マイ「艦これ」「みほちん」:第36話(改1.6)<赤城加勢>
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『赤城、お姉さま?』

 

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マイ「艦これ」「みほちん」

:第36話(改1.6)<赤城加勢>

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『大丈夫よ比叡、任せなさい』

落ち着いた声が無線に入った。比叡より遠方から発信しているようで少し雑音が混じる。

 

『赤城お姉さま?』

振り返った比叡。

 

私も無線に問い掛ける。

「赤城さんか?」

『お待たせしました司令。一航戦赤城、攻撃に加わります』

その声に無線傍受する全員が安心感に包まれた。さすがである。

 

『目標、中海(なかうみ)の深海棲艦2体。第一・第二攻撃隊、全機発進!』

赤城さんが海上で弓を番(つが)えて次々と発艦させる。聞き慣れた発動機の音が響く。

 

「良いですね、一航戦ですか」

神戸も目を細めるようにして空を見上げた。

 

「正規空母、赤城の展開を確認!」

大淀さんが電探で照合。祥高さんが新しい空母と艦載機の駒を配置する。

 

しばらく自らの艦載機(妖精さん)と交信していた赤城さん。

『第一攻撃隊、交戦開始!』

 

強い口調で自らの艦載機に指示を出す。既に交戦中の妖精さんたちも新たな力を得て敵に反撃を開始した。

 

「敵が動くよ」

寛代が呟く。それを承け祥高さんが盤上の敵の駒を後退させる。

 

大淀さんが報告。

「形勢が逆転しつつあります」

 

「おッ」

呉と神戸が西の窓を見る。中海から粋筋もの光跡が空へ伸び始める。敵が赤城さんの艦載機へ激しく応戦している。同時に赤城さんと妖精搭乗員の交信で無線が聞き辛くなった。

 

『対空火力のある子は加勢して!』

山城さんが部隊の駆逐艦娘に指示を出す。

 

「一部の敵機が日本海へ」

珍しく寛代の報告。

 

「山城艦隊からの敵機への攻撃を確認」

大淀さんが補足する。

 

「赤城さんの艦爆は?」

私は問う。

 

「前衛が付近の敵を攻撃。後衛が中海からの攻撃を避け高度を上げています」

祥高さんが応える。

 

続けて大淀さん。

「上空の艦爆撃が攻撃態勢をとります」

 

呉や神戸は双眼鏡で空を見ている。私も彼らに続いて双眼鏡を覗くと陽の光を反射しながら次々と反転する艦爆が見えた。

 

「あの機体の運動性能は、いつ見ても気持ちがええな」

呉が言う。

 

『攻撃開始』

赤城さんの声に合わせ艦爆は急降下を始めた。独特の風切音が響く。

 

敵も中海から必死に応戦している。だが高速で降下してくる機体には当たらない。

艦爆は二手に分かれ次々と爆弾を投下。

 

『ぐあああ』

異様な叫び声をあげ深海棲艦は中海に没していく。

 

『逃がすな!』

無線機から艦娘の声。

『浜風は、ここに残って。他は追撃!』

 

寛代が状況を受電。

「後退する敵を境水道へ追撃」

 

それを聞いた呉が言う。

「駆逐艦ですか?」

「そうですね」

私は盤を見た。

 

祥高さんが味方の駒を進める。

それを見た神戸が言う。

「なるほど脚は速いですから」

日頃、指揮をしているだけに参謀たちは良く分かっている。

 

『境水道出口で待ち伏せします!』

これは比叡。

 

続けて赤城さん。

『一網打尽ね』

 

外海へ逃がれようとした敵を足の速い艦娘が待ち伏せするのだ。

 

『状況、確認』

赤城さんの指示で中海の海面スレスレまで急降下してきた艦爆が艦攻と合流して索敵する。境水道に展開中の艦娘とも逐次交信しているようだ。

 

「浜風から入電」

大淀さんの報告に私は頷いた。

 

続けて無線機から浜風の声。

『司令に報告。現場の状況により中海の敵は撃退したと判断します』

 

私は応える。

「了解、皆ご苦労だった」

 

『はい』

ここで赤城さんを始め艦娘たちは安堵した口調になった。

 

『上々ね♪』

『もっと骨のある敵はいないの?』

 

『司令っ、美保湾も問題ありません!』

これは比叡だ。

 

「ああ、ご苦労」

『はい!』

 

そして赤城さんが艦載機の妖精さんたちに指示を出す。

『第一攻撃隊は警戒し弓ヶ浜上空に待機、第二攻撃隊は帰還準備』

 

赤城さんの艦載機が中海や境水道上空で順次、機体を引き起こす。

やがて合流した艦載機が弓ヶ浜上空で編隊を組み直して鎮守府上空まで戻ってきた。

 

「おお」

神戸が感嘆の声を出す。

 

「一糸乱れぬ、見事な統率ですな」

「うん、さすがだ」

二人の参謀は感心している。

 

日頃の鍛錬が十分に発揮された攻撃。この二人が一航戦の赤城さんを見るのは初めてなのだろう。

彼女は今、舞鶴所属だから私は直接、関与していないが彼女とは以前、作戦を共にした仲だ。少々誇らしい気分になった。

 

青空と大山を背景に機影が陽の光に映える。いつの間にか鎮守府でも待機していた艦娘たちが一斉に埠頭に並んで手を振っていた。

私と参謀たちも自然に敬礼をしていた。

 

やがて祥高さんが伝える。

「二式大挺より入電。これより由良沖を離水し再び飛行を開始します。美保鎮守府南埠頭に予定通り接岸します」

 

「きっちり予定通りですか」

「本省の参謀らしいなあ」

神戸と呉は苦笑いした。そうか、いよいよ来るか。

 

「それまでに作業服は着替えておきましょう」

私が言うと二人の参謀も苦笑いをした。

 

弾幕が晴れると美保湾には大山がハッキリと浮かんでいた。

 

 

以下魔除け

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※これは「艦これ」の二次創作です。

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PS:「みほちん」とは

「美保鎮守府:第一部」の略称です。

 

説明
比叡に続き赤城も加勢! 鎮守府の命運は果たして?
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美保鎮守府 二次創作 空母 深海棲艦 比叡 赤城 ア艦これ 

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