もてもて男子。 第十六巻
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   もてもて男子   第十六巻

「み、みんないつからいたの?わたし心配だったんだよ。わたしのこと覚えてる?諒君、たかお、ひ山、レイン、レオン。ねえなんでしゃべらないの?わたしだよ?なんでしゃべらないの?」

「それはロギア人形だ。やっぱりこの人たちだったか。だけど君にはるかの兄、村島はるとと結婚してもらおう」

「えっーーー!!!」

「な、なんでですか?」

「うちのはるとが気に入ってなあ、もちろんお前のことだ。いいか、よし。お前の部屋も用意してあげよう」

「あ、ありがとうございます。」

「早速はるとに会いに行こう」

「おい、はると。入るぞ」

「さっさと入れ!」ガンガン!

「こわ。はるとさんって怖いんですね。」

「ああすまんな。弟が死んでからこういう感じなっちゃって」

「弟がいたんですか?」

「ああ。とても仲がよくてねえ。いつも遊んでいたよ。それが二人で野球をしていてね。それで遊んでいてボールを取りに行ったときにトラックにひかれてしまったんだよ。それでずっとあのままなんだよ。」

「そうなんですね」

「それじゃあ、はるとの気持ちをなごませてやってくれ」

「は、はい!がんばってみます。失礼します。」

「あっだれだ」

「えっと、、、」

「だれだってんだよ!」

「えっと、、、ゆうきと言います」

「ああ、ゆうきか。ここに座れ」

「はるとさんって弟さんがいらっしゃったんですね。」

「ああ」

「でもなんで私を気に入ったなんて?」

「お前みたいなノーテンキなやつがいないか探してたんだ。」

「だれがノーテンキよ。もう!」

「ノーテンキのちびばかを探してたんだよ。見つかってよかった」

「誰がノーテンキでちびばかだよ。」

「お前がノーテンキでちびばか。」

「はあ?あんたなんかばか」

「はあ?ばかはお前だろ?」

「わたしはばかではない。」

「んじゃあなんだよ」

「ばかだ」

「だから言ってんだろばかって」

「ばか言うな」

「お前が自分でばかって言っただろうが」

「ばかって言わずにドジって言ってよ」

「ドジ」

「ドジじゃないし」

「んじゃあ、なんて言ったらいいんだよ」

「ゆうきって名前があるんだからちゃんと言ってよ」

「はいはい。ゆうきでいいんだろ」

「うん。ありがとう。そうだ、はると君王様の子なんでしょ?それじゃあなんで名前が違うの?」

「おれはあいつらの子どもじゃない。」

「何で?」

「おれは親をなくした」

「何で?」

「車の事故で俺だけが助かっちゃって」

「わたしも親をなくしてものすごく気持ちは分かるよ。わたしだって悲しいもん。」

「それじゃあなんで悲しくないのか」

「悲しくないよ。だって言われたんだもん。お前に涙は似合わない。笑顔でいろって。だから泣かずに頑張ってるんだ。たまには泣くけど友達がなぐさめてくれる。」

「お前には友達がいていいなあ。」

「さあ、この話はやめて私もう寝るね。おやすみ〜」

「おやすみ」そして朝になった。

「おはよう」

「ああ、おはよう。ドジゆうき」

「ドジ言うな」

「お前がドジって言ったんだろう。だからドジだ」

「ドジじゃない。ばかだ」

「ばか」

「ばかじゃない」

「んじゃあ、お前ほんとになんなんだよ。」

「だからゆうきって言ってるでしょ」

「お前が自分でばかとかドジとか言ったんだろ。」

「はあ?そんなの言ってないし」

「言っただろ。とぼけるな」

「はあ?」

「はあ?お前なかなかやるな」

「あんたこそ」

「おい、ゆうき!」

「ん?どこだろう。諒君、たかお、ひ山、レイン、レオン」

「お前の友達か?」

「うん。なんでこんなとこに、、、」

「お前を助けにきた」

「こいつはおれのだ」

「ゆうき、あいつだれだ?」

「えっとわたしの婚約相手のむらおかはると」

「えーーー婚約相手って、、、お前OKしたのかよ」

「してないけど」

「とりあえずこいつはおれのものだ。おれの弟だって気に入ってるんだから」

「弟はもう一人いるんだ。そいつの名前は、、、」

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