英雄伝説〜焔の軌跡〜 リメイク 改訂版 |
〜金の道〜
「刃よ、伸びよ―――アークフェンサー!!」
「………」
ルフィナに向かったアーシアは法剣の刃を伸ばして攻撃したが対するルフィナも同じクラフトを放って相殺し
「…………」
「ハッ!!」
続けてボウガンから矢を放って攻撃し、襲い掛かる矢を紙一重で側面に跳躍して回避したアーシアはルフィナのようにボウガンから矢を放って反撃を叩き込んだ。
「…………」
ダメージを受けたルフィナは法剣を天へと掲げ
「!さあ、行くわよ……!」
ルフィナが天へと掲げた法剣の刃を飛び回らせ始めたその時アーシアはボウガンに装着されてある仕込み刃でルフィナに突進して凄まじい速さで連続攻撃を叩き込み
「邪よ、退け!!」
飛び回った法剣の刃がアーシアの元に戻る頃には元の位置に戻ってアーシアの足元から光の槍を発生させて攻撃を叩き込んだ!
「…………」
アーシアのクラフト―――ホーリーパニッシャーを受けたルフィナは反撃にクラフト―――クロスギアレイジで襲い掛かって来たが
「オーブメント駆動………甘い!光よ――――ホーリーセイバー!!」
ルフィナの構えを見てどんな攻撃が来るか悟っていたアーシアはルフィナが飛びかかって来るギリギリまでオーブメントを駆動させた後側面に跳躍して回避した後法剣に聖気を宿らせて薙ぎ払い攻撃を放って反撃を叩き込み
「それっ!ダークマター!!―――貫け、エンジェルアロー!!」
駆動が終えたオーブメントでダメージを与えると共に動きを封じ込めるアーツ―――ダークマターでルフィナの動きを封じ込めた後ボウガンから聖気が宿った矢を放ってルフィナに追撃した。
「!?!?」
アーシアが放ったクラフト―――エンジェルアローには確実に敵を混乱させる効果が秘められていた為、アーシアの攻撃を受けた事によって混乱したルフィナは全身から光を放った。するとルフィナの姿が突如変貌し、宙に浮く何かの物体になった!
「止めよ!!」
そしてアーシアは一気にルフィナの姿を模倣していた物体に詰め寄り、法剣を振るって真っ二つにした!
「”本物”がいるのに、”偽物”に変身するなんて愚かな事をした事がそちらの敗因よ。」
敵の消滅を確認したアーシアは静かな表情で呟いた。
「……………」
アーシアがルフィナと戦っている一方リースはクラフト―――アークフェンサーをケビン達に放ち、鏡達は一斉に凄まじい雷を放った!
「!散開しろ!」
ミュラー少佐の警告を合図にケビン達はそれぞれ散開してリース達の攻撃を回避し
「絶影!!」
「キール兄の特製の爆弾だよ!やーっ、 これでも食らえっ!」
「行くぞっ!はぁぁぁぁぁ!せりゃぁ!」
「鷹爪襲撃!!」
「虎牙破斬!!」
ヨシュアとジョゼット、ミュラー少佐とアニス、ガイはそれぞれクラフトを放って鏡達に攻撃し
「光よ、集え―――フォトン!!」
「荒れ狂う流れよ―――スプラッシュ!!」
「そらっ!」
カリンとジェイドは譜術で鏡達に攻撃し、ケビンはリースにボウガンの矢を放った!
「………………」
しかしリースは法剣で矢を落とし
「っつ!?」
「あうっ!?」
「って!?」
「キャッ!?」
鏡達に攻撃したはずのヨシュアとジョゼット、ガイとカリンの攻撃が鏡達に命中した瞬間鏡達は光、ヨシュア達にダメージを与えた。
「攻撃が跳ね返されているなんて、どうなっているねん!?今助けたる―――そらっ!!」
ダメージを受けた様子の仲間達を見たケビンはクラフト―――セイクリッドブレスで仲間達の傷を回復した。
「恐らく物理攻撃と魔法攻撃、それぞれを反射する特性を持っているのでしょう。現に私や一部の方達が攻撃した鏡達にはダメージが通っています。―――鏡の色で判断してください!先程私が攻撃した青の鏡に魔法攻撃が通った所を見ると青は物理攻撃を反射し、赤は魔法攻撃を反射します!」
「!わかりました……!」
「あー、もう!面倒だな〜!」
ジェイドの助言を聞いたヨシュアは頷き、アニスは疲れた表情で声をあげた後仲間達と共に再び鏡達に攻撃を仕掛けた。
「はあっ!はあっ!」
「ドカンと一発、流舞崩爆波!!」
ミュラー少佐がクラフト―――ハウンドゲイルで、アニスがクラフト―――流舞崩爆波で赤色の鏡達に攻撃を叩き込むと、鏡達は攻撃を反射せずそれぞれダメージを受け
「とったぁ!」
「雪月花ってなぁ、氷月翔閃!!」
それを見たヨシュアとガイはそれぞれ追撃をして止めを刺した。
「やあ〜っ!アースランス!!」
「えいっ!ブルーインパクト!!」
一方ジョゼットとカリンはそれぞれ単体攻撃をするアーツで青色の鏡達に攻撃してダメージを与え
「業火よ、焔(ほむら)の檻にて焼き尽くせ―――イグニートプリズン!!」
ジェイドが広範囲かつ高火力の譜術を発動して鏡達に止めを刺した!
「…………」
「これでも喰らえや!!」
法剣の刃を伸ばして攻撃したリースの攻撃を回避したケビンは敵を確実に石化させる矢を放つクラフト―――ゴルゴンアローをリースに命中させた。するとリースは石化し始め
「そらっ!!」
その隙を逃さないケビンはボウガンから矢を放って追撃した。するとリースの姿が突如変貌し、宙に浮く何かの物体になった!
「!フン、それがお前の正体か。これで終わりにしたる……滅!!」
そしてケビンはクラフト――デスパニッシャーを放って止めを刺した!するとリースの姿を模倣していた物体が消えた場所に封印石が現れた!
「おっと………」
封印石に気付いたケビンは仲間達と共に武器を収めた後、封印石を懐にしまった。すると閉じられていた大きな門が開いた。
「……どうやらこれで試練とやらは終わりみたいやな。それにしても………まさかリースとルフィナ姉さんそっくりに化けてた魔物やったとはな。」
「さ、さすがに驚いたよ……てっきり操られたのかと思っちゃったし………」
「はい……ヨシュアが操られたという前例がありましたし、本当に心配しました………」
「ハハ…………」
疲れた表情で溜息を吐いたケビンの言葉にジョゼットは同意し、安堵の表情で呟いたカリンの話を聞いたヨシュアは苦笑していた。
「まあ、実際わたし達の時も敵に操られた人がいたから他人事じゃないですよね〜?」
「全くもってその通りですねぇ。」
「そこで何で俺を見るんだよ……」
それぞれ意味ありげな笑みを浮かべて見つめるアニスとジェイドにガイは疲れた表情で指摘した。
「ああ、よく知ってるオレですら一瞬騙されかけたくらいや。お供に現れた鏡みたいなもんもかなりヤバイ呪具やったし………やっぱり敵が仕掛けたものに間違いないやろ。」
「そうなると………シスターたちの方が心配だな。先を急いだ方がよかろう。」
ケビンの話を聞いて考え込んでいたミュラー少佐は提案し
「ええ………あ、そうや。アーシアさん、さっきは助かりました。」
「え?一体何の事かしら?」
ケビンにお礼を言われたアーシアは不思議そうな表情で訊ねた。
「リースとルフィナ姉さんの偽物が現れた時、動揺していたオレをアーシアさんが一喝してくれたお陰で、二人が偽物やって判断できたのはアーシアさんのお陰ですわ。」
「アハハ……咄嗟に呼び捨てにしてしまって、ごめんなさいね。」
「いやいや、呼び捨てにしてもらって全然構いませんよ。それにしてもさっきのアーシアさんの一喝、一瞬本物のルフィナ姉さんに一喝されたように感じてビックリしましたわ〜。」
「ア、アハハ………そ、そう。(私も他人(ガイ)の事を言えないわね………)―――それよりも、リースさん達が心配だし、さっさと門をくぐりましょう?」
ケビンの答えを聞いたアーシアは冷や汗をかきながら乾いた声で笑った後話を変えるために先に進むように促し
「ええ、そうしましょう。」
アーシアの意見にケビンは頷き、仲間達と共に門をくぐり、先に進んだ――――
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第130話 | ||
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