アニメオタクの恋愛事情〜3話〜メイド喫茶で食事?普通だろ? |
「まさかこんな所で会うとは思わなかった」
日本橋にあるメイドカフェで晩御飯を食べている。
今更ながらこの三人で飯を食べるのは久し振りだ。
いつもは後輩とかがいた。
「それよか災難だなお前、住む場所無いって」
「お前ら二人が大阪にいるとは思わなかったぜ」
「ん?貴様ニュースを見てないのか?」
「え?」
そういやどこのチームに入団したか見てなかったな。
「私と高畑は同じ日本橋レイブンズに入団したんだ」
「そうか、本拠地だったな」
日本橋レイブンズ、2年連続Bクラスの新設チームだがネット民からの人気は高い。
そんなチームにこの化け物級の二人が入ったとすると今年は混戦になるな。
「俺達の高校からは副主将以外はプロチームに入団したしな」
なんかトゲがあるな………。
「そんな話はもういいだろ?それよりも俺は部屋を探さないといけないんだ」
「だったらいい部屋があるが?」
「「「え?」」」
後ろからいきなりバリトンボイスが響き、振り向くとスーツを着た大男がいた。
只者じゃない、それは分かった。
「「監督」」
「はい?」
中田と高畑が監督と言葉を漏らした………。
監督ってじゃあ………
「剣介………日本橋レイブンズの監督、扇情寺将門(せんじょうじ・まさかど)さんだ」
バスケをやっていた奴なら知っている、バスケ元日本代表でエースとキャプテンを務めてた人だ。
「大鷹剣介です」
「よろしく」
「早速ですいませんが、部屋を貸してくれるというのは本当ですか?」
「本当だ、だが条件があってだな………」
条件?
家賃が高いとかなにか?
「あぁ家賃は全てこっちで払うから心配しないでくれ」
この人俺の心を呼んだ?
だがマジか…………家賃無しならどんな条件でも受けるぜ( ・∇・)
「その条件はな、私の親戚の娘の話し相手になってくれ」
「はい?」
条件ってそれだけ?
喋るだけなら全然平気なんだが、扇情寺さんがこうなる程の娘さんってどんなのだ?
「別に恋愛関係になってもいいぞ」
「いや、それは無いです」
あの日以来、俺はもう恋をしないと決めた。
友人としての会話はできる、だが恋愛になれば話しは別だ。
恐怖と不安がとてつもなく大きく抗えない程に押し寄せてくる。
被害妄想に近い感覚と言えばいいか。
「監督、まさか寮に住まわせるつもりですか?」
「寮?」
「レイブンズの選手寮だ、アニザワメイトがあるだろ、そこの横にある駐車場が無くなってレイブンズの練習コート兼選手寮になっているんだ」
ということはプロチームに所属している選手と同じ寮に住むことになるんだな。
何か………高畑と中田がニヤニヤしてる。
「さて大鷹くん、どうする?」
「お願いします、住まわせてください」
「いいだろう、他の者には私から通しておく」
「ありがとうございます?」
まさかの展開になったが家賃を払わないで新居をゲットしたぜ。
横にはアニザワメイトがあって、周りはアニメ・ゲームのショップがたくさんあるし。
まぁ条件があるが何とかなるだろう。
「では私は会議があるので失礼する」
「「お疲れ様です」」
「いってらっしゃいませ、ご主人様」
監督はメイドカフェから出ていった。
そういやここメイドカフェだったな。
しまった、どういう娘か聞くの忘れた。
「俺らも行くぜ」
小一時間お茶をしメイドカフェを出た、お代は高畑に押し付けた。
「お前ら………金あるくせに!!!!」
何か言ってるが聞こえない、聞きたくもない。
「着いたぞ」
選手寮にあっさりと着いた。
デカいビルだな、5階建てか…………。
「俺らはこれから練習だから受付で手続きしてこいよ」
「剣介、また後でな」
二人と別れて受付で手続きを済ませる。
「大鷹くんね、会長から話は聞いています、用意するので待ってて下さい」
監督って会長もやってたんだ。
暇なので案内を見ると1階がコートとイベントスペースで2階がトレーニング室、3階が食堂、4階が住居スペース、5階が事務室になっている。
イベントスペースって何だ、いるのか?
「お待たせ致しました、こちらが部屋の鍵になります」
「ありがとうございます」
「女の子と一緒だからって調子に乗らないでね?」
「は、はは」
苦笑いしか出来ない(^o^;)
大丈夫ですよ、そんなことをする身の程知らずではないので。
鍵に書いてあった部屋に入る。
ベッドに2つのデスク、キッチンとトイレにシャワー室。
ベッドが一つしかないのは何故だ?
大浴場があるらしいが面倒かったらシャワーでいいな。
自分の荷物は奥のデスクに置いてベッドに寝転がった。
(やべ、眠気………が………)
俺の目はいつの間にか閉じて開かなくなった。
「………い…………おい……おい………おい起きろテメェ!!!」
「んあ?」
どうやら寝てしまったらしい、窓を見るともう夕方だった。
この人が起こしてくれなかったら俺は朝まで寝ていただろう。
ん?ちょっと待てこの人?
「貴女は確か………藍染さん?」
「ああそうだよ」
彼女は頭に手を当てながら言った。
何故、彼女が此所にいるんだ?
その問いはメイドカフェで会った監督の言葉が答えていた。
「もしかして扇情寺監督が言っていた親戚の子って………」
「アタシだよ」
こんな時は、どう反応したらいいんだ?
挨拶すればいいよな?
「じゃあ今日からよろしく、藍染さん」
「ん〜〜」
なんだ?
何か凄く不服そうな顔をしてらっしゃる。
「他人行儀みたいだから、藍染じゃなくて彩と呼べ」
「いきなりそんな………じゃあ彩さん……」
「“さん“はいらねぇ!!!」
いや、他人ですよね?
まぁこれから一緒に暮らすんだから仕方ない。
「…………彩……」
「お、おう」
ヤバい凄い恥ずかしい。
てか自分から言っておいて何を紅くなっているんだ貴女は…………。
この人はかなり強引だが、結構正面からは弱いのか?
とりあえず空気を変えないと…………そうだ。
「彩、夕飯を食べに行こう」
呼び捨てじゃないと怒られる気がしたので恥ずかしいが呼び続けよう。
時間的にもそろそろ夕飯を食べるには丁度いい。
三階の食堂に行って食事をしていると。
「お前は何を食べるんだ?」
「う〜ん、肉よりは魚かな?」
「好物はなんだ?肉か?」
「いや、刺身だな」
「以外と爺だなお前」
「それはどうも」
その後も藍染さんから質問攻めを食らう俺。
まさか藍染さんから質問が来るとは、彼女は以外に社交的な人だな。
夕飯を済ませて就寝につく時に思い出した。
「そうだ、ベッドが一つしかないから彩が使いなよ」
睡眠は重要であり、こういうのはレディファーストだ。
だが彼女の口からは斜め上の回答がきた。
「あっ?何言ってんだ一緒に寝るぞ」
「……………え?」
彼女は何を言っているのですか?
そんなこと出来るわけないじゃないか。
「おい、早く入ってこいよ」
「え、いや……」
「つべこべ言わずに入れ!!!」
「うぉ!!!!」
腕を思いっきり引っ張られ、ベッドにダイブしてしまった。
抜け出さないと…………アレ?
「スゥ…………スゥ………」
(は、早えぇ!!!)
藍染さんが一瞬で寝てしまった。
そして寝息が可愛い……。
今のうちに早く抜け……………抜け………。
(ガッチリとホールドされてるぅぅ!!!)
下半身はカニ挟み、上半身は万力の如く両腕で腕ごとホールドされてしまった。
え?よく分からない?
抱き枕を抱いて寝ている体勢と思ってくれればいい…………そんな生易しい状況じゃないけど!!!!!
抱き枕にされている俺はこんな有り様なのに…………
「ニ、ニヘヘヘヘ………」
とても満足そうな顔をしてるぅ!!!!
凄い顔が緩んでて口から涎が出てるぅ!!!
ちょっと気持ち悪いよ、さっきの可愛い寝息がギャルゲーをしているときに下着が見えないかどうか画面を下から見る高畑みたいな寝息を立てている。
(もう、いいか)
変に考えずに寝るとしよう。
あ、アニメ録画するの忘れた…………高畑に借りよう。
チーム紹介
日本橋レイブンズ
大阪の日本橋を拠点に活動するプロバスケットボールチーム。
アニザワメイトの隣にある駐車場を拠点となるビルに建て替えた。
活動3年目であり、目標はリーグ戦優勝。
ユニホームデザインは1クールに複数変わる。
試合以外の活動を活発にしており、人気声優やプロデューサーを招いてのイベントやニサニサ動画のニサニサ生放送を毎週金曜日に配信している。
チームスポンサー 一覧
アニザワメイト
コロズキヤ
ハンダイナウコ エンターテイメント
UFOデスク
りゅうのあな
ザークシステムワークス
カード研究所
ジャンゴー
エロンブックス
K―本
SAGA
らしょうばん
ダンプレスト
その他オタロード 展開店舗様
説明 | ||
私ごとではありますが名前をKANNBARUからTEITARAKUに改名します。 前回の裏すj………………あらすじ学校に通うため大阪に向かった剣介だが謎な不運により住む場所がなくなり、どうするか考えているとそこに………… |
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