英雄伝説〜焔の軌跡〜 リメイク 改訂版
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〜隠者の庭園〜

 

「………………」

「まさかルーク殿達にそのような過去があったとは………」

事情を聞き終えたケビンは驚きのあまり口をパクパクさせ、ユリア大尉は驚きの表情で呟き

「……なるほどね。ルークには出身も含めて色々と謎な所があったけど、まさか異世界の英雄だったとはね………―――となると”導力停止現象”が起こった時”執行者”達の王都襲撃に対する対抗策の件を考えると先生は最初からルークの出自を知っていたのかもしれないわね。」

「ええ、恐らくは。彼らの話によると彼らの”敵”はバダックさんやアリエッタさんのような達人(マスター)クラスばかりだったそうですからね。そんな彼らを相手に勝利して生き残ったルーク兄さんの実戦経験は間違いなく異世界の強者や英雄であるソフィやリオンさんに劣らないでしょうから、”執行者”達を撃退する少数精鋭の一人として選んだのでしょうね。」

疲れた表情で溜息を吐いた後真剣な表情で推測したシェラザードの推測にヨシュアは真剣な表情で頷いて答えた。

「今の話を聞くとマジでゼムリア大陸は異世界の死んだ連中が生き返る場所じゃないかって、思うよな?」

「ハハ、確かに……」

「一体ゼムリア大陸で何が起こっているのかしら……?」

フレンの推測を聞いたロイドは苦笑し、アーシアは真剣な表情で考え込んだ。

 

「ルークが兄?ヨシュアだったっけ?何でルークの事を兄呼ばわりしているんだ?」

その時ヨシュアがルークを兄と呼んでいる事が気になったガイは不思議そうな表情でヨシュアに訊ねた。

「えとえと……ルークさんはエステルお姉ちゃんとヨシュアお兄ちゃん、それとレンちゃんの”家族”―――”ブライト家”の一員なんです。だからルークさんはヨシュアお兄ちゃん達にとって一番年上のルークさんはヨシュアお兄ちゃんたちのお兄さんなんです。」

「ちなみに父さんたちと血が繋がっている子供はエステルだけで、僕とレンは兄さん同様養子です。」

「そう……異世界でルークに新しい家族ができたのね………」

「フフ、ルークが兄になっているなんて、不思議ですわね。」

「そうだよね〜。わたし達の中では実質7歳児と実質2歳児のイオン様を除けば最年少だったしねぇ。」

ティータとヨシュアの説明を聞いたティアは微笑み、ナタリアは苦笑し、アニスはからかいの表情で呟いた。

 

「へ……ルーク先輩が実質7歳児ってどういう事なんですか?」

「しかもイオン様を実質2歳児って仰っていましたけど、どういう事なのでしょうか?」

「ガイ、説明を。」

「また俺かよ!?というかルークやイオンの事については”専門分野”の旦那が話すべきじゃねぇのか?」

アネラスとカリンの質問を聞いてジェイドに説明を促されたガイは表情を引き攣らせた後呆れた表情でジェイドに指摘した。

「僕もそう思いますの。”レプリカ”について詳しいジェイドさんが”レプリカ”のご主人様やイオン様の事を説明した方がみんな、わかりやすいと思いますの。」

「おや、まさかミュウにまで指摘されるとは。」

「レ、”レプリカ”って………」

「確か生きた存在を”複製”する技術、だったな………まさか二人はその”レプリカ”という存在なのですか?」

ミュウの指摘にジェイドが目を丸くしている中、ティータは信じられない表情をし、ユリア大尉は複雑そうな表情でジェイドに訊ねた。

「それは…………」

「…………――――仕方ありませんね。順を追って説明させてもらいます――――」

ユリア大尉の質問にティアが辛そうな表情で答えを濁している中、溜息を吐いたジェイドは真剣な表情でルークとイオンの事情―――――ルークはヴァンが預言(スコア)の呪縛からオールドラントを解き放つ為にナタリアの夫であるオリジナルルークが10歳の時に誘拐して作り出された”レプリカ”である為実際に生を受けてから7年程しか経っていない事、イオンは病死した導師であるオリジナルイオンの代わりとして大詠師モースとヴァンによって生み出された7人つくられたレプリカのうち、7番目のレプリカであり、そのイオンは生を受けてから2年ほどしか経過していない事を説明した。

 

「ルークの出生にそんな秘密が………」

「兄さん…………」

「ハハ……まさかあの二人にそんなハードな出生があったとはね………あの二人に対する慰めの言葉が一言も思い浮かばないよ。」

「ああ……俺もだ。」

(なるほどね……だからジュエ卿は渾名として”七の導師(セブンスフォンマスター)”を名乗っているのね………)

事情を聞き終えたシェラザードとヨシュアは辛そうな表情をし、疲れた表情で呟いたオリビエの言葉にジンは重々しい様子を纏って頷き、アーシアは複雑そうな表情で黙り込んでいた。

「……一つ疑問がある。先程の説明でイオン殿のレプリカは7人作られたと言っていたが、残りのレプリカ達はどうなったのだ?」

「……わたしが保護しているもう一人のレプリカのイオン様―――フローリアンとわたし達との戦いで死んだ”六神将”のシンクを除いた残りのレプリカのイオン様達はザレッホ火山の火口に放り込まれて”処分”されたとの事だよ。」

「なっ!?」

「火山の火口に放り込んで”処分”って………!」

「下衆野郎共が……!人の命を何だと思っていやがるんだ!?」

ミュラー少佐の疑問に辛そうな表情で答えたアニスの答えを聞いたロイドは厳しい表情で声を上げ、ジョゼットは信じられない表情をし、フレンは怒りの表情で声をあげた。

 

「あ、あの……ルークさんがそのヴァンという方がルークさん達の世界から預言(スコア)の呪縛を解放する為に生み出されたと仰っていましたけど、一体ルークさんに何をさせる為にルークさんは生み出されたのですか?」

「それは………」

「みゅう〜………」

「……………」

クローゼの質問を聞いたティアとミュウは辛そうな表情で言葉を濁し、ガイは辛そうな表情で黙り込んでいた。

「―――それについては本人が解放されてその事を話す機会ができた時に説明します。当事者であるルークもいないのにその事を説明するのは彼に対して失礼に当たりますし、何よりその件は彼にとって彼の人生を大きく変える事になった件ですので、それを本人の許可なく口にするわけにはいきません。」

「中将………」

「…………」

そして冷静な表情で答えたジェイドをナタリアは辛そうな表情で見つめ、バダックは目を伏せて黙り込んでいた。

 

「わかりました………それと最後に一つ。二人の件とは関係ないけどオレからも質問があります。アニスちゃん、一つ聞いてもええかな?」

「へ……わたし?」

ケビンに訊ねられたアニスは不思議そうな表情をした。

「さっきアリエッタさんとは敵同士って説明やったけど……アニスちゃんはアリエッタさんと姉妹の関係やったのに殺し合ったんか?」

「ハ?アリエッタがわたしと姉妹の関係って……何それ。わたしとアリエッタは家族の関係じゃないし、そもそもわたしは一人っ子だよ。」

「へ……でも、アリエッタさんのファミリーネームはアニスちゃんと同じ”タトリン”やねんけど。」

自分の疑問に心底不思議そうな表情で答えたアニスの答えを聞いたケビンは呆けた表情で指摘した。

「ハアッ!?何でアリエッタがわたしのファミリーネームを名乗っているのよ〜!?」

「いや、それをオレに言われてもわからんねんけど。」

声を上げて自分を睨むアニスの指摘にケビンは疲れた表情で答え

「案外彼女なりのアニスへの”仕返し”かもしれませんねぇ。」

「うわっ、根暗ッタなら本当にありえるかも。わたし達のファミリーネームをわたし達に金も払わず使っているなんて……もし根暗ッタが巻き込まれていて、あいつが解放されたらファミリーネーム代と勝手に人のファミリーネームを使った賠償金を請求してやる。」

ジェイドの推測に同意した後意味ありげな笑みを浮かべて呟いたアニスの言葉を聞いたケビン達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。

 

「全くもう……そのがめつい性格、いい加減何とかなりませんの?」

「貴女のせいでローレライ教団や神託の盾(オラクル)が誤解されたらどうするのよ……」

ケビン達の反応を見たナタリアはジト目でアニスを見つめ、ティアは呆れた表情で頭を抱えてアニスに指摘した。

「まあ、アニスですから無理でしょうねぇ。それにしてもイオン様がケビン神父達―――”星杯騎士団”という組織の幹部の一人である事にも驚きましたが、あのルークが仕事に就いている事の方の驚きが大きいですよねぇ。」

「確かにそうですよねぇ?”昔のルーク”を知っているわたし達からしたら、あのルークが真っ当な仕事に就職しているなんて天地がひっくり返ってもありえないって思えるくらいの出来事ですよねぇ?」

「フッ、確かに以前の奴を知る者達からすれば普通はそう思うな。」

それぞれからかいの表情をしているジェイドとアニスの言葉に同意するようにバダックは口元に笑みを浮かべて頷き、3人の会話を聞いていたケビン達は冷や汗をかいた。

「――――ハッ!?ヨシュア、ルークの同僚―――”遊撃士”だったか?その職業に就いている人達はさっき解放されたそちらの銀髪のお姉さん以外にもいるのか!?」

その時血相を変えたガイは真剣な表情でヨシュアに訊ねた。

 

「え、ええ。この中では僕とシェラさん以外の遊撃士だったらアネラスさんとジンさん、アーシアさんとフレンさん、後はバダックさんもそうですけど………」

「具体的に言えば俺は遊撃士じゃなくて、遊撃士の”協力員”だけどな。」

戸惑いの表情のヨシュアに続くようにフレンは苦笑しながら答えた。

「”協力員”だろうがなんだろうが、あいつと同じ仕事の同僚なら同じだ!遊撃士関係の人達、挨拶が遅れた上、挨拶用の品も渡せなくて本当にすまない!俺でできる事があったら、何でも言ってくれ!料理や掃除、洗濯と言った家事は基本的にできるし、マッサージの資格もあるぜ!」

そして真剣な表情でシェラザード達を見回して頭を深く下げた後申し出始めたガイの突然の行動にケビン達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせ

「えっと……ジン、だったか?この中ではあんたが最年長の遊撃士だよな?」

「いや、最年長だったらバダックの旦那なるんだが……俺って、そんなに年を取っているように見えるのか?」

「ハハ、そんな事はないさ。……ラルゴ、改めてになるが――――」

「ガイ………気持ちはわかるけど、さすがにそれはやり過ぎよ。」

「まあ、ガイからすればあれが当然の行動なんだろうねぇ?」

「ガイですからねぇ?」

更にシェラザード達――――遊撃士関係の人物達に順番に挨拶をし始めたガイの行動にティアは呆れた表情で頭を抱えて指摘し、アニスとジェイドはからかいの表情で呟いた。

 

「あ、あの〜……どうしてガイさんは突然あんな事を?」

「フフ、ガイは事情があって昔ルークの実家―――”ファブレ公爵家”の使用人として仕えていて、年が近い事からヴァン達に生み出されたルーク―――つまり貴方達がよく知るルークの世話係兼親友として赤ん坊同然だったルークの面倒をずっと見続けていたのですが……ガイはルークを少々……いえ、かなり甘やかしていましたから、その事もあって昔のルークは極端な世間知らずで自己中心的かつ傲慢な性格だったのです。そして色々あってルークは旅の途中で貴方達がよく知るルークの性格になったのですが……昔のルークを知るガイからすれば、ルークが真っ当な仕事に就いて人々の役に立っている事を知って、嬉しさのあまりルークの保護者魂が久しぶりに目覚めて、彼の同僚である遊撃士の方達に対してあんな態度になっているのだと思いますわ。」

「ガイさんはご主人様の”保護者”ですから、ガイさんの行動は保護者として当然ですの!」

戸惑っている様子のロイドの疑問にナタリアは苦笑しながら答え、ミュウは胸を張って答え、それを聞いたケビン達は冷や汗をかいた。

「ふえっ!?昔のルークさんって本当にそんな人だったんですか??」

「私達が知るルーク殿は好青年な男性だが………」

「えっと……ナタリア陛下が仰っていた昔のルークさんの性格は少し前のデュナン小父様と似ていますね……」

「そんな我儘貴族があんなまともな性格になって遊撃士になるなんて、普通に考えたらありえなくない?」

驚いて声をあげたティータはユリア大尉と共に戸惑いの表情をし、苦笑しているクローゼにジョゼットは疲れた表情で指摘した。

「いや〜、本人が解放された時が楽しみだねぇ。彼の知らない所で彼が隠していた過去がボク達に知られているのだからね。」

「おや、奇遇ですね。私も同じ事を思いましたよ。」

「わぁ〜、二人とも声が同じだけあって、やっぱり気が合っていますね♪」

笑顔で呟いたオリビエにジェイドは口元に笑みを浮かべて指摘し、アニスは笑顔を浮かべて二人を見つめて指摘し、その様子を見ていたケビン達は冷や汗をかいた。

 

「ハッハッハッ、それ程でもないさ♪それよりもジェイド中将、後でルーク君の過去を教えてくれないかい?主に彼の女性関係で♪」

「ええ、私でよろしければ教えてさしあげましょう。」

「頼むからあの二人を止める方法を誰か教えてくれ………」

そして互いに笑顔を浮かべて会話をする二人の様子にケビン達が再び冷や汗をかいている中ミュラー少佐は疲れた表情で頭を抱えて呟いた。

 

その後ケビンはメンバーを再編成し、ケビン、ヨシュア、ティータ、シェラザード、アニス、バダックのメンバーで探索を再開した――――――

 

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本人がまだ解放もされていないのにルークがレプリカだと軌跡陣営に判明しちゃいました(汗)後、ルークの黒歴史もww肝心のアグゼリュスのイベントの話は軌跡陣営が知る事になるか知らないままになるか現在悩んでいます………それと話は変わりますがアビスパーティーメンバーがルーク以外全員揃った事でどんどんカオスな事にwwしかも中の人が同じで場を引っ掻き回す事が得意なジェイド&オリビエコンビに到ってはミュラーでさえ匙を投げだしたくなる程wwさすがは子○が演じるキャラ達と言った所でしょうか(オイッ!)

説明
第139話
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コメント
d-sword様 あ、うん……確かに2作に渡って登場して2作目ではラスボスも倒したキャラと生体兵器かつ数百年以上生きている事から実戦経験が豊富なあの二人相手だとさすがのルークも(汗)(sorano)
ソフィ、リオン「隠しボス担当したからただの主人公のルークと同格扱いはしてほしくない」 ジェイド「ですよね〜」(d-sword)
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