#64 キミがあげた光
説明
俺「彼女が殺したって言ってたのは、まさか…」
その言葉に彼女は苦笑いした

絹枝「マイは必死だったよ。でも、その甲斐もなくキョウは亡くなった。
そして通夜の席で…マイは、父親に、香子が死んだのは
自分たちのせいだと、もっとお金を出して十分な治療をしかったからだと
掴みかかった

あれはあいつが悪かったよ、故人にお別れを言う場なのに
アタシが止めに入る前に、彼女は親族の前で殴られて
もう家には来るなって言われた

そこから、彼女の一人暮らしが始まったんだ
でも、何も無い。ただ仕事して、帰ってきて寝るだけ。
ちょっとした贅沢も出来ない。借金があったから。心のダメージも。
そして笑いもしなくなった。会話も片言だけ
仕事場ではどうなのか本気で心配した程だよ

アタシがほぼ毎日行って、食事や身の周りのことを世話してたんだけど
絶望して自殺でもしないかっていう様子見もあったんだ

両親もああは言ったけど、本気じゃなかった
わが子一人を失って、たった一人になった娘まで死なれたら
絶望なんてもんじゃないよ」

俺「待って下さい。それじゃ先生は人殺しなんてしてないじゃないですか」

絹枝「そうだよ。でもね。本人は「殺した」ってことにしたかったんだろう
ここからは私の推測だけど、そう思うことによって自分は幸福なってはいけないとか
辛い現状もその罰だと…そう思い込みたかったんだろうね
病気と一生懸命闘ったキョウに対して失礼だよ。彼女は必死に生きたんだ
それを否定してる」

話してる間にいつの間にか時刻ももう昼過ぎになっていた。

俺「ご両親と先生、なんとか縁りを戻すことはできないんでしょうか?」

絹枝「してるよ今」

俺「え?」

絹枝「今日、家族で会って墓参りするの。いや〜 聞いてよ
あいつ、私が2年以上説得してもガン無視なのに
「少年は親子仲いいアンタみると安心するよ」って言ったらね
それじゃ会う。って 
アタシも初め冗談だと思ったよ」

ねぇマイ、そうでしょう

そう言って絹枝さんは玄関に続く戸を引いた
(続く)
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コメント
>thule 様 そ、そこぉ!? お寿司なら恐ろしく食いそうですよね。実はエンディングの前日だったりします(みらくる☆)
>ふかやんさま まさにそんな流れなのです〜 でも、絹枝さんの行動にも理由があって… 次回は大波乱かもなのです(みらくる☆)
俺君「しまった!先生の分の出前をとっていなかった」(thule)
せ、先生…戻ってたんだ。先生『ごめんね…隠れて聞く様な事をして』僕達の間に言いようのない沈黙が包み込んで行った…。(ふかやん)
>タクさん 当たらずとも遠からずですね。ここから読まれまいと思っていたのですが割りとズバッと言われてしまいました〜 日本じゃぁ2番目でした(みらくる☆)
>IFZ さま 扉の開けた先には全身殺人マシーンと化した彼女が…公務員が副業禁止でなければきっと殺し屋も・・・(みらくる☆)
>thuleさま  やっぱり腹ごしらえは大事だよ〜 って!こういう話してると特上寿司もあまり美味しくないような気もしますねw(みらくる☆)
お父さん黒幕説(タクさん)
そして彼女は再び暗殺の「仕事人」としての道を歩き出すのであった。 早く仕事人END もしくはサイボーグEND(IFZ)
(ノД`)・゜・。 [ええ話や。                                                                おっと出前に頼んだ超神田寿司の 鮨天ぷらうな丼 が来たようだ。絹枝さんお会計お願いします」(thule)
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