英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 戦争回避成功ルート |
〜ジュライロッジ・最奥〜
「三組に別れてヨアヒム・ギュンター達を撃破する為です。これだけのメンバーが揃っているのですから、敵の戦力を分散させて各個撃破する事が最善の方法かと思います。」
「あ………」
「ん。あんな存在を三体も同時に相手にするなんて厳しいけど、各個撃破なら作戦成功率は格段に上がる。」
ルフィナの提案を聞いたリィンは呆け、フィーは真剣な表情で頷いた。
「……わかりました。ではそれぞれに挑むメンバーを早急に決めてください。」
「―――だったらあたし達は”教授”を相手するわ!既に2回も戦った事があるから、”教授”との戦いに慣れているあたし達の方がいいだろうし。」
「それやったらオレとリースもエステルちゃん達を手伝うわ。―――今度こそ奴とケリをつけなあかんしな。」
エイドスの言葉を聞いたエステルとケビンは真っ先にワイスマンと戦う事を申し出、それを見たロイド達は互いの顔を見合わせて頷いた後申し出た。
「なら俺達はあの緋き巨大な存在――――エンド・オブ・ヴァ―ミリオンの撃破に当たる。」
「ええっ!?」
「き、危険です……!ロイドさん達には”騎神”もありませんのに……!」
ロイドの申し出を聞いたアリサは驚き、エマは不安そうな表情で忠告した。
「フフ、心配してくれてありがとう。でも”ああいう存在”との戦いは慣れているから大丈夫よ。」
「ま、こう見えても俺達は”神機”を生身で倒した事があるから、心配無用だぜ。」
「それにわたし達もリィンさん達のように異種族達と契約していますから、その人達の力も借りますから大丈夫です。」
エマの忠告に対し、エリィとランディ、ティオは自分達の心配は無用である事を伝えた。
「ええっ!?ロイドさん達にもリィン達のように異種族の人達がいるの……!?」
「一体どんな方々なんでしょう……?」
ティオの話を聞いたエリオットは驚き、セレーネは不思議そうな表情をし
「……ヨアヒムとの決着はいいのかしら?奴との因縁があるのはアンタ達の方でしょう?」
サラ教官は複雑そうな表情でロイド達に尋ねた。
「はい。ヨアヒムとの決着は”太陽の砦”でついていますし、今回の事件が起こったのはエレボニアです。だったらそちらでヨアヒムとの決着を付ける事が”筋”だと思いますし、俺達がここに来たのはヨアヒムの最後を見届ける為です。」
「ロイドさん……―――わかりました。どうかご武運を……!」
「”女神(エイドス)”のご加護を……!」
ロイドの話を聞いて呆けたリィンは力強く頷き、エリスは応援の言葉を送り
「加護も何も、”空の女神本人”がそこにいるけどね〜。」
「あ、言われてみればそうだね。エイドスに何か加護を付与してもらったらどうかな?」
「ミ、ミリアムさん……それにエヴリーヌお姉様も……」
「このガキ共は……」
「そこは突っ込んだらダメな事くらい何でわからないんだ!?」
ミリアムとエヴリーヌの指摘に仲間達と共に脱力したプリネは疲れた表情をし、ユーシスは顔に青筋を立て、マキアスは疲れた表情で指摘した。
「フフ…………――――では私は”特務支援課”に加勢致します。」
「へ…………」
「ええっ!?シ―――いえ、リアンヌさんがですか!?一体何故……」
リィン達の様子を微笑ましく見守った後申し出たリアンヌの言葉を聞いたロイドは呆け、ツーヤは驚きの表情で尋ねた。
「エンド・オブ・ヴァ―ミリオンと”かつての私”とは因縁の間柄ですし、”特務支援課”は皆さんと違ってメンバーは完璧ではない為戦力不足です。ですから微力ながら彼らの”代役”を私に務めさせて貰い、彼らの戦力不足を補いたいのです。」
「サンドロッド卿がセティちゃん達の”代役”って……」
「しかも”微力ながら”って……」
「戦力不足どころか、むしろ戦力過剰になるよねぇ?」
「リアンヌがいたら、キーア達がいらないくらいだもんね〜。」
「わたし達とカーリアンさん達がいる状態に対して一人で互角以上に戦いましたからね……というか冗談抜きで貴女一人でアレを撃破できると思うのですが。」
リアンヌの強さを身をもって知っていたエリィとノエルは大量の冷や汗をかいて表情を引き攣らせ、ワジは口元に笑みを浮かべ、キーアは苦笑し、ティオは疲れた表情で呟いた後ジト目でリアンヌを見つめた。
「ハハ……わかりました。エンド・オブ・ヴァ―ミリオンの方はお願いします……!」
「ええ。―――そう言う訳ですので、よろしくお願いします。今この場にはいない皆さんの仲間の方達の働きができるかどうかはわかりませんが、全身全霊でご協力をさせてもらいます。」
「ああ!こちらこそよろしく頼む……!」
「フフ、かの”獅子戦役”をドライケルス大帝と共に終結させた”槍の聖女”であり、”メンフィルの守護神”と称えられたシルフィア様でもある貴女と肩を並べて戦えるなんて光栄です。」
「いや〜、まさかアリオスのオッサンや叔父貴より”化物”だった敵が味方になるなんてな〜。俺達にとっては滅茶苦茶心強い助っ人だよな〜。」
「『昨日の敵は今日の友』とはこの事を言うのでしょうね。」
リアンヌに視線を向けられたロイドは力強く頷き、エリィは微笑み、ランディとティオは苦笑していた。その後アドル達とシグルーンはエステル達に、ナユタ達はロイド達にそれぞれ加勢する事になった。
「ルフィナ姉さん、エイドスさんの事は頼むで!」
「女神の御加護を……!」
「ええ。貴女達にも女神の御加護を……!」
メンバー編成が終わった後のケビンとリースの言葉に頷いたルフィナは二人に応援の言葉を送り
「エステルさん、ロイドさん。これを。」
エイドスはエステルとロイドにそれぞれ球体らしき物を手渡した。
「これは一体……?」
「”ゼムリアの珠”。皆さんを異界からこのゼムリアに帰還させる為に必要な物ですので戦闘が終わった後この珠にこの場所を念じてください。」
「もし、なくしたり壊したりしたらどうなるの?」
「それは…………ヨアヒムとの決着をつけた”私達”が探しに行かないとダメなので、それだけはめんどくさいので絶対にこの球を”死守”してくださいね♪」
エステルの問いかけに対して真剣な表情で答えをもったいぶっていたエイドスだったが笑顔を浮かべてその場にいる全員が脱力する言葉を口にした。
「め、めんどくさいって……」
「しかも”私達”って事はさりげなくわたし達の事もカウントしているよね。」
「せっかく女神様らしい所を見せたと思ったのに……」
「こんな時くらい”本性”を隠す事ができんのか!?」
エイドスの答えを聞いたアリサとフィーはジト目になり、エリオットは疲れた表情をし、ユーシスは顔に青筋を立ててエイドスを睨み
「わ、私が今まで抱いていた女神様のイメージが崩れていきます……」
「フフ、その内慣れるわよ。」
「え、え〜と……慣れてよいのでしょうか?」
遠い目をしているエリスにエリゼは苦笑しながら答え、エリゼの答えを聞いたセレーネは冷や汗をかいた。
「ハア…………―――それじゃあみんな、行くわよ!」
「絶対に全員で生きて帰って来るぞ!」
「おおっ!!」
そしてエステルとロイドはそれぞれの仲間達に号令をかけた後それぞれが相手をする存在へと向かい、それを見たエイドスはその場で集中をし、エステル達とワイスマン、ロイド達とエンド・オブ・ヴァ―ミリオンをそれぞれどこかへと転移させた後気を失っているクロウの安全確保の為にクロウも転移させ、そしてリィン達はそれぞれが契約している異種族達を召喚し、決戦の準備を整え終えた。
「さてと……―――これで全ての準備は整った。後は彼の司祭を討つだけだ。」
「はい……!――――Z組総員並びに協力者一同。これよりヨアヒム・ギュンターの討伐を開始する。みんな、これが最後の戦いだ……!全身全霊、俺達の全てをヨアヒムにぶつけるぞ!」
パントの言葉に頷いたリィンは仲間達に号令をかけ
「おおっ!!」
リィンの号令に力強く頷いた仲間達はヨアヒム―――――”緋の偽神”ヨアヒムとの決戦を開始した!
ようやくifルートのラスボス戦です!ちなみにifルートのラスボスは碧のラスボスと違って、因果を使っての復活や問答無用のゲームオーバーという超反則技も使えませんので原作碧ラスボスの色違いの劣化版だと思って下さいww後リアンヌの強さを身をもって知っているロイド達にとってはリアンヌの助っ人は超心強い助っ人でしょうねwwちなみに現在はifルートの後日譚を作成中です。次回の戦闘BGMは碧のラスボスと同じ曲だと思って下さい♪
説明 | ||
第132話 | ||
総閲覧数 | 閲覧ユーザー | 支援 |
1120 | 1035 | 2 |
コメント | ||
ジン様 正規ルートはまだ続きを1文字もできていないんですよね(ぇ)(sorano) もう少しで完結だなって思ったらそう言えばこれってIFルートなんですよね^^; これが終わった後の正規ルートも楽しみですね。(ジン) |
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