ポケットモンスター トライメモリーズ 第29話 |
第29話:リクガとの再会!流星の滝!
113番道路を抜け、クウヤはやっとの思いでハジツゲタウンに到着した。
「じゃまずは・・・」
「おーい!」
「へ?」
質素な雰囲気の町中を歩いていると突如声をかけられ振り返ると、意外な人物と再会した。
「久しぶりだな、クウヤ!」
「リクガ!お前もここに来てたのか!」
「・・・うん、ちょっと色々あってね」
少し顔が引きつっていたリクガの様子が気になった。
きっと今その「色々」が彼の中でぐるぐるしてるのだろうと自己完結させていると、クウヤは彼にロープウェイのことを聞く。
「ロープウェイ?
・・・ああ!あそこのだね」
リクガが軽く指差したのは白い建物。
看板にはしっかりと「ロープウェイ乗り場」と書かれていた。
「あれか!よぉ〜し、いくぞぉ!」
「でも今は無理だよ」
「ズッコーーー!!」
いざ参らんとばかりにそこへ向かって走り出すがリクガの発言で出鼻を挫かれる。
「なんでぇー!」
「・・・管理人の人がいないんだ」
「えっ!?」
「ロープウェイの管理が出来ないと緊急時のトラブルに対処できないからね。
うぅん・・・困った自体だぞこれは」
「その管理人ってどこにいるのかお前知ってるのか?」
「ん、ボクも今探しているところさ。
目的は同じだし・・・フエンへいけるまで行動を共にしないか?」
「いいぜ、そうした方が良いと思うしな!」
トレーナー同士のライバルという関係は一時お預けして、友として行動を共にすることにした2人は、ハジツゲの町を聞き込みに周る。
情報収集していく打ち手に入った最も有益な話は・・・この町の研究所に住んでいるソライシ博士の事。
博士と管理人の2人は古くからの知り合いであり2人が何かを調べてる時謎の連中に連れ去られたという。
その話を提供した研究員曰く、連れて行かれた場所は・・・
「りゅうせいのたき?」
「えぇ、あの道の先にはそれしかないですし・・・奴らも隕石がどうのこうの言ってましたから」
「流星の滝・・・聞いたことがあります。
昔から隕石を初めとする天文学や考古学にうってつけの遺物が数多く見つかるといわれる場所ですね?」
「よくぞ、ご存知で。 その通りです」
「でもその謎の連中は・・・まさか」
リクガの脳裏に赤い服の連中が浮かび上がる。
「いずれにせよ、博士と管理人さんが心配です!
どうか助けてください!」
「もちろんだぜ!なっ!」
「ああ、人を助けるのは当然の事さ!行こう!」
「「流星の滝へ!」」
ふたりはその「流星の滝」へ向かった。
遠目ではあるがその流星の滝がある山ははっきりと見えるので迷うことなく進んでいく。
「ほう・・・これがその隕石か」
「これだけのでかさなら十分だな・・・」
「ま・・・待て!
その隕石は、大事な研究の・・・」
「うるせぇぞ、この」
「ぐぁ」
抗議の声を上げた男性を蹴り飛ばしたのは赤い服の男・・・マグマ団だった。
探検家風の男性共々ロープでぐるぐる巻きにされていたこの男性こそロープウェイの管理人であり、探検家はソライシ博士だ。
さらにこのマグマ団の男は・・・幹部だった。
「・・・だいたい、その隕石を何に使う気だ!
そこまでしてその隕石に執着するというとは・・・なにか余程の目的があるんだろう!?」
「ほぅ・・・博士と呼ばれるだけあって勘がいいな。
確かに、オレ達マグマ団がこの隕石を必要としてるには大きい理由があるからだ。
そこまでわかったのなら褒めてやる・・・だが!」
マグマ団の1人がボールからグラエナを2匹出す。
「ここで消える貴様等には、我々の目的など知らなくていいことだ。
ゆけグラエナ、こいつらを引き裂け!」
「ひぃっ!!」
主に従い博士たちに飛び掛るグラエナたち。
その時。
「アーチ、つばめがえし!」
「ジュプトル、リーフブレード!」
「「!!?」」
2つの技でグラエナは2匹とも吹っ飛ばされる。
何事か、とマグマ団が騒ぎ出し、幹部の視線の先にはついさっき到着したクウヤとリクガの姿があった。
ジュプトルはそのまま二人を縛ってたロープを切り解く。
「勝手に人を連れ去って馬鹿げた事して、挙句の果て殺そうだなんて・・・
ホントにいい度胸してるよな!」
「なっ」
「てめぇらはここでオレがぶっとばしてやる!
アーチ、かえんほうしゃ!」
「っグラエナ、シャドーボールだ!」
かえんほうしゃとシャドーボールがぶつかり合い弾けとんだ。
この隙にもう1匹のグラエナが博士たちを狙って飛び掛るが硬い鋼鉄にそれを阻まれた。
「コドゥ」
「生憎だったね。
この人たちのガードはボクの自慢のポケモンに任せてるんだ。」
赤い瞳でマグマ団を睨む。
うぐっ・・・と腰を引かせるマグマ団の下っ端たち。
鋼鉄のポケモン、コドラも唸りを上げるとリクガはモンスターボールからドクケイルを出した。
「ドクケイル、銀色の風」
その一撃でグラエナは地に伏した。
それに気付いたマグマ団の幹部はそのグラエナを戻すが続けてもう一匹もアーチのスカイアッパーで止めを刺され戦闘不能となった。
「これで終わりだ」
「さぁ、まだやんのか!?」
「くっ・・・まあいい、任務は成功だ」
「なにっ・・・?」
「お前達の相手をしてる間にも 俺のゴルバットがリーダーの元へ隕石を届けた。
ここでの俺達の仕事はあくまで隕石の奪取だからな」
「しまった・・・!」
「そんじゃ、あばよ!せいぜいこのままあがいてな!」
ハハハハッと高笑いをあげながらマグマ団は全員その場から去っていった。
残った2人は悔しさに顔をゆがめつつ博士たちをハジツゲタウンの研究所へ送った。
そこでマグマ団がえんとつ山へ向かったという情報を入手する。
「クウヤくんに、リクガくんだったね」
「ん?」
「・・・・ボク達を攻めるんですか?」
「え・・」
「あんなにかっこつけておいて・・・隕石はもってかれてしまうし
マグマ団も一人も捕らえられなかった・・・赤っ恥です」
「おいリクガ、なにいってんだ?」
「いいや・・・私達はむしろきみ達に感謝してるのだよ。ありがとう」
「「!」」
「あと一歩で殺されてしまうところだった・・・でもきみ達が来てくれたから私達はこうして無事でいられたんだ。」
「だから本当にありがとう」
「・・・」
「えんとつ山行こうぜ、リクガ」
「クウヤっ・・・」
クウヤがリクガの肩を叩く。
前に会った・・・始めてあった時はまだまだ新米だと思ってたのに、追い越されたような気分だ。
でも彼にはそういうことはどうでもよかった。
「隕石を取り戻そうぜ!
んでもってこの失敗はなかったことにしちゃおうぜ!
汚名挽回ってさ!」
「ぷっ・・・はははは!
失敗はなかったことには出来ないんだよ、償えるけど。
それに汚名着せられてないしそれを言うなら 『汚名返上』でしょ!」
「ありゃ?」
なにがともあれ明るさを取り戻したリクガ。
2人は隕石を取り戻すためにえんとつ山へ行く事を決意した。
失敗は2度と繰り返させないための成功への一歩。
一度や2度で立ち止まってなんていられない。
この少年たちはこの失敗を受け入れ 次の成功へつなげようとしている・・・・。
説明 | ||
クウヤとリクガが合流して、次回まで共闘します。 | ||
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