真・恋姫†無双 時空を超えた刺客 破滅の未来と絡繰人間 |
未来の大陸に辿り着いた一刀達は未来の一刀達に会うべく根城へと向かった
そして、絡繰人間に襲撃されている根城に到着し
遂に顔を会わせた
三節 〜未来と過去 12年の出会い〜
一刀(未来)「お前が、過去の俺か………
随分と幼く見えるな」
一刀「貴方が未来の俺…………」
互いに顔を合わせる2人の一刀
それは異様な光景であった
そこに互いの大陸の猛者達が駆けつけてくる
愛紗(未来)「ご主人様っ!!!」
華琳(未来)「これは一体どういうこと?」
一刀(未来)「見たまんまさ
どうやら、12年前の俺達が時空を超えてやってきたみたいだな」
状況を直ぐ様、飲み込んだ未来の一刀はさも当たり前かのようにして言う
璃々(未来)「そうです、ご主人様っ!!!」
未来の璃々が過去の皆を掻き分けて前へ出る
一刀(未来)「っ!!!璃々ちゃんっ!!!」
紫苑(未来)「璃々っ!!!無事だったのねっ!!!」
未来の紫苑の表情が一気に明るくなる
秋蘭(未来)「私も生きているぞ?一刀………」
未来の秋蘭も前に出て未来の璃々の隣に立つ
春蘭(未来)「っ!!!秋蘭っ!!!」
華琳(未来)「貴方も無事だったのね」
未来の秋蘭と璃々はその場に跪く
秋蘭(未来)「はっ、過去の一刀達にて保護をして頂きました」
璃々(未来)「自分も同じです
過去のご主人様と一緒に襲撃した絡繰人間を撃破しました」
桔梗(未来)「無事で何よりじゃ、よく帰還してくれたの」
未来の一刀は過去の一刀に頭を下げる
一刀(未来)「ありがとう、俺の時代の仲間がお世話になった」
一刀は苦笑いをしつつ頭を掻く
一刀「お、おいおい冗談はよしてくれよ……
自分が自分に頭を下げて礼を言うなんてむず痒いじゃないか」
未来の一刀の後ろに控える皆も言う
華琳(未来)「そうよ、一刀
自分に礼を言うだなんていたちごっこもいいところだわ」
雪蓮(未来)「礼を言うな、とまでとは言わないけどもう少し接しやすく言ったらどう?
頭を下げる必要はないわよ」
一刀(未来)「そうかなぁ………」
そのやりとりを見ていた過去の皆は
蓮華「安心したわ………一刀は何年経っても私達の知ってる一刀ね」
風「お変わりないようですね〜」
左慈「裏を返せば成長してないって事なんじゃねぇのか………?」
左慈は煙草を咥えながら皮肉を言う
一刀「大きなお世話だ」
一刀は口を尖らせて反論する
と、そこで
一刀(未来)「ん?その声は………左慈かっ!!?」
未来の一刀は左慈に気がつく
左慈「今更かよ………まぁ、いいけどよ……」
一刀(未来)「懐かしいのと久しぶりが入り混じってるぞ
よく見たら管理者全員と華佗まで!!!」
未来の一刀は管理者と華佗に握手を求める
貂蝉「そうねん、この世界では私達管理者は何故かいないんですもんねぇ……」
卑弥呼「未来のご主人様が懐かしがるのも納得がいくわい」
于吉「未来の北郷さん、状況等教えてくれますか?」
全員と握手をした未来の一刀は心なく頷く
一刀(未来)「勿論だ
管理者達は『絡繰人間の事について調査する』って言って大陸を後にしたっきりなんだ
もう何年も帰ってきてない」
華琳「流石に長すぎるのよね」
華琳も未来の璃々から聞いていたが、調査にしては長すぎると思っていた
于吉「こちらに来てから何度か通信を試みましたが、駄目でした
何やら『壁のようなものが大陸中を覆っている』ようですね
長期間調査しなければ何とも言えません」
華佗「どうやら、この大陸は他の国々との接触を避けられているのかもしれないな」
稟(未来)「えぇ、今現在完全に隔離されています」
背が伸び、スラリとした体型となった未来の稟も力なく頷く
春蘭(未来)「見ての通り、兵力も底をつきかけている
最早、一刻の猶予も許さん状況だ」
時間の経過により、かなり大人びた未来の春蘭は険しい表情で言う
明命(未来)「そこへ追い討ちで絡繰人間に攻めてくるのですから………
かなり追い詰められています……」
胸が大きくなり、更に女性らしい姿となった未来の明命も苦しい状況を話す
一刀「一言で言うなら状況は最悪に等しいってことか………」
冥琳「そのようだな………」
重苦しい空気が流れるうえ、更に左慈が事実を伝える
左慈「追い討ちをかけたかねぇが、今から1週間後に龍天達が総攻撃を仕掛けてくる
生憎だが、時間はねぇぞ」
一刀(未来)「なにっ!!?本当かっ!!?」
未来の一刀は目を見張る
于吉「えぇ、確かな情報です」
貂蝉「私達が過去から未来に来たのもそれが理由よん」
卑弥呼「奴等の出鼻を挫く為、襲撃を仕掛けに来たのだ
幸いな事に、我々が未来に来たことは恐らくバレてはいない」
冥琳(未来)「随分と大胆な策に出たな…………」
冷静沈着の言葉が一番似合う未来の冥琳が驚きの表情をする
蓮華「偶然が重なった結果が今
未来の秋蘭が私達の時代に来て、『時空転送装置』の図面を持っていなかったらどうなっていたか分からないわ」
蓮華は腕を組んで話す
一刀「そして、これも話さなきゃならない
心して聞いてほしい」
……………
………………………
桃香(未来)「………そ、そんな……………」
蓮華(未来)「し、思春が…………」
一刀は未来で死亡した武将や軍師達は絡繰人間に改造され、龍天の配下にいることを伝えた
未来の者達にとっては一番、受け入れがたく信じたくない事実
一刀「全員かは分からないが、俺はこの時代の思春と朱里と風に会った
全員、俺の事を抹殺対象者と認識している
いや、俺だけじゃなく皆をな」
雛里(未来)「朱里ちゃんが…………」
12年の歳月により伸長は伸び、念願の胸の成長を遂げていた未来の雛里は絶句し、瞳から涙を流す
雛里だけではない
風と一番長い付き合いの未来の稟も悔しさを堪えきれずにいた
稟(未来)「風……………くっ!!!」
蓮華(未来)「思春……………」
一刀(未来)「…………ゆ、許さねぇ………
よくも思春達を……………龍天……!!!」
未来の一刀から大量の怒気が発せられた
左慈「(こいつは………………ちょっとやべぇかもな……)」
そこに一刀が歩み寄る
一刀「落ち着いてくれ、未来の俺
逆に言えば思春達は生きている、記憶を戻す事も零とは言い切れない
龍天を問い詰めれば元に戻す事も出来るかもしれないんだ」
一刀(未来)「…………本当か?」
未来の一刀から怒気が消え、一刀に振り向く
左慈「元に戻せるっていう確証はねぇが、元に戻らないっていう証明も出来ねぇ
可能性は十分あると思うぞ」
左慈の言葉に未来の一刀の瞳に希望が甦る
一刀(未来)「そうか………分かった
なら、尚更龍天の野郎を倒さないとな」
一刀「あぁ、互いに共闘しよう」
一刀は右手を差し出す
一刀(未来)「………あぁ、こちらこそ頼む」
未来の一刀も右手を差し出し、強く握手をする
ここに、未来の一刀達と過去の一刀達による『血光軍』に対抗する最後の砦・『反血光軍連合』が誕生した
一方、『龍天城』では
龍天「………………」
斬魔「ふむ…………………」
ある一室で龍天と斬魔が首を捻っていた
斬魔「………中々うまくいきませんね」
龍天「だな、私が求めている強さに上がらぬ」
龍天はふと目の前にある、透明なカプセル内にて膝を抱えている少女を見る
様子を見る限り深い眠りについているようだ
年齢的には中学2生ほど
青色の腰までの長髪、まだ未発達の胸、右目には大きな切り傷
肌はかなり白いが、手の甲など露出している処には無数の切り傷がある
大雑把に言えば顔と首以外全てに切り傷がある
服装は日本の着物のようなイメージで、水色が主となっており、帯が黄色
そして、着物の左胸辺りには黒い龍の紋章が刻まれていた
この少女こそ龍天が作成している絡繰人間
絡繰人間36号・元名『宇宙』である
斬魔「ここまで行き詰まったのは久しぶりです
流石に難しい問題です」
龍天「だが、ここで手を抜く訳にはいかぬ
此奴は私に次ぐ絡繰人間になって貰わねば困るからな」
龍天は腰に手を当てて言う
斬魔「今現在の完成率は全体の8割
北郷一刀への最終戦まで残り1週間ですから………」
斬魔は腕を組んで考える
斬魔「………完成までギリギリ間に合うかどうかですね
ですが、間に合わない可能性のほうが高いですね」
龍天「何とかしたいものだが………」
龍天は小さく溜め息をつく
斬魔「作業速度を早めつつ、内容を色濃くしていきましょう
私も全力で支援致しますので」
龍天「そう言ってもらうと助かる」
斬魔と龍天は再び『宇宙』の完成に向かって手を動かし出した
……終……
説明 | ||
未来にやってきた一刀達は未来の自分に会うべく移動していた だが、到着した古城には絡繰人間達が襲撃を仕掛けていた それを軽くあしらった一刀は遂に未来の自分と向かい会う!!! |
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