ソードアート・オンライン 〜黒の剣士と無敗の「  」〜 2
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第二話 いざ、VR世界へ

 

手を握り合い、リンクスタートの言葉とともにVR世界へダイブした空と白。二人はそれぞれ、自分のアカウントを作成するVR空間に来ていた。

 

空「ふむ、容姿は自動決定か…そうするといつもの「  」の名前だと二人になるから面倒だし…うーん…ローマ字でいいか」

 

SAOに入った時に名前が被るのを避けるため、空は自分のプレイヤーネームを「sora」と入力した

 

空「性別?…はっ!?もしや女にすれば自分の身体が女になっていろいろ触り放題なんじゃ…いやいや、ネカマやる気はないし何より白に変な目でにらまれちまう。男っと…」

 

一瞬邪な考えが頭をよぎりつつもギリギリで考え直した空(童貞)18歳

 

空「最後は武器の選択…う〜む…モン○ンじゃ大剣使うし両手剣にすれば動きをイメージしやすそうだな」

 

モン○ンを妹と共にやりこみ、最終的に目隠しあり防具無し&刃が通る程度の初期武器でノーダメージクリア可能の空。VR世界で動きも再現できるであろうことを期待し、初期武器は両手剣を選択

 

システム音声「以下の通りの設定でアバターを作成します。よろしいですか?」

 

プレイヤーネーム:sora

性別:男(童貞)

初期装備:両手剣

 

空「おいコラそのカッコ消せや」

 

プレイヤーネーム:sora

性別:男 童貞

初期装備:両手剣

 

空「カッコ内にあった文字もだよ!システムのくせにおちょくりやがって!」

 

プレイヤーネーム:sora(童貞)

性別:男

初期装備:両手剣

 

空「ふざけんな!」

 

プレイヤーネーム:sora

性別:男

初期装備:両手剣

 

システム音声「チッ、これでよろしいでしょうか?」

 

空「今舌打ちした!?とんでもないAIだな…OKだ」

 

目の前に現れたOKボタンをタッチし、アバター作成を完了させた空。ついにSAOの世界へと転移される

 

システム音声「これでアバター作成を完了します。ゲーム開始前に、VR世界でのメニューの展開方法をご説明します。右手を目の前で軽く縦に振るとメニューが表示され、各種メニューが選択できます。ステータスやスキルの確認、装備の選択、アイテムの確認や実体化、そのほか設定やログアウトなどが可能です。では、これより浮遊城アインクラッド、その第一層である、始まりの街に転移されます。それでは、SAOの世界をお楽しみください。」

 

システム音声の言葉の後、空はソラとして、アインクラッドへと転移された。

 

 

 

 

同じころ、別のVR空間では、白がアバターを作成していた

 

白「……にぃ、名前どうしたかな…にぃなら、このあと合流しやすいようにカタカナで名前にしてるかな…?」

 

白は自分の兄ならどうするかを予想し、プレイヤーネームを「shiro」と入力した。性別も、迷うことなく女を選択する

 

白「……武器……にぃなら、パワーの両手剣…なら、白は…スピードでにぃのサポート…」

 

ここでも、普段の兄の武器の選択傾向を考え、自分は短剣を選ぶ

 

システム音声「以下の通りの設定でアバターを作成します。よろしいですか?」

 

プレイヤーネーム:shiro

性別:女

初期装備:短剣

 

白「……ん…」

 

兄のようなおちょくりはなく、間違いもないので、OKボタンをタップした

 

空と同じメニュー操作の説明などを聞いた後、白はシロとして、アインクラッドへと転移された。

 

 

 

 

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第一層 始まりの街 中央広場

 

SAO新規スタート時に必ず転移される始まりの街の中央広場、βテスターとして日本各地からログインした人々がいるなか、広場の中心にある噴水の前に転移開始時と同じエフェクトが現れ、左腰に鞘に納まった両手剣を装備しているソラが出現した。

 

ソラ「ここが…アインクラッド…第一層…本当に現実世界みたいにリアルな空間だな…」

 

ソラはまず自分の視界に飛び込んできた景色に感嘆した…そして、まず最初に確認すべきことは…

 

ソラ「はっ、俺のアバターは一体どんな顔に…!?」

 

そう、顔の確認だった。そもそも元の顔を知っているものは白以外にほとんどいないが、やはりVR空間なら他人と接することもあるだろうと思われるため、第一印象としての顔は大事であった。噴水のそばに行き、水面に自分の新しい顔を映し出してみる。そこに写った顔は…現実世界でも探せばどこにでもいそうな特徴のない普通の顔だった

 

ソラ「あ、うん…普通だわ。これ以上ないくらい普通だわ…顔の輪郭だけは現実と一緒っぽいな」

 

??「……その声、にぃ…?」

 

後ろから呼ばれた気がしたため、振り返ってみると、そこには腰の後ろに短剣を装備した高身長のグラマーな美人さんがいた

 

ソラ「お前、本当に白か?」

 

シロ「……うん…にぃ、顔が普通すぎて、一瞬にぃかどうか、迷った…」

 

ソラ「ぐふぅっ!?」

 

シロ「……でも、声聞いたら、にぃって…分かった…」

 

ソラ「そ、そうか…それは良かった…つか、シロのアバター、随分と大人な感じになったな…」

 

シロ「……現実と違いすぎて…困る…」

 

シロのアバターは現実より身長が高く、体つきもかなり大人びていた。顔は、どことなく現実の白の面影を残しつつ、大人になったような顔だった

 

ソラ「白の選んだ武器は短剣か?まぁ、戦って少しずつその体に慣れるしかないな」

 

シロ「……がんばる…」

 

白のアバターが現実と違い高身長のためかなり間合いが変わる事を考え、アバターでの戦い方を覚える必要があった

 

ソラ「そんじゃ、とりあえずこの街をちょっと回ってから、外に出てモンスターに会いに行きましょうかね」

 

シロ「……うん、がんばる…」

 

二人で始まりの街を歩き、門に着くと、主街区を抜け、外の平原に出た

 

ソラ「さて、ここから先が外だな、モンスターにはどうやったら会えるかな…」

 

シロ「……ポ○モンなら、草むらでエンカウント」

 

ソラ「確かに、モンスターに会う確率は高そうだな。じゃ、そうしよう」

 

次の村へ進む街道をはずれ、草原に足を踏み入れていく。しばらくすると、モンスターが出現するエフェクトが現れ、モンスターが出現した

 

ソラ「さすがにスライムは出てこないか」

 

シロ「……名前、Frenzy Boar(フレンジーボア)って、表示されてる」

 

ソラ「Boar、イノシシか」

 

シロ「……見た目も、色が違うだけでほとんどイノシシ…あ、こっちに気付いた」

 

出現したフレンジーボアは、鼻をヒクヒクさせて、においに気付いたのか、ソラとシロのほうを向いて、威嚇のような声をあげた

 

ソラ「ふーむ、じゃあ、初の戦闘と参りますか?」

 

シロ「……にぃ、あの言葉、言ってみようよ…」

 

ソラ「ふむ、アレか…いいな、やろうぜ」

 

二人はそれぞれ自分の武器を抜いて構えた。そして、足に力をいれて息を吸って言い放つ

 

ソラ&シロ「今夜は牡丹鍋じゃあぁぁぁぁぁぁ!!」

 

叫びながら駆け出した二人。フレンジーボアは二人の叫び声と凶悪な笑顔にひるみ、情けない鳴き声をあげながら斬られてしまった。フレンジーボアが消滅した後、二人の目の前にウィンドウが現れ、今の戦闘で手に入れた経験値と、この世界の通貨であるコルと、ドロップアイテムの欄が表示された

 

ソラ「うーむ、せっかく叫んだのに猪肉はドロップしなかったか…」

 

シロ「……そもそも、アイテムとして猪肉が存在するかどうかも怪しい…」

 

ソラ「だな…」

 

その後、一体目を倒した二人はさらに勢いに乗って、交代しながら周辺にポップしてくるフレンジーボアを次々と狩っていった。その間、シロはフレンジーボアの動きを観察し、モーションをすべて記憶してソラにも伝えることで、無傷で狩り続けた

 

ソラ「シロ、どうだ?ドロップしたか?」

 

シロ「……してない…それより、レベルが5になった」

 

ソラ「お、そうか。こっちもさっき上がったところだ。今日はとりあえずこれくらいにして、街に戻ろうぜ」

 

シロ「……うん」

 

二人ともレベル5になったのを区切りに、一度街へ戻ることを決める。そろそろ昼12時になろうとしていた

 

ソラ「街に食べ物屋もあっただろ?そこで何か食べようぜ」

 

シロ「……ここで食べても、太らない…つまり、食べ放題!」

 

ソラ「コルに限りはあるけどな」

 

そんな話をしながら、街へ戻っていく

 

 

 

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街に到着し、ソラが見つけていたレストランのような店に入る。席を見つけて座り、メニューを開いてみると、そこに、フレンジーボアのステーキと書かれていた

 

ソラ「あ、やっぱりあのイノシシ食えるんだな…ドロップしなかったのは偶然か?」

 

シロ「……にぃ、これ、二人分頼むくらいのお金溜まってる」

 

ソラ「じゃあ、試しにこれ食べてみるか」

 

フレンジーボアの乱獲で手に入ったコルはかなりの額になっていたので、NPCの店員にフレンジーボアのステーキを注文する。すると、目の前に注文確認ウィンドウが現れ、注文した品の名前と合計金額が表示され、一番下にOKボタンが現れたので、OKボタンをタップして注文を完了する。しばらく待つと、NPCの店員がステーキを持ってきて、テーブルに置いていった

 

ソラ「見た目は…普通のステーキだな」

 

シロ「……でも、このソース…大丈夫かな…」

 

目の前にあるのは普通のステーキだ。しかし、横に置かれた小さな食器には、本当につけていいのか怪しい青いソースが入っていた

 

ソラ「ま、まぁ、とりあえずにおいは危なくなさそうだし、食べようぜ」

 

シロ「……うん…」

 

二人ともそれぞれのステーキにソースをつけて、恐る恐る口に運んでみる

 

ソラ「あ、意外とうまい…食べたことない味だけど」

 

シロ「……色の割に、変な味はしない…」

 

一応食べられる味のようで、二人はそのまま食べ進め、完食した。NPCに、ソースの事を聞いてみると、ちゃんと解説してくれるようで、ソースの材料の色に青いものがあるため、この色になるとのことだった

 

その後、通らなかった場所を含めて街を一回りした二人は今日中にレベルを10にするため、再度街の外に出てフレンジーボアを狩り続けた。ようやくレベルが10になるころには、もうすでに夜12時になっており、かなり疲れが出てきたため、街の宿に入り、一度ログアウトすることにした

 

 

 

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空と白の部屋

 

空「ふぅ、疲れたぁ…肉体的なものは無いがやはり精神的に疲れるもんだな」

 

白「……さっきまで身長高くなってたから、今はなんか変な感じ…」

 

二人とも現実世界に戻り、初のVRゲームを終えての感想を言い合う

 

空「あー、腹減ったな…」

 

現実世界ではこの日何も食べていないため、さすがにお腹が空いてきた

 

白「……にぃ、カロリーメイト…あるよ?」

 

空「お、サンキュ。そういやこれ食べてなかったな」

 

空腹を訴える兄に、カロリーメイトを渡す妹。一日の食料がカロリーメイト一つとは、食事といえるのだろうか

 

空「さて、カロリーメイトも食ったし、五徹で疲れたからいったん寝るか」

 

白「……うん、さすがに、眠い」

 

眠気のピークになった二人は、シャワーをそれぞれ浴びた後、二人で一緒の布団に入り、ほぼ同時に眠りについた

 

 

 

 

 

 

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あとがき

今回が初のVR世界となりました

空のアバター設定でAIがおちょくってるのはただ単にやりたかったのが理由の一つですw

今回フレンジーボアには「  」の生贄になってもらいましたが、フレンジ―ってどういう意味なんでしょうね?

ではまた次回で

説明
ちょっと早めの投稿になりました
空白の二人がVR世界に入ります
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コメント
本郷 刃さん 今夜は○○じゃあぁぁぁぁぁぁ!!はこの2人の言いたいセリフ集にあるかな?と思い、今回入れてみましたwSAO内ならレベルが上がって動きのイメージ力も強ければしっかり動けるんじゃないかなと思います(スネーク)
「今夜は牡丹鍋じゃあぁぁぁぁぁぁ!!」はやっぱり笑いましたw 体力の無い二人でもSAOならレベルと多少の運動神経でなんとかできますからね(本郷 刃)
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