？｢困っとる様じゃの……｣

不意に部屋の入り口から声が聞こえ全員が後ろを振り返る。　そこには山茶花や琥珀と同じぐらいの幼い女の子が立っていた。

一刀｢誰？｣

わからないので隣にいた山茶花に聞いてみる。

山茶花｢韓遂様です。　ここよりさらに西の地域を治めているお方でお母様と姉妹の契りを交わしています｣

なるほど韓遂は確かに史実でも馬騰と義兄弟の契りを結んでいた。　と言う事は彼女は椿さんの妹に当たるなと思っていたら、椿さんからとんでもない発言が飛び出した。

椿｢姉さん!!　なんでここにいるんですか!?｣

………………………はい？

よし……落ち着け。　このパターン何度目だ？　確か史実では馬騰の方が年上だったはず……いや止めようここはきっと何でもありなんだ。

韓遂｢やかましいのぅ……そんなにでかい声で言わんでも聞こえるわ……｣

椿｢質問に答えてください!!　ご自分の城はどうしたのです!!｣

韓遂｢あんなもの部下にくれてやったわ｣

軽く答えてるが今とんでもない事言ったぞこの人。

椿｢なんて事……｣

椿さんは今にも倒れそうだ。　仕事モードの椿さんには合いそうにもないな。

兵｢軍議中失礼します!!｣

椿｢何です!!!!!!!!!!｣

兵｢ひぃっ!!｣

椿さんのものすごい殺気に兵士の人がへたり込んでしまう。　盗賊の討伐に付いてった事がある俺でもここまで殺気を放つ椿さんは見たこと無いぞ。

楓｢落ち着け椿……どうした？｣

兵｢は、はい……た、旅の者が馬騰様と北郷様に御目通り願いたいと……｣

椿｢捨て置きなさい!!!!!｣

椿さん……言葉が悪いよ。　あまりの殺気に山茶花が隣で失神していた。

韓遂｢落ち着かんか馬鹿者が……連盟の盟主が何たる様か……｣

椿｢誰のせいですか!!｣

楓｢椿……菖蒲殿の破天荒など今に始まった事ではないだろう…冷静になれ。　その者の名は聞いているか？｣

兵｢はっ!!　趙雲と申しておりました｣