英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 戦争回避成功ルート |
〜ジュライロッジ〜
「ハァァァァァ……ッ!!」
「――――!?」
戦闘を開始したリアンヌは超高速の連続突き――――アルティウムラッシュで敵を怯ませ
「踊れ―――魔剣よ!!アークス駆動――――」
リアンヌの攻撃によって敵が怯んでいる間にクロチルダは詠唱を終え、魔術―――魔剣舞踏で追撃をし、そしてオーブメントを駆動させ始めた。
「―――――!」
「甘い!!」
クロチルダの行動を野生の勘で危機を感じ取った敵は巨大な腕をクロチルダ目掛けて振り下ろしたが何とリアンヌが騎兵槍(ランス)で受け止めた。
「フフッ、これに耐えられるかしら?―――クラウ・ソラス!!」
「―――――――!?」
オーブメントの駆動を終えたクロチルダが解き放った最高位アーツは敵の弱点属性でもあった為、大ダメージを受けた敵は悲鳴を上げて怯み
「行きますよ………貫け!!」
その隙を逃さないリアンヌは凄まじい威力の突進攻撃で追撃をした。
「――――!!」
二人の連携によって攻撃を受け続けていた敵は咆哮をあげて自身を叱咤し、後突進攻撃を行った事によって自分に背を向けたリアンヌ目掛けて突進するクラフト―――エアライドで反撃した。
「甘い!!」
「!?」
しかしリアンヌは背後へと振り向くと同時に凄まじい威力を込めた薙ぎ払い―――アルティウムセイバーで敵にダメージを与えると共に吹き飛ばした!
「グリアノス!!」
「―――――!」
そこにクロチルダが自身の使い魔であるグリアノスを幻獣と化させ、幻獣と化したグリアノスは高エネルギーのブレスを放って追撃をし
「荒ぶる神の雷よ………いざ、戦場に来たれっ!!」
更にリアンヌが戦場に雷を呼び寄せるクラフト―――アングリアハンマーで追撃をした。
「――――!」
結社”身喰らう蛇”の最高幹部であった二柱の”蛇の使徒”の連携による凄まじいダメージを受け続けていた敵だったが、それでも倒れる様子は見せなくクロチルダ目掛けて猛毒のブレスを吐いた。
「そんなもの、効かないわよ……!」
自分に襲い掛かって来るブレスを見たクロチルダは落ち着いた様子でドーム型の結界を展開して防いでいた。
「――――――」
一方ブレスを吐き続けている敵はクロチルダを異空間に追放する為に片足に膨大な霊力(マナ)を溜め込んでクロチルダ目掛けて振り下ろした!
「させません!ハァァァァァ……ッ!!」
「――――――!!??」
しかしその時リアンヌが背後から強襲し、神速の槍捌きでクロチルダ目掛けて振り下ろした片足を木端微塵に破壊し、片足を破壊されてクラフト―――バニッシュエッジを中断させられた敵は悲鳴を上げた!
「フフッ、凍えなさい―――!」
敵が苦しんでいる間に結界を解き、短い詠唱を終わらせたクロチルダは魔術――――無間氷獄で敵の巨体を氷漬けにした。
「遊びは終わりよ。お聞きなさい……蒼き深淵のアリア――――!」
敵の動きを封じ込めたクロチルダは幻術で劇場を創りだした!
「人は皆、誰もが枷ある咎人……怒り……嘆き……苦しみ……恨み……」
幻術によって創りだしたクロチルダが歌い続けていると敵は足元から生えた無数の”人”の腕に呑み込まれ
「御覧なさい、深淵はすぐ傍に――――!」
最後は一滴となり、巨大な湖に落ちた。
「―――――――!!??」
クロチルダ最大の”唄”にしてSクラフト―――深淵の蒼き唄によって、精神、肉体共に大ダメージを受けた敵は悲鳴を上げ、そして錯乱していた。
「……これで楽にして差し上げましょう。さあ、行きますよ!」
敵の様子を見たリアンヌは静かな表情で呟いた後全身から膨大な闘気を解放して自身の周囲に巨大な竜巻を発生させて敵にぶつけ
「我は”断罪”!全ての罪を断ち切る者!これで………終わりです!」
そして武器に膨大な闘気を宿らせた後突撃の構えをし
「聖技!グランドクロス!!」
最後に敵に突撃し、背後へと駆け抜けた!すると敵に巨大な十字架が刻み込まれると共に十字架を刻み込まれた部分から凄まじい勢いで肉体が消滅し始め、敵は断末魔をあげる暇もなく消滅した!
「オォォ……」
リィン達を自身の獲物と判断したヴァルカンは麻痺の効果を持った手榴弾―――プラズマボトルをリィン達に投擲したが
「させるか―――斬!!」
リィンがクラフト―――弧影斬で投擲された手榴弾を空中で爆発させて無効化し
「敵ユニットの解析を開始――――解析完了!!アークス駆動……」
エーデルはクラフト―――アナライザーβでヴァルカンの情報を解析した後戦術オーブメントを駆動させ
「セイッ!!」
「!!」
上空から強襲して来たサラ教官の攻撃に気付いたヴァルカンは後ろに跳躍して回避し
「これはオマケよ!!」
続けて放ったサラ教官の雷弾を回避しながらサラ教官へと距離を詰め
「ガアアアアアア―――ッ!!」
そして大柄な自身の身長をも軽々と超えているバルカン砲で薙ぎ払い攻撃を放った!
「チッ!あたしの銃弾を回避しながら距離を詰めてバルカン砲をあんな軽々と振り回すなんて、あれも”グノーシス”の影響でしょうね……!」
ヴァルカンの反撃をサラ教官は後ろに跳躍してギリギリ回避し
「我が裁きの槍、受けるがよい!!」
サラ教官の回避と同時にバルディエルは魔術―――雷天使の神槍を解き放った。
「オオオオォォォ――――ッ!!」
「ほう……」
バルディエルが解き放った雷光の魔槍を回避したヴァルカンはクラフト―――ドレッドバスターで反撃し、自身の攻撃を回避して更に反撃して来たヴァルカンにバルディエルは不敵な笑みを浮かべながら空へ飛んで回避した。
「水よ、お願い―――ハイドロカノン!!」
「ガッ!?」
エーデルが解き放ったアーツを受けたヴァルカンは吹き飛ばされ
「水に濡れた身体にこれは効くでしょう!?紫電一閃!!」
「我が雷の一端、その身に刻むがよい―――旋風爆雷閃!!」
「私の呼びかけに応えて、魔界の雷よ!!」
「ガアアアアァァァァァ―――――ッ!?」
サラ教官、バルディエル、エーデルがそれぞれ放った雷の攻撃手段によって感電し、悲鳴を上げて怯み
「秘技―――裏紅蓮剣!劫!!」
その隙を逃さないリィンは炎を纏わせた太刀で電光石火の追撃を叩き込んだ!
「ガアアアッ!!」
ヴァルカンは自分に背を向けているリィンに目掛けてバルカン砲で怒涛の銃撃を放ったが
「朧!四の型――――紅葉切り!!」
「ガッ!?」
リィンはクラフトで回避すると共に一瞬でヴァルカンの背後へと回って連携攻撃を叩き込んだ。
「我が雷槍の一撃、耐えられるか?――――闘雷の薙ぎ払い!!」
「!!」
そこにバルディエルが雷を纏った槍で薙ぎ払いを放ったがヴァルカンは間一髪の所で回避した。
「―――逃がしません!!」
「!?ガァァァァ――――ッ!?」
しかしエーデルが発動したクラフト―――魔眼によって身体の動きが封じ込められ
「ナイスよ、エーデル!ハアッ!!」
「セイッ!!」
動きが封じ込められたヴァルカンにサラ教官とリィンがそれぞれ斬撃を叩き込んで追撃し
「吹き飛べぇっ!!」
「ガアッ!?」
止めとばかりにバルディエルがクラフト―――雷光砕破でヴァルカンを吹き飛ばし、雷光を纏った衝撃波によって吹き飛ばされたヴァルカンは壁に叩き込まれた!
「オオオォォォォォ――――――ッ!!」
リィン達の連携攻撃によって弱っていると思われていたヴァルカンだったが咆哮を上げて膨大な闘気を纏った!
「……ッ……!あの人から凄まじい”何か”を感じるわ……!」
「チッ、ただでさえ”グノーシス”による身体能力の向上が厄介だって言うのにそこに戦場の叫び(ウォークライ)で上乗せとか勘弁して欲しいわよ……!―――雷よ、あたしに力を!ハァァァァァ……!」
ヴァルカンから感じる膨大な気を感じたエーデルは息を呑み、サラ教官は舌打ちをした後気功技で自身の身体能力を上昇させた。
「オォォォッ!!」
「チッ……!」
「下らん!」
自分達に向けて投擲された数個のプラズマボトルを見たサラ教官とバルディエルはそれぞれ後ろに跳躍して回避した。
「二の型―――洸破斬!!」
「!!」
リィンが放った斬撃波をヴァルカンは跳躍して回避し
「冥界の槍よ、貫け――――スンラスーア!!」
「オォォォォ……ッ!!」
更に着地した瞬間に地面から次々と現れた魔槍を回避しながら魔槍を放った術者であるエーデルに詰め寄り
「ガアッ!!」
「!」
エーデル目掛けてバルカン砲を振るった。
「させない!!」
しかしエーデルの危機を悟り、人間離れした動きで一瞬でエーデルの前に移動したリィンが神剣でヴァルカンのバルカン砲を受け止めてつばぜり合いの状態になった。
「オオォォォ……ッ!」
「クッ……!エーデル先輩、今の内に下がって下さい!」
「わかったわ……!―――アークス駆動……」
グノーシスと戦場の叫び(ウォークライ)で強化されたヴァルカンの力を表情を歪めて必死でつばぜり合いをしているリィンの警告に頷いたエーデルは大きく後ろに跳躍してヴァルカンと距離を取った後戦術オーブメントを駆動させた。
「クク、我を忘れていないか?ヌン!!」
「!!」
リィンとつばぜり合いをしていたヴァルカンだったがバルディエルの側面からの攻撃に気付くとつばぜり合いを止めて後ろに跳躍してバルディエルの攻撃を回避した。
「セイッ!これはオマケよ!!」
「ガアッ!?」
しかしヴァルカンの行動を推測していたサラ教官の強襲――――電光石火によってダメージを受け
「打ち砕く――――裂甲断!!」
「グッ!?」
そしてリィンが放った大地をも揺るがす衝撃波を受けると怯んだ。
「空の裁きよ――――アルテアカノン!!」
「爆ぜよ、雷!二つ回廊の轟雷!!」
「ガアアアアァァァァァ――――ッ!?」
そこにエーデルとバルディエルによる火力が高い魔法攻撃が叩きこまれ、二つの高火力の魔法攻撃を受けたヴァルカンは悲鳴を上げた。
「オォォォォォ――――――ッ!!」
度重なるダメージによって弱って来たヴァルカンは咆哮を上げた後バルカン砲で膨大なエネルギーをチャージし始めた。
「バルディエル!結界の準備をしなさい!」
「任せるがいい……!」
それを見たサラ教官の指示によってバルディエルはドーム型の結界を展開して味方を守る態勢に入った。
「オオオオオォォォ―――――ッ!!」
バルディエルが結界を展開し終えた瞬間ヴァルカンはSクラフト―――デストラクトキャノンがバルディエルの結界に命中し、大爆発を起こした!敵を灰燼と化す程の威力を持つ砲撃を行ったヴァルカンだったが、”魔神”であるバルディエルが展開した結界に罅を入れる事すらできず結界の中にいるリィン達にはダメージを与えられなかった。
「今よ!ハァァァァァ……ッ!ハッ!セイッ!ハァァァァ……ッ!ノーザン――――イクシード!!」
「”雷天の覇者”の奥義、見せてやろう……!オォォォォォ……ッ!奥義――――雷光乱舞!!」
「ガアアアアァァァァァ――――ッ!?」
ヴァルカンが大技を放ち終えると今度はサラ教官とバルディエルがそれぞれの大技を叩き込んでヴァルカンに大ダメージを与えた。
「リィン君、行くわよ……!」
「はい!いつでも行けます……!」
二人が大技を放ち終えるとリィンに呼びかけたエーデルが短い詠唱でヴァルカンを中心とした広範囲に結界を展開してヴァルカンの動きを封じ込め、その瞬間焔を宿した神剣を構えたリィンが結界に封じ込められたヴァルカン目掛けて斬り込んだ!
「「Ωセイバー!!」」
リィンとエーデルが放った協力技(コンビクラフト)――――Ωセイバーによって結界が破壊されると共にヴァルカンに強烈な一撃を叩き込まれた!
「ガアアアアアアア―――――――ッ!!」
そしてついにダメージに耐えきれなくなったヴァルカンは咆哮を上げて地面に跪いた!
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第110話 | ||
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