真・恋姫†無双〜舞龍伝〜 第壱章 |
side:X
白い制服に身を包んだ二人が、夜になり先生すらいなくなった学園の敷地を歩いている。
「ふぅ、また今日も手掛かりが見つからなかったですね。」
「ちっ、あの野郎どもこそこそ隠れやがって。見つけたらただじゃおかないぞ!」
眼鏡をかけたいかにも優等生のような雰囲気を出している少年は隣にいる少年をからかい、
隣にいる武術の達人のようなオーラをだしている少年は、イライラしていて近くにあった石を思い
きり蹴り飛ばした。
蹴られた石は、まるで弾丸のように飛んで行き、何かをしていた黒い怪しいやつをかすめて飛んで
行った。
「ん?黒いやつ?」
「「見つけたぞ(ましたよ)!」
黒いやつは、石がかすめた瞬間逃げ出した。
その速さは到底人じゃたどり着けないほどの速さであった。
しかし、それを追う者の速さも尋常ではなかった。
黒いやつは、学園の敷地内を右へ左へとちょこまかと逃げていく。
白い制服を着ていた二人はいつの間にかに道士が好んで着るような白装束を着ていた。
学園を駆け回ること30分、校舎を右に曲がったところで二人は黒いやつを見失った。
しかし、二人の目の前には立派に建てられた体育館があった。
「ここが奴らが隠れている場所ですか。まさかと言ったところでしょうか。」
「ふんっ、まさかもくそもあるかよ。ここに奴らが隠れているのは、火を見るよりも―ズゥンッ―
っ、なに?この感じあいつら宝具を具現化しやがった。」
「やる気まんまんのようですね。またあなたの凛々しい顔が「うるせぇ、早くいくぞ!」はい。」
side:一刀
「(今外で物音がした気がする。)一刀気をつけろ。」
静寂のなか少し離れたところから頌明が一刀に注意を促す。それを頷きで一刀が返すと同時に
「うおおりゃあっ!」
扉が吹っ飛んだ
「出てきやがれ!ぶっとばしてや・・・る?」
「どうしたのですか?左慈・・・」
扉を吹っ飛ばした少年に遅れて入ってくると、ただ呆然と立ち尽くす少年がいた。
「「「あれっ?一刀(左助)(北郷)」」」
意外な再開をしたように、待っていた一刀と入ってきた二人は数秒見合うと
「あれ?左助たちがどうしてここに?」
「お前こそなんでここにいるんだ一刀!なっ、まさかお前があの黒い・・・」
「ちっ違うって。俺らはここで黒いやつを待ち伏せていただけだ!」
「ほんとうか?おま「左慈、彼は嘘をついてはいませんよ」なに?」
「本当だって、その証拠に、おーい頌明、アリサーっ」
その呼びかけに従うように隠れていた二人が姿を現した
「すごいな、そこの眼鏡のおまえ。よく俺たちがいるってわかったな」
「ホント、すごいわね。そこにいるやつと違って♪」
「いや、お二方の気配の消し方もすごいですよ。入ってからじゃないと分かりませんでしたよ。」
そうしてお互いを褒めている三人に遅れること5秒
「「そこにいるやつっておれのことか!」」
と、同時に少女に向かって言い返す二人
「「「はいっ?・・・」」」
おくれてのツッコミに三人はすこし驚いて
「あははっ私は一刀のことを言ったけど、あなたもなのっぷふっ」
「うるせぇこのっ「左慈落ち着いて」おおすまん」
「すみませんが、あなたたちはいったい何者ですか?」
と頌明がはなしを切り出す
「ああ、すみません。あいさつが遅れました。私は于吉と言いこちらが「左慈だ」と言います。」
「俺は頌明、こっちがアリサっていうんだ。」
「えっ?左慈?おまえ佐助じゃなかったのか?」
黙っていた一刀が疑問を口に出した
「ああ、それはすまん。こっちは極秘任務だったんで仮名を使ってた。本当の名は左慈だ」
「へぇそうだったんだ。任務じゃ仕方ないか。それでその任務ってのは?」
「だから極秘任「仕方ありませんね」えっ、于吉いいのか?」
「はい、彼らもなんらかの任務のようですし、それにもうばれてしまいましたから」
「そうか、ならいいか」
「でわ、まず我らは黒いやつらを追っていて奴らの将にあたるものがこの学園である実験をしてい
ると聞いてそれを何か突き止め阻止すべきとしていたのです。ですが奴らもなかなか尾を出さずど
うするべきかと悩んでいるとき偶然にも奴らを見つけ追ったのですがここの前で見失い、ここに来
たということです。」
「そうなのか、なら俺達と目的は同じなのか。それである実験とは?」
「その前に簡単な問題を出してもよろしいでしょうか?」
「「「ああ、いいぜ(わよ)」」」
「では、ある世界でAという国とBという国とが戦争をしていました。Aの国が徐々に押されて戦う
兵士が少なくなりました。ですがもうこの世界 では 戦える人がいませんその場合どうすれば
よいでしょうか?」
「そんなのは簡単だその世界にいないのなら他の世界から連れてこればいい。そうだろ于吉、あん
たはこの世界 では と言っていたからな。」
「そう、正解です頌明さん、これは実際に可能なことなんですよ。」
「ちょっとアンタそれどういうことよ」
「アリサさんあなたもわかるでしょう。この世界はすでに別の世界と繋がっているではありません
か。そう、200年前から魔族が住む魔界という世界とね」
「あっ、わかった。今の話から考えると、200年前は人間と魔族があの黒い奴等と戦うために世
界を繋げて協力した。で、今は黒いやつらが、どっかの世界と手を組んで戦力を上げようとしてい
るのよね♪」
「そうです、ですが今までとは違う世界から兵を持ってこようと奴らは考えているのです」
「それを突き止め阻止するのが俺らの任務だ。」
「そうだったのか、俺達は奴らの将が持っているとされる鏡のような宝具の回収なんだ」
「なっ、鏡だと!」
「そうだけど、それがどうかしたか?」
「はい、大変です。奴らがどことこの世界とを繋げるかがわかりました」
「「「どこなんだ(なのよ)(だよ)」」」
「それは・・・過去の世界です。」
「一体いつの時代なんだ?」
「鏡がいつ、どこの鏡なのかにもよりますがおそらくどこも危険でしょう。戦乱の世ならば」
「「「「!!!」」」」
「手遅れになる前に奴らを捕まえなくては・・・私に策があります、皆さん宝具はもってますよ
ね、私が合図をしたら一斉に具現化してください。」
side:??
そこには、ひょんなことで見つかり、やっとの思いで隠れられる場所を見つけたと思いきや、すで
に敵がいて、やむおえず天井に張り付くしかなく、今はだいぶきつくなってきて、苦悶の表情を浮
かべているやつがいた。
「あいつら実験の正体見破りやがった。くそー、でも早くどっか行ってオレ落ちそうなのに・・」
「ん?あいつら何話してんだ?―ズゥウウウン―何一斉に宝具出して何を・・・っておいっ!なんで
この鏡反応して下に・・・やめてやめて〜落ちる〜くそ〜こうなったら戦うしかないか、とうっ」
宝具を一斉に具現化した一刀たちは、上から迫る殺気に反応してとっさに飛びのいた
ズギャゴーン
さっきまでいたところには、上から来たやつによって作られた穴があった
「くそっ、一気に蹴散らせるとおもったのにな」
「ふんっそんな殺気なんぞすぐ分かるわ!」
「おまえが黒の将だな!」
「いや、意外と危なかった」
「アンタは黙ってて!」
「鏡をこちらに寄こして貰えるでしょうか」
「おまえら一気に喋るな、オレは聖徳太子じゃねぇよ!オレの階級はランサーだ!」
「なら・・・死ねぇぇぇ!」
「おまえら早!もっとこう情報とか聞き出すんじゃねぇの?」
「そうよ、でもボッコボコにしてからでも遅くはないでしょっ!」
ブォオオンッ
「て、あぶねー嬢ちゃん鬼かよ。てか鬼バ―ヒュウィンッ―え?」
「ごめんなさいーちょっと最後のほうが聞き取れなくて。な・ん・て言った〜」
「(でたでた地獄耳のくせに、鬼ババって言ったんだよ鬼ババって)―ブンッ―ゴッファッ」
「一刀アンタ先に死にたいらしいわね♪」
「ご、ごめ・・ん・・・なさ・・・・い・・・・」
「オレ放置かよっていつの間にか囲まれてるし!」
「チェックメイトですよ。さあ、どうしますか?」
「はあ?チェックだと?なめんなよ、specchio passato(過去を映し出す鏡)!」
鏡から漏れた光がランサーを包み始めた
「いかん、逃げる気だ」
「「待てー、逃がすか―」」
「頌明!一刀!もうっ、どうなってもしらないわよ!」
「ちょっ、あなたたちって、はあ、左慈、私たちも行きますか」
「そうだな。あのバカ共」
そうして、真夜中の体育館にはもとの静けさが戻った。 ――完――
さて、これからどうなっていくのか
次回、真・恋姫†無双〜舞龍伝〜第参章 三人の御使い
ランサーを追って行ったところはいったいどこ?
5人の行方はどうなるのか
一刀たちの宝具の能力が一部判明
それはどういう意味を持つのか、次回をお楽しみに!!
説明 | ||
すみません。定期テストのため更新が遅れました。 さて、気を取り直して第壱章始ります。 学園に潜む二人の影、対峙する一刀たち、そして新たなる敵? この運命はいかに!! |
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コメント | ||
どの陣営が仲間になるのかな?(ブックマン) 左慈と于吉も仲間とは・・・・・楽しみです。(いずむ) |
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