優しき修羅 #14
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秋蘭と流琉を助けてから一週間ほどが過ぎた頃蜀の劉備は南蛮を平定そして孫呉も近辺豪族たちを従えたと情報が入ってきた

 

華琳「蜀も呉も私たちに対抗して国力をあげたわね 私たちも治安などの状態も良くなってきたわよね?」

 

桂花「はい 賊の出現も極めて少なくなってきていますので治安はほぼ全良といったところです」

 

華琳「そう・・・ではこれから南征をして孫呉と蜀を倒し天下統一へと向かいましょうか 皆最初にやるべき相手はどっちがいいかしら?」

 

詠「孫呉でしょうね 蜀は以前の一刀のおかげで今は息をひそめているし孫呉は従えたとはいえまだできてすぐの国 手軽さで言えば孫呉でしょう」

 

華琳「そうね 最初の標的は孫呉とする! 各々出兵の準備に取り掛かりなさい!」

 

と華琳が号令を出した瞬間

 

一刀「ん? 俺の忍びか・・・どうした?・・・うん・・・うん・・・分かった 引き続き偵察を続けてくれ」

 

華琳「一刀 あなたの忍びが一体どうかしたの?」

 

一刀「孫呉と蜀が同盟したってさ 今蜀が孫呉の方に向かって合流をしてるとのことだ」

 

華琳「あら 一気に叩き潰す機会ってことね 決定に変わりはないわ 準備に取り掛かりなさい!」

 

華琳は一刀からの報告をうけて意気揚々と号令を下しほかの者たちも各々の準備に取り掛かり始めた

 

 

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翌日

桂花「華琳様 全体の準備完了しました いつでもご命令を」

 

華琳「ありがとう桂花 皆!よく今まで戦い続けた! 今敵となるものは孫呉と蜀のみである! この戦に勝利し天下を一つとする! 全軍出陣せよ!」

 

ジャーンジャーンジャーン

 

華琳の号令とともに集めた総勢70万の軍勢は一斉に動き出し決戦の地となる赤壁へと向かい始めた

 

出陣から早三日華琳たちは赤壁へと到着、孫劉同盟の本拠地がある赤壁の真向かいに大船団の艦隊を配置した

 

一刀「いや〜 この大船団は壮観だな これだけの船いつの間に作ったんだ? 華琳」

 

華琳「真桜に頼んだらすぐに作ってくれたわ はっきり言って真桜がいてくれたおかげで本当によかったと思うわ」

 

真桜「いや〜 大将にそういわれたらなんかこっぱずかしいですわ」

 

沙和「よかったの〜真桜ちゃん」

 

凪「真桜 大したものだ」

 

真桜「いや〜 あんがとね」

 

一刀「ふっ 俺も三人の上官として鼻が高いよ 真桜本当によくやったな」

 

そう言って一刀は真桜の頭を優しく撫でてやった

 

真桜「隊長 恥ずかしいって///」

 

沙和「ふふ 真桜ちゃん照れてるの〜」

 

凪(隊長に撫でてもらえるなんて 真桜なんて羨ましいんだ!)

 

凪は真桜が撫でられてるのを見て内心羨ましそうにしていた。

 

 

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それから少しして陣内の一部があわただしくなり始めた

 

一刀「どうしたんだ? 何かあったのか?」

 

凪「隊長 侵入者のようです」

 

一刀「侵入者? 剛毅だな こんなところに殴り込みに来るとは どんな人物なんだ?」

 

凪「私もよく分かっていません 今から向かうつもりですがご一緒にどうですか?」

 

一刀「そうだな 行こうか」

 

霞「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・ 何なんやこいつ」

 

…「力はまぁまぁだがまだまだ子供だな 出直せ」

 

霞「何やて!? あんたなんかに負けるうちじゃないんや!「霞 そこまでにしておけ」か、一刀!」

 

一刀「初めましてかな 俺は北郷一刀だ あなたの名前を聞きたいんだがいいか?」

 

…「ほう 貴様が修羅北郷か 儂は黄蓋じゃ」

 

一刀「黄蓋さんね では黄蓋さん あなたはなぜこんなところに来ているのですか? あなた呉の重鎮のはずでは?」

 

黄蓋「色々と調べられているようじゃな」

 

一刀「えぇ 敵を知らなければ戦に勝つことすらかないませんからね」

 

黄蓋「まぁよいわ 儂はおぬしらと争いに来たわけではないしな」

 

一刀「というと・・・まさかあなたほどの人物が戦いもせずに降伏するってことですか?」

 

黄蓋「まさにその通り できればこれは曹操殿とも話をさせてもらいたのじゃがのう」

 

一刀「構いませんよ 霞も一度矛を納めてくれ 今は黄蓋さんの話を聞いてみようよ」

 

霞「・・・一刀がそういうなら仕方ないわ」

 

そういって霞は構えていた飛龍偃月刀をしまいそのままどこかに行ってしまった

 

一刀「さてと遅くなってしまってすいません 私についてきてください」

 

そういって一刀は黄蓋を華琳のもとへと案内し始めた

 

 

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華琳「で?一刀 なんであなたは敵将でもある黄蓋をこんなところにまで連れてきているのかしら?」

 

一刀「黄蓋さんが降伏するっていうし? それに黄蓋さんが暗殺者なら俺が華琳に手が伸びる前に殺せば済む話だろ?」

 

華琳「はぁ・・・まぁいいわ で黄蓋 どうして呉の古参であるあなたが私たちに降伏するっていうの? それも戦いもしていないのに」

 

黄蓋「それは儂の手で呉に引導をくれてやるためじゃ」

 

華琳「どうゆうことかしら? なぜあなたが祖国でもある呉に引導をくれないといけないの?」

 

黄蓋「それはじゃな今の呉の筆頭軍師でもある周瑜が今までの孫堅殿の夢見た孫呉を壊したからなのだ そのことに対して儂は異論を唱えたらこのざまじゃ」

 

そういって黄蓋は背中を向けて周瑜にされた仕打ちの生々しい傷跡をみせた

 

一刀は背中を見せた瞬間背を向けて終わるのを待った

 

秋蘭「一刀 もう大丈夫だぞ」

 

一刀「ありがと 秋蘭」

 

華琳「なるほど 先ほどの傷がその時につけられた傷ってことね」

 

黄蓋「そうじゃ 赤子のころから色々面倒を見てやっていたものからのこの仕打ち さすがの儂も我慢できぬわ」

 

春蘭「ただの私怨ではないか」

 

黄蓋「そうじゃな じゃがな夏候惇 曹操殿の後継のものが無能で今までの曹操殿が積み重ねてきたものを踏み潰したとしよう おぬしにその者を許せるというのか?」

 

春蘭「そんなもの私が即座にたたききってやる!」

 

黄蓋「今の気持ちが儂なのじゃ」

 

春蘭「・・・なるほど」

 

華琳「黄蓋 事情は分かった ならば わが軍に下る条件は?」

 

黄蓋「孫呉を討つ そしてすべてが終わったときに儂が討ち果たされること」

 

秋蘭「なんと・・・」

 

黄蓋「孫呉が滅びたのならわしに生きる意味などないのじゃ ならばいっそのことあの世にいき孫堅殿にわびの一つでも入れねばならぬ」

 

華琳「江東を納めようとは思わないの? あなたほどの人物なら江東一体を納めるに足りる人物だけれど」

 

黄蓋「それはありがたい言葉じゃが儂は孫呉に使える身 そのような配下を飛び越えてまで治めることはできぬのでな」

 

華琳「分かったわ 黄蓋 あなたに私の真名を預けましょう」

 

黄蓋「すまんがそれは受け取れない」

 

桂花「何ですって!?」

 

春蘭「貴様!華琳様の真名を!」

 

黄蓋「儂は孫呉に身命を捧げた身 貴公らの下に着くのはあくまで真の孫呉のため 余計な馴れ合いは遠慮したい」

 

秋蘭「貴様・・・ 我ら曹魏をただ私怨のために利用するということなのか!」

 

黄蓋「その通り 故に真名を呼び合うような馴れ合いは無用 戦が終われば儂は真の呉の将として戦を挑む」

 

春蘭「たった一人でか? わが軍の兵は一兵たりとも貴様に付き従わんぞ!」

 

黄蓋「戦で散ることこそ本望 望むところだ」

 

春蘭「な・・・」

 

華琳「春蘭 あなたの負けよ」

 

春蘭「ならばその首すべて終わったら私が貰い受ける」

 

黄蓋「ふむ・・・弓使いとしては夏侯淵のほうがよいがのぅ」

 

秋蘭「分かった 全てが終わればお相手いたす」

 

黄蓋「じゃが易々とはやらぬぞ?」

 

秋蘭「望むところ」

 

霞「二人ともずるい! ウチも混ぜてぇな」

 

春蘭「お前はさっき負けただろ」

 

霞「負けてへん! 一刀にとめられたんや!」

 

黄蓋「よいよい そうゆうことなら二人でかかってきても構わん」

 

華琳「では黄蓋 あなたを孫呉討伐に加えることを許しましょう」

 

桂花「華琳様!」

 

華琳「何かしら 桂花?」

 

桂花「黄蓋は呉の宿将 これが演技という可能性も」

 

華琳「それはありえるでしょうね でもね私は黄蓋を信用しているというわけでもないわよ」

 

黄蓋「ほぅ」

 

華琳「けれど黄蓋ほどの将がここまでしているのだから もし計略だとしてもそれを見届けたうえで使いこなして見せる者こそ覇王としての器なのよ」

 

黄蓋「なるほど 裏切ると分かっていてなお受け入れると」

 

華琳「当然よ 裏切りたければ裏切ればいいいわ あなたは真の呉の将 私たちは魏の将 ただ今は味方でもなければ敵でもないってだけ しかしわが軍に仇名すのであれば討つのみ」

 

黄蓋「そうか・・・ならば王者に対しての非礼を働いてはいけませぬな 華琳殿」

 

華琳「真名は」

 

祭「祭」

 

華琳「ではその名しばし預かりましょう それとすぐに軍議を開くのであなたも参加し、呉と戦う意見を述べなさい」

 

祭「御意」

 

一刀「さてと話は終わったみたいだな 華琳少しだけ話があるのだがいいか?」

 

華琳「ここではいけないの?」

 

一刀「できれば二人がいいんだ」

 

華琳「分かったわ 皆は軍議まで少し待ってて頂戴」

 

 

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一刀「桂花の言った通り黄蓋はこの戦いで裏切る おそらく次の軍議で俺たちの一番の痛い点風土のことで色々言ってくるだろう」

 

華琳「おそらくね 鎖でも作って船を固定させるようなことを言うでしょうね」

 

一刀「ふっ 流石だな じゃ俺が言おうとしていることは分かるよな」

 

華琳「えぇ 問題ないわ」

 

一刀「そうか すまない それじゃ軍議に戻ろうか」

 

そういって一刀と華琳はそのまま軍議へと入っていき予想通りの話が述べられるとどんどん話は進み軍議は終了していった。

 

 

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はづきです 一応赤壁の戦闘は最後の話で話そうと思います

 

今回は前哨戦ですね

 

さて次回で最終話だと思うのですが少しだけ知り合いの手伝いなどをしないといけないので少し時間が空く形になってしまうかもしれません

 

それでも良ければ次回作も読んでもらえると幸いです

 

 

説明
はづきです いよいよ赤壁の戦いに入っていきます
最後になると思いますので気合い入れて頑張ります!
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タグ
恋姫†無双 北郷一刀 優しき修羅 

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