誓いを君に |
誓いを君に
以前エイミィに教わった事がある。人は自分の気持ちを心にとどめ続けるには無理があるって、気持ちを抑え続けるには限界があるのって・・・。
言葉・行動・文字。何でも良い、何かの形にしておかないと限界が来るのだと・・・。
午前3時 鳴海市―――ハラオウン家
世の中の大半が眠りにつき、静寂の支配する時間。
いつもであれば私、フェイト・テスタロッサも眠っている時間だ。
でも、やる事があるからには、寝ているわけにはいかなかった。
今、私には心に決めている恋人がいる。恋人・・・高町なのはは、いつも笑顔を絶やす事のない心の強い女の子。女の子同士なのに好きになってしまった私を、受け入れてくれた大切な人。私が命を懸けて守っていきたい存在。
最近、そんな彼女への想いが溢れそうになり、自分を抑えられなくなってきた。そこで、この想いをノートに書き留める事にした。
◇
なのはへ
私を助けてくれてありがとう。なのはが居なかったら今の楽しみを知らなかった。
私を友達にしてくれてありがとう。なのはが手を取ってくれたから仲良くなれました。
私を呼んでくれてありがとう。暗く閉ざした心にも声は届くんだって信じられます。
私を受け入れてくれてありがとう。自分の感情が普通とは違うのは気づいていたけど、今は後悔なんてしていません。
なのは、貴女は私の大切な人です。姿を見れば元気を貰い、名前を呼べば幸せになれます。いつもいつまでも、貴女の隣で一緒の物を見ていたいと願います。
幸せになる為の努力、幸せで居る為の努力。どっちも続けて実らせて見せるよ。必ず実現させる。
その為にもう少し、少しだけでも恥ずかしがるのを止めて貴女に近づきます。そうすればもっとなのはを分かる気がするから、なのはを幸せに出来ると感じるから・・・。
だから、ここに誓う。
私、フェイト・テスタロッサ・ハラオウンは生涯を通し貴女を守り続け、何があっても傍を離れないと。
闇の書の暴走した意思に飲み込まれた時、現実では有り得なかった日々の中に居ました。リニスがいて、アリシア姉さんがいて、母さんが笑っていてくれる日々の中に居ました。その日々の中、昔の私なら笑えたのかもしれません。偽りの世界に留まったのかもしれません。
でも、今なら分かる幸せがそこには無かった。高町なのはという少女がそこにはいなかった。そんな世界に囚われても忘れることの出来なかった少女。
なのはが待っている世界に返りたい。なのはに会いたいと願ったから、帰ってこれたと思います。戻って来て、なのはの笑顔を見て、たくさん心配かけたことが分かりました。。だから、私はもう消えません。なのはが嫌だって言っても離れてあげない。
本当は、これがただの我侭だって知っているけど離れません。
私がなのはの傍を離れたくないだけ・・・貴女の温もりを離したくないだけ・・・。
それでも良い、それでも良いから私は傍に居たい。貴女の隣で笑っていたい。
なのはの全てが好きだから、私が全てを受け入れてたいから・・・。
なのはが迷ってしまったら、私が導いてあげたいから・・・。
未来の私へ
もし、自分を信じられなくなったらもう一度この文章を読んでください。
私が誓った夜を思い出してください。必ず道は開けます。
◇
すっきりした・・・。
流石はエイミィが薦めてくれた方法だ。朴念仁として知られている私の義兄、クロノ・ハラオウンを想い続けてこれた秘策と言っていただけはある。読み返すととても恥ずかしいけど、自分がどれだけなのはを想っているか再確認出来た。
これなら将来迷う事があっても大丈夫。私はなのはを想い、愛し続ける事が出来るだろう・・・。
もう、空が明るくなってきた。少しでも良いから睡眠を取っておこう。
なのはに、おはようって挨拶する為に―――
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魔法少女リリカルなのはシリーズより 【なのフェイ】百合CPです おまじないの続編になります ありがとうって言葉は幸せへの近道 |
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