英雄伝説〜菫の軌跡〜
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〜太陽の砦・最奥〜

 

「……よし………!」

「ハッ………賭けは俺達の勝ちだな!」

「大人しく投降しなさい!」

地面に膝をついているヨアヒムを見てヨアヒムの制圧に成功したと判断したロイドは声を上げ、ランディは口元に笑みを浮かべ、エリィはヨアヒムに命令した。

「クク………やれやれ。………一つ教えてあげよう………知っての通り”グノーシス”の効能は単純な身体能力の強化などではない………感応力の強化、引いては服用者の潜在能力を引き出すものだが………その使い方を極めれば……こんな事もできるのさ………!」

一方地面に膝をついているヨアヒムは溜息を吐いた後、凶悪な笑みを浮かべて説明し

「ハハハハハッ!!」

なんとクラフト―――魔眼を使ってロイド達の周囲の空間を呪縛してロイド達の身体の動きを止めた!

 

「な…………!?」

「なんだコイツは!?」

「く、空間が………呪縛されている………!?」

「こ、これって……ワイスマンの”魔眼”………!?」

「馬鹿な………どうやって!?」

「”魔眼”を扱えるのは七十七の悪魔を除けばヨシュアと既に死亡した”白面”ワイスマンのみ……!それを何故貴方が……!?」

魔眼で動きを封じ込められているロイド達が驚いている中エステルとヨシュア、ルフィナは信じられない表情をした。

「クク――――そちらの3人とロイド・バニングスとレン・ヘイワーズは随分と興味深い体験をしているようだな。”リベル=アーク”に”影の国(ファンタズマ)”か………」

「こいつ………あたしたちの記憶を!?」

「まさか………そこから再現したのか!?」

「おいおい……人の頭の中を読んで人の技をパクるとかどんなチートやねん……!?」

「これも”グノーシス”の”力”だというのか……!?」

そしてヨアヒムが自分達の記憶を読んでいる事を悟ったエステルとヨシュアは驚き、人の記憶を読むという普通に考えたらあり得ない出来事にゼノとレオニダスは信じられない表情で声を上げた。

 

「ワイスマン…………ほう、これはなかなか共感を覚える人物のようだ。『身喰らう蛇』の情報も思っていた以上に興味深い………フフ……なかなか愉しませてくれそうだ。」

「……………………」

「くっ……………こんなヤツに………」

「………………」

ヨアヒムが余裕の笑みを浮かべている中ヨシュアは真剣な表情でヨアヒムを睨み、エステルは悔しそうな表情をし、レンは状況を打破する為に真剣な表情で考え込みながらヨアヒムを睨んでいた。

「クク……賭けは僕の勝ちだ。―――さっそく君達には”グノーシス”を飲んでもらうよ?そうすれば君達は僕の思うがまま………キーア様も納得してお戻りになって頂けるだろう。」

「てめえ………!」

「そ、それが狙いで私達をここまで………!?」

ヨアヒムの狙いを悟って驚いたランディとエリィはそれぞれヨアヒムを睨み

「クク、君達のような愚物にどうしてわざわざ面会の時間を割いたと思っている?全てはキーア様のため………それ以外の理由がどこにあるというんだい!?」

「………あ、あなたは………」

睨まれたヨアヒムが叫んだ言葉を聞いたティオはヨアヒムを睨んでいた。

「………そこまでの力を手に入れておきながら………その上、キーアに拘る理由が一体どこにあるんだ………?」

一方仲間達がヨアヒムをそれぞれ睨んでいる中ある事が気になっていたロイドはヨアヒムに問いかけた。

 

「ほう………?」

「彼女が本当に500年前の時代の出身だったとしても………あくまで普通の女の子であるのは変わらないんじゃないのか………?それだけの力を手に入れながらどうしてキーアに拘る……?」

「た、確かに………」

「根本的な疑問だね………」

ロイドの疑問を聞いたエリィとヨシュアは頷いた。

「クク、言っただろう。彼女は”神”となる御方………キーア様の前には、この力など比較するのもおこがましいだろう。いや、クク………そもそも比較すること自体、意味が無いとも言えるのかな………?」

「ワケの判らねぇことを………」

「本当に………誰かさんにソックリだわ………」

「ええ……もしその誰かさんに出会っていたら、最悪な展開もありえたでしょうね……」

そしてロイドの疑問に対して意味不明な答えを口にしたヨアヒムをランディは睨み、呆れている様子のエステルの意見にルフィナは静かな表情で同意した。

 

「まあいい………この際だから聞いておく。――――どうしてキーアは競売会の場にいたんだ?」

「…………………………」

「確かにそれも………まだわかっていないわね……」

「マフィアの方でも……心当たりが無いそうですが………」

ロイドの疑問にヨアヒムが答えず黙り込んでいる中エリィとティオは考え込んでいた。

「………続けて聞くぞ。俺の兄―――ガイ・バニングスを殺したのはあんたか………?」

「ほほう………そうか、そうだったのか!なるほど………2人きりの兄弟………歳の差は10近く……兄の殉職後はクロスベルを離れ再び戻ってきたというわけか………はは―――これは傑作だ!まさか君があの厄介な男の弟だったとは………!」

更なるロイドの疑問を聞いたヨアヒムはロイドの記憶を読み取って興味深そうな表情をした後笑った。

 

「………それは肯定の言葉と受け取っていいのか?」

「フフ、確かに当時、彼は僕の存在に迫っていた。厄介だからルバーチェに頼んで抹殺するよう依頼したんだが……どうやら殺したのは全く別の勢力だったようだな。3年前、マルコーニはさも自分達の手柄のように僕に恩を着せてきたが………ガルシアの方は否定していたからその可能性は無いだろう。」

「なるほど………だろうと思ったよ。―――あんたみたいな男に兄貴が負けるとは思えないからな。」

自分の疑問に答えたヨアヒムの説明を聞いたロイドは頷いた後口元に笑みを浮かべ

「!!ほう………面白い事を言うじゃないか。」

ロイドの言葉を聞いたヨアヒムは目を見開いた後、忌々しそうな表情でロイドを睨んだ。

「キーアが競売会の場にいた経緯………多分それも、あんたにとっては想定外の出来事だったはずだ……自らが”神”と崇める存在を簡単に手放すわけがないからな………」

「………確かに……」

「余りに非合理的ですね………」

「……くっ………確かにあの日………キーア様は永き眠りからようやくお目覚めになった………だが、僕がそれを知った時にはこの祭壇から居なくなっていた……おそらくご自分で地上に彷徨い出たと思ったが………」

ロイドの推理にエリィとティオが納得している中反論できないヨアヒムは唸った後考え込んでいたが

「そして偶然、出品予定だった人形のトランクに入り込んだ………?―――馬鹿げている。そんな事がありえる訳がない。”黒月”にもたらされた情報もある。つまり―――今回の事件に関しては黒幕であるあんたも知らないことが少なくないという事だろう。」

「ぐっ………」

ロイドの指摘を受けて悔しそうな表情をし

「はは………良いツッコミだぜ!」

「ロイド君、凄い!」

「さすがは捜査官だね……」

ランディとエステル、ヨシュアはロイドを称賛した。

 

「だ、だからどうした!キーア様がお戻りになればそのような瑣末な疑問は―――」

一方ヨアヒムが狼狽えた様子で答えかけたその時

「”真なる叡智(グノーシス)”?冗談も大概にしたらどうだ………?あんたが今していることは、誰かの記憶を盗み見て、誰かの力を真似ただけだろう………あんたが非道な実験を元に完成させた薬とやらも同じ………罪も無い子供達を弄んで愚かな試行錯誤を繰り返した挙句、偶然見つけた結果でしかない………そんなものが断じて”叡智”であるものか……!」

ロイドは笑った後ヨアヒムを睨み

「き、貴様………」

ロイドの言葉を聞いたヨアヒムは怒りの表情でロイドを睨んだ。

「確かに”叡智”というには下劣すぎるかもしれないわね………」

「………卑しいと言ってもいいかと思います。」

「クク、もしくは”猿真似”と言ってもいいと思うで。」

「後は”愚か”という言葉も似合うだろうな。」

ロイドの意見に頷いたエリィとティオの言葉に続くようにゼノとレオニダスもそれぞれヨアヒムを嘲笑して呟き

「ごめん、ワイスマンの方が遥かにマシだったかも……」

「ああ………僕も同感だ。」

「まあ、どんな差があったとしてもどちらとも人としては最低の部類だけどね。」

疲れた表情でヨアヒムとある人物を比べたエステルの意見にヨシュアは頷き、ルフィナは呆れた表情で呟いた。

 

「そして今もなお………あんたはその下らない幻想をキーアに押し付けようとしている。あの陽だまりのように明るくて、無邪気で天真爛漫で……そして思いやりのある俺達の大切なあの子に……!」

そしてロイドが怒りの表情でヨアヒムを睨んで呟いたその時

「うおおおおおおおおおおおおおっ!!」

なんと全身から凄まじい闘気を発してヨアヒムの魔眼の効果を打ち砕き

「――――そんな馬鹿げた事をさせるものか!!」

大声で叫んだ!

「ば、馬鹿な………」

魔眼を破られた事にヨアヒムは信じられない表情をし

「あ……」

「身体が………動くぜ!」

「呪縛が………解けた………!?」

「そうか……彼の”魔眼”は所詮コピーしただけのもの…………動揺すれば保てない程度の不完全なものだったのか………!」

「なるほど……コピーはコピー。オリジナルには絶対劣ってしまうものね……!」

「ロイド君の気合いがブチ破ったってわけね………!」

「………見事だ。」

「ハハ、俺達も正直驚いたで。坊(ぼん)の気合いには。」

ロイドが魔眼による呪縛を気合いで破った事によって身体の自由が戻った仲間達はそれぞれ立ち上がって再び武器を構え

「クスクス………それとさっきは面白い事を体験させてくれてありがとう♪お蔭でレンはさらなる”力”を手に入れた…………わっ!!」

小悪魔な笑みを浮かべていたレンはなんと先程ヨアヒムが自分達の動きを封じたクラフト――――魔眼をヨアヒムに放った!

 

「ガッ!?ば、馬鹿な……………!?」

レンが放った魔眼によって動きを封じられたヨアヒムは信じられない表情をし

「ええっ!?」

「な、何でレンまで魔眼が使えるのよ〜!?」

それを見たエリィとエステルは驚いた。

「そうか………!……はは………君とユウナの能力は『あらゆる周囲の状況に対応できる天才』……ユウナが僕やレーヴェ達”執行者”達の能力を吸収して自分の力にしたように、君もヨアヒムの能力を吸収して自分の力にして先程使ったヨアヒムの能力――――”人の記憶を読んで、その記憶からその人の技を再現した”のか……!」

「ハアッ!?」

「あ、あんですって〜!?」

そしてレンが魔眼を扱えるようになった理由を察したヨシュアは苦笑しながら自身の推測を口にし、それを聞いたランディとエステルは驚いた。

「うふふ、さすがヨシュアね♪ちなみに吸収したのはそれだけじゃなくて、勿論”この能力”も吸収したわ♪―――――ハアッ!」

一方レンは小悪魔な笑みを浮かべてヨシュアの推測を肯定した後全身から凄まじい瘴気をさらけ出して自身の髪を銀髪に、瞳を真紅へと変化させた!

 

「ええっ!?そ、その姿は……!」

「まさか……”魔人化(デモナイズ)”の能力まで吸収したの……!?」

変貌したレンの姿を見てレンが”魔人化(デモナイズ)”した事を察したエリィとルフィナは信じられない表情で声を上げた。

「大正解♪クスクス、正解したご褒美に面白いものを見せてあげる♪―――――深淵より生まれし空の聖槍よ、天に昇りて煉獄を照らす光の柱となれ………」

ルフィナの推測に笑顔で答えたレンは詠唱をした。するとレンの背後に無数の聖槍が現れ

「奔れ――――空の聖槍!!」

「グアアアアアアアァァァァ―――――ッ!?」

レンが叫ぶと無数の聖槍は一斉にヨアヒムに襲い掛かって光の連鎖爆発を起こしながらヨアヒムの足元に光の魔方陣を発生させ、光の魔方陣は天をも貫く光の柱と化してヨアヒムに追撃し、それらを受けたヨアヒムは大ダメージを受けると共にふっ飛ばされた!

 

「ちょっと!?今のってケビンさんの……!」

「”ウルの聖槍”………!模倣したものとはいえ、ケビンの真の”聖痕(スティグマ)”によって浄化された”ロアの魔槍”まで具現化するなんて……!」

レンが放った技に見覚えがあるエステルとルフィナは信じられない表情で声を上げた。

「うふふ、名付けるとしたら”偽・聖槍ウル”って所かしら♪勿論、”魔槍ロア”もそうだけどお兄様の”超振動”やレイスお兄さんやリッドお兄さんの”極光術”とかも、劣化版になっちゃうけどみんな具現化できるわよ♪」

そして元の姿に戻って笑顔を浮かべたレンは自身が扱えるようになった能力を説明し、それを聞いたロイド達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。

「滅茶苦茶すぎんだろ………」

「転んでもただでは起きない所か何倍もの利益を得て起き上がるとかレンさんらしいですね………」

「クク……ハハハハハハハッ!さすが嬢ちゃんやな!まさかこんな超展開になるなんて、俺達もそうやけど敵も予想してへんかったやろうな!」

「フッ、もはや正真正銘の”化物”になったのではないか?」

「失礼ね。レンは”天使”よ♪その証拠にこんな事もできるんだから……!」

我に返ったランディとティオは疲れた表情で呟き、ゼノは腹を抱えて大声で笑い、静かな笑みを浮かべたレオニダスの言葉に頬を膨らませたレンは何と自身の背中に巨大な光の翼を生やした!

 

「えええええええぇぇっ!?」

「レンちゃんの背中に翼が………」

「一体どうやって……!?幾ら”グノーシス”で他人の能力を模倣すると言っても”影の国”でもさすがに翼を生やすような事ができる人はいなかったはず……――――!まさか……私やリースが召喚する戦乙女の翼を具現化したの!?」

翼を生やしたレンを見たエステルは驚きのあまり声を上げ、エリィは呆け、レンが翼を生やすことができた理由を察したルフィナは驚きの表情でレンに訊ねた。

「またまた大正解♪そして”この力”はソフィお姉さん達の”光の力”よ♪―――――イセリアル・ブラスト!!」

「ギャアアアアアアア――――ッ!?」

更にレンは模倣した翼を羽ばたかせて空へと舞い上がり、模倣した翼と両手に収束したある人物達が持つ能力――――魔を滅する光の力をヨアヒム目がけて解き放ち、それを受けてしまったヨアヒムは悲鳴を上げてふっ飛ばされた!

「うふふ、レン、これで正真正銘の”天使”になれるわね♪」

「真っ黒な性格をしているあんたの場合”堕天使”って言った方がいいと思うのだけど?」

「ハハ………」

レンが新たに習得した”グノーシス”の力によって戦乙女の翼を現世に顕現して魔を滅する光の力を解き放つSクラフト―――イセリアル・ブラストを放ち終えたレンは地面に着地すると翼を消して笑顔を浮かべて呟き、ジト目でレンを指摘するエステルの意見を聞いたヨシュアは苦笑していた。

 

「…………――――ヨアヒム・ギュンター。あんたの器はもう見切った。この上、何をして来ようとも俺達は絶対に屈しない。大人しく投降してもらうぞ!」

「ハハ……参ったな…………これじゃあ…………しか…………じゃないか……………」

そして気を取り直したロイドの宣言を聞いたヨアヒムは疲れた表情で呟いた後小声でブツブツと呟き始めた。

「…………?」

「ハッ……何をブツブツ言ってやがる!?」

「ヒハハ……!これじゃあ切り札を使うしか無くなったじゃないか!!」

ヨアヒムの様子にロイドが眉を顰め、ランディが声を上げたその時凶悪な笑みを浮かべて笑ったヨアヒムは懐から錠剤が入った瓶を取り出し、ロイド達に見せた!

 

「な…………!?」

「そ、それは…………!」

「クク……教えてあげよう。これぞ完成した”グノーシス”の最終形とも呼べるもの………君達が手に入れたものが”蒼(あお)の叡智”と言うならば………さしずめこれは”紅(あか)の叡智”と言ったところかな………?」

瓶に入っている紅い錠剤に驚いているロイド達にヨアヒムは凶悪な笑みを浮かべて説明した。

「も、もしかして……」

「秘書野郎とマフィアどもを化物に変えた……!?」

「ははは――――その通り!」

ティオとランディの推測が正解である事を答えたヨアヒムはなんと瓶に入っている錠剤を全て呑んだ!

 

「しまった……!」

「あんなに大量に服用したら……!」

それを見たロイドは唇を噛み、ヨシュアは叫んだ。するとヨアヒムは身体を震わせ

「中毒症状……!?」

「と、とにかく急いで吐かせないと……!」

ヨアヒムの様子を見たティオは驚き、エステルは叫び

「―――いえ、もう遅いわ。」

何かに気づいていたルフィナは厳しい表情で呟いた。

「視(み)える……視(み)えるぞ………!大いなる”D”…………失われた力の源が……!ヒャハハハハハッ!!」

するとその時ヨアヒムは口元に笑みを浮かべて呟いた後、膨大な瘴気を纏って凶悪な笑みを浮かべて笑った!紅の”グノーシス”を大量に服用したヨアヒムの身体は変貌し、巨大化した魔人へと変わり果てた!

 

「な…………!?」

「……こ、こんな……」

「おいおい………冗談だろ……」

「ハハ、”グノーシス”とやらの非常識さには慣れてきたつもりやけど、さすがに”これ”は非常識過ぎるで……」

「……戦闘能力不明……これが奴の”切り札”か……!」

変貌したヨアヒムを見たロイド、エリィ、ランディは呆け、ゼノは疲れた表情で呟き、レオニダスはヨアヒムを警戒した様子で睨んでいた。

「こ、この霊圧は……!」

「ヨ、ヨシュア、レン、アーシアさん……これって………」

ティオはヨアヒムから感じる霊圧を感じて驚き、ヨアヒムの強さとある人物の強さを比べたエステルは驚きの表情で3人に話しかけ

「ああ…………もしかしたら至宝を取り込んだワイスマンよりも……」

「―――確実に”上”ね。」

「まさか薬の力だけで”至宝”を越える”力”を生み出すなんて……!」

話しかけられた2人は真剣な表情で答え、ルフィナは信じられない表情でヨアヒムを見つめていた。

 

アア………ココチヨイ…………今コソ我ハ…………総テノ真実ヘト至ッタ……世界ノ在リ方………ソノ秘メラレタ意図モ…………

 

「くっ…………気を確かに持て……!そんなものはまやかしだ!”真実”というのはそう単純に掴めるものなんかじゃない……!」

魔人ヨアヒムの言葉を聞いたロイドは唇を噛みしめた後叫んだ。

 

クク……ソレハ単ニ人ノ身ノ限界………我ニハ総テガ視エルノダ………きーあ様ノ失踪ノカラクリ……ソシテ貴様ノ兄ノ死ノ真相モ……くろすべるノ地ニ課セラレタ避ケラレヌ運命モ………

 

「くっ……」

「ハッタリを………!」

ヨアヒムの呟きを聞いたロイドとランディはヨアヒムを睨み

 

モハヤ貴様ラヲ生カシテオク意味モ無クナッタ………至レヌ身ノ不運ヲ嘆キナガラココデ果テルガヨイ………

 

「……秘書さんの魔人化とは格が違うみたいですね……」

「ああ、さすがにちょいと戦力差がありすぎるな……」

「でも、どうやら避けられる戦いでは無いみたいね………」

「出し惜しみは無しで全身全霊で挑まないと勝てないでしょうね………――――ハアッ!」

ティオやランディ、エリィに続くように呟いたレンは魔人化して二振りの小太刀を構え

「ああ……覚悟を決めよう。――――エリィ、ティオ、ランディ、レン。それから、エステルにヨシュア、アーシアさん。そして、ゼノさんにレオニダスさん。これが最後の戦いだ――――みんなの全力を貸してくれ!!」

そしてロイドは仲間達全員に力強い号令をかけ

「おおっ!!」

ロイドの号令に仲間達は力強く頷き、戦闘を開始した!

 

こうしてロイド達は魔人ヨアヒムとの最終決戦を開始した――――!

 

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え〜……今回の話で既におわかりと思いますがただでさえ強かったレンちゃんが魔人化や敵、味方の技をコピーできるようになった事から更に強さがブーストされましたwwなのでこの作品のレンちゃんは軌跡シリーズのキャラ達(敵、味方問わず)のクラフトやSクラフトは勿論、ルーク達や影の国で出会ったテイルズキャラの技や術、秘奥義(精霊召喚や具現結晶も)ができます!!どう考えても光と闇の軌跡の時よりチートだ………(ガタガタブルブル)

説明
第84話
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タグ
レンが主人公 レン最強キャラ化 他テイルズキャラも登場 他作品技あり 軌跡シリーズ 

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