Triangle Goddess! 第27話「神界と下界と」
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 その頃、神界では……。

 

「あぁ〜、やっぱりこうなってしまったか」

 少年の姿をした神が、下界の様子を見ていました。

 彼は、ある人物が敗れ去ったのを、面白がって見ていたのです。

「一体誰が倒したんだっけなぁ? うん? あの神力は……」

 やけに弱い神力だな、とその神は思いました。

 それもそのはず、ある人物を倒したのは最下級の神だったからです。

「ま、それでも人と神の差は歴然だよな。色んな意味で。……ああ、次にどんな楽しみが来るんだろう!」

 神はケラケラと笑いながらその光景を見ていました。

 ふと、彼は何かを見て、それをじっと凝視しました。

「……アレは、俺の……! おお、興味深いな。よし、少し手を出してみようか!」

 そう言うと、神は姿を消しました。

 

 一方、下界では……。

 

「おはようございますぅ」

「早いなぁ。といっても3時間か」

 三女神が起きて宿屋を出ました。

 現在時刻は午前6時。

 寝る前に何をしていたかというと、アイテムの収集でした。

 次の戦いに備えて、三女神とトールはしっかりと準備をしていたのでした。

「さて、これからどうするべきかな……」

 これから何をすればいいのか、トールは(珍しく)考えていました。

 すると、宿屋のドアを誰かがノックする音が聞こえてきました。

「ん? 誰だ?」

 トールがドアを開けると、彼の目の前に黒い髪と同色の瞳の少年が立っていました。

「やあ、何か探しているのかい?」

「ああ、オレ達は四使徒っつー奴を探しているんだ。今は土と水を倒したところ」

「うん、分かった。残っているのは火と風だね」

「一体、どこにいるのでしょうか」

「それなら、一番近いのを教えてあげるよ」

 そう言うと、少年は目を閉じました。

 どうやら、精神を集中しているようです。

「……」

 ジャンヌ、ゲール、バイオレットは、少年をじっと見ていました。

 

 しばらくして、少年の目が開きました。

「……見つけたよ。次の四使徒が」

「え? それは誰ですか!?」

「風のリシア。四使徒の紅一点で、短剣使いさ」

「ほう……それは一体どこにいるんだ?」

「この大陸の西にあるセフィードという都市に、彼女はいる」

 どうやら、次に戦う四使徒は、風のリシアという人物だそうです。

「セフィード……」

「神聖な場所に闇が入れば困るよな? な?」

「はい」

「んじゃあ、頑張って倒して来いよ!」

 そう言うと、少年は姿を消しました。

 

「あの少年、一体誰でしょうか」

「さあな……でも、オレ達の味方っぽいかもしれないし、敵っぽいかもしれないな」

「……」

 トールは、少年を怪しんでいました。

 ジャンヌ、ゲール、バイオレットはどういう意味か分からず?マークを浮かべていましたが、

 やがてこう結論を出しました。

「じゃあ、裏切ったら制裁しましょう!」

「うわ」

(オレの考えが移ったようだな……)

 

 しかし、神界では……。

 

「なるほどねぇ、そうだったのか。うん、いい情報を得たよ」

 神が、不気味な笑みを浮かべていました。

説明
当初は違うタイトルでしたがネタバレになるため変更しました。
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