本編補足
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チョウレイ王の乱

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C1 流入

C2 動機

C3 軍勢集結

C4 反乱

C5 差

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C1 流入

 

カン大陸帝国チョウレイの地。市場を回るチョウレイの地を治めるチョウレイ王とその軍師でテンヨウ兵学校を首席で卒業したセンシュンにセンシュンの付き人で籠を背負ったマヌルネコ獣人のゴリョウ。野菜が並べられている露店の前に立つチョウレイ王達。チョウレイ王を見る領民A。

 

領民A『これは王様。』

 

チョウレイ王は並べられた大根と芋を指す。

 

チョウレイ王『どれ、これとこれを3つずつ貰おう。』

 

頷く領民A。

 

領民A『はい。只今。』

 

センシュンに目くばせするチョウレイ王。センシュンは小銭を取り出し、ゴリョウが籠の蓋を開ける。

 

チョウレイ王『この匂いは…。』

 

左を向くチョウレイ王。ゴリョウの籠に大根と芋を入れる領民A。

 

領民A『ああ、この先でゴカンの地から来た奴らが饅頭屋を始めましてね。王様もどうです。これが結構美味いんですよ。』

 

チョウレイ王『…ほう。饅頭か…。』

 

センシュンは領民Aに小銭を渡す。

 

領民A『毎度。』

 

チョウレイ王は饅頭屋の方へ歩いていく。後に続くセンシュンとゴリョウ。人だかりのできる饅頭屋。

 

饅頭屋の店員A『はいはい。ゴカンの饅頭は美味いからね。』

 

饅頭を領民Bと領民女Aに渡す饅頭屋の店員A。列の後方に並ぶチョウレイ王達。チョウレイ王の方を向く領民の女の子A。

 

領民の女の子A『あ、王様。』

 

一斉に振り返る領民達。眼を見開く饅頭屋の店員達。

 

領民の女の子A『王様。ここの饅頭、とってもおいしいんだよ。』

 

チョウレイ王の下に駆け寄る饅頭屋の店員A。

 

饅頭屋の店員A『これはこれは王様。今すぐ饅頭を持ってきますので。』

 

饅頭屋の店員Aを見るチョウレイ王。

 

チョウレイ王『いや、先に並んでいる者達がいる。私はゆっくりと待つとしよう。』

 

瞬きする饅頭屋の店員A。

 

饅頭屋の店員A『は、左様ですか。』

 

頷くチョウレイ王。

 

チョウレイ王『順番が来るまで匂いを楽しむとしよう。』

 

一礼する饅頭屋の店員A。

 

饅頭屋の店員A『はは。分かりました。』

 

饅頭屋の店員Aは店に戻る。列が回り、チョウレイ王達の順番になる。

 

チョウレイ王『饅頭を3つ…。』

 

チョウレイ王はゴリョウを向いた後、饅頭屋の店員Aの方を向く。

 

チョウレイ王『いや、4つで。』

 

饅頭屋の店員A『はい。』

 

饅頭を包み紙に入れる饅頭屋の店員A。

 

チョウレイ王『ゴカン。また随分遠いところから来たのだな。アクラツ王の領地か。』

 

眉を顰め、チョウレイ王から目を背ける饅頭屋の店員A。

 

饅頭屋の店員A『はい。』

 

チョウレイ王に饅頭の入った包み紙を渡す饅頭屋の店員A。チョウレイ王は饅頭屋の店員Aに小銭を渡す。饅頭屋の店員Aを見つめるチョウレイ王。

 

チョウレイ王『…何かあるのであれば何でも話してくれればいい。』

 

チョウレイ王を一瞬、見た後俯く饅頭屋の店員A。去って行くチョウレイ王達。チョウレイ王に深々と頭を下げる饅頭屋の店員達。市場を歩くチョウレイ王達。ゴリョウが饅頭を頬張る。チョウレイ王の前を横切る領民の男の子Aと領民の女の子B。

 

チョウレイ王『はは、元気があってよろしいな…。』

 

領民女Cが叫ぶ。

 

領民女C『これ!』

 

頷くチョウレイ王。子供達はチョウレイ王を見た後、領民女Cの下へ駆け寄る。領民女Cはチョウレイ王に頭を下げて駆け足で去って行く。

 

チョウレイ王『センシュン…見ぬ顔が増えた。』

 

頷くセンシュン。饅頭を頬張るゴリョウ。

 

センシュン『はい。他領から民が流入しております故。』

 

チョウレイ王『この地には彼らを賄えるだけの財も食糧も産業も無い。何もない土地なのだ。それなのにこんな土地に向かってくるとは…。饅頭屋や先程の子供達の怯えようを見たか…。』

 

ため息をつくチョウレイ王。チョウレイ王を見つめるセンシュン。

 

C1 流入 END

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C2 動機

 

カン大陸帝国。チョウレイの地。チョウレイ王王宮。玉座の間。玉座に座るチョウレイ王、その傍らにはセンシュンとゴリョウ。彼らの前に立つ官吏A。

 

官吏A『チョウレイ王様…他の諸侯より、些か献納の品が少なすぎるかと…。』

 

眉を顰めるチョウレイ王。

 

官吏A『代々続くチョウレイ王の名が聞いてあきれますな。』

 

官吏Aをみつめるチョウレイ王。

 

官吏A『他の諸侯の方々、いや大企業の面々ですら豪勢な馳走や艶めかしい美女の接待をしてくれましたがね。それに比べてあなたは…。』

 

左右に歩く官吏A。

 

官吏A『つくづく評判が悪いですよ。他の諸侯から民を返せという声が上がっております!』

 

官吏Aを睨み付けるチョウレイ王。

 

チョウレイ王『民を返せ!!?…あなたがたは、民草の暮らしを見たことがあるのか!?悪政に喘ぎ…、』

 

鼻で笑う官吏A。

 

官吏A『…献納が少ないからといって、他の諸侯の悪口はいかんでしょう。』

 

官吏Aを睨み付け一歩前に出るセンシュンとゴリョウ。チョウレイ王は彼らに手をかざす。顎に手を当てる官吏A。

 

官吏A『チョウレイ王、皇宮もこのことで諸侯を抑えることが大変なのです。一刻も早く拉致した民を元の領地に戻しなさい!これは皇宮の命です!』

 

勢いよく立ち上がるチョウレイ王。

 

チョウレイ王『拉致とは無礼な!民草は…。』

 

一歩前に出る官吏A。

 

官吏A『ともかくこの地に他所から移ってきたものを一刻も早く元の領地へ戻してください。これは皇宮直々の命です。そうすればあなたの嫌疑は晴れるのですから。それとも諸侯の悪口をまた言うつもりで?そんなことをしても、ますます人さらいの疑いが深まるだけですぞ。』

 

チョウレイ王は官吏Aを見つめる。

 

官吏A『では、頼みますよ。チョウレイ王。それではこれで…。』

 

チョウレイ王に背を向け、去って行く官吏A。

 

センシュン『失礼な皇宮の犬ですね。』

 

チョウレイ王へむかって歩くチョウレイ王の軍師センシュンとその付き人でマヌルネコ獣人のゴリョウ。

センシュンの方を向くチョウレイ王。

 

チョウレイ王『センシュンか。』

 

チョウレイ王の傍らで立ち止まるセンシュン。

 

センシュン『我が領への民草の流入が続いています。』

 

センシュンを暫し見つめるチョウレイ王。

 

チョウレイ王『そうか。』

 

チョウレイ王の横顔を目に映すセンシュン。

 

センシュン『流入した民を戻せと…。』

 

頷くチョウレイ王。

 

チョウレイ王『戻したところでまたこの地へ戻るだろう。』

 

下を向いてため息をついた後、顔を上げるチョウレイ王。

 

チョウレイ王『この国の腐敗は既に立ち直れなくなるところまで進行している。』

 

一歩前に出るセンシュン。

 

センシュン『…皇宮、諸侯に正義なし!諸侯も自分の評価を上げる為の政治しかしない。このままでは悪政により国も民草も疲弊します。この国の舵取りを行うには陛下のような御人でなければならないのです。』

 

センシュンを見つめるチョウレイ王。

 

チョウレイ王『センシュン…それは皇宮に弓を引けと。』

 

チョウレイ王を暫し見つめた後、頷くセンシュン。チョウレイ王はセンシュンから目を背け、歯ぎしりする。

 

チョウレイ王『…已む無しか。』

 

膝を手で叩くチョウレイ王。

 

チョウレイ王『檄を飛ばす…。筆と紙を。』

 

センシュンは頷いた後、ゴリョウへ目くばせする。頷いて駆けて行くゴリョウ。

 

C2 動機 END

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C3 軍勢集結

 

夜。カン大陸帝国。チョウレイの地。チョウレイ王王宮。センシュンの部屋。窓から月を見つめた後、月明かりに照らされる王宮周辺に集うキト級人型機構とブ小型機動城塞を見つめる。駆けて来るゴリョウ。

 

ゴリョウ『センシュン様!ガンカ様に、コウタン様と…続々と我々にお味方するという返事が来ております!』

 

ゴリョウの方を向くセンシュン。

 

ゴリョウ『しかし、これ程地方の、協力者がいるとは。それに…諸侯の方々まで…。』

 

顎に手を当てるセンシュン。

 

センシュン『諸侯…大方、今までの悪政を皇宮の責にして逃げるつもりだろう。王は諸侯が皇宮の為に止む負えずと思っているようだが、そういった輩は必ず繰り返す。』

 

センシュンを見つめるゴリョウ。

 

センシュン『…心配はない。事が成れば真っ先に処断する。』

 

センシュンはゴリョウの方を向く。

 

センシュン『それよりも、ニーソウからの返事はどうだった?』

 

縮こまるゴリョウ。眼を細め、ゴリョウを見つめるセンシュン。

 

ゴリョウ『あ、いやぁ…。それが…。』

センシュン『早く申せ!』

 

顔を上げるゴリョウ。

 

ゴリョウ『…ニーソウ殿は参加できぬとのお返事で。それで…。』

 

眉を顰めるセンシュン。後ずさりするゴリョウ。

 

ゴリョウ『も、申し訳ございません。』

 

センシュンは腕組みをする。

 

センシュン『それで何と?』

 

頷くゴリョウ。

 

ゴリョウ『今、軽率に行動を起こすべきではないと。』

センシュン『なに?』

ゴリョウ『集う者達は表面上は忠誠を装っても、その実私利私欲にまみれた輩や兵として訓練を受けていない民草ばかりであり、忠誠に溢れ訓練の行き届いた兵は獲得困難。早急にことを起こせばそれが災いすると…。』

 

顎に手を当てるセンシュン。

 

センシュン『様子見か。ニーソウめ…。』

 

口角を上げ、鼻で笑うセンシュン。

 

センシュン『まあいい。優秀な奴だと思っていたが。この機をみすみす逃すとは愚かな男だ。』

 

ゴリョウの方を向くセンシュン。

 

センシュン『…よし、王をお呼びする。』

 

 

夜。カン大陸帝国。チョウレイの地。チョウレイ王王宮。玉座の間。玉座に座るチョウレイ王。その傍らにはセンシュンとゴリョウ。彼らの前に跪く。地方の有力者や豪族達。チョウレイ王は彼らを眺める。

 

チョウレイ王『今宵は、よく我が城に来て頂いた。皇宮の課す重税、悪政によりこのカン大陸の地の正義は地に落ちた!皇宮の腐敗。民の怨嗟の声。もはや、皇宮に正義無し!我々の手でカン大陸帝国を取り戻すのだ!』

 

鬨の声。

 

一歩前に出るセンシュン。

 

センシュン『これよりチョウレイ王の旗印の下、各地方軍も一斉に帝都に向かう!』

 

玉座のボタンを押すチョウレイ王。揺れるチョウレイ王王宮。チョウレイ級機動城塞に変形するチョウレイ王王宮。

 

 

カン大陸帝国帝都テンヨウ西部。テンラン平原に展開するチョウレイ級起動城塞、ブ級起動城塞、サイ級起動城塞が多数並び、チョ級小型機動城塞が前衛に大量に並ぶ。チョウレイ級起動城塞艦橋。玉座に座るチョウレイ王。その傍らにはセンシュンとゴリョウ。チョウレイ王はテンヨウを見つめる。

 

チョウレイ王『…他の王族は来ぬか。』

 

チョウレイ王の方を向くセンシュン。

 

センシュン『このまま一気に帝都まで攻め込みます。』

 

頷くチョウレイ王。

 

チョウレイ王『分かった指揮を任せる。』

 

センシュンはテンヨウの方を向き、無線機を握る。

 

センシュン『全軍に告ぐ、天空軍を展開せよ!繰り返す…。』

 

センシュンの方を向くゴリョウ。

 

ゴリョウ『センシュン様!前方に…。』

 

センシュンの目に映る超の旗印を付けたカンエン級起動城塞とブ級起動城塞多数。口角を上げるセンシュン。

 

センシュン『後手に回ったなチョウカツ。』

チョウレイ王『チョウカツが出たのか。』

 

頷くセンシュン。

 

センシュン『ご心配なく。』

 

無線機を握りしめるセンシュン。

 

センシュン『全軍突撃!!』

 

前衛のチョ級小型機動城塞が疾走し、砂煙を巻き上げる。

 

C3 軍勢集結 END

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C4 反乱

 

カン大陸帝国帝都テンヨウ西部。テンラン平原。チョ級小型機動城塞が城壁を作り、切り結ぶ反乱軍のキト級人型機構と、チョウカツ軍のキト級人型機構。空ではチョウカツ軍天空軍の戦闘機と反乱軍天空軍の戦闘機。チョウレイ級起動城塞の艦橋から前線を見つめるチョウレイ王にセンシュンとゴリョウ。

 

センシュン『多流石はチョウカツ軍。しかし…。』

 

チョウカツ軍の右翼がおされ、チョ級小型機動城塞でつくられた城壁が動く。

 

センシュン『多勢に無勢。』

 

チョウレイ王の方を向くセンシュン。

 

センシュン『予備を投入し、このまま一気に右翼を壊滅させ、返す刀で背後をつきます。』

 

頷くチョウレイ王。多数のブ級機動城塞、サイ級起動城塞が城壁を作りながら、チョウカツ軍の右翼へ疾走する。格納庫から吐きだされた大量の反乱軍のキト級人型機構がチョウカツ軍の右翼を押しつぶす。

 

チョウレイ級起動城塞の艦橋から超の旗印を見つめるセンシュン。

 

センシュン『チョウカツ、討ち取ったり!』

 

ゴリョウの方を向くセンシュン。

 

センシュン『右翼に通電。そのまま背後を突けと!』

 

センシュンはチョウレイ王の方を向く。

 

センシュン『我々は中央に突入し、一気に決着を付けます。』

 

センシュンを見つめるチョウレイ王。

 

チョウレイ王『分かった。』

 

チョウカツ軍の方を向くセンシュン。

 

センシュン『突撃!』

 

野砲を放ちながら中央に突入するチョウレイ級起動城塞。センシュンは前方を見ながら眉を顰める。

 

センシュン『右翼の動きが鈍いようだが…。』

 

ヘッドセットに手を当てるゴリョウ。

 

ゴリョウ『…略奪しています!敵から戦利品を奪い合っています!』

センシュン『何をやっている!まだ、戦闘は終わってないのだぞ!!』

 

上体を前に出すチョウレイ王。中央のチョウカツ軍キト級人型機構を主力とする部隊別れ、1部隊が略奪を繰り返す右翼に襲い掛かる。混乱して逃げ回る反乱軍右翼。反乱軍中央も大混乱に陥り、自軍の歩兵を踏みつぶす。唖然とするセンシュン。

 

ゴリョウ『センシュン様。左翼のガンカ殿から通電。』

 

モニターに映る豪族で鴨人のガンカ。

 

ガンカ『もうこっちは限界だ!頼む、援軍を出してくれ!』

 

拳を震わせ。ガンカを見つめるセンシュン。

 

センシュン『…援軍は出せん!』

 

眉を顰めるガンカ。

 

センシュン『その場を死守せよ!』

 

顔を引きつらせてセンシュンを睨み付けるガンカ。モニターから消えるガンカの映像。センシュンの方を向くチョウレイ王。

 

チョウレイ王『センシュン!それは味方を見殺しにすると…。』

 

チョウレイ王の方を向くセンシュン。

 

センシュン『この際仕方がありません。一刻も早く体制を立て直さねば…。しかし、数では勝って…。』

 

左翼のガンカの軍が行動をやめ一斉に白旗を上げる。左翼を眺めるセンシュン。

 

センシュン『えっ!』

 

止まる左翼のチョウカツ軍。白旗を下げ、一斉にチョウレイ級起動城塞に向かって回頭するガンカ配下のチョ級小型機動城塞。

 

ゴリョウ『あ、ガンカどのから通電です。』

 

モニターに映る凄まじい形相のガンカ。

 

ガンカ『こっちが死にもの狂いで戦って殺されそうになってるのに見殺しにしやがって!やってられっか!!やい、センシュンにチョウレイ王にネコ!チョウカツ軍に鞍替えだ!首洗ってまってやがれ!ぶっ殺したらあ!!』

 

砂煙を巻き上げチョウレイ級機動城塞に向かうガンカ軍。反乱軍の中央を突破し、チョウレイ級機動城塞を取り囲むチョウカツ軍。上部に飛び乗り艦橋に剣を向けるチョウカツ軍のキト級人型機構。センシュンはそのメインカメラを見つめ、拳を震わせ歯ぎしりして俯く。

 

C4 反乱 END

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C5 差

 

カン大陸帝国帝都テンヨウ西部。テンラン平原。チョウカツ軍カンエン級起動城塞牢屋。手足を縛られたチョウレイ王にセンシュン、ゴリョウが居る。鉄格子の前に立つチョウカツ軍の兵士A。靴音が鳴り響き、現れるカン大陸帝国の常勝将軍のチョウカツ。チョウカツの方を向く一同。

 

チョウカツ『…チョウレイ王。馬鹿な真似をしたものですな。』

 

チョウカツの方を向くチョウレイ王。チョウカツはセンシュンの方を向く。

 

チョウカツ『それともその子にたたみかけられたか…。』

 

眉を顰めるチョウレイ王。チョウカツを睨み付けるセンシュン。

 

チョウレイ王『私は、後悔はしておりませんよ。皇宮は腐敗し、悪政がまかり通り、諸侯もそれを模範としてしまったのですから!それを糾弾すらできないのだ!民草も!!我々も!!』

 

眉を顰めるチョウカツ。

 

チョウカツ『…争い事が好きでは無いでしょうに…。』

チョウレイ王『悪政に苦しみ何もない我が領地に逃げこんだこの国の民達の怯えた表情を貴方達は見たことがあるのか!』

 

チョウレイ王を見てため息をつくチョウカツ。靴音が鳴り響き、駆けて来るチョウカツ軍兵士B。

 

センシュン『…私の指揮は間違っていなかった。』

 

センシュンの方を向くチョウカツ。チョウカツ軍兵士Aに耳打ちするチョウカツ軍兵士B。センシュンはチョウカツの方を向く。

 

チョウカツ軍兵士A『将軍!皇宮からです。』

 

センシュンに背を向け、チョウカツ軍兵士Aの方を向くチョウカツ。

 

センシュン『チョウカツ!あの右翼の略奪とガンカの裏切りさえなければリューゼンもお前の首もとっていたのだ!』

チョウカツ『…烏合の衆、指揮したことがないじゃろ。』

 

チョウカツの背中を見つめるセンシュン。チョウカツに耳打ちするチョウカツ軍兵士A。

 

眼を見開いて俯くセンシュン。

 

チョウカツ『むぅ…。大臣どもに引き渡せ…と。』

 

チョウカツは顎に手当て、眉を顰める。

 

C5 差 END

 

END

 

説明
・必要事項のみ記載。
・グロテスクな描写がございますので18歳未満の方、もしくはそういったものが苦手な方は絶対に読まないで下さい。
・心理的嫌悪感を現す描写が多々含まれておりますのでそれういったものが苦手な方は絶対に読まないで下さい。
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悪魔騎兵伝(仮) R-18グロテスク 

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