東倣現想境その2 |
*Danger*Danger*Danger*Danger*Danger*
この怪文書は以下のキーワードに対して
嫌な予感がする人間にはオススメできません。
手遅れになる前に速やかにお引取り下さい。
あと短文です^o^
・東方projectパロディ
・オリジナルキャラクター
・オリジナル設定
*Danger*Danger*Danger*Danger*Danger*
東倣現想境 〜 Misty Red Magic.
境を眺める妖怪による他愛も無い雑談
今の時代では珍しい、人間の手がかかっていない自然のままの木々が並ぶ山。
この美しい山の中に鮮やかな紅の鳥居がぽつんと建っていた。
周辺は環境保護区に指定され、容易に立ち入る事はできない。
しかし、そんな事は人間達のルールであり妖怪には何の関係も無い。
我々には、この自然を破壊するような意思は無い。
よって、そんなルールなど元から必要無いのだ。
――楽園のあった山。
跡地となった今でも楽園のような美しさが残っていた。
あの妖怪の話によると、何やらおもしろい事になっているらしい。
長年にわたる退屈な日々から抜け出すべく、彼女達はここにやって来た。
桜子 「やっぱり紅い鳥居はわかりやすいわね。」
彼女達はすこし離れた丘から、緑の中に見える紅色を眺めつつ
休息をとっていた。
奏 「水筒なんぞ用意して、まるで遠足じゃないか。」
桜子 「よくわかってるじゃない。」
二人は水筒のお茶を飲みながら、近くの岩場に腰を降ろした。
風に揺れる草木の音や河のせせらぎが聞こえてくる。
今の人間達でも経験できない、素晴らしい遠足気分である。
奏 「あの妖怪が言っていた、おもしろい物とは一体何なのかね。
ここからでは特に変な物は見えないけど。」
奏は双眼鏡を片手に鳥居の方を観察し始めた。
桜子 「あら、あなたには見えないの? あの紅いの。」
奏 「あー? 鳥居なら紅いが、それがどうかしたのかい?」
桜子 「視野が狭いのね。 もっと全体を見てみなさいな。」
奏 「なんだい、もったいぶって・・・あ。」
桜子がお茶を飲みながら山を指差す。
――紅いのは鳥居だけでは無かったのだ。
鳥居から少し離れた所の木々や空が、僅かだが紅く染まっていた。
紅葉の季節でも無く、太陽の光も上から降っている。
しかし、そこだけがまるで夕日を浴びているかの様であった。
奏 「ふむ。 あれがおもしろい事なのかい?」
桜子 「あの紅は自然の物でも、人間の物でも無いわ。
多分妖怪の仕業なんだろうけど近くに気配は感じない。
だとすれば、答えは・・・」
奏 「あの鳥居は結界の目印であったな。」
この山では、人間の行方不明者が複数出ており、
近隣の人間達の間で神隠しの噂が広まっていた。
そういった意味での立入禁止でもあったのだ。
桜子は、山にはまだ活動的な妖怪がいるのかと思っていた。
だが実際に来てみると妖怪の気配も棲んでいた形跡も無い。
文字通りの神隠しである。
しかし、この山にはあの結界があったのだ。
桜子 「あの結界も随分と年季が入ってるし
多少ガタがきて、こっちの人間が向こうに迷い込んでも、
向こうの何かがこっちに来てもおかしく無いって事。」
奏 「とすると、あの紅いのは結界の向こうから
漏れ出してきたと・・・なのはいいけど、
あれって何なんだろうかね?」
桜子 「あの紅いの自体には、危険を感じない。
きっと向こうの妖怪も暇なのね。」
奏 「暇ねぇ。
まあ、何だかんだで結界もずっとあるわけだし
それなりに平和にやってるんだろうね。」
結界の向こうで何が起こってるのかは知らないが、
向こう側の妖怪達はきっと元気にやっているのだろう。
結界の向こうに興味は無かったが、ほんの少しだけ羨ましく思った。
その後、二人は鳥居を眺めつつ数日の間滞在していたが
紅い霧のようなものは徐々に薄れて消えてしまった。
あの紅いものが、何らかの影響で結界の内側から出ているのであれば、
きっとこれからも何か変わった事が起こるかもしれない。
二人は定期的にこの場所を訪れる事にした。
奏 「ところで主よ。」
桜子 「何よ。」
奏 「あの鳥居の向こうには神社があるはずだが、
見に行かないのかい?」
桜子 「お楽しみは後に取っておくものよ。また今度。」
また今度 〜 Next Tea Time.
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・オリキャラしかいない東方系二次創作のようなものです。 | ||
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