦争回避成功ルート |
その後リィン達は探索を続けていると別の牢屋がある広間に到着した。
〜ジュライロッジ〜
「ここも牢屋か……」
「見た所誰も閉じ込められていないようですが………」
牢屋がある広間に到着したリィンは呟き、エリスは不思議そうな表情で呟いた。
「いや――――」
「うふふ、ルバーチェの時と全く同じだったわね♪」
その時何かに気付いたラウラが厳しい表情である牢屋を見つめ、レンはからかいの表情で呟いた。
「だ、誰かいるのか………!?」
2人が見つめた方向から男性の声が聞こえ、声を聞いたリィン達が見つめるとそこには何とカイエン公爵や領邦軍の兵士達がいた!
「カイエン公……!」
「彼があのオルトロスの……」
「カイエン公……?誰だっけ??何か見覚えがあるのだけど。」
「あ、あのなあ……君はメンフィルの客将なんだからメンフィルと敵対関係だった貴族連合の上層部―――それも親玉である”主宰”の名前や顔くらいは覚えていて当然だぞ?」
カイエン公爵の姿を確認したユーシスは厳しい表情をし、リアンヌは目を細めてカイエン公爵を見つめ、心底不思議そうに首を傾げているエヴリーヌにマキアスは呆れた表情で指摘した。
「き、貴様らは!?」
「トールズの学生共……!」
一方リィン達に気付いたカイエン公爵達はそれぞれ驚きの表情で声をあげた。
「……どうやらヨアヒムに利用されるだけ利用されて、利用価値がなくなって幽閉されたみたいだね。」
「ま、当然の結果ね。」
「というか話を聞いた時からずっと疑問に思っていたけど”グノーシス”に頼った”ルバーチェ”の末路も知っているでしょうに、何で”グノーシス”に頼ったのかが未だに理解できないわよ。」
「”総参謀”であるルーファス様が処刑され、領邦軍の”英雄”と名高いオーレリア将軍が降伏し、更に度重なるメンフィル帝国領への襲撃によって大幅に戦力を減らしてしまった所に追い打ちとばかりのノルティア州の貴族連合からの脱退によって、藁にも縋る思いだったのではないでしょうか?」
「……まあ、その結果が”これ”だからね。”紅き終焉の魔王(エンド・オブ・ヴァ―ミリオン)”をその手にしてエレボニアの覇権を握る事をさっさと諦めて国外に逃亡すれば、命だけは助かる可能性はあったでしょうに。」
フィーは真剣な表情でカイエン公爵を見つめ、セリーヌは静かな表情で呟き、呆れた表情をしているサラ教官の疑問にシャロンは自身の推測を答え、クロチルダは呆れた表情でカイエン公爵を見つめていた。
「ええい、黙るがいい!き、貴様らのせいで私はあんな薄気味の悪い輩に頼る羽目になったのだぞ!?―――全ては貴様らのせいだ!しかも歌姫殿まで奴等といるとは……!私を見限ったばかりか、敵の軍門に降るとは歌姫殿には”結社”とやらの最高幹部としての誇りはないのか!?」
「物凄い責任転嫁っぷりね……」
「この状況でそんな事が言えるなんて、呆れを通り越してある意味感心するわね……」
「父同様”四大名門”の当主には到底見えない余りにも見苦しい姿だな。」
「自分達が劣勢になったからと言って”貴族としての誇り”を捨てて、なりふり構わないやり方をしていた公爵閣下にそんな事を言われる筋合いはありませんが。」
「というか、台詞もマルコーニとほとんど同じなのも笑えるわね♪」
「今の台詞、本とかで出て来る”三下”が言うような台詞だね、キャハッ♪」
「その意見には同感だ。それに今思い返してみるとメンフィルの”報復”を受けてから以降の貴族連合の行動もそれこそ”三下”がやるような余りにも愚かな行動が多かったな。」
「この後に及んで悪あがきとは………そう言う所も”似ていますね。”」
カイエン公爵の様子を見たサラ教官とセリーヌ、ユーシスは呆れ、クロチルダは不愉快そうな表情でカイエン公爵を見つめて答え、レンとエヴリーヌはからかいの表情になり、エヴリーヌの言葉にマキアスは静かな表情で同意し、リアンヌは呆れた表情でカイエン公爵を見つめ
「カイエン公。まさかとは思いますが、今回の件に御自分は全く関係ないと仰るおつもりですか?」
ラウラは厳しい表情でカイエン公爵を見つめて問いかけた。
「当たり前だ!”グノーシス”……正規軍やメンフィル軍相手に圧倒できる話を聞き、仕方なく奴の甘言に乗ったというのに……!」
「さ、最初は潜在能力を高める薬という話だった……あの薬のお蔭で我が軍に潜んでいたメンフィルの諜報部隊がわかった事や正規軍やメンフィル軍に勝てると信じた皆が、競い合って服用したが………」
「3日前の夜、服用した連中の様子が全員おかしくなってしまって………そ、それでこんな事に………」
「………それどころか……化物みたいになったヤツも………」
「おお女神(エイドス)よ………!我等の罪をお許しください………」
カイエン公爵の説明に続くように領邦軍の兵士達はそれぞれ暗い表情で説明し、最後はその場で祈りを捧げた。
「……なるほどね。」
「こっちの予想通りの展開だったようね。」
「うふふ、今更”空の女神”に祈った所で、エイドス様の性格を考えればエイドス様は彼らを決して許さないでしょうね♪」
「それ以前に”空の女神”扱いをした時点で許さないと思うがな。」
「実際、”空の女神”扱いされる事を物凄く嫌がっていたしな………」
「え、えっと…………(女神様って、一体どのような方なんでしょう……)」
(……ま、エステルの先祖だと考えればある意味納得だね。)
カイエン公爵達の話を聞いたフィーとサラ教官は静かな表情で頷き、からかいの表情で呟いたシャロンに指摘したユーシスの言葉に続くように疲れた表情で呟いたマキアスの話を聞いたエリスは冷や汗をかいて困った表情をし、エヴリーヌは納得した様子でいた。
「………………………」
一方リィンは何も答えず目を閉じて黙り込んでいたが
「こ、これでわかったろう!私も被害者なのだ!すぐにとっととここを開けて安全な場所に連れて―――」
「――――ふざけるな!」
「な……!」
カイエン公爵が自分達に指示をしようとするとカイエン公爵を睨んで怒鳴り、カイエン公爵を黙らせた。
「貴方にだけは今回の事件の責任が無いとは言わせないぞ!元はと言えば内戦を引き起こし、”騎神”の力欲しさにエリスを誘拐し、メンフィルが猶予を与えたにも関わらずエリスを解放してメンフィルに返還しなかった事やアルバレア公爵が雇った猟兵達によるユミル襲撃を謝罪しなかった所か、”パンダグリュエル”で再びユミルを襲撃してただでさえ貴族連合に―――エレボニアに対して燃え上がっているメンフィルの怒りの炎に更に油を注いでメンフィルとの戦争を勃発させてしまい、その結果多くの被害を被り、”グノーシス”に頼る事を決めたのは”貴族連合”の”主宰”であるカイエン公爵――――他ならぬ貴方だろうが!?」
「グググググググ……ッ!」
「…………………」
「俺達はどこで間違ってしまったんだろうな……」
「多分、メンフィル帝国を巻き込んだのが一番の間違いだろう……メンフィルが介入してから全てが狂ったからな……」
リィンの正論に反論できないカイエン公爵が悔しそうな表情で唇を噛みしめている中、領邦軍の兵士達は肩を落として後悔していた。
「―――現代の”灰”の”起動者(ライザー)”の言う通りです、オルトロスの末裔よ。全ては貴方自身の自業自得によるものです。」
するとその時リアンヌが前に出てカイエン公爵を見つめて言った。
という事でリィン、カイエンにも説教をしましたwwそして次回はもしかしたら期待していたかもしれないまさかのキャラによるカイエンへの説教(?)ですww
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第107話 | ||
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コメント | ||
本郷 刃様 なんせ”獅子戦役”を終結させた英雄の一人ですものねw K’様 まあ、仕方ないですよ。軌跡シリーズからしたらチートだらけのエウシュリーメンバーで、しかも原作終了後かつ空シリーズで更に強くなっていますからwwただその中に原作軌跡シリーズのレンがいて、しかも何の違和感もないというのがレンちゃんの凄い所かとw(sorano) おお、本編で見たかったシーンだ>リアンヌとカイエンの対峙。それにしても今に始まったことじゃないですがこの作品味方と敵の格がまるで釣り合ってないなあ(K') リアンヌが言うのが一番説得力がありそうですね〜(本郷 刃) |
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