ポケットモンスター トライメモリーズ 第12話
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第12話:ライバル対決!Vsラカイ!

 

 

「じゃあカズキ、オレはもう行くぜ」  

「うん・・・クウヤさんもファイト!」

「じゃあな!」

 

デボンのツワブキ社長から手紙を受け取ったクウヤはカズキに見送られながらカナズミシティをあとにした。

あのあとツツジから貰っていた情報によれば104番道路に港があり、

そこから出ている船でムロ島へいけるという。

クウヤはその言葉どおり港へ向かう。

その先で出会ったのは、以前トウカシティで知り合った少女・・・

 

「ラカイ!」

「クウヤくん、久し振りね」

「くんはいいって!」

 

クウヤに言われ、そっかとラカイは早速彼を呼び捨てにする。

 

「あなたもここでカナズミジムへ向けて修行をするの?」

「いーやしない!オレはこの通りバッジゲットしたぜ!」

「うわっ!さき越された!」

  

クウヤは自慢げにカナズミジムのジムバッジをラカイに見せびらかした。

ラカイも妬まずただ感心していた。

 

「すごい・・・リーグを知らないからどうかなって思ったんだけど、あなたって結構やるのね!」

「まぁなー!この調子で次のジムも勝つ!

今のオレは絶好調!誰が相手でも負ける気がしないぜ!」

「・・・ふぅん・・・ 誰が相手でも負ける気しないのかぁ・・・」

「へ?」

 

いわくありげに笑うラカイにクウヤはきょとんとする。

 

「そんなにやる気満々なら、わたしとポケモンバトルをしない?」

「えっ!」

 

突然の申し出にクウヤは目をぱちくりさせる。 

ラカイは自信ありげに口を再び開く。

 

「わたしはトレーナーになったばかりで持ちポケモンもまだ少ない方だけど、お父さんやジョウトの人たちのバトルを見て、コツとか色々と知ってるつもりよ。」

「負ける気はしないってとこか?」

「そういうこと!

・・・・で、どうする?」

「おもしれぇ!受けて立つぜ!」

「そうこなくちゃ!

絶好調で調子に乗ってるとこ悪いけど負けるつもりはないから」

 

二人は少し広い場所にでてお互いボールを構える。

 

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「いくぞ、アーチ!」

「出番よキッサ」

 

ラカイが繰り出したのは草ポケモンのキノココ。

対するクウヤはアーチ。

相性はこちらが有利だと確信しアーチはキノココにつつく攻撃を仕掛ける。

 

「よっしゃあたった!」

「甘いわよ!」

 

その一撃が命中したにも関わらず耐えられしびれ粉を浴びせられた。

それによりアーチは麻痺し体の自由が利かなくなりずつきを受けてアーチはひるみさらにおいうちとしてタネマシンガンを食らう。

その連続攻撃は強烈で、アーチは戦闘不能になってしまった。

  

「あ・・・アーチ!?」

「ありがとう、キッサ!」

「次!ピーカ!」

 

クウヤはアーチを戻しピーカを繰り出すと速攻ででんこうせっかを指示した。

そのスピードにキッサ、と呼ばれたキノココは戸惑いダメージを受けてしまう。 

 

「ひるまないで、タネマシンガン!」

「10まんボルト!」

 

反撃のタネマシンガンを放つものの追撃の10万ボルトで打ち消されその電撃も体に浴びてしまった。

 

「よっしゃ!」

「キッサ! ・・・よくやったわ」

「このまま逆転してやるぜ!」

「そう簡単に行くかしら?」

 

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「出ておいで、ラグジー!」

 

続いて出てきたのは青い体のポケモン・・・オダマキ博士から譲り受けた、あのミズゴロウだ。

本来、水は電気に弱いはずだが今更引く気は彼女にはなかった。

 

「ピーカ、10万ボルト!」

「甘いわね!

ラグジー、穴を掘って回避!」

「えっ!」

 

ラカイの指示通り行動するラグジー。

10万ボルトも空振りに終わってしまったどころか地中から出てきたと同時にどろかけを受け一時的に目が利かなくなってしまう。

そこに狙いを定めラグジーはみずでっぽうを当てる。

さらにアイアンテールの同時打ちでもラグジーの方が力で分があり弾き飛ばされてピーカは倒れた。

 

「め、めっちゃ強ぇ・・・」

 

クウヤはラカイたちの強さに驚きつつもピーカを戻し最後の一匹であるナークを繰り出す。

 

「ここで決めるわよ!

ラグジー、みずでっぽう!」

「ナーク、今度はこっちが穴を掘ってよけるぞ!」

 

ラグジーの攻撃を穴を掘るでよけたナークは相手の真下から出てきて上空たかくに飛ばす。

 

「どうだ!」

「そのままの体勢を立て直して、みずでっぽう!」

「うぇっ!?」

 

予想外な事に、相手は上空にあげられたまま瞬時に体勢を立て直し落下しながらナークにみずでっぽうを浴びせる。

その一撃は水と相性の悪い地面タイプのナークにはキツイものだった。

慌てて水の中から抜け出したが落下速度の加わったたいあたりを食らってしまう。

ナークもすぐに噛み付いたがふりはらわれとどめのアイアンテールを食らう。

これによりナークは戦闘不能、このトレーナー勝負はラカイの勝ちだ。

 

「やったわねラグジー、ありがとう」

「・・・ありがとうな、ナーク。」

 

ナークをボールに戻したクウヤの表情はへこんでいた。

 

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なんで負けたんだと混乱するクウヤに話しかけるラカイ。

 

「どうだった?」

「へ?」

「あなた随分と図に乗ってたみたいだったからつい本気以上の戦い方でやっちゃった」

「え!?」

「・・・気づいてなかったの?」

 

その一言でクウヤは自分がバッジ1個で満足し調子に乗りすぎてたことに気付いた。

それを見切った彼女に感激した。

 

「ラカイ、お前すごいし強いよ!」

「ふふ、それは当然よ!

わたしはどんな時でもバトルのことを考えているのよ。

こんなときどうすればいいのかとか、もしもの時にどういう対応が一番適切なのか・・・とか」

 

得意げに話をするラカイにクウヤはただ感心するのみ。

 

「へぇ〜頑張ってるんだな。

もしかして、目標とかあるのか?」

「わたし?

わたしは・・・ジムリーダーになりたいの」

「ジムリーダーに?」

「ええ、とうさ・・・センリさんのように強くて町の人々や多くのポケモンの力になる。

トレーナーの旅や修行で得た強さを多くの人のために活用していきたい、守りたい。

それがわたしの夢!」

 

彼女の脳裏に浮かぶ姿は、父センリや遠くの地にいる師の姿。

 

「すげぇなぁ。」

「その夢のためならどんな苦しい修行も辛いコトだって乗り越えられるし小さな努力も惜しまないわ」

 

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その後2人はポケモンセンターへ行きそこでポケモンたちと一緒に一服して様々な事で話し合った。

 

ルネシティでの生活のこと。

ジョウトに預けられてる間のこと。

 

知らない人が見ればカップルのような光景だが当の本人たちにとってお互いの事は本心から『友達』とか『ライバル』という意識しかなかった。

さっきまで戦い合っていたポケモンたちもいつのまにやらみんな、なかよしになっていた。

 

「ポケモン達、楽しそうだな!」

「バトルしてお互いの実力を認めて

それを通じて分かり合えたのね」

「そっかぁ」

「・・・あの子達を見てるとわたしもまだまだだな、て思うの。

みんな、まだ未知の可能性を秘めている・・・でもまだ、それを全て引き出せてはいない。

でもその力を引き出すことが出来ればあの子達は強くなれる」

「オレも、頑張らなきゃな。

まだ世界に強い奴は沢山いる。

全部のトレーナーと戦って全部知ってるわけじゃないのに狭いトコで満足しちゃいけねぇって・・・お前とのバトルで分かったぜ」

「クウヤ・・・」

 

こんなにも早く気づけるなんて、とラカイはクウヤに不思議な可能性を感じていた。

 

「自分は強い、無敵、最高〜!

・・・なーんて思ったらダメだよな」

「・・・っぷ!

やだぁ何それ、どこのナルシストよ〜!」

 

2人はどっと大笑いした。

ポケモン達含め周りの人たちも驚いてる。

ラカイは立ち上がると自分のポケモン2匹を呼び寄せる。

 

「あなたはムロ、わたしはカナズミ!

じゃ、これからもお互いがんばっていきましょ!」

「おぅ!次こそお前に勝つ!」

「それじゃポケモンリーグへ行くことね!

・・・次も負けないわよ」

「オレだって!」

 

ラカイは2匹を連れてセンターを出た。

残ったクウヤは生まれて始めて味わう『ポケモンバトルの敗北』を感じるが落ち込んだりせず、次の再戦に燃える。

一度や2度では彼はへこたれないし諦めないのだ。

クウヤは自分のポケモンを見つめ直す。

 

「みんな、今日は勝たせてやれなくてごめんな。

がんばってくれてたのに、オレは調子に乗ってた。」

 

ジムリーダーや悪の組織、一般トレーナー、クウヤはラカイに敗北するまで勝ち続けていた。

 

「だけど・・・オレ、あいつの強さを知ったら燃えてきた!

あいつともう一回戦いたくなった!

みんな!絶対強くなろうな!」

 

ポケモンたちも同意するように鳴き声をあげた。

 

説明
すみません、昨日忘れてた!!
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