護りたい人がいるから |
説明 | ||
「お手紙ありがと、久しぶりだね、正ちゃん」 あ、いや、届いてて良かった。 「飛行機に乗ってるなんて思わなかったよ、恐がりなのに、ちゃんと戦ってるんだ」 べ、別に…それに、僕は無線の方だから鉄砲は… 「そっか、ずっとモールスの勉強してたもんね。ちょっとホッとした、正ちゃんが人殺しじゃなくて」 ま…まあね…ゆりっぺは学校どうなの? 「最近は勤労奉仕や防災訓練ばっかり!さっきも竹ヤリの練習行ってたんだよ。ワラ人形に向けてエイヤァ!ってね」 へえ、こっちも大変なんだ…ああ、ずいぶん髪、伸びたね。 「クスッ、今はこれくらいしか出来ないから大事にしてるんだ。どう?可愛い?」 え?えっと… 「もーはっきりしないなァ!あ、ねえあれ、正ちゃんの乗ってる飛行機?すごーい!きれいな形してるね」 うん、元々は偵察機だったんだけど、B29をやっつけるために鉄砲積んだんだ。ほら、真ん中から棒みたいなのが飛び出してるの。 「あれが鉄砲なの?ずいぶん長いんだ?わたしの竹ヤリみたい。でも、この子には似合わないかなぁ、ちょっと可哀想」 そう…だね、可愛い子が、戦わなきゃいけないなんて、悲しいよね。 「うん…って、正ちゃん、いま何てった?」 |
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