天気予報 |
空はどんよりと曇り、ぽつぽつと雨が降っている。これでは折角の日曜日だというのにがっかりしているようだ。
学校で会える事は勿論嬉しいし、楽しいんだけど・・・やっぱり休みの日に遊びに行くとなれば話は別なんだろうなぁ。
『明日10時に集合だからね。遅れ無いでねフェイトちゃん』
そういって微笑んでいた彼女も
「雨やまないねー」
今は窓際でぼーっと空を眺めていた。
私自身は友達と一緒に居られれば楽しいから・・・別に遊びに行け無くても良いんだけど、元気いっぱいな彼女は暇を持て余しているようだ。こんな時に何かお話でも出来れば良いなとは思うけど、この前まで戦う事しか知らなかった私の話なんかでは彼女を満足させられ無いだろう。うん、やっぱり毎日ちょっとづつでも幸せを感じて、助けてくれた人達が安心できるように頑張らないとなぁ。
でも、先日襲ってきた4人組の事もあるし・・・そういえばシグナムやヴィータは結局何の為になのはを襲ってきたのだろう?
魔力の蒐集のために襲ったとしても、あの目の光はそんな犯罪を許すような心を持っているとは思えなかった。前の私のように何も考えず命令通りに襲ってきた感じでも無かったし、うーんますます分からなくなりそう。でも、なのはを傷つけた理由はきちんと教えてもらわなきゃいけないし、事情を聞かせてもらわないといけない。折角、なのはと再開出来たんだから、慌ただしい日々は早く終わって欲しいなぁ。
「はぁ、この雨は今日一日中降ってるみたいだよ」
なぁm今日はのんびり出来そうだけどね。
「そうなんだ。でも、私は雨の日も嫌いじゃ無いよ」
いつもなら飛び回っている彼女を探さないといけないけど、雨が降っていればこんなにも近くに、手を伸ばせば届く位置に彼女が居る。
一緒に居られるだけでも嬉しいのに、そんな事まで考えちゃうなんて私も我侭だなぁ。でも、友達の中でも特別な存在である彼女と一緒に居るんだから仕方がないよね?
結ばれている髪の毛がピョコピョコ動く様子は可愛らしいし、
「折角フェイトちゃんと一緒に行ってみたいお店があったのに、残念だなぁ」
そのしょぼんとした表情さえ私を引き付けるんだから・・・もぅ、なんだか変な気持ちになっちゃいそうだよ。
綺麗な瞳に整った鼻筋、柔らかそうなほっぺた。抱きしめたいと思っちゃ駄目かな?
「フェイトちゃん、私の顔に何かついてるの?」
ずっと見つめていた為か、なのはが不思議そうにしている。だけど首をかしげるそのポーズは可愛すぎませんか?そんなの反則だよ。
「違うよ。なのはが可愛いから見とれていただけだよ」
だけど、なのはは何も気づいていないんだろうな。
「か、可愛いって・・・そんな事無いよ」
どんなに謙遜しても可愛いものは可愛いんだから仕方が無いし、美しいものは美しいんだから仕方が無い。それが事実である限り揺らぐ事がないのだから。
それに外では雨が降っているのかもしれないけど、私はとある事に気がついた。
「もぅ、フェイトちゃん。変な事言っちゃだめだよ?なのは恥ずかしくなっちゃうよ」
うん、やっぱり間違い無いね。
「なのは、ありがとう。君が一緒に居てくれれば私は笑顔で居られるよ」
花が光を浴び水を吸収して元気になるように、私も彼女の笑顔を見て優しさを分けてもらえばずっと笑っていられる。彼女の傍でならずっと笑って過ごせるだろう。
「えーと、良く分からないけど・・・フェイトちゃんが元気ならなのはそれで良いや」
そう言ってにっこり微笑んでくれる彼女は綺麗で見惚れてしまった。でも、これで確信した。彼女の絵顔は元気を分けてくれて、私を絵顔にしてくれる。
「なのは―――
私は太陽をみつけたよ
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魔法少女リリカルなのはシリーズより【なのフェイCP】です 雨が降る日々が続いてますが、太陽はどこにあるんでしょうね? |
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