八神相談所

いやぁ、ほんまに苦労したで今回の相談役。

話の途中でなのはちゃんは泣き出すし、フェイトちゃんはとんでもない鈍ちんや。

２人共大切な友達やから相談に乗るのは構わへんし、２人がうまく行ってくれれば嬉しい。

まぁ、女の子同士やから何かと大変やろうけど、あたしは応援してるで〜。

あの後、告白を決意したフェイトちゃんは本局に殴りこみに行きかねない勢いやった。

流石にそれは色々不味いと３０分ほど掛けて何とか説得したんやけど･･･代わりにあたしは大きな代償を払うことになった。

「今夜、私がなのはに告白するところを見届けてほしいの」

自分の行動が夢や幻ではないことを証明して欲しいって、なんちゅうお願いや。責任重大やないか。

もし、フェイトちゃんの告白をなのはちゃんが断ったらと思う、。フェイトちゃんの大きな傷を一緒に抱えてまう事になる･･･ってそんなことはありえんのやけどな。

まぁ二人の恋路を見守るのはうちの使命みたいなもんやし。もしそうなったとしても、ええんやけどな。

フェイトちゃんが電話をして１０分、なのはちゃんは叫びながら元気いっぱいに現れた―――嬉しいのは分かるけど、近所迷惑やからちょう静かに登場しような。

さて、どっちから切り出すやろうか？ずっと待ち続けたなのはちゃんか、想いに気づき踏み出したフェイトちゃんか。

はぁ･･･２人同時に喋ろうとして譲り合ってる。すでに結果の見えたあたしには、コントにしかみえんなぁ。

ほぉ、なのはちゃんからいくんか。ＯＫや、バッチリ見聞きしたるから、しっかりやりぃや。

　　　　　　◇

うわっ、見とるこっちが恥ずかしいで。抱き合って泣くのは反則や。あ〜、熱い熱い。

でも、幸せそうでええなぁ。あたしまで幸せな気分になれそうやわ。ごちそうさまです。

「はやて、ありがとう」

「はやてちゃん、ありがとね」

言葉はちごうとるのに見事にハモった。いや、見つめ合って笑わんでええって。

こっちが恥ずかしいから！

「いやぁ、あたしとしても２人とも幸せそうでええわぁ。お幸せにな」

これで一件落着や。この後の山と谷は、２人でのんびり乗り越えてもらわなあかんし、頑張るんやで。

次はアリサちゃんとすずかちゃんかな？あの２人も大変そうやし、何や手伝える事は無いかな。

あ、それとも先にあたしが幸せになって、見せつけたろうか？刺激を受けるのも良いらしいし、考えもんやな。

「それじゃぁ、私達は行くねはやてちゃん」

「今日は本当にありがとう、はやて」

公園に１人残される私手をつないで、幸せそうに去っていく２人。

ええなぁ。やっぱりうちも恋人欲しい･･･ぐすん。悔しいから後ですずかちゃんにばらしたろ。

･･･そういえばあたしって誰と結ばれるんや？

シグナム？シャマル？それともヴィータか？大穴でザフィーラとか･･･って、アホらしい。あたしは何を考えとんのや。

確かに家族みんなは大好きやけど、あたしが愛せるのはただ１人。ハーレムなんて器用な真似は出来んし、したくも無い。

幸せへの道は遠いけど、その分だけの価値はある。

あたしも負けんように幸せになるからな。２人共火傷をせんように見守っといてや〜。