チャナ3 | 次 |
説明 | ||
チャナは嬉しそうに尻尾をぶんぶん振りながら、ミサナの茶筅や茶碗を持ってくる。探し物をしているみたいに部屋中をキョロキョロ見回す。 「ふふふ、……ええ……と…?」 「…ああ、お湯ならここに沸いてますよ」 チャナはお湯が入った南部鉄器を受け取ると、お茶を立て始めた。 「みゃ…?」 「ミドラにお茶立ててくれますよ。私の見よう見まねですけどちゃんとしてますよ」 「へへへ♪」 チャナは出来上がった抹茶を私の目の前に差し出してきた。表面はビールの様に泡立っている。 「んっ……」 ……苦いみゃ。ちょっと濃すぎみゃ。 「……美味しいみゃ」 (;=^人^=)つ旦~ 恥ずかしそうに上目遣いでこっちを見てくるチャナに茶碗を返す。 「んふふ」 「ミドラ、無理してお世辞言わなくて良いですよ。チャナ、これは小さめの茶碗だから茶杓に一杯半ぐらいで良いんですよ」 「ううん……」 チャナは、親のお手伝いに失敗した子どもみたいにうつ向いた。 |
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