ポケットモンスター トライメモリーズ 第11話 |
第11話:アクア団との戦い!
「あれ、おっちゃんはこないだの!」
「ああ・・・キミか!」
以前助けたデボン社員に声をかけるクウヤ。
「今のはマグマ団じゃないよなぁ?」
「奴はアクア団といって、マグマ団とは似て非なる組織だと聞いた事あるよ」
「ややこしいな」
なんで似たような組織が二つあるんだよ、と内心つっこみながらもクウヤは彼を助けることを決める。
「うん、分かった、あんたの荷物を取り返してやるよ!
カズキ、このおっちゃんを頼むぞ!」
「わかった!まかせといて!」
「ピーカはカズキとおっちゃんを頼む!
行くぞ、アーチ!」
「ちゃも!」
サラリーマンとカズキをピーカにまかせクウヤはアーチを連れて先程の青いバンダナの男を追う。
106番道路を一気に突っ切りいつのまにか視界に入っていたのは工事中の洞窟。
辺りを見渡して状況を確認をする。
「もしかして、あいつもこん中に!?」
「頼む! 通してくれぇ・・・!」
「だめだだめだ!」
「ん?」
言い合いをしている工業員と老人を発見し事情を聞く。
老人曰く、青いバンダナで海賊みたいな格好の男が彼のポケモンをひったくって行ったらしい。
クウヤが今追いかけてる男と同じだと知ると彼の心に怒りが湧いた。
人の物のみならずポケモンをも盗むのかと。
気付けば彼は工業員の話も聞かずに洞窟の中へ走り出していた。
「見つけたぜ!」
「あぁくっそ〜〜〜!行き止まりかよ!
盗んだポケモンも役立たずだし!
・・・ま、まぁ・・・ここで待っていればあの人が迎えに来るはず・・・」
「オイ!」
「!?」
「てめぇだな!
おっさんの荷物とじいさんのポケモン盗んだのは!」
「っへ、なんでぇ。 ただのガキかよ」
クウヤの事など気にせずアクア団の男は通信機を取り出し通信を始める。
「無視するんじゃねぇー!
アーチ、ひのこぉっ!!」
クウヤはそれに苛立ちアーチの火の粉を振り掛ける。
それが体に当たり、男は熱さのあまり床に激しく転げまわる。
「あっづううううううう!」
「その荷物とポケモンは返してもらうぜ!」
「っこのくそがきゃああああああ!
行け、ズバット!」
「アーチ、頼むぜ!」
ズバットが真先にエアカッターで攻撃してきたがアーチはそれを回避し相手をつつく。
きゅうけつで反撃を食らうが相性のため効果はあまりなくいまひとつ。
隙を狙い留めのひのこを決め、これによりズバットは戦闘不能。
「あぁ、ズバットぉ!?」
「よし!」
「でもオレのポケモンはもう一匹いる!
いけぇ、ハスボー!」
「えぇー!!」
新たに現れたポケモンに戸惑いつつもアーチにひのこを指示する。
しかしそれもみずでっぽうで全て打ち消されさらにそのみずでっぽうはアーチに当たってしまう。
「水は火に有利・・・」
「アーチ!」
クウヤは迷った、このまま戦うべきなのか・・・と。
しかしピーカはカズキとサラリーマンの元におりナークもジム戦の疲れがたまっている・・・。
「っ負けるな! ここは頑張ってくれ!」
「ちゃもー!」
「体力はあるんだな・・・だが! オレは倒せないぜ!」
ハスボーがタネマシンガンを連発する。
クウヤとアーチは必死にそれを回避し隙を見てひのこをハスボーにぶつけ、反撃のみずでっぽうに全力で耐えるとつつく攻撃を決めた。
この一撃は水と同時に草タイプを持っているハスボーには効果は抜群だった。
「まずい、しっかりしろハスボー!」
「いまだ!」
一瞬の隙をついてクウヤは男の懐から荷物とポケモンを奪い返す。
「きまりぃ!」
「え・・・あぁ〜〜〜!
ど、どろぼおおおおおおお!」
「うっせぇ! どろぼうはてめぇだろ!」
逆ギレするアクア団はさらに攻撃しようとする。
「こうなったらハスボー! 連続タネマシンガン・・・」
「なんだ?」
突然洞窟のあちこちから丸いポケモンが姿を現す。
図鑑を開き確認すると、そのポケモンの名前が 『ゴニョニョ』であることが分かった。
「なんだこいつら・・」
「えっとゴニョニョは・・・」
「「「ゴニョオオオオオオオオオ!!! 」」」
「!?」
「普段は声小さいけどピンチの時大声出すんだって」
「さきに・・・いえよ・・・がくっ」
男は耳をおさえ苦しみもがく。
クウヤは混乱してるアーチを抱えあげると出口へ猛スピードで向かい外に出た。
先程の老人に再会しポケモンを返すと老人はハギと名乗り礼を言うとそのまま帰った。
同時にサラリーマンに荷物を届けるとそのサラリーマンはホウエン一の企業、デボン・コーポレーションの社員である事が判明しクウヤはその社長と面会することになった。
「私の部下を2度も助けてくれて・・・本当に感謝しているよ。」
「そんなに大したことしてねぇよ。」
「そんなキミにわたしから一つ頼みがあるのだが・・・ん?」
「あ、こら!ピーカ!」
ピーカはとあるショーケースにはりついていた。
その中にあるのは、稲妻模様の石だった。
「『雷の石』だよ。
そのピカチュウはそれがほしいようだね」
「え?」
突然社長にそう言われてきょとんとする。
「この手紙をある男に届けてくれたらその石はキミたちにあげよう」
「え・・・いいの?」
「うむ!」
「わかった!やるよ!
それでこの手紙、誰に渡せばいいんだ?」
ツワブキ社長はその名をはっきりいった。
エリートやベテランのトレーナーなら誰もが知るその名・・・
「ダイゴ」
と。
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