Triangle Goddess! 第34話「ジェプトを守るために」 |
ジェプトに、敵襲を知らせる鐘が鳴りました。
三女神達はトールや男と共に、ジェプトを守るために戦いました。
「烈震槌!」
「エアリアルブラスト!」
トールのハンマーが地上にいるヘルハウンドを一掃した後、
ジャンヌの風の能力が空中の天狼を吹き飛ばしました。
「ブレス!」
「シャドウエッジ!」
ゲールの能力によって強化されたバイオレットの影の刃が魔物を全滅させました。
男は人間であるために神であるジャンヌ達より力は遥かに劣っているため、
閃光弾などの道具を使って援護をしました。
しかし、魔物を退治していくうちに、バイオレットにある1つの疑問が浮かびました。
「この魔物、砂漠地帯に生息してたっけ……?」
ジャンヌ達が退治してきた魔物の中には、人食い花のマインフラワーや鎌のような顎を持つ蜘蛛のシザースパイダーも含まれていました。
本来はどちらも森林地帯に生息するのですが、何故かこの砂漠地帯に現れたのです。
「領主が魔物をこの地に送るはずがなかろう」
「という事は……やはりマザー教団が関わっているのでしょうか」
「ホントに馬鹿な奴らの集まりだな、マザー教団ってのはよ」
「じゃあ、最後の使徒とも、全力で戦うつもりですか……?」
「あったりめぇよ!」
三女神はようやく、ジェプトの中心部に辿り着きました。
しかし、町には誰も人がいませんでした。
一体何故だ、とトールが言うと、三女神達の前に戦士が現れ、
市民は全員、安全な場所に避難していると告げました。
それを聞いて安心した三女神達は、
この魔物を指揮していると思われる人物を探すために走り出しました。
「オオオオオオオオオオオ!!」
「……っ!!」
しかし、彼女達の目の前に、黒い鱗を持つ巨大な竜のような魔物が現れました。
この魔物はアビスドレイクといい、
ブレスや飛行能力はありませんが周囲に瘴気を発生させ相手を弱らせる能力を持っています。
「どうやら、わたくし達を通さないつもりのようですね」
「だったら、力ずくでも通してもらうよ! シャドウバインド!」
バイオレットは影の能力を使い、アビスドレイクを縛り付けました。
しかし、アビスドレイクは暴れ回ってすぐにその効果を解除しました。
「あたしの攻撃が効かない!?」
「ライフドレイン!」
ゲールは生命の能力を使い、アビスドレイクの生命を奪ってダメージを与えました。
「瘴気の影響を受けないようにするには……こうだ!」
トールはミョルニルを投げ飛ばし、アビスドレイクに遠距離攻撃を行いました。
「ちょ! 大事な武器を投げて大丈夫ですか!?」
「安心しろよ、オレの武器は……」
その時、ミョルニルはトールの方に戻っていき、
その軌道がアビスドレイクにさらなるダメージを与えました。
「投げても戻ってくるんだぜ」
「おお!」
「ガァァァァァァァァ!!」
アビスドレイクは口から瘴気の息を吐き、三女神を攻撃しました。
闇の力に弱いゲールは、それを受けて弱ってしまいました。
「く……る、しい……!」
「ゲール! 今、治します! ……く、瘴気が!?」
ジャンヌは大急ぎで、ゲールのところに走り出しましたが、
彼女も瘴気に当てられて弱ってしまいました。
「お姉ちゃん! もう、どうすればいいの!」
近付こうにも瘴気のせいで近づけず、
このままでは瘴気によってジャンヌとゲールが力尽きてしまいます。
ジャンヌとゲールの表情も、徐々に苦しそうになっていきました。
「サンダーメディスン!」
その時、トールが天からジャンヌとゲールに雷を落とし、彼女の体から瘴気を吹き飛ばしました。
「おい、大丈夫かよ!」
「助かります、トールさん!」
「今、そっちに行くぜ!」
トールはミョルニルを構え、空気の流れを操って通常の数倍の速度で突っ込んでいき、
その勢いを利用してミョルニルを振り下ろしました。
威力は凄まじく、アビスドレイクの鱗に大きな傷を負わせました。
「凄い威力……!」
「オオオオオオオオオオオオオオ!!」
アビスドレイクは瘴気を吐いて三女神を攻撃しましたが、ゲールがバリアを張ったため無事でした。
「何が何でも、アビスドレイクを倒して、ここを守らなきゃ!」
バイオレットがアビスドレイクを影の能力で動きを止めると、ジャンヌの風による攻撃が炸裂しました。
そこにゲールの能力で強化されたミョルニルの一撃が入り、
アビスドレイクは目に見えるほどの大量の傷を負いました。
「さあ、とどめと行きますよ!」
そう言うとジャンヌは両手を掲げ、神力を集めていきました。
「神技……ゼピュロスジャッジメント!」
ジャンヌが両手を振り下ろすと同時に、風の神力が弾となってアビスドレイクに命中しました。
すると、大爆発が発生し、それによりアビスドレイクは消滅したのでした。
「早く、ボスのところに行きましょう!」
「そうだな!」
三女神とトールは、敵の大将を探すために走り出しました。
それを上空で、誰かが見ているとも知らずに……。
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砂漠地帯だけに結構熱い展開かも? | ||
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