英雄伝説〜焔の軌跡〜 リメイク 改訂版
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〜金の道〜

 

門の中へと入ったケビン達は分かれ道を見つけ、一端足を止めた。するとケビン達の目の前に妖しげな光陣が現れた!

「チッ………」

「ちょ、ちょっと……!?」

「早速ですか……」

それを見たケビンは舌打ちをし、ジョゼットは焦り、カリンは警戒の表情で武器を構えた。すると光陣から今まで見た事のない魔獣が現れ、ケビン達に自らが持っている槌で襲い掛かった!

 

「おぉぉぉぉぉ……!」

ケビン達に一斉に襲い掛かった敵達だったがヨシュアの魔眼によってケビン達に攻撃が届く前に動きが封じ込められた。

「歪められし扉、今開かれん―――ネガティブゲイト!!」

そこにアニスが発動した譜術によって敵達は一か所に固められると共に更に動きを封じ込められた。

「はぁっ!はぁっ!はぁっ!はぁっ!」

するとその時ミュラー少佐が敵が一か所に固められた事を好機と判断し、多数の敵を相手に巧みな足裁きで陣中を切り抜けるクラフト―――ハウンドゲイルで次々と敵達にダメージを与え

「狂乱せし地霊の宴よ―――ロックブレイク!!」

詠唱を終わらせたジェイドが敵の足元から鋭利な岩を出現させて追撃すると共に宙へとふっ飛ばした。

「そらっ!!」

「そこっ!!」

「どうだぁっ!!」

「えいっ!!」

そして宙へとふっ飛ばされた敵達にそれぞれ遠距離攻撃を得物としているケビンとアーシア、ジョゼットとカリンはそれぞれの得物で追撃して止めを刺した!

 

「はあ………何とか追っ払ったか。しかし………なんや今のケッタイなんは。」

戦闘が終了し、武器を収めたケビンは安堵の溜息を吐いた後、先ほど戦った今まで見た事のない新しいタイプの魔物の事について考え込んだ。

「……例によってただの魔獣ではなさそうだ。民話に出てくるような人をからかう小鬼(グレムリン)……そういった類かもしれん。」

「なるほど………言い得て妙ですな。骸骨、甲冑、亡霊ときておとぎ話の小鬼ときたか………」

「その内竜も出てくるかもしれませんねぇ。」

「ちょ、ちょっと!縁起でもないような事を言わないでよ!?」

「今まで現れた”魔物”を考えると本当に出てきそうで冗談になっていないですよ……」

疲れた表情で溜息を吐いたケビンの後に冗談交じりで答えたジェイドの推測を聞いたジョゼットは焦り、アーシアは疲れた表情で指摘した。

「フン………一筋縄では行かないようだな。」

「うん、面倒だけど慎重に進んだ方がよさそうだね〜。」

ミュラー少佐の言葉にアニスは頷いて全員を促した。そしてケビン達は先を進み、しばらく進むと封印石を1つ見つけ、手に入れた。

 

「フム……恐らくこの中にさっきの女性の話にあったジェイド中将達の仲間の人達――――”聖なる焔の光の真の友”か”最後のユリアの末裔”が封印されているんやろうな。」

「先程の女性は『彼らを解放し、彼らと共に先に進んでください』と言っていましたが、庭園に戻れない状況でどうやって解放すればいいんでしょう……?」

封印石の中に解放されている人物をすぐに解放する方法をケビンとヨシュアが考え込んでいたその時封印石が光を放った!するとそれぞれは光の球になって、そこからある人物が現れようとした。

「手に入れてすぐに解放されるなんて初めてのケースですね。」

「そうですな……女性の宣言通り、あの人は二人の知り合いですか?」

カリンの言葉に頷いたケビンはジェイドとアニスに視線を向けた。

「ええ、間違いありません。」

「後はティアが解放されたら、わたし達の方は全員揃った事になるね〜。」

ケビンの言葉にジェイドは頷いてアニスと共に光の球の中にいる人物を見つめた。すると光は消え、光の球の中から金髪の青年が現れた!

 

「何だったんだ、今の光は……?――――へ。」

地面に跪いていた青年は目の前にいる人物達―――ケビン達に気づくと呆け

「……旦那?それにアニスまで、いつ王宮に来たんだ??というかそいつらは一体誰なんだ??」

「そういう事は周りを見てから聞くもんだよ、ガイ〜。」

青年の質問を聞いたアニスは呆れた表情で指摘し

「周り……?…………ハアッ!?何なんだよ、ここは!?さっきまで王宮で陛下のブウサギ達の世話をしていたのに、どうなっているんだ!?」

アニスの指摘に首を傾げた青年は周囲の状況――――自分のいる場所が異空間となっている場所である事に気づくと驚き、信じられない表情で声をあげた。

「ガイ、説明を。」

「また俺かよ!?………って、それは俺の台詞だろうが!?」

そしてジェイドに説明を促された青年は表情を引き攣らせたがすぐに自分が説明を受ける側である事に気づき、疲れた表情で指摘した。

「アハハ、このやり取りも久しぶりで懐かしいよね〜。」

「仕方ありませんねぇ……と言う訳でケビン神父、説明を。」

「今度はオレかいな!?えっと………実は――――」

ジェイドと青年のやり取りを見たアニスは昔を思い出し、ジェイドに説明を促されたケビンは疲れた表情で声をあげた後青年に事情の説明をし、更にそれぞれ自己紹介をした。

 

「い、異世界の存在に加えて、しかもその異世界に死んだはずのラルゴが生きているって……色々と滅茶苦茶だな、オイ……」

事情を聞き終えた青年は疲れた表情で溜息を吐いた。

「まあ、ラルゴが現れた時はわたし達も本気で驚いたからガイが驚くのも無理はないね〜。」

「というか驚かなかったら、私は偽物かレプリカのガイだと疑いましたけどね。」

「それはどういう意味だよ……」

アニスの後に冗談交じりで答えたジェイドの言葉を聞いた青年は疲れた表情で指摘した。

「ハハ……そう言う訳でオレ達はそれぞれの世界に帰還する為に協力し合っているんですけど、えっと……兄さんの名前は何て言うんです?」

「っと、名乗るのが遅れたな。―――俺の名はガイラルディア・ガラン・ガルディオス。アニス達からは”ガイ”って呼ばれているから、そっちも俺の事はそう呼んでくれ。”ガイラルディア”って呼ばれるより”ガイ”って呼ばれた方がしっくりくるしな。」

ケビンに名前を訊ねられた青年――――ガイラルディア・ガラン・ガルディオス―――ガイは自己紹介をした。

「貴族としての本来の名前で呼ばれるより、かつて使用人として名乗っていた名前で呼ばれる方がしっくりくる事に恥ずかしくないんですかねぇ?」

「使用人根性が全然抜けていない証拠だよね〜。そんなんだから、ブウサギ達の世話係から脱却できないんじゃないの〜?」

「悪かったな、使用人根性が抜けていない貴族で。―――それよりも俺も元の世界に戻る為にも今後は協力するから、よろしく頼むぜ。」

呆れた様子で語るジェイドとアニスの指摘に疲れた表情で答えたガイはケビン達に協力を申し出た。

「ええ。こちらこそよろしく頼みますわ。」

その後ガイを仲間に加えたケビン達は時折道を阻む魔物達を協力して撃破しながらどんどん先へと進み、ついに終点らしき場所に到着した。

 

「あれは………!」

「ふむ……出口ということか。」

先にある大きな扉を見つけたケビンは声を上げ、ミュラー少佐は扉の先を推測した。

「ええ………その可能性は高そうですな。ふう、リース達の方も順調に行ってるといいんやけど………」

そしてミュラー少佐の言葉にケビンが頷いたその時、妖しげな光陣が現れた!

「チッ………」

「お約束の展開ですねぇ。」

「ハア〜……頼むから面倒な奴は出て来ないでよ〜。」

「何で二人はそんな呑気でいられるんだよ……」

それを見たケビンは舌打ちをし、それぞれ呑気な様子で答えて仲間達と共に戦闘の構えをしているジェイドとアニスの答えを聞いたガイは得物である剣を構えて疲れた表情で指摘した。すると光陣からなんと法剣を構えたリースと法剣とボウガンを構えたリースの容姿によく似た女性が現れた!

 

「………なっ………!?」

「!?」

「何なんだ、あの二人のシスターは!?」

リースと女性の登場にケビンは驚き、アーシアは血相を変え、ガイは困惑した表情で声をあげた。

「リ、リースさん!?それにもう一人の彼女は一体……」

「よく見たらリース殿の容姿に似ているが……」

「!まさか……彼女が話にあった亡くなったリースさんの……!?」

「あのシスターが敵になっている事といい、死んだ奴まで生き返っている事といい、どうなっているんだよ〜!?」

カリンは信じられない表情でリース達を見つめ、ユリア大尉は戸惑い、ある事に気づいたヨシュアは目を見開き、ジョゼットは混乱した様子で声をあげた。

「中将、まさかあの二人は”レプリカ”なのかな……?」

「………まだ何とも言えませんね。とにかくまずはあの二人を無力化する事です。」

アニスの推測を聞いたジェイドは真剣な表情でリースと女性を睨んで答えた。

 

「何で………ルフィナ姉さんが………ハハ………か………に……する為か……?」

一方ケビンは信じられない表情をした後乾いた声で笑って女性――――ルフィナを見つめたが

「――――しっかりしなさい、ケビン・グラハム!!」

「え………」

アーシアの一喝によって我に返った。

「あの二人をよく見なさい!”星杯騎士”ならあの二人から漂う気配が人間ではなく今までの”星層”で戦ってきた悪魔達の気配である事に気づけるはずよ!」

「へ………―――!!」

そしてアーシアの指摘によって二人を見つめた後二人から漂う気配が人間ではなく悪魔や魔物の類である事に気づき、血相を変えた。するとその時リースが詠唱をし、自分達の周囲に鏡の姿をした魔物達を召喚した!

「クソッ、オレとした事がマジで騙されてしまう所やった……偽物やったら、例えあの二人でも容赦はせんで!」

目の前にいるリースとルフィナが本物でない事をようやく悟ったケビンは疲れた表情で呟いた後二人を睨み

「偽物のルフィナは私が受け持つから、貴方達は他の相手を頼むわ!」

アーシアはケビン達に指示をした後ルフィナへと向かって行き、ケビン達はリース達との戦闘を開始した!

 

 

 

 

 

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と言う訳でアビスパーティーキャラ4人目はガイです!そして今回のグリモア戦でまさかのルフィナが出てきました(汗)

説明
第129話
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コメント
M.N.F. 様 ようやく出せますよ…… THIS様 確かにそうですねww(sorano)
楽しみが増えていきますなWW(THIS)
あとはティア・グランツだけですな(M.N.F.)
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