IS ゲッターを継ぐ者 |
あの爆発紛いから数日後、六月の最終週。IS学園はタッグリーグマッチの当日を迎えていた。
「うわー、すげー人がきてら」
来賓の案内や会場準備が終わると生徒は直ぐに更衣室へ向かう。けどこの更衣室は男子の光牙とシャルルだけなので二人だけ。
だたっ広い更衣室の中で、モニターに映しだされたアリーナには企業や政府関係者といった大勢の人間が映され、光牙が率直に感想を言った。
「全員参加のトーナメントだからね。その分期待や注目もされてるんだよ」
「あ、倉持さんがいた」
モニターに映ったケンツに気づくと、モニター内のケンツも目を合わせ振ってきてたりする。カメラ目線だ。
「てことは引山博士もいるのか? ……大丈夫かな」
でも来てるか分からないし、流石にこんな状況だから問題はない……と思っていたのだが。
――ピヒョピヒョピヒョ?ガガッ! ドドゴォ! ズバババッ!
ドワォ!!
「い、今の音何?」
「……やっぱりいたな、引山博士」
多分よからないことでも起こしたんだと思う光牙。
とある来賓席では……。
「引山博士ェェェ! これどういうことなの!?」
「いやはやー、盛り上げようと試作プログラム《Onomatohope》をいじっとったら暴発してしまってな」
そんで結果は壁に穴が開いて床がひび割れ強化ガラスは砕けシールドに裂傷が入るという大惨事。どんな希望皇プログラムだったんだと問いたい。
その修復で一時間近く開始時間が遅れたりしたが多分……大丈夫だろう。
「多分って……」
「まあ大丈夫っしょ。それはそうと、デュノア君はペアは誰なんだ?」
「僕? 僕はね……」
シャルルが言おうとしたら、丁度モニターに最初の組み合わせが表示される。
……されたのだが。
「ゑ?」
それを見て光牙絶句。
『滝沢光牙、アヤ・ケントンペア対シャルル・デュノア、ラウラ・ボーデヴィッヒペア』
何せ最初の試合の組み合わせに、光牙とシャルルの名前があったのだから。
「……この組み合わせ少し未来のじゃないのか」
「気にしちゃいけないよ光牙」
『えー、少しよからぬトラブルもあった模様ですが気を取り直して。ただいまより! タッグリーグマッチを開催ィ致します!!』
第一アリーナに響き渡るは実況を務める響子のもの。第一試合、Aブロック、一回戦というタッグリーグ最初の試合が今まさに開幕しようとしている。
アリーナのAピット側に光牙ことベーオ改、アヤのディープ・アイ。
Bピット側のフィールドにラウラのシュヴァルツェア・レーゲン、シャルルのラファール・リヴァイヴカスタムUが展開され開戦の時を待っていた。
「いきなり貴様と戦えるとは、手間が省けたというものだ」
『僕も同じだな』
光牙とラウラには互いのことしか頭にない。
「光牙、私がいるの忘れないで下さいよ?」
「僕もいるからね」
フォローを入れるアヤにシャルル。
「きばれよ光牙君! ファイナルアタックとかぶちかましたれー!」
「いやそれをやったら戦えなくなりますから……」
「フレフレ光牙! フレフレ光牙!」
「ちょ織斑先生なんて格好してんですか!?」
とある博士と先生はさておき。
『では始めます! タッグリーグマッチ、Aブロック第一試合!』
試合カウント、五、四、三、二、一……零!
『ISバトル開始ィィィィ!!』
カァーンとゴングが鳴り、牙対兎、宿命の戦いが始まる。
説明 | ||
第二十五話です。どうぞ! | ||
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コメント | ||
もうこれは学園の日常なのです……。(剣聖龍・零) 大人が色々暴走してる…。(mokiti1976-2010) |
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