恋姫無双 袁術ルート 第十七話 一刀の策 |
十七話 一刀の策
一ヶ月ほど経った。七乃さんたちのおかげ?で国庫がかなり潤った。彼女たちの書いた八百●本の売り上げを一刀が没収したからだ。
美羽を始め、みんな血の涙を流しながら訴え出たが、一刀の鬼のような形相に何も反論できなかった。当然と言えば当然だ。彼女たちの思惑は帝を操ることだったのだから。本当なら打ち首ものなのに売上金の没収だけで済ませた事に感謝してほしいくらいだ。
「うう〜………一刀さんのいじわる。」
「何か言いましたか?七乃さん。」
一刀はハッキリ言って怒っていたのだ。何せ、神楽の秘密を知っているのは一刀を始め、美羽たち一行のみだ。この本で『もしかしたら帝は女性』なんて噂が立ったらシャレにならない。
「うう〜………か、一刀や。ちょ、ちょっと位妾達に残してくれても………」
「…………コクコク。」
美羽も恋もこのお金で好きな物を買いあさろうと企てていたようだが、そうは問屋が下ろさない。
「だめだ!このお金は国のために役立てるんだから。それに増刷した分のお金は返しただろ。」
一刀の横暴にみんなは黙ることしかできなかった。皆は血の涙を流し、ようやく諦めたのだ。
とは言うものの、美羽たちのおかげで国庫が潤い、民たちの税を軽くしてやる事が出来のだ。これには民たちも大喜びであった。どうして国庫が潤ったのかは解らなかったが、相国に任命された袁術様が何かしらの政策を取り、税が軽くなったという噂が広まったのだ。美羽たちは民たちに祝福され、なんだかんだと最後は調子に乗ったのだ。
「うははは!♪どこに行っても妾の事を讃えておるのじゃ!こんなにいい気分は初めてじゃぞい!」
「…………………おじさん達、肉まんくれる。」
「う〜ん………こんな筈じゃ無かったんですが……ま、いいですね。」
「恋殿が喜んでくださればそれでいいのです。」
皆、それぞれの形で今回の事に決着を付けたのだ。
そして数日後、ようやく月たちが帰ってきてくれた。
月たちが帰ってきた。これで、ようやくみんな揃ったことになった。とは言うものの、月たちが一刀を見る視線が何か変だ。………何となく想像できるけど…
「た、ただいま戻りました。ご主人様。」
行儀よく挨拶をしてくれる月。だが、その顔はとても顔を赤くしていて詠に関しては激怒しているように見える。
「ああ、お帰り。どうかしたの?」
一刀は何となく気付いていたが、どうか自分の杞憂である事を願いつつ彼女たちに言葉を返した。
「この変態チ●コ!あんたは僕たちが居ない間に何をやっていたのよ!!」
バキ!
「うぎゃ!!」
いきなり飛び蹴りを喰らわせられた。詠は怒り露わにしながら一冊の本を取り出した。
「この本は一体どういう事?」
「げっ!?そ、それは………」
詠が取り出したのは言うまでもなく、美羽たちが書いた八百●本だ。詠は顔を真っ赤にしながら責めよってきた。
「あんた死にたいの!?これって立派な皇族批判じゃない!」
「いや、これには深い訳が……」
「ご、ご主人様と劉協様は本当にそういう関係なんですか?」
月は涙ながらに聞いてきた。だが、この質問の理由は一刀は知らない。
「え?かぐ……劉協様はともかく……何で俺も関係してんの?」
「だ、だってこの人………」
月は手を震わせながら攻め手の少年の方を指差した。その時の顔は、いつもの真っ白な顔では無く、トマト並みに赤かった。
「確かに、そいつが誰なのか不思議だよな。美羽たちに誰だと聞いても教えてくれないしさ………でもそいつを見ているだけで…なんかこう……すごくイラつくな。」
攻め手の少年は、白い歯をキラリと輝かせながら神楽に近づいて行っているシーンであった。本当に殺意の出るワンシーンだ。
「ちょっ!?あんた、こいつが誰なのか気付かないの!?」
「気付くって………俺の知っている人?」
一刀は本当に自分の事だという事に気が付いていないようだ。
「もういいわ。あんたと話をしていると本当に頭が痛くなってくる。」
詠は頭を支えながら、この話はこれでお終いなどと言いだした。
「ところで、何でお前たちがこの本を持っているんだ?」
「変な噂が立っていたから、ちょっと確かめようと思っただけよ!」
そんな風に言った詠だったが、月と詠が一冊ずつ各自で持っていたところは見逃さなかった。
余談だが、月と詠の部屋にこの本が大事そうに保管されていたことは見ない事にしよう。
月たちが帰ってきたので、一刀は本格的に国政を行う事にした。詠は本当に優秀だった。とても強気な政治を行うがその実、とても理論的であり現代の政治家たちも裸足で逃げ出すような才能だった。
「あんたのおかげで国庫は潤って、税も軽くすることが出来た。だけどやっぱりそれだけじゃ足りないわ。」
美羽たちの八百●本のおかげで国庫が潤ったことを詠が知った時は、ものすごい顔をして呆れたそうな。まあ、無理もないと思うけど……
「確かにそうだな………やっぱり士気の問題だよな……」
民たちは今までの悪政のトラウマを抱えている。働いても働いてもすぐに徴収されてしまうのなら働く意味なんてない。そんな風に考え、やる気を失っているのだ。
茎の基盤は民であり、その民たちがやる気を失えば経済に響く、軍の士気にも響く、街の治安にも響くと負の連鎖が続いてしまうのだ。
これには詠も頭を抱えていた。そう簡単に信頼は取り戻せない事を知っていたからだ。心を改めて、これから良い政治をしていきますと言っても誰が信じるだろうか?
「う〜ん……ここは劉協様に演説してもらって、士気を高めていったらどうだ?」
「駄目ね。劉協様には悪いけど、今の帝には何の力もないわ。劉協様もそれを御理解しているはず。そんな人の演説を聞かせたとしてもたかが知れてるわ。」
確かにそうだ。今の帝には力がない。ただのブランドとして存在しているにすぎない。人々はこれを嘆き、『蒼天既死』という言葉が大陸中に広まった。だからこそ黄巾の乱が起き、大陸は戦乱の世になってしまったのだ。
「………あれ?」
「どうかしたの?」
一刀は何かを思い出したようだ。詠の話で黄巾党の事が頭に過ったのだ。
「………黄巾党か…………なあ、詠。」
「何よ。」
「皇帝主催の宴をしてみないか?洛陽の民たちを巻き込んだ宴を。」
突然の提案に詠はかなり驚いたようだ。
「はあ!あんた馬鹿?そんなお金どこにあるのよ!?そんな事にお金を使っていたら前の文官たちと同じじゃない!」
さすがの詠も一刀のこの提案には激怒した。だが、一刀は言葉を続ける。
「まあ、聞けって。お金って言っても全然かからないさ。民たちに自主的に準備させるから。」
「そんな事出来るわけ……」
「それが出来るんだよ。」
一刀は詠にいろいろと説明した。この宴の本当の目的を。
一刀は詠に自分の策を言った。洛陽とその近隣の町や村を巻き込んだ壮大な祭りを始めようと。
祭りと言ってもマンガとかであるような酒池肉林な宴では無い。もっと普通なものだ。みんなで各種目を競って争うと言ったようなとてもシンプルなものだ。
「今の俺たちの状態は今とても危うい状況にある。」
一刀は説明をする前に自分たちの身の回りの事を再確認していた。
「多数の文官、武官を免職にし、今はどこも人材不足だ。それに、城壁の修復や補修などもしなければならないし、建てなければならない施設とかもたくさんある。」
今の一刀たちは勢力だけは大陸一だが、内政面はとても混乱している状況なのだ。一言で言って使える人材が少なすぎる。
「それに文官の人数が絶対的に足りない。幸運にもお金には余裕が出たが、さっき言ったような事にほとんどあてがわれる。」
詠は黙って聞いていたが、一刀の言っている事はすでに承知積みだ。痺れを切らしたように一刀に、早く策の全貌を教えろと急かした。
「そんな事はとっくに分かってるわよ!早く策を言いなさいよ!策を!」
「わ、分かったよ………だからそんなに怒るなって。」
「お、怒ってなんかないわよ!」
詠は、ものすごい顔で否定して来た。本当に怒っているようにしか見えない。
「この策は、先に言った通りの事を一度に行う一石二鳥……いや、上手くできたら三鳥にも四鳥にも出来る策だ。」
さも自信たっぷりに言う一刀に詠は驚きを隠せなかった。
「はあ!?そんな事出来るわけないじゃない!」
「まあ、話は最後まで聞けって。」
一刀は詠の言葉を遮り、話を続けた。
「この策はそんなに難しいものじゃない。祭りの種目だとか言って、城壁の修理を誰が一番うまく出来るかって競わせる。見事、優勝できた者は宮殿で召抱えるっていう褒美で釣って。他のも同様だ。建築関係なら建築関係を。土地の開墾関係なら開墾関係を。もちろん、費用はこちらで出す。これなら、城壁の修理や、土地の開墾を行いつつ、優秀な人材を見つけることが出来る。」
一刀は自分の策を言い続ける。今の朝廷に力がないとはいえ、帝というブランドはいまだに大きな影響力を持っている。
「文官、武官も同様だ。祭りの種目とか言って武道会を開いたり、軍略関係、政治関係の知識を競わせたり、ってね。もし、優秀な者がいたらこっちで召抱えてやればいい。………どうかな?詠。」
一刀の言う策につい聞き入ってしまった詠。見事としか言えなかった。確かにその方法なら、祭り感覚で城壁の修理とかもできるし、建てなくてはならない施設とかも建てられる。人間、褒美があれば死ぬ気で頑張ってくれるだから。かつて、自分が一刀に言ったことだ。
文官、武官関係でもそうだ。これは、人種、家柄が関係無くただ能力のある者を選定するのにとても効率がいい。
「あんたって、結構セコイわね。」
「褒め言葉として受け取っておくよ。」
なんだかんだと一刀も戦乱を生き抜いているのだ。この御時世だ。少しくらいずるくなくては生きていけない。
「でも、問題があるわ。」
「………士気の問題だろ?」
一刀はどうやらすべて分かっているようだ。その通りだ。自分たちだけ熱くなってもみんなが熱くなってくれなきゃ意味がない。だから、問題はいかにして大々的に宣伝するか?という事なのだ。
「大丈夫だよ。みんなにやる気を出させることの出来る人たちを知っているんだ。その人たちに協力を要請しよう。」
そうだ。一刀は知っていた。絶望に満ちた民衆たちに希望と勇気を与え、その結果、三国志史上最悪の大事件を起こすきっかけになった奴らを。
「まあ、任せてよ。」
………………
数日後、
「やっほ〜!か〜ずと!久し振り!」
「ああ、久しぶりだな!天和。」
「元気にしてた?」
「ああ、お前も相変わらず元気そうだな。地和。」
「一刀さん。お久しぶりです。」
「人和も久しぶり。元気そうで何よりだ。」
そうだ。この子たちなら士気の下がっている民たちを立ち直らせることが出来る。
美羽side
美羽たちは月と七乃さんの作ったお菓子を食べながらお茶をしていた。
「今、天和さん達が来ているみたいですよ、お嬢様。」
「……天和?誰じゃ?そ奴らは?」
「もう、忘れてしまったんですか?私たちや孫策さんたちと一緒に黄巾党を収めた人たちじゃないですか。」
実際のところ、協力してくれたのは間違いなないのだがそもそもの元凶は彼女たちである。
「おお!あ奴らか!ずいぶんと懐かしいもんじゃから忘れてしまったぞい!」
美羽が忘れるのも無理はない。それほどまでに久しぶりなのだから。彼女たちは黄巾党が解散したあと自分たちの夢をつかむために大陸を旅をしていたのだ。そうして、少しずつだが、名を上げていき、かなりの人気ある歌い手たちになって行ったのだ。
「御主人様たちの御仲間にそんな方たちがいたのですか?」
「チ●コにしてはマシな人材を持っているではないですか。」
「……………会ってみたいな。」
月たちもどうやら興味津津だったようだ。美羽は天和たちとの話をした。あまりにも大袈裟に言うものだから皆は目を輝かせながら聞いていた。でも、どういう訳か彼女たちが黄巾党の首領だった事は話さなかった。おそらく意図的に話さなかったのではなく、ただ単純に彼女たちが黄巾党であったことを忘れているのだろう。
「ところで、どうしてあ奴らが来ておるのじゃ?」
「はい。何でも今度、洛陽全体を巻き込んだ壮大な祭りの宣伝のために来てもらったそうなんです。」
「何と!?祭りじゃと!?」
「そうですよ。でも実際の所、この祭りは優秀な人材を探すためのものなんでしょうね。」
どうやら七乃さんも気付いているようだ。この祭りの目的が。
「いろんな種目を出してその中で優勝したら褒美がもらえるそうですよ。」
「何と!褒美じゃと!?」
「はい。一刀さんが言っていましたから。でも何の褒美かは何となく想像つきますけど……」
どうやら七乃さんは全部知っているようだ。一刀に聞いた訳では無いが、お金のない自分たちにってそんな大層な褒美は出せるはずがない。ならば、あとは宮殿に召抱えるというものくらいだ。宮殿もまた優秀な人材を欲しているのだから実に一石二鳥の策というものだ。
「こうしてはおれんのじゃ!七乃!さっそく準備をするのじゃ!」
「え?………でも、お嬢様……」
「何をしておるのじゃ!?早く行くのじゃ!七乃!」
七乃さんの話も聞かずにまた暴走してしまった美羽。でも、それを諌めずに付いていくのが七乃さんだ。
「はい。がんばりましょうね。」
「うむ!」
そうして、美羽たちはその場を後にしたのだ。残された月たちは、
「わ、私も何かに出ようかな……」
「……………ご主人様のご褒美が欲しい。」
「なんと!お任せくだされ、恋殿!このねねが必ずあなたを優勝に導いくのです!」
祭りに参加する気満々だった。
神楽side
「忙しい………。」
最近、神楽はこの言葉しか出さない。今は洛陽の変革期だ。当然、国政も変わる、法律も変わる、税収も変わる、ととても忙しいの時期にあるのだ。やはり、帝というのはそれらの事についての許可を出さなければならないのだ。だから、目の前には山のような書簡が置いてあった。
「神楽、入るぞ。」
一刀が神楽の部屋に入ってきた。神楽はすぐさまダラ〜とした態度を改めて、すぐさな帝の顔に戻ったのだ。
「な、何だ!一刀か。驚かすでない。」
「ん?驚いたのか?ごめんごめん。」
あんなにだらけきった所を一刀に見られる訳にはいかなかった。
「で、何の用だ?」
「ああ、ちょっと許可をもらいたくてな。」
「うん?なんの許可だ?」
一刀は自分の考えた策を神楽に話した。神楽も面白そうに一刀の話に聞き入っていた。
…………………
「なるほど。城の修復に優秀者の選定、そして民たちの士気向上か……結構、ずるいな。そなたは。」
「お前まで、そんな事を言う。」
詠にも同じ事を言われたので少し意気地になっている一刀。
「嘘だ嘘だ。今の余たちには余裕がないのだから仕方ない事だ。うむ、よかろう。そなたの好きなようにするがいい。」
神楽は一刀の策の許可を出した。
「ありがとう、神楽。絶対に成功させてみせるよ。」
「うむ、期待しているぞ。」
「ああ、じゃあな。」
「あっ………」
一刀はそのまま部屋から出て行ってしまった。
「…………余も、参加してみたいの〜。」
霞、華雄side
「何ゆうてんねん!兵はイノシシとちゃうで!そんな方法で兵を無駄につこうたらこっちが全滅するっちゅうねん!」
「何を言う!勇敢に前へ前へと突撃していくのが真の武人というものだろう!」
霞と華雄は兵の訓練をしていた。だが、鍛え方があまりにも逆方向であった。霞の鍛え方は機動力を重視し、何時いかなる時も柔軟に対応の出来るテクニカルな訓練法であり、華雄はただひたすらに突進あるのみのパワータイプであった。
「戦いは機動力がモノをいうねん!あんたのような戦い方じゃ、すぐに包囲されて殲滅されるのが落ちや!」
霞の言う事はもっとだ。戦いは機動力で決まると言っても過言では無い。いかにその場の情報を本陣に伝え、戦いを有利に進めていったり、霞の言った通り、敵を包囲して殲滅したり、もしくは相手も鼻ヅラに一当てする奇襲戦戦法とか、とても柔軟に動く事の出来る軍隊になれる。
「ふん!そんな腰の引けた戦い方で敵に勝てると思っているのか!?敵の休ませる間も与えず、ただひたすら突進し、敵を殲滅する。そうすれば味方の兵の士気は上がり、敵の士気は減少するだろう!」
華雄の言っていることももっともなのだ。ただ、敵を翻弄しているだけでは勝てない。やはり戦でモノを言うのは前線の兵士たちの突進力と制圧力だ。実際に、休む間もなく攻め続けられたらかなり敵にプレッシャーを与えるだろう。
「そんな一か八かの方法なんて使えるわけないやろ!戦局ってのは常に変わるもんや!そこに柔軟な軍がいたらいつでも態勢を整えられるっちゅうねん!」
「そんなもの、我らの武で戦局ごとひっくり返してくれよう!」
二人の言っている事はどちらも正しい。状況に応じて、二人の戦法はとても強力なものになるだろう。二人も分かっているのだが、いかんせん話が平行線を辿ってしまったのだ。これじゃ、埒があかない。
「はあ、はあ、………引く気はなんやな!」
「無論だ!」
お互いに激しく論争していたのでとても疲れていたのだ。
「だったら、これで決着をつけようやないか!」
霞は何やら瓦版のようなものを華雄に見せた。
「ん?なんだこれは?」
「今度、皇帝主催の祭りが始まるそうなんや。その時、武道会が開かれてな。勝ったほうが相手の言う事を聞くって言うのはどうや?」
霞は華雄に賭けを申し込んだ。このままでは埒があかないと思い、この方法を取ろうと思ったのだ。
「良いだろう!我が武の力を見せてるくれる!」
そうして、二人は戦う事になったのだ。
一刀side
「さてと、神楽からの許可は貰った。瓦版の配布もすんでるから。みんな、追い打ちを頼むよ!」
一刀は天和たちに喝を入れた。天和たちもかなり乗り気だ。
「まっかせて、一刀!」
「みんな、地和たちの魅力でメロメロにしちゃうんだから。」
「良い結果を出して見せますね、一刀さん。」
三人とも準備万端だった。そうして彼女たちは動き出したのだ。
『数え☆役満☆しすたーず』の噂はここ洛陽にもそれなりに広がっていた。みんな天和たちを見に行きたい気持ちで、彼女たちのコンサートステージに足を運んだのだ。
「みんな〜!げんき〜!!?」
「ほああああああああ、ほおおおおおおおおおおおおあああああああああ!!!」
「ぜんぜん聞こえないよ〜!げんき〜!!?」
「ほおおおおおあああああ、ほあああああああおおおおおおおおおおお!!!」
「こっちは元気かな〜!!?」
「ほあああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
洛陽の民たちは黄巾党でもないのにものすごいテンションだった。彼女たちの歌に彼らは元気を取り戻し、士気はかなり上昇したのだ。
「みんな知っていると思うけど〜!今度、この洛陽で祭りがあるのは知ってるよね〜!」
「「「「しってるよ〜!!!!」」」」
「その祭りに自分に自信のある人は絶対に参加しなさいよ〜!!」
「「「「うおおおおおおおおお!!!」」」」
「優秀者には宮殿に召抱えてもらえるんだよ〜!!」
「「「「ほおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」」」」
彼女たちの宣伝はとても効果絶大であった。今まで、士気の低かった民たちがみんな元気になって行ったのだ。それと同時に、宮殿に召抱えてもらえるかもという噂が洛陽中に広まり、みんなやる気満点になったのだ。
こうして、一刀たちの優秀な人材探しは始まったのだ。だが、一刀は気付いていなかった。民たちが集まるという事は間諜もまた忍びやすくなるという事に。そして、この祭りのせいで、反董卓連合の結成に一役買ってしまう事になる。
「さてと、もうすぐ洛陽ですね。袁術と董卓がどのような人物なのか興味があります。」
「おやおや、稟ちゃんはその二人に興味があるのですか〜?」
「風、どういう意味です?」
「私はその二人よりも『天の御遣い』と呼ばれているお兄さんの方が気になるのですよ。」
「確かに。黄巾党を収めたのはその者という話ですしね。」
「ふむ。もし、噂にたがわぬ御仁であったならば我らの旅もここで終わりになりますな。」
「そうですね〜。今、ちょうど文官、武官の選定を行っているみたいですしね〜。この策を考えたのも『御遣い』のお兄さんなのでしょうか?」
「どちらにしろ、一度会ってみてみないと分かりません。行きましょう。風。星。」
某国side
「華琳さま。洛陽に向かわせる間諜の準備が整いました。」
「そう。なら早急に洛陽に向かわせなさい。あの『噂』が本物かどうか調べるために。」
「はっ!」
一刀は気付かない。さまざまな偶然が重なりあい、いつしかそれは大きな波紋となって大陸中に広まる事に。
続く・・・
あとがき
あれ、書いているうちに董卓拠点じゃなくなっちゃった。てへ♪
どうでしたか?今回の本編は?この話はこのあとかなり重要になっていくと思います。。
あと、皆さんにお話があります。
実は、この前学校で友達に「お前って、真面目に書いてるんだよな?どうしてこんな風にギャグになるんだろう?」
と友人に言われたのです。この話は基本的にはかなりシリアスですよ。……たぶん。
というわけで、この友人の言葉は無視して、自分の感性で描いていこうと思います。
どうぞ、これからもご支援ください。
では、次回もゆっくりしていってね。
説明 | ||
こんばんわ。ファンネルです。 今回は董卓拠点はのはずなのになぜか、全員ルートになってしまった。orz この話はこれからの話に深くかかわります。 なので、今回もゆっくりしていってね。 |
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リメイクおねゃしやす(ruwCfTNQywZZ5RU) このまま行くと、あの連合は発生しないで平和なままで行くのかな・・・それも良いですなぁ〜(とっちー) 8p2行目 追い打ちではなく追込みでは?(金糸雀) 風様降臨願う♪(うたまる) まさかの風凛がくるのか!!(motomaru) 人の意見は意見として、自分のやりたいようにやってください。応援してます。(トーヤ) そろそろ金色ドリルがやっかみ入れてくるとか?美羽の名声上昇に不満たまってそうだし(村主7) なんとなく、「あの噂」が分かった気がするwwまぁ、多分違うかww(ストー) この状況でどうやって反董卓連合ができるのか想像もできないな。(ガイア) 次はどうなるんだろ、楽しみ。あんまり出番がなかった勢力外の人たちもこれから出番増えるのかなー(lypoD) さて、祭りの裏で魏は何を企むのか 霞と華雄の参戦、美羽の乱行は何を生み出すのか(ぉ(cheat) 祭りだ祭りだ?盛り上がればなんでもあり〜♪(ブックマン) :ととても忙しいの時期にある→と、とても忙しい時期にある:すぐさな帝の顔に戻った→すぐさま: 霞の言う事はもっとだ→もっとも:もしくは相手も鼻ヅラに→相手の:奇襲戦戦法→奇襲戦法:(XOP) そうは問屋が下ろさない。→卸さない:茎の基盤は民→国の:すでに承知積みだ→承知済みだ:協力してくれたのは間違いなない→間違いない:夢をつかむために大陸を旅をしていた→大陸を旅していた(XOP) こういうお祭り大合戦大好き!! でもその裏に潜む波紋とはいかに。 続きが楽しみです!!(タンデム) TVチャンピオンかい!!!(ハルビ) あれ?いつの間に董卓ルートに(?ω?) 何はともあれ、波乱の予感して実に愉しみですwww(フィル) ああ!やはり・・・・こうなってしまうのね!(お祭り的意味でw) 愉しみです!(Poussiere) 袁術ルートではなかったのか!!(sin) ああやっぱり 国庫へwww(nanashiの人) おお・・・事件のにおいだ・・・ ついでにP7の華雄が華湯になってますよう(ふもふも) 星はまだ、旅をしていたんですか、驚きです。(最上那智) 第二次お祭り大戦勃発!ですね(*´ω`)(minazuki) 7p12行目華湯→華雄 月の出番が〜しかし祭りで選定会ですか〜、なにやら数人尋常ではないのがいるみたいですがw続き期待です!(sion) |
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