真恋姫無双 鳳凰神の力を宿す聖剣士 第3話
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「動き出す物語」

 

一刀「さて、そろそろ家に帰るか、(ピッピ!ピッピ!)携帯が鳴っている誰からだろう。(Pi!)ドイツにいるお婆ちゃんからだ。どうしたんだろう。」

イフィルナ「一刀、ちょっといいかしら。一度ドイツに来て、貴方に大切なことを教えたいの、電話じゃなくて、直接ドイツに来て。」

一刀「ん!わかったよ。爺ちゃんを説得して、明日にでもドイツに行くよ。」

イフィルナ「ええ、待っているよ。(カチャ!)」

一刀「取りあえず、ドイツに行く準備をしよう。」

 

翌日、一刀は祖父を説得し、準備を整えてからドイツに渡った。まずは、鹿児島空港から関西国際空港に向かい、さらにドイツ行きの便に乗り換えた。ベルリンに到着した一刀は電車に乗り、ニュルンベルクに向かった。駅からかなり離れたところにイフィルナの家があった。

 

一刀「(コン!コン!)お婆ちゃんいる一刀だけど。」

イフィルナ「一刀、いらっしゃい。貴方に大事な話があるの、席に座りなさい。そこの彼女も交えて話したいの。」

一刀「わかったよ、俺は北郷一刀と言います。貴女の名前は何ですか?」

管輅「私の名前は管輅と申します。こうして会うのも初めてですね。この世界の北郷一刀。」

一刀「貴女は俺のことを知っているのですか?それに、この世界のって。」

管輅「私は貴方が三國時代にタイムスリップしたことを知っています。そして、曹孟徳に仕え、彼女の覇業に大きく貢献したことも。」

一刀「なぜ、それを知っているんですか?家族にも話したことがないのに。」

管輅「それについてはこの変態筋肉達磨が詳しく話してくれますよ。出てきてください。」

貂蝉「は〜い、管輅ちゃん。呼んだかしらん。あら、ご主人様もいるようね。」

一刀「うわ!何だ、この怪物は。」

貂蝉「誰がギリシャ神話に登場するような悪しく、醜い怪物ですって。」

一刀「そこまで言ってない。それより、お前も俺のことを知っているようだけど。」

 

 一刀は不思議に思った。管輅や貂蝉とは始めて会ったはずなのに、どこか懐かしさを覚えていた。この二人の存在も気になるが。まず、知りたいことは何故、イフィルナが別世界の存在を知っているのかである。

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イフィルナ「一刀、いろいろ思っているでしょうが。私が別世界の存在を知っている理由だけど、私も昔、以前貴方がいた別世界に飛んだことがあるの。」

一刀「えぇ!そんなこと初めて聞いたよ。」

イフィルナ「だけど、貴方がいた三國時代よりはるかに昔、夏王朝の時代だけどね。」

一刀「それで、俺と同じようにどこかの勢力に所属していたの?」

管輅「違います。彼女があの世界に飛んだ理由は魔王ゾウナを倒すためです。」

一刀「なんだそいつは、それに魔王って?」

貂蝉「ご主人様の言いたいことはわかるわん。イフィルナちゃんは今のご主人様と同じぐらいの年齢の時にあの世界に飛んだのよん。」

イフィルナ「私は実はワルキューレの一族の者なの。古の時代より邪悪なる者たちと戦い続けていた。ある時、管輅からゾウナを倒して欲しいと頼まれて、ゾウナを倒し、封印しましたの。」

一刀「封印したの、存在そのものを消したんじゃなくて。」

貂蝉「仕方ないわよん。ゾウナは不死の生命体、どれだけダメージを与えようと殺せないわん、だから、封印という形をとったの。」

管輅「ですが、その封印が解け、再びあの世界に危機が迫っています。だからこそ、貴方に何とかしてほしいのです。お願いできないでしょうか。(ガバァ!)」

 

 管輅はそう言うやいなや一刀に頭を下げた。一刀の答えは既に決まっていた。

 

一刀「もちろん行くよ。華琳たちを守るために。それでどのように行くの。」

貂蝉「行けるのは、十日後よ、聖フランチェスカ学園の校長室に来てちょうだい。そこからご主人様を向こうの世界に送るわ。」

管輅「それまで、お待ちください。ただし、向こうに行くと二度とこの世界に戻れなくなる可能性があるので注意してください。」

 

 二人はそう言うといきなり、消えてしまった。一刀は少しの間、心の整理をしていた。そんな時、イフィルナが謎の箱を持った状態で声をかけた。

 

イフィルナ「思うことは、いろいろあるだろうけど。向こうの世界に想う人たちがいるならなおさら言ったほうがいいんじゃないかの。」

一刀「もちろんいくさ、その前に、この十日間で行くまでの準備と家族や友人たちにお別れの挨拶をしてくるさ。あれ、その箱の中の指輪は何なの?」

イフィルナ「これは魔法の指輪じゃ、私が向こうの世界で悪しき者たちと戦いに使ったものじゃ。これを持っていくがいい。」

一刀「けど、俺、魔法は使いないよ。どうすれば。」

イフィルナ「大丈夫じゃ。この本を預けておく。これに魔法のすべてが書かれておる。」

一刀「ありがとう、俺行くよ。ありがとうお婆ちゃん。」

 

 一刀はそう言って家を出た。そんな孫を見て、イフィルナは思った。(大切な者たちを守るんじゃよ、一刀よ。)

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 一刀はそれから日本に戻り、家族や友人に最後の挨拶をした。両親は何も言わず頑張れとエールを送ってくれた。姉や妹は悲しんだが、一刀の強い決心を悟り応援した。最後に祖父の三鷹は自分が昔使っていた羽織と帽子を送ってくれた。

 

三鷹「この衣装は、ワシが昔きていたものじゃよ。お前も最強剣士の称号を継承したのだから、それに恥じぬ服装にせねばな。それと、ついて来てくれ。」

 

 一刀は三鷹に付いて、山に登った。ある場所で三鷹は何か言葉をしゃべると。謎の寺が出現した。中には荘厳な鳳凰の絵が飾られていた。

 

一刀「爺ちゃん、この絵から何か力を感じるけど気のせいかな。」

三鷹「いいや、この絵に描かれているのは鳳凰神じゃ。これから、この鳳凰神の力を宿す儀式を始める。覚悟は良いな。」

一刀「うん、けど、この場所をどうやって突き止めたの?」

三鷹「ワシはこの場所を、我が一族に伝わる文献を読んで知ったんじゃ。それによると、我ら北郷家は百年に一度、鳳凰神の力を宿す儀式が行われる。そのための儀式場なのじゃ。」

 

 三鷹はそういうと一刀を寺の中心部に座らせた。そして、強く念じ始めた。すると、一刀の額に何やら紋章が出てきた。

 

一刀「この紋章が鳳凰神の力を宿した者の証なの?」

三鷹「そうじゃ、そしてその力はお前の道を示してくれるだろう。」

一刀「ありがとう爺ちゃん、もう会えないかもしれないけど、俺頑張るよ。」

三鷹「行ってこい、一刀。」

 

 一刀はそう言ってどこかに行ってしまった。そして、約束の日まで、日本各地の名産品などを買い込んだ。自分の今持っている金を使って。

 

約束の日

 一刀聖フランチェスカ学園の校長室に向かった。そこには貂蝉と管輅がいた。一刀は今になって思った。聖フランチェスカ学園の校長が貂蝉であることに。

 

貂蝉「準備はいいかしらん、ご主人様?」

一刀「ああ、準備はできている。早く飛ばしてくれ!」

貂蝉「じゃ!行くわよん。Go to the heaven」

一刀「なんだ、その呪文はってわ!」

 

 一刀は謎の光に包まれて消えてしまった。

 

貂蝉「ご主人様、気を付けてねん。」

 

 こうして、一刀は再びあの世界に飛んだ。彼を待つのは天国か地獄か、ここから本当の物語は始まる。

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―あとがき―

 ようやく、現代編が終わり、次回から外史編に突入します。新しい力を宿し帰って来た一刀、それ以上に大陸には巨大な闇が蠢いていた。

 次回は恋姫英雄譚からあるキャラを出したいと思っています。彼女との出会いにどのような物語が綴られていくのか楽しみにしてくれたら幸いです。恋姫英雄譚のキャラを出して欲しい人は感想のところで出して欲しいキャラを書いてください。

説明
 祖母と貂蝉と管輅が語る、真実、そして三鷹が一刀に行う儀式とは一体何か?面白くない方はどうぞ非難してください。場合によっては削除します。
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1968 1849 7
コメント
華侖 ・柳琳姉妹を希望します。(mokiti1976-2010)
じゃあ、香風をお願いします(劉邦柾棟)
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