真・恋姫†無双 愉快な殺し屋さん 第九章 新たなる戦いの幕開けの――――の序章w&スウィートシスター♪w |
ノ〜ミで彫りましょ、カンカンカン♪
ハ〜ンマー振り下ろ〜せ、ガンガンガン♪
うっし!完成っと!
真・恋姫†無双 愉快な殺し屋さん 第九章 新たなる戦いの幕開けの――――の序章w&スウィートシスター♪w
「あれ?兄ちゃん、何してるの?」
「ん?おお、季衣か。いや何な、彫刻を作っていたところなんだよ。どう、上手い?」
「いや、凄すぎでしょ、これ………」
う〜む、およそ10尺(3.03M)の鳳凰を作ってみたんだが、やり過ぎた感満々だぜ♪
「いや〜、俺って凝り性でね〜。ついついやっちゃったぜ♪」
「兄ちゃん、この前は自分の事を飽き性って言ってなかったっけ?」
「……………………凝り性で飽き性なんだ、俺は」
「もう訳が分かんないよ!」
うむ、自分でも訳が分からなくなってきたw
「でも、凄いね〜。あれ?他にもあるね、へ〜……………うわっ!?ボクの彫刻まである!」
「うん、真っ先にこれを彫った。等身大季衣、非売品也♪」
「うわ〜、本当にボクそっくり……………なんか怖いね」
「う〜む、彫ってみたはいいが、置く所がないんだよね。屋根のてっぺんに乗せとくか?」
「いや、それかなり怖いから………不気味すぎるよ」
え〜?良い案だと思うんだが………
「兄ちゃんの部屋は?」
「既に巨大季衣ヌイグルミ(全長3メートル、でか過ぎて部屋の中を所狭しとしているw)が置いてあるからな。これ以上置いたら際限なく増えそうなんだよな〜」
「………………兄ちゃん。今、なんか聞き捨てならない事言わなかった?」
気にしちゃ駄目よ♪
「だが、コレはいいとして他のはどうしよう?鳳凰や麒麟などは良いとして、コレばっかりは…………」
俺と季衣はある一つの彫刻に注目する。
「へ〜、春蘭さまの彫刻なんだ。そっくりだね。」
「……………………………そ〜ね」
「でも、兄ちゃん―――――――――――
――――――なんで春蘭さまの頭に斧が刺さってるの?」
なんでだろうね!w
ぶっ刺さった斧、頭から流してる流血、苦悶の表情を見せる形相……………怖っ!
「………………兄ちゃん」
「ああ!そんな目で見んといて!彫った当初は冗談のつもりだったんだけどね、完成した後は『やっべ〜』って思ったよ」
「どうするの、これ?」
「む〜、これいる?部屋に置く?」
「絶対嫌だよ!怖すぎるよ!」
「う〜む、ならいっそ魔除けとして門の所に置こうかな?」
「…………魔物どころか人すら近寄ってこなくなるよ」
「確かに………これ見たら大人でもビビるぞ」
俺達が二人してウンウン唸っていると華琳がやって来た。
「あら、二人して何して―――――っ!?」
あ、やっぱビビったw
「な、なんなの!?それは!」
「惇ちゃんの彫刻 ホラー編、価格は饅頭一個w」
「訳が分からない上に異常に安いわね!?」
「どう?いる?今ならタダでいいよ。一家に一つ、魔除けにどう?」
「いらないわよ!魔除けどころか魔物を召喚しそうじゃない!」
う〜む、酷いが上手い事言うなw言われてみると、どことなく悪魔崇拝の像に見えなくもないなw
「しゃあねえ、漬物石代わりにすっか」
「絶対、侍女達が泣くわよ」
……………………………だよね〜w
「まあ、いいや。兎に角これは春蘭の部屋に置いておくか」
「後で怒られるわよ」
「なら、お前がもらう?」
「…………………………」
人間、我が身が一番可愛いか………
とりあえず、春蘭の部屋の置いておきました。
御丁寧にベッドの毛布の中に置いて一見ばれないようにw
どうせなら春蘭の作った華琳人形と一緒にしておこう♪
さて、終了。庭に戻ってみると華琳が興味深そうに俺の彫刻を見ている。
「おい〜っす!どう、俺の芸術は♪」
「これはもう素人の域じゃないわね。よくもまあ、その年齢でこんな物が作れるわね。才能かしら?」
「はっはっはっ。いやいや、ある時期に毎日毎日恨みを込めて一彫り一彫り母親に呪いの木彫りを彫ってたらいつの間にかこの腕に……………じゃなくて、才能だね、うん♪」
「………………今、物凄く聞き捨てならない事言わなかったかしら?」
気のせいっす♪
「しっかし、平和ですな〜」
「………そうでもないわよ」
「そうなん?張三姉妹は普通に巡業してるし、春蘭の機嫌でも悪いのか?はっ!さては華琳の御胸様が一向に成長しないのが華琳の機嫌を―――――そくらてすっ!?」
「次言ったら殴るわよ」
「だ、だからって、脛を普通蹴る?」
痛いよ〜、痛いよ〜。
「全く……………何進が殺されたのよ」
「ほ〜ら、季衣、美味しい肉まんだよ」
「うわ〜♪美味しそう〜♪」
「はっはっはっ♪た〜んとお食べ―――――ぴたごらすっ!?」
「私が話してる最中に無視とはやるわね。久遠も」
おまっ!後ろから股間を蹴りあげるなんざ人のやって良い事じゃねえぞ………
「がっ……ぐっ……で、か、何進さんが殺されたって?何て事だ………」
「そう、ようやく事態が呑み込めた?」
「…………………華琳、ついにやっちゃんたんだね」
「私じゃないわよ!」
「理由は?ついムカついてやっちゃいました、今は反省してます、的な?」
「そんな理由で人を殺す馬鹿がいる訳ないでしょ!」
「お前の部下、陳留一の大馬鹿者ならやりそうですが?」
「………………………」
お〜い、黙んなやw
「で、誰がやったん?」
「……宮廷で殺されたそうよ」
「ほう…………やれやれ、どこの世も権力争いが醜いのは変わらんか」
「ええ。肉屋のせがれが権勢を振るうのを……面白思わなかった奴がいたのでしょう」
「俺的には面白いんだがね。……で、誰がいま有力なんだ?華琳か?」
「あんなくだらない内輪もめに関わるくらいなら、黄巾党とでも戦っていた方がいくらかマシよ。何でも……董卓とか言うらしいわ」
「董卓っすか。……華琳はその董卓ってやつ、知らないの?」
「初めて聞く名よ。桂花や秋蘭たちも知らないそうだし、張三姉妹も戦っていた将の中に、そんな名は聞いたことがないとか言っていたわ」
「マジっすか……」
俺の世界じゃ、董卓はかなりの有名人だったはずなんだがな。この世界、必ずしも史実と同じ流れとは限らない………って今さらか♪いや〜、そもそも性別やら張三姉妹を仲間にした事やら思いっきり違う流れだわw
「このあいだ都から戻った間諜も、董卓の正体は不明と言っていたし……恐らく、誰かの傀儡なのでしょうけれどね」
「傀儡、か……やれやれだ。本当に」
「どうしたの?」
「いやね、いつか傀儡を影から動かす黒幕ってのになってみたかったんだよ♪」
「あら、私を影から動かす役になってみたいの?」
そんな事、怖すぎて出来ましぇぇぇぇぇぇ〜〜〜ん!!!www
「そげな、恐ろしか事出来るわけないっしょ!いつの間にやら傀儡と黒幕が入れ替わって地獄に落ちそうだ!」
「あら、つまらないわね♪」
怖っ!?笑顔怖っ!?
「まあ、久遠も何があった時の為に、心構えだけはしっかりしておきなさい」
「はいよ、そのための軍備の強化って事か」
最近、軍備強化に気合いが入ってると思ってたけどそれか。
「そういうこと」
あいあい〜っと。
「兄ちゃん兄ちゃん」
「? なんだ季衣?」
「ボク、ちょっと手紙を出しに行ってくるよ!友達の所に向かう隊商、昼過ぎに出ちゃうって言ってたし!」
「分かった。行ってきな」
「ええ、行ってらっしゃい」
「うん!行ってきま〜す!」
やれやれ、平和だな。今はこの平和を謳歌でもするか。
「ああ、それと久遠」
「? なんでしょうか、華琳さんや」
「この胸の陥没している少女の彫刻は何?」
ビクッ!!!
「この胸が陥没して嘆く顔なんか見事なものよ」
「そ、そう?」
「これ、誰かに似てないかしら?前に鏡に映っていたような―――――」
「緊急退避ぃぃぃぃぃぃぃぃいいいいいいい!!!」
「待ちなさぁ〜〜〜〜〜い!」
「待てと言われて待つ事なんざ惇ちゃんでもせんわぁぁぁぁぁぁああああ!!!」
「絶対息の根を止めてやる!」
止めるの!?
―――――――この鬼ごっこ、命が懸っています!正にリアル鬼ごっこ!ってな訳でアデュ〜♪
プッハァ!逃げ切ったぁ!やはり自作のトラップゾーンを通ったのは当たりだった。………華琳の悲鳴は聞こえなかった事にしようw
さって、どうすっか?間違いなく帰ったら殺されるしな、ウム。
「あのちょっといいですか?」
んあ?………おおっ!中々可愛い子ではないか。胸も大きいしw。キャッキャッ♪
「ふっ、どうしたんだい、お嬢さん?」
「あの、少し道をお尋ねしたいんですが、大丈夫ですか、お姉さん?」
……………………………………………………FU○K!!!
「いや〜、ボクもこの街に来たの初めてなんで道が分からないんですよ〜♪ごめんなさ〜い♪」
「あ、そうなんですか。ごめんなさい、失礼しました」
「いえいえ〜♪」
そう言って別れようとするが、少女に老人が話しかけてくる。
「すいません、この辺に「桃屋」と云う饅頭屋はございませんでしょうか?」
「あ、すいません。私もこの辺の地理には―――」
「桃屋ならこの先の最初に交差する道を左に曲がり途中に「雷武」と云う大きな鍛冶屋の向かいにある小さな路地を抜けて行くと目の前にあるぞ」
「おおっ!そうですか!ありがとうございます!」
「いえいえ、自分、この辺の顔役ですから地理には詳しいんですよ。また、何かあったら何でも聞いて下さい」
「どうも、ありがとうございました」
そう言って老人は去っていく。
―――――――――さて、行くか。
「ちょ、ちょっと待って下さい!」
「はぁ?なんすか?」
「物凄く地理に詳しいじゃないですか!しかも顔役ってなんですか!?」
「それが?」
「さっきこの街に来たの初めてだって言ってたじゃないですか!」
「はぁ〜?記憶にございませんな。何言ってんすか?ま、俺ほどこの街に詳しい奴はいねえぞ。大きな店から裏道までなんでもござれだ」
「……………え〜」
「うっわ〜。この姉ちゃん最低だ」
あん?もう一人いたのか。フム、胸は小振りだが……………それもそれでよい!w………ってか、また言われた!
「あの………結局、道を結局お尋ねしてもよろしいんですか?」
「駄目です」
「なんでですか!?」
「今、自分メッチャ気分悪いんすよね〜」
「うわ〜、なんでそんな意地悪するんだよ」
「自分の小さい胸に手を当てて聞けい!」
「小さいって言うな!」
ギャアギャアと俺達は喧嘩を始める。全く今日は厄日だ。
「あれ?兄ちゃん何やってるの?」
おおっ!季衣!地獄に仏…いや天使!
「あん?なんだよ、このチビッ子は?」
「………兄ちゃん、誰、このぼさぼさ」
「ちょっと、頭がアレな人なんだ。バイ菌うつりそうだから近寄っちゃメ〜だぞ」
「ちょっ!誰が頭がアレなん―――――」
「ちょ、ちょっと待って、文ちゃん!………ね、ねえ君。今この人の事なんて言ったの?」
「え?兄ちゃんの事?兄ちゃんって言ったんだけど?」
「兄……ちゃん?え?ええ?………ああっ!」
どうやらようやく自分の間違いに気付いたようですな。全く!
「桐生久遠、雄雌で云うなら雄っす」
「ご、ごめんなさい!ほら、文ちゃんも謝って」
「えっと、悪かったな兄ちゃん」
「貴様に兄ちゃんと呼ばれる筋合いなんぞ無いわぁぁぁぁあああああ!!!!!」
「ええっ!?怒る理由が分からないんですけど!?」
「えっと………アニキ?」
「うむ、それなら許そう」
「それは許せるんですか!?」
「あんまり気にしちゃ駄目だよ。皆が言うには兄ちゃんは普通の人と価値観が全然違うん変人だって」
HAHAHA!そんな事言うのは誰だい?レッツ抹殺♪
「だから、皆だよ」
「それはあれか?城のお偉いさん達か?それとも侍女達も含めてか?」
「ううん」
「なるほど、どうせ桂花辺りが有力候補って事―――――」
「ううん、だから陳留の皆。ほぼ全ての人たちだよ」
「そこまで大規模だったんすかぁぁぁぁぁああ〜〜〜〜!?ってか満場一致で変人認定!?」
さすがに全員の抹殺を実行したら史上最恐最悪の大量殺人に発展するぞ。
「うん」
「うんって………ねえ、季衣は俺を変人だと思ってないよね?」
「…………………………………………………うん、思ってないよ」
「イ゛モ゛ウ゛ドのやざじざがごごろにいだいぃぃぃぃぃぃぃぃいいいいいいいい!!!!!」(訳:妹の優しさが心に痛いw)
うぇふぇふぇふぇふぇ(壊)いいんだい。どうせ僕は変人っすよ。あと変身を三段階残してる(フリー○w)変人さ(ちょびっと嘘w)。正に変態できる変態さ。アヒャヒャヒャ♪
「で、でも―――――」
………………………………?
「例え変でも優しい兄ちゃんの事がボクは大好きだよ」
MYテンション、大気圏を突破して冥王星まで突入しましたぁぁぁぁああああwww
「ふぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
ヤレル!今なら指先一つで呂布をダウンさせる事が出来る!YouはShock!
「えっと、尋ねる人を間違えたかな?」
「多分な。でも、もう手遅れだろ〜」
「うぅ…………………」
「フハハハハハハ!今、気分は最高潮!道を聞きたいんだったな?ある事ない事全部答えてやるぞ!」
「いえ、ある事だけをお願いします!」
「え〜……………そうか。で、何を教えて欲しいんだ?」
「えっと、お城……」
「の前に、美味しい料理食べさせてくれるところ、教えてくれよ!」
「ちょっ!文ちゃぁん!」
「いいじゃんか。あんなバカでかいもん、別に逃げやしないんだし―――――」
「いや、たまに逃げるぞ」
「嘘ぉ!?」
「この前、城が変形して空を飛んだ時は超ビビったよ」
「い、いや、流石にそれは嘘だろ」
「あれ、知らないの?最終的に城がバラバラになって変形合体、『超陳留ロボ』になって破壊光線で賊達を吹っ飛ばした時は拍手喝采だったぞ。
『HAHAHA!ヘイ、秋!また城が戦ってるよ!見てみろYO〜!』
『OH、春!それは城じゃないよ。それは春の頭の中の痛い妄想だYO〜』
『OH!コリャ、一本取られたYO!』
『HAHAHAHAHA!!!(双方大爆笑)』………ってな風にな」
「兄ちゃん………もうどこから突っ込んでいいか分からないよ」
「おう、チビッ子!もっとアニキに言ってやれ!」
「さって、料理街だったな。季衣、お前の方が詳しいだろうから案内してくれるか?」
「しかも、この人、全部無かった事にしようとしてる!?」
はい、では、レッツゴ〜♪
――――――――――皆さん、それはそれはウンザリw特に二人組の巨乳の方、なんか人間関係に悩む薄幸美少女の顔(どんな顔だ!)をしとるな〜。可哀想に…(…自分の事は棚上げ中w)
「美味いっ!」
「でしょでしょ」
いつの間にやら仲が良くなったな、あの二人。
「しっかし、この店の料理変わってて美味いよな。特にこのびーふすとろがのふなんて美味いのなんの!」
パクリやがったな、店主w訴えたろか?
「斗詩も食ってみろ!びっくりするほど美味いから!」
「もう食べてるよぅ……」
「へぇぇ……お姉ちゃん、いい食べっぷりだねぇ」
「そういうお前もなかなかじゃん。見直したぜ!」
「あれ?兄ちゃん、食べないの?」
「お〜お〜、全部やるから好きに食ってくれ」
「へへ〜ん、なら頂き〜♪」
食欲なんぞ君達見ていて、とうに失せました〜w
「お姉さん、おかわり〜!」
「ボクもおかわり〜!」
「はいはい!すぐ持ってきま〜す!」
「……なんか、季衣が二人いるみたいだ(可愛げは無いがな。妹じゃね〜し)」
「……私も、文ちゃんが二人いるみたいに見えます」
「それにしてもこれ、美味いなぁ。南皮でもこんな美味い店、なかなかないぜ!」
「う〜ん。何かこの味、どこかで食べた気がするんだよなぁ……こんな美味しいお店の味、ボクが忘れるはずないんだけど……」
「は?ここは行きつけの店ではないのか?」
「違うよ。秋蘭さまが美味しいって教えてくれたから初めて食べに来てみたの」
うわお、チャレンジャー♪それでこそ我が妹よ!
「……何だお前。まさか、そんな店にあたい達を連れてきたのか?」
ほお、それなりの空気を身に纏えるでは無いか。だが、出来れば喧嘩はして欲しくないな。――――――――撲殺したくないしw 妹の敵はサーチ&デェェェス!!!
「気に入ったっ!その一か八かの勝負度胸、ちっこいってのに大したもんだっ!あたいの事、猪々子って呼んで良いぜ!」
「おーっ!なら、ボクの事も季衣って呼んで良いよ!いっちー!」
…………………いっちー?
「いっちーか!いいなぁ、気に入った!今日は良い日だ!すっげ〜良い日だっ!」
「もしかして、あれ真名か?」
「……はい、真名です」
「真名ってそこまで軽いもんだったか?」
「軽くなんかないっ!あたいが、いっちーの事を認めた………って、あれ?」
「二人ともいっちーじゃ、呼びにくいねぇ。ならボクは、きょっちーでいいよ」
きょっちーって…………ヨッ○ーと響きが似てるな。あの緑色(赤、青、黄などもあり)の恐竜に。何でも食いそうな所が特にw
「おお、きょっちー!」
「いっちー!」
……………………………ジェラシィィィィィィイイイイイイイイ!!!!!
「はい大皿、これとこれとこれ……追加です〜!」
「ご飯おかわり!」
「こっちもおかわり!」
「は、はぁいっ!」
俺達を見向きもせず、給仕の子がバタバタと忙しそうにしとるなあ。規格外の胃袋を持つ二人のせいでw
「で、そもそもお前等この街に何しに来たん?見たところ、武術もやるみたいだが……」
「分かるんですか?」
「まあ、一応」
久遠は何でも知っている。でも、教えるとは限らない。………………チシャ猫かよ!w
「はい。ええっと、ですね……」
「失礼する」
んあ?秋蘭と華琳か。……………華琳?かりぃぃぃぃぃぃぃぃいいいいんん!?
「あ、僕そろそろモンゴル相撲wの稽古に行く予定が―――――」
「待ちなさい、久遠」
ひぃ!
「ちょっとこっちに来なさい」
腕を掴まれた!?季衣、兄ちゃんちょっと近そうで遠い場所に旅行に行ってくるよ………
バタン!
「おい!きょっちー、お前のアニキ、今来た子と厠に入っていったぞ!?」
「男女で一緒に厠って………////」
「あ〜、いっちー。それは多分―――――」
「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
『…………………………………………………』
「―――――こうなるんだよ」
「……………そっか。きょっちーのアニキ大丈夫か?」
「大丈夫だと思うよ。いつもの事だし」
「大変だな。きょっちーも」
「もう慣れたよ。最近気付いたんだけど、兄ちゃん、華琳さまに苛められるのを喜んでいるみた―――――」
バタァ〜ン!
「それは誤解だ!季衣!桂たんや惇ちゃんでもあるまいに被虐趣味なんざ俺にはないよ!」
「ひっ!?」
「? どうした?名も知らぬ少女A」
「頭から血を激しく流してる状態で現れたら誰でも驚くに決まってるだろうが」
「ぼ、僕は鬼を見た!名をひんぬ〜鬼と―――」
「………まだ、やられたいの?」
「勘弁して下さい!」
シクシクシク………とりあえず体を濡れた布巾で洗い中―――
「復活♪」
「………きょっちーのアニキって人間か?」
「ふむ、それを完全に理解が出来たなら、その人間は全知全能の全知の力を持っているな」
「そこまで不可解なんですか!?」
「世界の七不思議に入るんじゃね?俺の生態は」
「すげぇな、アニキは………」
「はっはっはっ」
さて、血が激しく流れたんで肉喰って血でも補給すっか。
「いらっしゃいませ!曹操さま、夏候淵さま、今日もいつものでよろしいでしょうか?」
「っ!」
「………?」
どうしたんだ、二人とも……ってか一人だけ、華琳の名を聞いて動揺したような……いや、普通に曹操の名はビビるか。
「ええ。お願いするわ」
「私も同じもので」
「あ、ついでに俺には適当に肉を」
「はいっ。すぐお持ちしますね〜!」
しっかし、あれだけの騒ぎで一向に慌てておらんな、あの給仕の子。それとも忙しくて気付かなかったのか?どちらにしても大物だなw
「二人とも、よく来るん?」
「まだ若いのに大した腕の料理人よ。お抱えで欲しいくらいなのだけれど……」
「………俺、お払い箱!?」
「違うわよ。まあ、断られたのだけれどね。なんでも親友に呼ばれてこの街に来たのだけれど、結局合流出来なかったらしいのよ。それで、手掛かりが見つかるまでここで働いているんですって」
「ほほう、俺の出番か。任せろ。さくっとまるっとすりっと親友一人を見つけるどころか100人は見つけてやるぜ」
「その内、99人はいらないから意味がないわ」
「この世にいらない人間なんていないよ!」
「そういう意味じゃないわよ!」
わあっとるわい。
「はいっ。お待たせしました〜!」
「へい、お嬢ちゃん」
「はい?ご注文ですか?」
「彼があなたの親友をさがしてくれるそうよ。良かったら、特徴を言ってみてはどうかしら」
「…………………彼……ですか?」
……………………………またかい。
「一応これは一応こんな外見だけど、一応男よ」
今、一応って3回言った〜!
「兎に角!君の親友を見つけるのも仕事みたいなもんだしな。その子も料理人か?」
「いえ、食べる方は大好きなんですけど……料理はさっぱりなんです。力には自信のある子なので力仕事の裏方をしてるんじゃないでしょうか?ただ、私を呼んでくれたって言う事は、料理屋で働いてるんじゃないかな……と」
「食べるのは大好きで力持ち………季衣みたいだな」
「……………………………はい?今何て言いました?」
「? 季衣みたいって………ああ、季衣ってのは俺の妹の事だ」
「あ、じゃあ、違いますね。彼女一人っ子ですから。でもビックリしました。親友と妹さんが同じ名前だったんで」
『……………………………』
え〜、まさか、いや、んなベタな………
「…………………………………君の親友って……この子?」
「…………………にゃ?」
「あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!」
「あ〜、流琉〜♪どうしてたの?遅いよぅ」
「遅いよじゃないわよ〜っ!あんな手紙よこして私を呼んだと思ったら、なんでこんな所にいるのよ〜〜〜〜〜っ!」
「ず〜っと待ってたんだよ。城に来いって書いてあったでしょ〜!」
「季衣がお城に勤めてるなんて、冗談としか思わないわよ!どこかの大きな建物をお城と思ってるんだと思って……もぅぅっ!」
「うわぁ……。なんか、修羅場だなぁ……あ、これも美味いわ。斗詩も食う?」
いや、止めろや。
「季衣のばか〜〜っ!」
「流琉に言われたくないよぅっ!」
「秋蘭、止められそう?」
「季衣が二人分では、小々荷が重いかと」
「成程。再び俺の出番か」
俺は二人の間に割って入る。
「こらこら、君達、やめ――――――」
グシャアッ!!! バキャアッ!!!
「サモアッ!?」
「ええっ!?」
「兄ちゃんっ!?」
「君達……………喧嘩はいけない――――ガクッ!」
また、このパターンすか。なんか俺が酷い目にあう事によって話が進むような………
――――――桐生 久遠 享年??
はい、復活〜♪
とりあえず、目覚めると、あの後、また喧嘩を始めようとした二人を二人組が止めたみたいだ。……………………あれ?俺、死に損?
とりあえず名を聞いてみると、なんとこの二人、あの顔良と文醜だったそうだ!マジでぇぇぇぇぇえ!?
ところで、顔良と文醜って誰だっけ?とりあえず驚いてみました♪いや〜ど忘れど忘れ♪あ、思い出して来たw
それと文醜が俺をわざわざ城に持ち運んでくれたようだ。……………引きずってw顔面超痛ぇw
……………………………何?この仕打ち?
「袁紹に袁術、公孫賛、西方の馬騰まで……よくもまあ、有名どころの名前を並べたものね」
「董卓の暴政に、都の民は嘆き、恨みの声は天高くまで届いていると聞いております」
「質問、天高くまで届いた声を誰が聞き取れたんですか?」
「……………先日も、董卓の命で官の大粛正があったとか……」
無視しやがった。
「それをなげいた我が主は、よをただすため、董卓をたおすちからをもったえいゆうのかたがたに……」
お前はもう少し棒読みを直せ。
しかし、その袁紹ってのも中々面白い事を考えているではないか。
「持って回った言い方は止しなさい。あの麗羽のことだから……どうせ、董卓が権力の中枢を握ったことへの腹いせなのでしょう?」
「う…………っ」
私怨かよ!?下らなっ!
「その大粛正も、都で悪い政事をしていた官を粛正しただけと聞いているわよ?」
「統制の取れていない文官がやりたい放題にしている事を、董卓の所為にしているだけではなくて?」
「……よく知ってますね〜」
「小さい事にも目を配る子ですから。自分も小さいだけに!」
ドグシャァ!!!
「はぁはぁ………ふぅ、あまり知りたくないけれどね。どう思う、桂花」
「は。顔良殿、先程あげた諸侯の中で、既に参加が決まっている方々は?」
「先ほど挙げた皆様は既に。今も、流れを見ていた小勢力や袁家に縁のある諸侯たちを中心に、続々と参戦の表明を受けております。
「おい。その中に、孫策という奴はいるか?」
ガフッ……ゲファ……あ、春ちゃんいたんだ………
「孫策……ですか?文ちゃん、知ってる?」
「ん〜。袁術さまの所の怖い姉ちゃんかな……?」
「おお、それだ!」
「その方なら、おそらく袁術さまと一緒に参戦されるのではないかと」
「華琳さま!」
「春蘭、私情は控えなさい。個人的な借りを返すために参加するなど、愚の骨頂よ」
「うぐ……」
「桂花。私はどうすればいい?」
「ここは参加されるのが最上かと……」
「何だとぅ!貴様、私の意見は散々こき下ろしておいて、結局は賛成なのではないか!」
「はっはっはっ、アンポンタンの意見が通る事なんざ滅多に無いっちゅうね―――――」
メキャアッ!!!
「……当たり前でしょう。華琳さま、これだけの英傑が一挙に揃う機会など、この先あるとは思えません。ここで大きな手柄を立てれば、華琳さまの名は諸侯の間に一気に広まります」
「……ゴフゥ……せ、折角権力の中枢に入っても狙われるとは………祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす。おごれる人も久しからず、唯春の夜の夢のごとし。たけき者も遂にはほろびぬ、偏に風の前の塵に同じ。平家物語より抜粋してみました。所詮はこの世は…………ゲフアッ!」
「……………アレは何を言いたかったのでしょう?」
「気にしない方がいいわ」
ええっ!?せっかく久々に意味ありげな事を言ったのに!?
「兎に角、顔良、文醜。麗羽に伝えなさい。曹操はその同盟に参加する、と」
「はっ!」
「ありがとうございます!これであたい達も、麗羽さまにおしおきされないで済みます!」
……………お仕置き?この界隈、そんなんばっかだな。
あ、そうそう。
「ねえねえ、華琳」
「では、これで解散―――」
「ゴルアッ!人を無視しない!」
「では、行きましょうか」
「御免なさい!無視せんといて下さい!」
「………………………はぁ〜〜〜〜〜〜!」
くそぅ、これ見よがしに盛大な溜息吐きやがって。
「で、なんなの?忙しいから3秒で言いなさい」
「言えるわけがないでしょ!貴女は鬼ですか!?」
「はい、三秒経ったわ」
「待てや!普通に聞かせろや!ってか苛め反対!」
「はいはい、とりあえず言ってみなさい」
改めて言おう。……………………………何?この仕打ち?
「あのね〜、お前らは知ってる事前提で喋っているから良いが、そもそも袁紹ってどんな奴なん?」
『……………………………………………』
え?何、この沈黙?
「えっと、桂たん?お前元々は袁紹の所にいたんだよな?どんな奴なん?」
「……そうね。あえて言うなら……」
「あえて言うなら?」
「世界が自分を中心に回ってると思ってる春蘭ね」
「ついでに言えば可愛げもないわね」
最悪じゃ無いっすか!?
「そんなつまり華琳に手綱を握られてない春蘭。もう、人の域は超えてるじゃないか!」
「お前は人をなんだと思っているんだ!?」
「……………………………言っていいの?時間にして三日は語れるよ?」
「………………言わなくていい」
チェッ!
しかし、袁紹か。遊びがいがあるかね?
――――――ある種の期待を持ってまだ見ぬアホをどんな風に弄ぼうかを思案しましたとさ♪
「さて、この辺だと聞いたんだが……」
森を進んで、古代遺跡を発掘して(嘘)、伝説の巨大龍を倒して(嘘)、巨万の富を手に入れた後(嘘)、轟音が聞こえる場所に着く。
「はぁ……はぁ………はぁ、はぁ……」
「ふぅ……ふっ…ふぅ……ふぅ、ふぅ………」
おおっ、やっとるやっとる。凄まじい喧嘩だな。二人とも息絶え絶えだぜ。
……………ヤベッ、萌えてきちゃったwボクってとってもアブノーマル♪
「どう?調子は」
「あ、華琳さま。見ての通りですわ〜」
「やるなら徹底的にやれ、ねぇ……。ホントに全力だな。あいつら」
「ウチ、何度死ぬ思うたか、教えたろか?」
「結構」
しっかし、下手すりゃ死ぬぞ。二人の攻撃。
「…………流琉、おなかすいた」
「……作ってあげるから、降参しなさい」
「…………やだ。流琉をぶっ飛ばして、作らせるんだから!」
強盗よりもたちが悪っ!
「言ったわね!なら、季衣を泣かして、ごめんなさいって言わせるんだから!」
うむ、こっちは筋が通ってる。
しかし、これではいつか死ぬな。止めてやるべきか。
「ちょぉりゃあああああああああああああああ〜〜〜!!」
「どぉりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ〜〜〜!!」
「あ〜、君達いい加減喧嘩は――――――――――」
ドグシャアッ!!!(棘付き鉄球が顔面に直撃した音) ゴバメキャァッ!!!(巨大ヨーヨーが腹に直撃した音)
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!!」
声にならない叫びを挙げてのたうち回りましたw
へ、でもこれで喧嘩が止まるなら本望さ……
「………、なぁ隊長、悪い報せともっと悪い報せ、どっちから聞きたい?」
「………………………悪い報せから」
「あの二人、隊長に当たったの気付いてないで」
「酷ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおい!!!!!」
「あ、あと、もっと悪い報せやけどな、隊長―――」
「………まだあるの?」
「首が体と正反対の方向向いてとるで」
「いやぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああ!!!」
―――――――しばらくお待ちください
「くそっ、酷い目にあった」
「隊長、あんたどれだけ怪物やねん」
「HAHAHA!………ひみちゅ♪」
「………もうええわ。で、隊長。その面会とやらはどうなったん?」
「春蘭が超絶進化で大惨事―――ヘブゥ!!!……これからみんなで、都へ遠征することになった。もう凪と沙和には準備してもらって」
「都かぁ……」
「恐らくこの戦で、都の権力は完全に失われる。大陸ももっと混乱することになるはずよ……」
「確かに。黄巾の時よりも遥かにな」
「ええ。あれが凪の海だと思えるくらいにね」
「え?………………ドキッ!凪だらけの海?」
――――――――――――想像中。
ザザァ〜〜、ザザァ〜〜。
隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長隊長―――――
「怖っ!?」
「そこっ!下らない事考えない!」
「なあ、なんで華琳さまは、そんな戦いに行くん?守るための力を溜めた方がええんとちゃう?」
「変化の波にむざむざ呑まれるよりも、波の頂にいたいと思ったからよ」
「……ごめん。ウチ、海って見た事ないねん」
「混乱が起こるのを外から見るより、内側からしっかり見届け、確実に収めたい、って事か」
「まあ、そんな所ね」
「……ああ。そういう言い方やったら、なんか分かる気がするわ」
フム………
―――――――――――――――――妄想中w
「イェ〜イ♪」
ビッグウェーブでサーフィン中の華琳さん。
転んで波に呑まれる華琳さん。
海水が目に入って涙目の華琳さん。
――――――――――――激萌え♪
「さっすが、華琳さん!すんばらしい〜!」
「? え、ええ。当然よ」
「ちょぉりゃああああ〜〜〜!!!」
「どぉりゃぁぁぁぁぁ〜〜〜!!!」
おおっ!地面や大気が揺れたぞ。
「…………………きゅう」
「…………………うみゅぅ……」
「終わったな。相討ちか……」
「……ゴメンね、流琉。ボク、流琉と早く一緒に戦いたかったから……手紙、きちんと書けなかったんだよね」
「……いいよ。わたしも季衣と早く働きたかったから……州牧さまの所で将軍をやってたのは、びっくりしたけどね……」
「じゃあ、ご飯、作ってくれる?」
「うん。一緒に食べよ」
や〜、仲良き事は美しきかな。……………こうなるまでに多大なダメージを受けたがなw
「ようやく決着が着いたようね。二人とも」
「あ、華琳さま……」
「曹操さま……」
「立ちなさい、典韋」
「はい」
あ〜、あの子が悪来典韋なのか。………この子にそのあだ名無理ない?
「もう一度誘わせてもらうわ。季衣と共に、私に力を貸してくれるかしら?料理人ではなく、一人の武人……武将として」
「わかりました。季衣にも会えたし……季衣がこんなに元気に働いている所なら、わたしも頑張れます」
「ならば私を華琳と呼ぶ事を許しましょう。季衣、この間の約束……確かに果たしたわよ?」
「はい、ありがとうございますっ!」
「約束……?」
「季衣の願いを一つ叶えると約束していたのよ」
「あれ?あれは権利を俺にくれたんじゃなかったのか?」
「それとは別に季衣にも権利をあげたのよ」
「あっそ」
「だからボク……流琉を呼んでもいいかってお願いしたんだよ」
「ありがとうございます……華琳さま」
「季衣。流琉の件はあなたに任せるわ。流琉も分からない事は季衣に聞くようにね」
「はいっ!」
「わかりましたっ!」
うむ!これにて一件落着!
「よかったな、季衣」
「うんっ!」
「ね、ねえ、季衣」
「? 何、流琉」
「いつの間にお兄さんが出来たの?」
「それは俺から説明しよう。前略、出会った直後、僕らは兄妹になりましたw」
「なんで、そこで略すん!?」
「しゃあねえな〜、全略。以上」
「全部で略してどないすんねん!」
「どうでもいいじゃん。そんな事は。要は俺と季衣が相思相愛っと云う事でいいじゃないですか!」
そう言って俺は季衣を持ち上げてグルグル回す。
「いぇ〜い、らっぶらぶ〜♪」
「あははは♪兄ちゃん速いよ〜♪」
『………………………………』
やめい、華琳も真桜もそのうんざりとした顔は。
「…………………………」
「? どうした典韋?いや、流琉だったか?」
「あ、あの〜、季衣のお兄様ですよね?」
「うむ!その通りだ!オ〜、イェ〜―――――」
「じゃ、じゃあ、私も兄様って呼んでも良いですか?」
「―――――〜〜〜イ………………え?」
「いえ、季衣のお兄様なら私も兄様でいいかなぁ……と」
「……………………なあ、華琳様、あれ、めっちゃやばくないですか?」
「…………………………もう手遅れよ」
「に、ににににににににににににに兄様ぁぁぁぁぁあ!?兄様ですとぉ!?」
「いえ!駄目なら―――――」
パァァァァァァ〜〜〜〜〜!!!
「に、兄ちゃんの体が輝きだした!?」
「何?何が起きたの!?」
深い……深い悲しみが俺の体に満ちている。この世界に来るまでの今までの俺の人生何だったんだろう?
そして、愛が……愛が体に沁み渡る。そう、妹愛が五臓六腑に沁み渡る。
愛と悲しみを背負う今なら出来る。「無から転じて生を拾う」………無想転生が!!!
突如、俺の体が透明化し、霞のように散る。
「ホワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!」
この魂の咆哮。更にぃぃぃぃ!!!
「天将奔烈ぅぅぅぅぅううううううううううう!!!!!」
回避も攻撃も無効になる究極奥義と同時に練り上げた闘気を一気に放出する最強奥義!
「我、最強の矛と最強の盾を携え、今!現世に降臨す!」
「…………………華琳様、季衣、アレは何ですか?」
「すぐに慣れるわ」
「うん。そうだね」
「じゃ、そろそろ帰るで〜」
「え?え?ええ?」
皆さん、俺を置いて帰っちゃいました。
俺はと云えば完全覚醒はしたものの戦いに行く前に全精力を使い果たし燃え尽き灰になりかけてた所を凪に回収されました。
いや〜、人間、限界を超え過ぎるもんじゃないねw
続くw
あとがき
どうも、紅い月です。
そんなわけで『愉快な殺し屋さん 第九章』お送りしました。
またまた忙しくて書けなかった。(汗)
次回は、反董卓連合の諸侯集結!そして魅せる、久遠の傾きっぷりw
そして今回見せられなかった、流琉を可愛がる久遠。……次回には見せられるかな?
では、前回、読んでくれた方、支援してくれた方、コメントしてくれた方に感謝を。
そして、今回読んでくれた方にも感謝を。
誤字、変なところがあればお知らせください。
ではでは本当にありがとうございました!!
それでは、また次回にお会いしましょう!!
ではではー。
説明 | ||
どうも、紅い月です。 愉快な殺し屋さん、第九章。 オリキャラ主人公なので、嫌いな方は戻ることをお勧めします。 しょうがない、読んでやるか。という変わった方wはお読みください♪ またまた更新遅れました。ゴメンナサイ |
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コメント | ||
andou kiyohiko様:そう言っていただけて何よりです。(紅い月) もっさん様:ギリギリの範囲内で人間にとどまっていますw(紅い月) 韻様:壮絶に壊れてますからw(紅い月) ブックマン様:その時!歴史は動いたw(紅い月) gesto様:ほぼ不死身ですからw(紅い月) フィル様:萌えた、萌え尽きたよ、真っ白な灰にw(紅い月) brid様:燃えた、燃え尽きたよ、真っ白な灰にw(紅い月) ストー様:おにいちゃんキャラ爆発ですw(紅い月) 弌式様:壊れキャラがウリですからw(紅い月) 南風さま:なによりです(紅い月) 武御雷様:何度も呼んでもらってどうもです(紅い月) クォーツ様:自分でもそう思います。最後らへん眠気を我慢して書いたんで支離滅裂。(紅い月) とらいえっじ様:どうもです(紅い月) munimuni様:不眠症だけにはならないでくださいw(紅い月) 久遠って人間ですよね?(もっさん) 面白いなwwwww相変わらずwwwwww(atuantui) 毎度の事ながら・・・・久遠は壮絶に素晴らしいですねwwww(韻) 無想転生に天将奔烈・・・これがのちの北斗〇拳ですねwww(ブックマン) いつもの事ってよく生きてますね・・・(裸エプロン閣下) 流石、文字通り萌えて燃え尽きましたねwww(フィル) お兄様パワ−全開ですな・・・・すでに燃え尽きてますがwwww(brid) あとのおにいちゃんキャラも・・・?(ストー) 相変わらずのキャラがオモシロ(^^(弌式) いやぁ〜おもしろい本当に^^(南風) いや〜何回見ても大爆笑ですね〜〜ww(武御雷) なんか最後方・・・・?なことにぃぃぃ(クォーツ) 実に愉快(とらいえっじ) |
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