真・恋姫†無双〜貞操逆転伝〜2 |
どーも、北郷一刀です。……何かこの件、前にもやった気がする。
「どぅるふふふ! 気が付いたん?」
目が覚めると、すぐ目の前に筋骨隆々の色黒男が居ました。しかもほぼ裸。
……うん。まだ夢の中みたいだ。悪夢は嫌だよなぁ。
「あらん? 目を閉じちゃ駄目よ。起・き・て?」
聞こえない聞こえない聞こえないあー聞こえない。
俺はまだ夢の中なんだ、きっとそうなんだ。
「んもう。それならあたしの熱い口付けを「いやー!! よく寝たッ! スッキリしたぞ!!」あらん。いけずねん」
真・恋姫†無双〜貞操逆転伝〜【第二章 一刀、就職するのこと】
「改めまして、初めまして北郷一刀君。あたしは貂蝉よん♪」
「嘘だッ!!」
何で貂蝉がこんな筋骨隆々でッ! 色黒男でッ! ほぼ裸でッ! ビキニパンツなんだッ!
いくらここが貞操観念が逆転してるといっても、性別まで逆転させる必要はないんだよッ!
「あら酷いわ。いきなり嘘だなんて」
「俺の脳内があんたを貂蝉であることを激しく拒否している……」
「まあこの際あたしの容姿の話は置いておいて……貴方は聞きたいことがあるんじゃない?」
「おうおう沢山ありますともさ」
ここは何処なのか、あんたは何者なのか、どうやって連れてきたのか色々とね!
「ダメダメ♪ 時間はあるんだから、一つずつ話してあげるわ。急かす男は嫌われるよん」
「ぐぬぬぬ……見た目そっち系の奴に言われるとはすげー悔しい」
「あたしは男と女、両方イケるわよん♪ つまりバイよ!」
「そんな情報はいらない。ドヤ顔もいらない」
「もうホントいけずなんだからん。まず最初にここなんだけど、見ての通りお店よ?」
むむっ、改めて眺めてみると確かにそうだ。テーブルとイスが結構あるし、バーカウンター的な物もある
でも何か室内の灯りがどことなくアダルティだぞ。それに個室みたいなのが至る所にあるし……まさか……。
「このお店って……」
「どぅふふふふ。気付いちゃったん? ここは男性が悩める乙女の心と身体を癒すお店なのよん」
ホストクラブかよッ!
「個室が至る所にあるのも……?」
「あれね……乙女が辛抱堪らなくなった時はね、合意した男性とあそこで【ワッフルワッフル】するのよ」
それも性的なホストクラブだったーッ!?
「でもねえ、仕事内容が意外と大変だから従業員が来ては辞め、来ては辞めなのよぉ。困っちゃうわ」
「いや、知らんよそんな事情」
「うふふ、愚痴になっちゃったわねん。でもあたしはここの店主ってだけじゃないのよ?」
それは見れば分かる。そのふざけた見た目からして只者ではないってことくらい。
これでも剣道部で超厳しい先輩に鍛えられてたんだ。舐めるなよ。
「あたしはねん、ここの店主であると同時にこの世界――外史の監視者でもあるのよ」
「外史の監視者……?」
何やら知らない単語が出てきたぞ。これぞ異世界に迷い込んだ人って感じだ。
「監視者といってもこの世界を作ったわけじゃないわ。あくまで見守る程度のものなの。
それにこの世界を作ったのは、一刀きゅんの元居た世界の人間達なのよ」
どういうことだ? この世界は、俺が元々いた世界に居る人達が作ったって……後一刀きゅん言うな。
「そもそも外史というのは、沢山の人間達の想いが寄り集まって作られる世界のことなの。
一刀きゅんも考えたことはない? 物語を読んでいて、こうなったら良いのに、この展開ならもっと面白いのに、とか」
「そりゃまあ……沢山あるよ。物語の中には自分的には納得出来ないものもあるし」
「でしょ? 全ての人が納得する物語はない。必ず何か可能性を考えるもの……その可能性がこの世界よ」
つまり何か、こういうことか。
三国志を読んだ人達の中に“登場人物が女の子だったら良いのに”との想いがあり――
更に“その登場人物達の貞操観念が逆転してたら面白くね?”との想いがあり――
それ等が寄り集まってこのトンデモ世界が生まれた――。
「業が深すぎるだろこの世界ッ!?」
「人の想い――所謂妄想は時として凄いものを生み出すものよ」
「真面目な顔してるけど、真面目じゃないからね? 俺の三国志返せッ! 横○光○最高ッ!」
「でも一刀きゅん、貴方の世界の男性としては可愛い女の子ばかりで悪い世界じゃないでしょ?」
「ぶっちゃけ色々溜まっててヤバイぐらいに良い世界。くそう、複雑な気持ちだ……」
そりゃそうだよ。もう色々とヤバイんだよ。周囲は肉食系女子ばかりでも俺はドンと来いなんだよ。
趙雲さんとか、郭嘉さんとか、程cさんとか、柔らかいし良い匂いするし自分で処理する時間ないし……。
「ああもうとにかくッ! 俺が元の世界に戻れる方法はあるのか? あんた監視者なんだろ?」
「最初に言ったけど、あたしは監視者と言っても見守る程度の役割なの。この外史の行く末がどうなるかを見届けるための、ね」
「じゃあ何で俺をここに連れて来たんだ?」
「たまに一刀きゅんみたいに唐突に外史に迷い込んじゃう人がいるのよ。
何が来たのかは監視者として知る必要があるし、良い子には“貴方は今こういう状況なのよ”って教えてあげるのよん」
「それを聞いてどんな選択をするかは……」
ってか良い子って贔屓かよ。駄目だこの監視者、早く何とか……俺には出来ねえ。
「自分次第ってこと。覚悟を決めてこの世界で生きるも良し。元の世界に戻る方法を模索するもよし。全てに悲観して命を絶つもよし」
何と言うか、何気に残酷な気がするな。
こちらとしては望んでこんな世界に来たわけじゃないってのに。
「はぁ……頭が痛くなってきた」
「どぅふふふふ。今まで見てきた感じだと一刀きゅんはかなり逞しいみたいだし、どんな選択をするか期待してるわ」
「あーそうですか。ったく……」
「そ・こ・で、期待を込めてあたしが特別に一刀きゅんへ選択肢の一つを提示してあげちゃう」
嫌な予感しかしないんですがそれは……。というかクネクネ動かないで下さいキモイです。
「ズバリッ! あたしの店で働かない? お金はドンと出すわよ?」
「お断りします」
こんな筋骨隆々な奴の元で働けるかッ! 冗談じゃない、俺は帰らせてもらう!
「そんな簡単に断っちゃって良いのかしら〜ん?」
「…………どういう意味だ?」
「暫くこの街に滞在するんでしょ? ここを治めてる袁紹ちゃんに会うために」
なんで宿屋で話したことを知ってるんだコイツは。
「監視者ですからん♪」
ルビはストーカーですかねえ……?
「趙雲ちゃんは持ち前の武勇で将に、郭嘉ちゃんと程cちゃんは文官として仕官。
さてさて、流されるまま付いてきた一刀きゅんはその間はどうするのかしらん?」
うぐっ……痛い所を思い切り突いてくるなコイツ。
宿屋の時にも気まずい思いをしたし、女の子だけ働きに出しておいて男の俺が何もしないというのもアレだ。
……この世界では普通なのかもしれんけど。
「そ・れ・に、お気に入りの一刀きゅんが傍に居てくれたらポロッと喋っちゃうかもしれないわねえ。元の世界に戻る手掛かりとか?」
「むむむむ……」
「お店を再開出来て、お気に入りの子が傍にいてあたしはウハウハ。
一刀きゅんもお金を稼ぐことが出来て、手掛かりを掴むことが出来るかもしれない。お互いにお得よん♪」
そうして迫られた挙句、勧誘の言葉と供に差し出された貂蝉の手を――俺は渋々取っていた。
「どぅふふふふ。ようこそ」
なんてこったい!!
オマケ1【貂蝉は?】
「ちょっと聞きたいことがあるんだけど」
「あら、何かしらん?」
「あんたみたいな男、この世界じゃ女の子に迫られて大変なんじゃないのか?」
「心配ご無用よん。この世界じゃ同性愛とかは異端みたいで範囲外なのよ。バイは大変だわ」
「……その辺りは変わらないんだな」
オマケ2【どうやって?】
「趙雲さん達、俺が急にいなくなって驚いてないかな」
「大丈夫よ。あたしの術で一刀きゅんそっくりの人形を寝台に置いてきたから」
「術って……そんなことも出来るのか。マジで規格外だな」
「やだん照れるわ。ちなみにあらゆる部分を再現したから動かさなければ本物と見分けがつかないかもね」
「…………その人形の末路に関して、猛烈に嫌な予感がしてきた」
説明 | ||
皆さんが期待してくれているキャラを早く書けたらと思うこの頃。 | ||
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コメント | ||
帝に、一刀君人形を献上するのです。(聖龍) テラ楽しすwww(Fols) 一刀君人形のご冥福をお祈りいたします。(mokiti1976-2010) ポコチン野郎w(鼻癒える) 漢女は性別も漢女なのか嬉しいのに嬉しくない(へたれ) 冷静に考えたら筋肉モリモリのパンツ一丁の大男ってこっちで例えたらナイスバディ超えた奇形体型の恥女って扱いなんじゃ…(masha) か、一刀くん人形の末路が!!(心は永遠の中学二年生) |
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