11話「グルデ・クルセイダーズ」 |
ルピアの砂漠地帯を出ると気温も落ち着き探索もしやすくなる。しかし出現する魔物は未知の生物ばかりだった。比較的炎が効きやすい昆虫や植物系の魔物が多く何とかやり過ごす事ができていた。
「はぁ……」
ジェリーダはうんざりしていた。確かに長い強行軍で疲れているのもあるのだが、出て来る魔物の半数以上が自分を真っ先に標的にしてくるのだ。捕まる都度ガイとレイナに助けられるがもうそろそろいい加減にしてほしかった。
「もー!!!何なんだよ毎回!!!」
「考えられる原因は2つ…」
レイナが冷静に検証を始める。
「魔物の中には知性のある種も少なくはないわ。知性のある魔物なら武器を持たない者や力がなさそうに見える女性や子供を優先的に狙う傾向が強い」
「そっかー、だから俺あんま狙われなかったんだ」
ガイもまた呑気に手を叩きながらレイナの言う事に納得していた。自分は武器を持っている上にれっきとした男だったから魔物にも避けられていたのだと。
「で、もう一つは?」
訝しげに問うジェリーダ。もう疲れてきている。
「犬とかってこちらが怖がると同じく怖がってかえって吠えたり噛み付いたりするでしょ?それと同じでジェリーダが必要以上に怖がるから魔物も怖がって狙って来るんじゃないかしら」
「そんな事言ったって怖いモンは怖いんだもん!」
「そう。じゃあ今の現状を耐えるしかないわね」
「つっめてー!!!!俺はっ…お前がそんなに…あのクソ皇子の召喚した円陣みてぇに冷たい女だなんて思わなかったぞ…!!!」
そっけないレイナと悲しげに、そしてちょっと熱く訴えるジェリーダ。この組み合わせの喧嘩だって結構このパーティーの名物だよなぁ、ガイは苦笑しながらこのやり取りを生暖かく見守っていた。でも流石にあの円陣は言い過ぎだろ…と心の中で突っ込みを忘れずに。
その日の夜は森で野宿をする事となった。砂漠を出てからグルデまでの道のりに町や村のような人が住む場所はないとブラスから聞いたのだ。
疲れがたまっていたのか早々と眠りにつくジェリーダの顔をレイナがそっと覗き込んでいる。
「成長したわね」
「だな。初対面じゃ散々コイツにバカにされまくってたっけ」
最初の頃を思い出してガイは苦笑した。
「ふふふそうだったわね。……でも、悲しい事ね。成長するきっかけがあんな悲劇だったなんて…」
ジェリーダをこの短期間でここまで成長させた今回の旅。それが突然の両親の死と自分の命が狙われる危機によるものだとは…それもこんな幼い少年が。その苦しみは想像を絶するものだっただろう。そう思うとレイナは素直に喜べなかった。
「確かに複雑だよな…でもコイツはもうあんな事を起こさせちゃならねぇって自分の考えを持ってこうやって慣れない旅にもおっかねぇ戦闘にも必死に食らいついてる。俺達がそいつを汲んでやらなきゃな」
「そうね」
「そんじゃ、俺もそろそろ寝るわ。交代の時間になったら起こしてくれい」
「ええ、おやすみ」
この夜は魔物に警戒するためガイとレイナで交代で見張りをする事になった。前半の時間をレイナが、後半の時間をガイが見張る事となる。
「ねぇ…貴方は……いつかはドゥルに帰ってしまうの……?」
レイナは俯きながら小声で呟いた。隣でいびきをかきながら眠っているガイに向けて。
あれはもう10年は前の話だったかしら。近所のお花畑でガイが花をぶちぶち引き抜いてるのを見て叱りに行った時の事だったわね。
「ガイ!何してるの!?お花がかわいそうでしょ!?」
「お嬢様!!これ!!!うけとってください!!」
引き抜かれた花は決して綺麗にではないけど水色のリボンで束ねられていた。彼が不器用なりに作った花束…。
「これ…私に…?」
「はい!お嬢様こないだこの辺の花がきれいだって言ってたから…」
「あ、ありがとう…。でも引き抜いちゃかわいそうよ?お花だって生きてるんだから」
「あぅ…ごめんなさい……」
なんて正論でごまかしてしまったけど本当は嬉しかった。あの時の私はまだ幼くてこの幸せがいつまでも続くんだって信じてたわね……。
そんな幼い頃の出来事をレイナは思い出していた。月日が流れ、大人になるにつれていつかは変わってしまう事を思い知らされる。それがたまらなく辛く感じる時だってあった。今はそんな事を考えている場合ではないのに。
翌早朝、3人は近くの川で顔を洗ってから出発した。魔物の肉や木の実などを食料に野宿を繰り返しながらただ西へ進んで行く。そんな日が3日程続いた頃だろうか、やがて海が見えてきて気持ちのいい潮風が吹く。
「いい風だねぇ。そろそろグルデが近いんじゃねぇか」
ガイが南側に見える日光できらきら光る海を眺める。
「町についたらまずお風呂に入りたいわ。湖や川での水浴びだけじゃ限界よ。誰かさんは覗こうとするし」
うんざりした表情のレイナがガイとジェリーダを一瞥すると2人共目を泳がせながらしらじらしく聞こえないふりを始めた。
「ちょっと、2人共『俺は違う』って態度ね。私は両方に言ってるのよ?」
「だからって雷落とす事ねーだろ!?こっちは死にかけたんだぞ!?」
「すいません!!共犯でした!!!」
逆ギレして反論するジェリーダと素直に認め両手を合わせて深く陳謝するガイ。緊張感のないノリで進んでいくとやがて町が見えてきた。
「やっほう町だ町だ!!今日はふかふかのベッドで寝れるぞお〜!!」
道中、真っ先に疲れを訴え続けていたジェリーダが急に元気にはしゃぎ町へと先走る。
「おい、こら待てって!!!」
「仕方ないわね…」
ガイとレイナもその後を追って3人はグルデの町にたどり着く事ができた。
どこの国にも属していないせいか決して大都市のように広い町ではないがそれでも栄えていて人々は活気に満ち溢れている。
「おーいガイ〜!レイナ〜!!この店どーよ!?」
またまた先走ったジェリーダがある店の前に立つ。
「お前なあ!!そんな元気があるならこれまでの道中で出しとけよ!!!」
そしてガイの最もな突っ込みにも、ものともしない。
「甘いものは別腹なのと同じ原理だって♪」
「意味わかんね。で、この店が何だって?」
『グレメ・イクトゥス』と書かれた看板がある。小さな建物の中から美味しそうな香りが漂ってくる。レストランのようだった。
「そうね。久々にまともな料理を食べたいし、寄って行きましょうか」
「『まともな料理』?どの口が言うんだ?」
ぎゅうううう。突如笑顔のままレイナがガイの頬を引っ張った。手にはかなり力が入っている事だろう。若干ながら血管が浮き出ていた。
「ひゅ、ひゅみまひぇん…」
実はガイは何度もレイナの手料理で寝込むレベルで腹を壊した事がある。その都度教会から神父が呼び出されては魔法での治療を受けていた。
そんな話はさておき―
店内は旅の商人や冒険者など、地元の人間より他所者と思われる客が多かった。まぁガイ達3人も他所者という事になるのだが。そして厨房は客の多さかてんてこ舞いである。
グルデの魚介をふんだんにつかった料理を注文し振舞われ、久々にまともな食事にありつけた事により生き返った気持ちになる。
「食った食ったぁ〜…これでビールでもあれば最高なんだけどな」
「もう、何オヤジみたいな事言ってるのよ」
19歳の台詞とは思えない発言をするガイに対してレイナがため息をつく。
「俺はデザートがあったらよかったな。アイスとかプリンとかさぁ」
今度はジェリーダが15歳にしては幼い発言を。
「で、港に行くんだろ?今日はもう宿で休んで明日にするか、それとも一刻も早く船で発つか、どっちにする?」
「そんなの後者に決まってるわね」
「まぁ、船内にもふかふかのベッドがあるならそれでも構わないけど…」
3人は支払いを済ませると南に位置する港へと向かった。この港もまた漁業が盛んなのか、活気に溢れていている。しかし意外にも乗船券売り場に来てみると船は出ていないとの事だった。
「それは困るぞ!!俺ら一刻も早くクローナに行かなきゃならねぇのに!!」
「そうは言われましても…ここしばらくはドゥルの戦争の影響で船は出せないんです」
食い下がるガイに困惑しつつも決まりだと断る受付の女性。
「まぁ…デューマさんの許可があれば船を出す事は可能ですが…」
「誰だい、そりゃあ?」
「この町のボスとでも言っておきましょうか。この町に町長はいませんが、代わりにデューマさんが町長のようなものなのです」
「じゃあそのデューマって人はどこにいるんだ!?」
「所在は私もはっきりとは知りませんが、町の酒場に現れる事は多いそうですよ」
乗船券売り場の受付嬢から新たな情報を得た3人は港を離れて町へ戻ってきていた。
「酒場っていえば夜だろ。それまで待ってるしかねぇわけだが…」
「夜…か。仕方ない、今日は宿屋に泊まりましょうか」
結局当初の予定は取り消され夜まで待つ事となった。それまでの時間に宿屋で少し休んでから酒場に向かう事で話がまとまりその宿屋を探している途中の裏路地での出来事だった。
「だからよぅ、ちょーっと付き合ってくれるだけでいいんだよ。なぁリズ姉さん?」
3人の柄の悪い男が1人の女性を囲んでいる。しかし人数の不利にも関わらずリズと呼ばれた女性は平然としていた。
「お断りします。貴方達となら、デューマとお付き合いをした方が百倍はマシですから」
女性―リズの言葉に3人は反応した。
「今、あの人『デューマ』って……」
ジェリーダがその現場を指差しながらガイとレイナの顔を交互に見やる。
「そうね。でもあれは明らかに悪質な軟派よ。助けた方がいいんじゃないかしら」
「そんじゃ、行きますかね」
ガイがやれやれ…といわんばかりに男3人の後ろまで近寄る。
「おたくら〜、みっともないんでやめた方がいいぜ〜」
「あぁ!?」
振り返る3人の男。手にはナイフが握られていた。
「何だ同業か…」
男の1人がガイの顔を見てほっと旨をなでおろした。遠まわしに悪人面だと言われているようなものだった。
「ほ〜お…よっぽど痛ぇ目に遭ってからお帰りになりてぇわけね…」
「何ブツブツ言ってやがる!!3人相手に勝てると思ってんじゃねぇぞコラァ!!!」
3人同時に襲いかかって来るが、今のガイの敵ではなかった。剣を抜かずに男からナイフを奪ったり相手の力を利用して投げ飛ばしたり、その力には一切の無駄もなかった。
「くそっ!!覚えてやがれっ!!!」
勝てないと判断した男達はお約束な捨て台詞と共に逃げ去って行った。周囲の安全を確認したレイナとジェリーダがその場に歩み寄ってきた。
「あっはっは!ガイお前所々で出会うチンピラにまで悪人扱いされるんだなっ!」
「うっせー!!くそっ…悪人面で悪かったなぁ…!!俺の心はこんなにも正義に満ち溢れているってのに…!!」
笑い飛ばすジェリーダと四つん這いの姿勢になり悔しそうに拳で地面をがんがんと叩くガイ。
「お強いのですね」
絡まれていたリズがまだ立ち直れないガイの前に優しく微笑みながらしゃがみ込む。茶色の長い髪を持ち騎士を思わせる赤いマントと白い服の上には鉄の胸当てと具足を身につけていて、腰にはレイピアだろうか、細身の剣を差していた。
「あ、ああ…連中が弱いってのもあったけどな」
リズの優しさに救われたのか単なる開き直りか、ガイは立ち上がり気を取り直した。
「確かにそれもありますね。あら、自己紹介がまだでしたね。私はリズと申します。以後お見知りおきを」
「どーも…ガイって言います」
「レイナです。よろしくお願いしますわね、リズさん」
「じ…ジェイク…」
やはりここでもジェリーダは本名を明かす事はしなかった。このリズが本当に悪い人間ではなかったとしても周囲に誰がいてそれを聞いているかわかったものではないからだ。
「そういやリズさん、さっき『デューマ』って言ってましたよね?」
ガイが本題に入るとリズは笑顔を崩さず頷いた。
「ええ、この町のボスです。確かに腕は立つのですがいかんせん軟派な性格が難点で…あら、そういう話ではなくて?」
同時に頷く3人。
「私達、そのデューマさんという方にお会いしたいのです。その方の許可がないと船が出せないと聞いたものですから…」
「わけあり…という事でしょうか」
にらみ合うわけではないが、レイナとリズは真剣な表情で互いの顔を見つめた。
「あら、ごめんなさいね。私の特技は嘘を見抜く事…特別な力ではなくただの勘ですけどね、貴方達は私の目から見ても悪い人には見えないし何かとても真剣に見えましたから…」
「それって!!!俺の顔の事も入ってますか!?」
突如ガイが空気を読まずに向かい合う2人の女性の間に割って入りリズの手を握る。途端にレイナの目つきが険しくなった。
「うっわぁ…修羅場ってヤツ?」
ジェリーダはその光景に笑顔を引きつらせながら2、3歩後ずさった。
「ごめんなさい、最初は新手かと思ってしまいました」
屈託のない笑顔で答えるリズ。ガイはがっくりと肩を落とし、レイナはくすくすと笑い出した。
「どうぞついて来て下さい。デューマの所までご案内致します」
リズの好意に甘え、3人は彼女の後をついて行く事になった。
「先程も言いましたが…私は嘘を見抜くのが得意です」
歩きながら、リズは真剣な表情で後ろを歩く3人を振り返った。
「この際ですからお互い隠し事はなしでいきましょう。貴方達も何か隠している事があるのではありませんか…?私も、これから隠している事を貴方達に打ち明けます」
「打ち明ける…?」
同じく真剣な表情で聞き返すのはレイナだ。
「はい。ですがその前に…ジェイクさんとおっしゃいましたね。貴方のそれは本名ではありませんね…?」
「!!」
ぎくり、とジェリーダは動揺し出す。
「…誰にも…言うなよ…?」
3人は観念し、リズに全ての事情を打ち明けた。ジェリーダの正体を始め三国同盟と既にマルクとルピアが賛同してくれている事、そしてガイがドゥルの第二皇子だと皇子クルティスに言われた事を。
「私達が話せるのはこのくらいです。それではリズさん、次は貴女がお願いします」
レイナが促すと、リズはこくりと頷いた。
「デューマは反ドゥルレジスタンス『グルデ・クルセイド』のリーダーというもう1つの顔を持っています。そして私はその副リーダーを務めています」
「えええっ!?」
同時に驚きの声を上げるガイとジェリーダ。レイナは薄々感づいていたのか、冷静なままだった。
「とはいっても大した事はできていないんですけどね。私達は人手不足でできる事と言えばドゥルに苦しめられて逃げて来た人の介抱やドゥルに武器を売らないというささやかな抵抗くらいなんです」
確かに、この町の規模を考えるとレジスタンスにもそんなに人がいるわけでもないのだろう。3人の誰もが簡単に推測できた。
そして時刻は夕方
「ここです。どうぞお入り下さい」
といってリズが指し示すのは町の酒場だった。
「え…酒場…?」
ガイの目が点になる。ジェリーダも半信半疑でその酒場をじろじろ見つめていた。
「そういえば乗船券売り場の受付の女性はデューマさんがよく酒場に現れると言っていたわね」
1人だけ驚く様子も疑う様子もないレイナにリズはにっこりと笑顔を見せた。
「お察しが早くて助かります。ではどうぞ」
リズに促され入った酒場は本当にごく普通の酒場だった。カウンターが存在し丸いテーブル席が不規則に並べられていてフロアの隅にはピアノがある。そして席は客で溢れかえっていた。夜にはまだ少し早いが営業は始まっていた。
フロアの奥に「STAFF ONLY」と書かれたドアがある。その奥へ案内されるとその先は下り階段があるだけだった。
「この下が我々『グルデ・クルセイド』のアジトとなっおります。どうぞお下り下さい」
階段を下りた先は酒場以上に広い場所だった。幅の広い通路にドアがいくつもある。リズの案内で3人は更に下の階に降りてその一番奥の部屋に案内された。
この部屋は広いが乱雑に散らかっている。部屋には更に奥の部屋があるのかドアが北側と東側にもあり、この部屋にある家具は木製のワインセラーと中央の立派なテーブル席だけだった。
「何だよリズ、ま〜た新入りの勧誘かい?」
その席の一番立派な椅子に1人の男性が座っていた。緑の髪に茶色い瞳、黒いコートを着たノリの軽そうな若い男性だ。
「…!!!」
男性が3人の顔を確認すると驚くべき速度でレイナの前に立ちその手を握った。
「初めまして美しいお嬢さん、ようこそ『グルデ・クルセイド』へ。僕はこの組織でリーダーを務めております、デューマと申します。今度…いえ、今夜2人で歓迎会としてグレメ・イクトゥスでディナーでも如何ですか?」
この男が…3人の誰もが絶句した。確かにリズからデューマという人物は軟派な性格ではあると聞いてはいたがいざ出会ってみると想像以上だったと思い知らされる。
とりあえずこの男性―デューマの頭にリズの手刀が下った。
「いい加減にして下さい。真面目な話をしようとしているんです」
「わーってるって♪一番愛してるのはお前だよ、リズ♪」
と言ってリズにキスを迫ろうとするデューマだがリズの拳で返り討ちにされた。
「なぁガイ…こいつの性格って……」
デューマに聞こえないよう小声でぼそりと話すジェリーダ。
「言うな。リーラじゃこういうタイプをあまり見ないのはわかるけどよ…」
「そこ、俺は結構地獄耳だぞ?」
ガイとジェリーダのひそひそ話もデューマの耳にしっかり届く。そして男性と女性に対する扱いの差がありすぎるようだ。
「デューマ、この方達は船でクローナへ渡りたいそうです。何でも…」
リズは聞いた話の全てをデューマに伝えた。
「成程ねぇ…なぁリズ、コイツに便乗しねぇ手はねぇわな?」
「便乗…?それは私達に協力して頂ける…という事ですか、デューマさん?」
レイナが尋ねるとデューマは大きく頷いた。
「勿論ですよお嬢さん。貴女のような美しい女性の頼みを断るなどこの僕の騎士道に反します…。ああ、それと僕の事はデューマとお呼び下さい?」
またしてもデューマの頭にリズの手刀が下される。
「真面目にやって下さい?」
「…はい。寧ろこちらからよろしく頼みたいね、ってなわけで船の許可は出しておくよ」
「そいつは助かる!」
ガイが嬉々と言うとデューマは深いため息をついた。
「野郎に言われてもなぁ…」
「こら」
「まぁいいや。そこでだ、そういう話なら挨拶も必要だろ。俺達はルピアに言って女王イザベラ様wwに協力する旨を伝えるのさ。お前らの話を出せばとりあえず話は聞いてくれるだろうからな」
というデューマの提案。真面目な話としては賛成だが3人の誰もがこいつ絶対女王を口説く…と予感していた。
「今日はもう遅いからな。宿は手配しておくから泊まって行け、明日は朝一から船を出せると思うぜ」
「至れり尽せり、感謝しますわ」
レイナが頭を下げるとやはりというべきか、デューマは食らいついてきた。
「困った時はお互い様さ。レイナちゃん…今夜君の部屋に行ってもいいかい?」
そんな懲りないデューマの頭に今度はリズだけではなくガイも一緒になって手刀を叩き込んだ。
「ってぇな!!野郎のチョップなんざ気持ちよくも何ともねーんだよ!!!」
「うっせえもっかい言ったら剣でかますぞ!!!」
やいのやいの。
その場は解散し、ガイ達は宿屋へと向かった。代金はデューマが肩代わりしてくれたため無料だった。多分パーティーに女性がいたためだろう。レイナがいなかったら自分達で払わされていた可能性は極めて高かった。
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