英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 戦争回避成功ルート |
〜ジュライロッジ〜
「あ…………」
「か、勝ったのか……?」
二人の戦闘不能を見たエリスとマキアスは呆け
「ええ。――――わたくし達の勝利ですわ♪」
シャロンの言葉を聞くと安堵によってラウラ達と共に地面に跪いた。
「フン……俺達の力、思い知ったか……!」
「フー……フー……何とか勝てたね………」
「敵ながら天晴としか言いようがない凄まじい強さだったな……」
ユーシスは勝ち誇った笑みを浮かべ、フィーは息を整え始め、ラウラは疲れた表情で呟き
「レン姫達は私達以上に激しい戦いを繰り広げたのに、まだまだ余裕を残していますね……」
「ま、エヴリーヌ達とエリス達との実戦経験が違うから当然だよ。」
「非常識な存在である貴様にだけはそんな事を言われる筋合いはないぞ!?」
「全くだ!”魔神”の君が言っても説得力がないぞ!?」
苦笑しながら呟いたエリスの言葉に答えたエヴリーヌの答えを聞いたユーシスとマキアスはそれぞれ疲れた表情で指摘し
「うふふ、でも二人の言っている事も強ち間違ってはいないわね♪」
二人の様子を見たレンはからかいの表情で呟いた。
「―――どうやらそっちも何とかなったみたいね。」
「フィーちゃん、みんな……!」
「みんな、無事か……!?」
するとその時ヴァルカンを無力化した後バルディエルを戻したサラ教官やエーデル、リィンがラウラ達にかけより
「驚いたわね……”死線”達の協力があったとはいえ、”大陸最強”と恐れられていた猟兵団の連隊長を無力化するなんて。」
「フフ、見事です。」
更に幻獣を無力化したクロチルダとリアンヌもラウラ達に近づいた。
「部長……サラ……ヴァルカンの方は無力化できたの?」
「ええ、魔人化(デモナイズ)する前に何とか無力化できたわ。」
フィーの疑問にサラ教官は疲れた表情で答えた。
「!全員、構えなさい!まだ終わっていないわよ!?」
「へ………」
一方何かに気付いたセリーヌは仲間達に警告し、セリーヌの警告を聞いたマキアスは呆けた表情をした。
「………ギギ……ググ……………ガアアアアアアアアアアアアアッ!!」
するとその時地面に膝をついたヴァルカンは唸った後再び全身にすざましい瘴気を纏って立ち上がり、叫んだ!
「こ、これは………!」
「まさか………魔人化するつもり!?」
「そんな……完全に無力化できたと思ったのに、まだ戦える体力が残っているなんて……」
「チッ、”化物”が……!」
ヴァルカンの様子を見たラウラとクロチルダは驚き、エーデルは信じられない表情をし、ユーシスは厳しい表情でヴァルカンを睨んだ。
「……―――仕方ありません。皆さんは下がって下さい。私がすぐに彼に止めを刺します。」
「え……サ、サンドロッド卿。まさか……!」
「ヴァルカンを殺すつもりなの!?」
リアンヌの申し出を聞いたエリスは信じられない表情をし、サラ教官は厳しい表情で声を上げた。
「クッ……!」
一方リィンは唇を噛みしめてヴァルカンを睨み、そしてヴァルカンに怒鳴った。
「――――ヴァルカン!あんたは”パンダグリュエル”でこれからどうするべきか迷っている俺が答えを出し、そして戦場で出会ったその時こそ、改めて戦うと言った!なのにヨアヒムの介入によってあんたが所属している貴族連合の兵士達やあんたの部下達どころか、あんた自身までヨアヒムの傀儡になるという結果になった!俺に対してあれだけ大口を叩いていたのに、まんまと傀儡にされてしまった今の自分が恥ずかしいと思わないのか!?」
「兄様……」
「リィン、あんた………」
「……敵の心配をするとか、エステルに似ているね。エヴリーヌにはわかんない考えだけど。」
リィンの様子をエリスとサラ教官はそれぞれ辛そうな表情で見つめ、エヴリーヌは不思議そうな表情でリィンを見つめていた。
「ガアアアアアアッ………!………オオオオオオオ………!………ァアアアアア………オオオオ………ガハッ………ぐううっ………」
するとヴァルカンは何かを抑えこむかのように叫んだ後纏っていた瘴気を消して地面に膝をついて正気に戻った!
「瘴気が……!」
「まさか……今ので正気に戻ったの!?」
「うふふ、まさかこの展開まで一緒だとはね♪」
ヴァルカンの様子を見たクロチルダとセリーヌはそれぞれ信じられない表情をし、レンは口元に笑みを浮かべて興味ありげな表情でリィンを見つめ
「がはッ………げほげほ………はあはあはあ………」
正気に戻ったヴァルカンは咳を何度もした後息を切らせていた。
「驚きましたわね……まさか気合で”グノーシス”を抑え込むなんて。」
「き、”気合”で薬物の効果を抑えつけるとか非常識な……」
「ま、猟兵としてはブランクのある”キリングベア”でも抑え込む事ができたんだから、元猟兵団の団長だったその男もできて当然かもしれないわね。」
気合でグノーシスの効果を抑えた事にシャロンは目を丸くしてヴァルカンを見つめ、マキアスは疲れた表情をし、サラ教官は苦笑しながら呟いた。
「………フン……ガキが偉そうな事を抜かしやがって…………だが………どうやら………礼を言う必要がありそうだな………」
息を整え終えたヴァルカンは鼻を鳴らした後呟いた。
「やはりかつての”キリングベア”のように”グノーシス”の原液を直接投与されたのですか?」
「ああ………直接注射して来やがった………あの野郎………貴族連合に残っていた同志達どころか、どうやって調べたか知らねぇが”帝国解放戦線”を抜けた同志達まで連れて来て実験に使いやがった……!そのせいで死んだ連中だっている……!」
リアンヌの問いかけに対し、ヴァルカンは悔しそうな表情で答えた。
「そ、そんな……」
「下衆が……!」
「例え元テロリストとはいえ、既に戦いから退いた者達まで巻き込むのは余りにも非道だぞ……!」
「その人達と比べると、私はまだマシな方なのでしょうね……」
「部長……」
ヴァルカンの答えを聞いたエリスは悲痛そうな表情をし、ユーシスとラウラは怒りの表情をし、重々しい様子を纏って呟いたエーデルをフィーは辛そうな表情で見つめていた。
「……帝都(ヘイムダル)を奪還した事で内戦は既に終結している。貴族連合の”敗北”という形で。あんたにとっては納得できない結末かもしれないが、あんたにも今まで犯した罪を償ってもらうぞ。」
「………フン……カイエンの暴走によって貴族連合がおかしくなって、挙句の果てには不本意な形でテメェらとやりあったとはいえ、テメェらに負けたのは”事実”だ……今更言い訳はしねぇし、逃げも隠れもしねぇよ……リィン・シュバルツァー……できれば”S(スカーレット)”の時のように”C(クロウ)”にもいい落とし所を見つけてやってくれや……それと”S(スカーレット)”を救ってくれた事には感謝……している……ぜ…………」
リィンの言葉に対し、ヴァルカンは鼻を鳴らして答えた後静かな笑みを浮かべてそのまま気絶して地面に倒れた!
「……完全に気絶したようですわね。」
ヴァルカンの状態を確かめたシャロンは静かな表情で呟き
「恐らく魔人化に抵抗する為に力を使い果たしたのでしょうね。」
「ええ。その子の言葉が届かなかったら、間違いなく魔人化したでしょうね。」
「何はともあれ、私のように薬物を投与されておかしくなったその人の事も助ける事ができて本当によかったわ……」
クロチルダとセリーヌはそれぞれ静かな表情で推測し、エーデルは安堵の表情で呟いた。
「クク……まさかあの世に逝く前にあんなええモノを見せてもらえるとはな。冥土の土産としていいモノを見せて貰ったな。」
「―――敵であったにも関わらず、奴を救う為に必死に奴に正気に戻るように呼びかけたのは見事だ。さすがはフィーの”戦友”だな。」
するとその時ゼノとレオニダスの声が聞こえ、二人に視線を向けると二人は全身から光を放ち、透け始めた。
と言う訳でこのルートではディーター同様ヴァルカンも生き残りましたwそれとエウシュリーの新作がついに発表されましたね!今度は主人公が6人いるという事を見て最初吹きましたw私は天使キャラが好きなんですが、天使キャラが主人公のルートが一番難しくてしかも難しい理由が金が足りなくなりやすいという理由を見て戦慄しましたよ、マジで。後次のエウシュリー新作のゲストエウシュリーキャラは一体誰なのか気になりますね。戦略系っぽいですからリウイかヴァイスが出てくると嬉しいのですが……今までのゲストエウシュリーキャラを考えると主人公クラスを期待するのは多分無理でしょうねぇ……
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第113話 | ||
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他エウシュリーキャラも登場 幻燐の姫将軍 空を仰ぎて雲高くキャラ特別出演 閃の軌跡U | ||
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