九番目の熾天使・外伝〜マーセナリーズクリード〜番外編 Secret Mission
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番外編〜Secret Mission〜 TypeFuture 未来の力はどうやって手に入れるのか11

 

 

 

―――――――捜査二日目、残り滞在可能時間二日―――――――

 

 

 

「天の涙、ねぇ・・・心当たりは?」

 

「無い、あったらもう向かってる。そっちは?」

 

「こっちも無い、ギアも上がんねぇ」

 

 

昼前の久留間運動公園、okakaと進ノ介は芝生に寝転び、ソーラーカー型シフトカー【バーニングソーラー】の充電を兼ねた日向ぼっこをしながらルパンの残したメッセージについて話し合っていた。

 

 

「もう考えるのや〜めた」

 

「・・・いや流石にはええよ泊」

 

 

ギアの入らない進ノ介が好物のキャンディーひとやすみるくを口に放り込みながら大きく伸びをした瞬間だった。

 

 

バシャッ!

 

 

「うぉっ!危ねえ!」

 

「うわっぷ!なんだ!」

 

 

突然二人の顔をめがけて水が飛んできてokakaは寸前で回避、進ノ介は顔面に着弾、顔を洗う事になってしまった。

 

 

「お目覚めですか? 泊 さ ん ?」

 

「む、親父殿にはかわされたか」

 

 

二人が顔を向けると、そこには水鉄砲を構えた霧子と橘花を従えた晶葉が仁王立ちしていた。

 

 

「水掛けることはないだろ!?ああもう、びしょびしょだよ・・・とんだにわか雨だ・・・」

 

「にわか雨?・・・雨・・・雨か!」

 

「一城?」

 

 

進ノ介のボヤキにokakaの脳内に突然何かが閃いた。

 

 

「泊、この辺に水害対策の地下貯水施設は無いか?」

 

 

okakaの問いかけに進ノ介のギアが入った。ネクタイを締め直した彼はバーニングソーラーを掴んで立ち上がった。

 

 

「そうか、天の涙ってのは雨、満ちる場所っていうのは雨水を溜める場所のことか!・・・この近くにあるのは二箇所、川の上流側と下流側にそれぞれ一つずつ取り込み口と排水口になってる施設だ」

 

「手分けして踏み込んでみるか、・・・晶葉!拓海とこなたを呼び戻してくれ!それから・・・橘花、ディアとロキ、ついでに竜神丸に連絡、ここから近いのは・・・上流側か、なら下流側から侵入するように伝えてくれ。泊、役所側に立ち入り許可を取れるか?」

 

「ああ、課長に話を通してもらう用に連絡してみる」

 

「了解しました!」

 

 

その言葉と共に進ノ介は携帯電話を取り出すと、上司である本願寺課長に連絡をいれ、橘花は自身に内蔵された通信機を起動した。

 

 

「欲望と記憶は恐らく資料を漁っていたセルメダルとガイアメモリの事、雄大な自然ってのはまだわからんが・・・行ってみりゃ何かは掴めそうだ、拓海達と合流後、俺達で上流側の施設を調べる」

 

「二人同時にギアが入ったな・・・」

 

「泊さんが二人いるみたい・・・」

 

 

突然動き出した二人を見た霧子と晶葉が呆然としていたのは仕方ないことだろう。――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――二時間後、下流側施設―――――――

 

 

 

「本当にここにそんな施設あるんですかねぇ?」

 

「さぁな、でもまぁ、調べる他ないだろ?」

 

「ええ、他に手がかりもありませんし」

 

「取り敢えずは調べてみましょう、ちょうど向こう側も入った頃合いだからこのまま上流側に向けて行けば合流できるはずよ」

 

「じゃ、面倒なんでちゃっちゃと行きましょう」

 

 

施設に踏み込んだディアーリーズ、ロキ、武、ハルカ、竜神丸の五人はライトで道を照らしながら地下に降りて行くと、貯水槽にたどり着いた。

 

 

「・・・何もありませんね・・・」

 

「無駄足ですかね」

 

 

ディアの言葉に竜神丸が面倒になって踵を返そうとしたその時、武が何かを感じ取った。

 

 

「いえ、少し前まで何かがあったような形跡があります、目には見えませんが・・・恐らく、一週間前くらいです」

 

「鷹の目か?」

 

「はい、間違いありません。何か・・・機材と配線・・・でしょうか、残滓が残っています」

 

 

武の言葉に竜神丸が支柱に手をかけ、サイコメトリーで残留思念を読み取ろうとしたその時、その場の全員が一斉に動きを止められた。

 

 

「!?これは・・・」

 

「あの時と同じ!」

 

「重加速です!気をつけて!ロキさん、ハルカさん、コレを!」

 

「・・・っ!ありがとう武君」

 

「ほう、これが・・・」

 

 

突然襲ってきた重加速に常に持ち歩いているシフトスペシャルの力でいち早く体勢を立て直した武が近くにいたロキとハルカに未来のシフトカー【ネクストハンター】と【ネクストトラベラー】を投げ渡し、重加速での行動を可能にした。

 

 

「こいつが来たってことは・・・来やがった!」

 

 

ロキの言葉に動ける全員がその方向を向くと、下級ロイミュードが6体こちらに向かってくるのが見えた。

 

 

「こいつは当たり引いたか!?」

 

「かもしれません!」

 

「どうでもいいけど行くわよ?」

 

≪Standing by≫

 

≪HEAT≫

 

「「「変身!」」」

 

≪Complete≫

 

≪DRIVE!TypeSpecial!≫

 

≪HEAT≫

 

 

三人がそれぞれファイズ、ドライブSP、ヒートに変身、それぞれが迎撃しようとした瞬間、その間をすり抜けて矢型のエネルギー弾がロイミュードの一体を撃ち抜いた。

 

 

「ふむ、別系統の技術にしてはマッチングはなかなかいい感じですね」

 

 

矢の飛んできた方向、そこには【アーマードライダーデューク】に変身した竜神丸がソニックアローを構えていた。

 

 

「いやぁ〜コア・ドライビアをゲネシスドライバーに組み込んだのは正解でしたねぇ〜それでは行きましょうか?」

 

「・・・もう何でもありだな、アイツ」

 

「そうみたいですね・・・」

 

「どうでもいいけどこっちもいくわよ?」

 

 

竜神丸の突然の行動にあっけにとられながらも三人は残ったロイミュードに向かって行った。

 

 

「ふん!オラァ!」

 

先陣を切って突っ込んだファイズの拳が手近なバット型に叩き込まれ、別方向から飛び込んできたコブラ型に迎撃の直蹴りを叩き込む。

 

「おおっ!」

 

そこにハンドル剣を構えたドライブSPが飛び込みコブラ型へ追撃を加えた。

 

「ふっ!はっ!」

 

同時に殴られたバット型にヒートの回し蹴りが追撃、直後、背後から来た別のバット型を蹴り飛ばし迎撃した。

 

「よっ、ふっ!」

 

蹴られたバット型にデュークのソニックアローが追撃を加え、更に他の敵を足止めするように連続して光矢が射掛けられた。

 

 

(これが重加速・・・思考ははっきりしてるのに自由に動けない!)

 

 

四人が戦う傍ら、一人動けないディアは何とか変身しようともがくがうまくいかない。その目の前に糸を垂らしたスパイダー型が四体降ってきた、敵はまだいたのだ。

 

 

(マズい!)

 

「っ!?しまった!ウル!」

 

 

ディアのピンチに気付いたヒートの声も虚しくスパイダー型のクローが振り下ろされる直前、それは現れた。

 

 

「ぐぉわっ!」

 

 

突如アタッシュケースを引きずって現れた何かがスパイダーを弾き飛ばし、ディアの手に収まった。その瞬間、ディアの重加速が解け自由を取り戻した。

 

 

「!?これは?・・・もしかして!」

 

 

その手に持ったシフトカーともシグナルバイクとも取れるものの運んできたアタッシュケースを開けると、そこには拓海のと同じ【マッハドライバー炎】が収められていた。ディアがそれを取り出すと、メモ用紙が挟まっていた。

 

 

『先程完成した試作壱号です、どうぞお使いください  桃花』

 

 

おそらくokakaが手配していたのだろう。そのマッハドライバーをディアは装着した。

 

 

「新しい力、試させてもらいます!」

 

 

ディアがマッハドライバーに持っていた【シフトデッドヒート】を折りたたみ、装填。コア・ドライビアNEXの始動と同時にラテン系の待機音声が流れ始めた。

 

≪シグナルバイクシフトカー!≫

 

 

「変身!」

 

 

≪ライダー!デッドヒート!≫

 

 

コールと共にパネルを下げると空中に装甲が出現、それがディアの体に張り付いていき、右肩にシグナコウリン型のメーター、胸部にドライブと似た装甲と赤、白、黒の三色のタイヤがたすき掛けに掛けられ、頭部チンガードにドライブタイプスピードのリアウィングが逆向きに装着された。

 

 

「よし・・・行きます!」

 

 

爆熱の戦士【仮面ライダーデッドヒートマッハ】に変身したディアは叫びを上げ、スパイダー型に向かっていった――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――楽園、クライシスのオフィス―――――――

 

 

 

 

「お待たせしました、一城様のレシピを忠実に再現したものになります」

 

 

そう言って炒飯を運んできたのはokakaの家令【侍女式自動人形・桜花】だ。

 

 

「ほう、表面を薄焼き卵で包んでいるのですか、オムライスみたいで面白いですねぇ」

 

「ではいただくとしよう、支配人、君が旗を刺したまえ」

 

「・・・はい」

 

「気をつけてくださいね〜」

 

 

クライシスに命じられた支配人が旗を刺そうとした時だった。

 

 

「こうしてアカツキ君の足止めをするのも必要とはいえ少し心苦しいですねぇ・・・」

 

「仕方ありません、これも未来の為です」

 

 

僅かに、ほんの僅かにだがオーナーと駅長のボヤキが聞こえてきたのだ。

 

 

(足止め?俺を?一体何がどうなっているんだ!?なぜ俺を足止めする必要がある?未来のためってどういうことなんだ!?)

 

 

支配人の疑問をよそに三人はテーブルに付き、それぞれの食器を手にとった。

 

 

「では」

 

「「いただきましょう」」

 

 

彼を足止めする理由、それが解るのはもう少し後の話――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あとがき

今回出てきたデッドヒートマッハとマッハドライバーですが、新規に作成されたものです、今回の戦闘後一旦回収予定なのでいわゆるイベント参戦枠になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
第11話です
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コメント
次話更新(okaka)
当たり前のように丸投げされたぜイェーイ!……まぁ、書ける時に書きますとも(竜神丸)
それにリンクの初陣はこの話じゃなくてもいいし、竜神丸が書いてくれるよ!←(okaka)
支配人:そうそう、そして俺はリンクの詳細を知らない+まだAIが未完成で体への負担が大きいということでデッドヒートにした(その方がなすすべなくラッキースケベに持って行きやすい)(okaka)
どちらかというと、ディアのマッハドライバー仕様のがあるからそっちが来るんじゃないかって思ったんじゃない? デッドヒート暴走、止めてもらって変身解除した時か?>ラッキースケベ(支配人)
ディア:マッハやチェイサーじゃない理由:被る  実はラッキースケベの伏線だったり・・・(okaka)
デッドヒートかぁ…。(ディアーリーズ)
竜神丸:そこかw(okaka)
okakaさんと進ノ介(とついてにバーニングソーラー)が日向ぼっこしてる場面、脳内で容易に想像できましたww(竜神丸)
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