Triangle Goddess! 第13話「四使徒」 |
エルダーが戦死し、その魂がヴァルキリーに選ばれたという知らせは、すぐに三女神に届きました。
しかも、その知らせを届けたのは、
よりにもよって三女神を神界に連れ戻そうとした神界からの使者でした。
「そんな……! エルダーさんが……!」
「アインへリアルに……!?」
ジャンヌとゲールは、エルダーの死にショックを受けました。
「お前達が人間であったならば、ヴァルキリーを逆恨みしていたかもしれない。
だが、お前達は神だろう? 喜ぶべきではないのか?」
「……」
武人がヴァルキリーに選ばれ、アインヘリアルになるという事は、この世界では大変な名誉です。
なので、本来は喜ぶべき事なのですが、三女神達は複雑な感情を抱いていました。
「もう一度、彼に会いたいか?」
「……あたし達は確かにエルダーと一緒に冒険したかった。でも……!」
「ならば、道は1つしかない」
「……」
使者の言う通り、エルダーと再会するためには、神界に帰るしか道はないのでした……。
「……エルダーさんを失った今、わたくし達が地上にいる意味はありません」
「……ですので、神界に帰らせていただきます」
今の三女神は、地上よりもエルダーの方が大事でした。
そのため、渋々ながらも神界に帰る事を選んだのです。
「では、行くぞ……」
そう言い、使者は神界への扉を開きました。
そして、三女神はその扉の中に入りました。
―バチィッ!
「!?」
しかし、扉に入る事はできませんでした。
「ど、どうして……!?」
「確かめてみよう……。結界が、張られている……!?」
なんと、扉には結界が張られていました。
これでは神界に帰還する事ができません。
「貴方が張ったのですか!?」
「いや、私ではない! ……誰だ、神界への道を閉ざしたのは……!」
使者がぎりっと歯を食いしばりました。
すると……。
「ホーーーーッホッホッホッホッホッホーーーー!!」
どこかから、男の高笑いが聞こえてきました。
それと同時に、三女神と使者の前に男が姿を現しました。
「誰だ、お前は!」
男は緑色のローブを身に纏い、セミロングの金髪をしていました。
「アタシはマザー教団の四使徒が一人、土のミリオーネザマス! 以後お見知りおきを」
男は自らを「土のミリオーネ」と名乗りました。
「それで、神界と下界の結界を張ったのはお前だな?」
「あらあら、それは自分で確かめるザマス」
「なら、このテンプレム共和国に悪魔を嗾けたのは……」
「アンタ達、それすらも分からないほどお・バ・カ・さ・んザマス?」
その言葉から、悪魔達を呼んだのはミリオーネだという事が分かりました。
「その減らず口……!」
ジャンヌは思わず、風の力で剣を作り出し、ミリオーネを斬りつけようとしましたが、
「落ち着きなさい、お姉様! 今は戦う時期ではありません」
「あ……申し訳ありません」
ゲールに止められ、攻撃を止めました。
「そうザマス! 小娘の言う通り、今は戦うつもりはないザマス。それじゃあ、退散ザマス!」
ミリオーネはテレポートで去っていきました。
しかも、結界を解除せずに。
「……どこまでも嫌味な男でしたね」
「そうだね……」
「……同意します」
ジャンヌ、ゲール、バイオレットは、その性格の悪さからミリオーネをかなり敵視していました。
しかし、これで結界を解かない限り、三女神は神界に帰れなくなってしまったのです。
「これからどうしますか?」
「……私と共に、あの男を追おう。そして、結界を解除し、一刻も早く神界に帰るのだ」
「……はい」
四使徒が属するマザー教団。
三女神の新たなる敵となる事は間違いないでしょう……。
説明 | ||
新たなる敵キャラ登場。どうも私はこういうキャラを作りたくなってしまう……。 | ||
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