真・恋姫†無双 時空を超えた刺客 破滅の未来と絡繰人間 |
体力の限界によりピンチが訪れる一刀であったが
詠が率いる軍師の奇策により、形成が逆転し『血光軍』を滅ぼした
だが、次に現れたのは
絡繰人間に改造された未来の猛者達であった………
十一節 〜交えしは記憶の刃〜
愛紗「行くぞ、星っ!!!」
星「どちらに声をかけているのだ?
私か?それとも未来の私か?」
絡繰人間15号[星(未来)]「貴様だけに決まっているだろう、趙雲」
ゴオォォォォォッ!!!
季衣「流琉っ!!!行っくよーーー!!!」
流琉「季衣もどっちに声をかけてるの……?」
絡繰人間24号[流琉(未来)]「戦場での妄言は控えた方がいいですよ?お二人さん♪」
ゴオォォォォォッ!!!
雪蓮「シャオ、私達の事を思い出せるように、久しぶりにお仕置きしてあげるわ」
蓮華「姉様のお仕置きは精神的外傷を思い出させるわよ?シャオっ!!!」
絡繰人間18号[小蓮(未来)]「はいはい、勝手にすれば〜?
逆にあんた達に精神的外傷を植え付けてあげるからっ!!!」
ゴオォォォォォッ!!!
過去の武将達と未来の武将達との戦闘が始まった
ガキンッ!!!
キンッ!!!
フォンッ!!!
ブォンッ!!!
得物同士がぶつかり合う金属音や、振るわれ風を切る音
シュンッ!!!
ゴオォォォォォッ!!!
ギュオォォォッ!!!
『気』を扱うことによる放出音や、使用した『気』を溜める音
戦場は更なる激化を高めていた
華琳(未来)「思い出せないのなら、その記憶を蘇らせるだけよっ!!!」
絡繰人間13号[朱里(未来)]「はわわっ!!?皆、ぶっ飛ばしてあげますよーー!!!」
絡繰人間22号[風(未来)]「『宝慧れーざー』、発射〜」
宝慧(未来)「最初っから『ふるすろっとる』だぜ!!!」
ピュンッ!!!
ドォォォンッ!!!
絡繰人間20号[思春(未来)]「忌々しい人間共め、大人しく地獄に堕ちろ………!!!」
蓮華(未来)「思春………貴方も人間なのよっ!!!」
絡繰人間27号[猪々子(未来)]「悪いけどさ〜、アタイ達とあんたら弱者を一緒にしないでくれないかぁ?」
絡繰人間14号[翠(未来)]「そもそもあたし達、絡繰人間だしな」
絡繰人間に改造されたことにより、記憶を操作されてしまっているため、前世の記憶はなくなってしまっている
一刀「左慈………やっぱり…」
左慈「駄目だっつってんだろ
『俺も行く』って言う気だろーが」
一刀が全部言い切る前に左慈が一刀両断にする
一刀「………だけど…」
左慈「じゃあ聞くが、今のお前にあいつらを斬れる覚悟はあんのか?」
左慈は未来の武将達を指さす
一刀「っ…………」
一刀は口を閉ざしてしまう
于吉「北郷さん、貴方の良いところはその優しさですが、戦場ではその優しさが仇となるところでもあります
昔、華琳さんや雪蓮さんにも同じような事を言われた事がありませんか?」
于吉の問いに一刀は一度、黙ってから頷く
一刀「……あぁ、優しさは戦場では邪魔な存在
一瞬の迷いが生死を分けるって」
左慈「今の正にお前のことだ
相手は敵といえど未来の武将達
一歩踏み切って斬り殺す覚悟がないのなら、逆にてめぇが斬り殺される
それが戦場ってもんだろ?」
卑弥呼「只でさえ、ご主人様は平成の世界の住民……
そういった争い事とは無縁じゃろう?
あったとしても高が知れている」
一刀(未来)「ならば、言い方は悪いが争いの世界の中で生きてきた皆だからこそその迷いがない………ってことか」
貂蝉「それが戦争なのよん」
一刀「……………だからこそ、この戦いは無意味だと主張しなくちゃならない」
一刀がそこまで言い切った時
絡繰人間22号[風(未来)]「お兄さん、御覚悟を〜」
宝慧(未来)「あでぃおす!!!」
ピュンッ!!!
未来の風が極太の『宝慧レーザー』を一刀目掛けて発射した
左慈「だったら………!!!」
左慈は一歩前に出て『宝慧レーザー』に右足による蹴りを放つ
フォンッ!!!
ピュンッ!!!
ドォォォンッ!!!
『宝慧レーザー』は直角に曲がり、遠くの岩山に直撃し、爆発を起こす
絡繰人間22号[風(未来)]「むむむ………」
宝慧(未来)「守りが堅ぇな、おい」
未来の風と宝慧は眉間に皺を寄せる
左慈「何がなんでも勝つぞ」
一刀「当たり前だ」
一刀は座ったまま、口角を上げて笑った
秋蘭(未来)「(くそ、もう少しだったのだが…………)」
その頃、戦場にいる未来の秋蘭は未来の流琉と格闘していた
絡繰人間24号[流琉(未来)]「無駄ですよ夏侯淵さん♪
そんな火力の低い弓矢で私を討つことなんが出来るわけがありません」
秋蘭(未来)「弓矢を舐めていると痛い目を見るぞ?流琉」
未来の秋蘭はニヤリと笑うが、それに対して未来の流琉は表情を歪ませる
絡繰人間24号[流琉(未来)]「しつこいですね、私は典韋ではないと何度言えば分かるのです?
夏侯惇さん同様の馬鹿ですか?姉妹揃って人の名前すら記憶出来ないのですか?
わー可愛そう(棒読み)馬鹿って大変ですねー(笑)」
挑発する言葉を次々と繋げる未来の流琉
秋蘭(未来)「いくら流琉といえど、姉者を悪く言うのは肝心せぬな」
未来の秋蘭は得物である『餓狼爪』を構え、未来の流琉の『ある部分』に狙いをつける
それは絡繰人間が共通して装着している『万能眼鏡』
その横サイドにある直径10o程の赤い出っ張り
スイッチのようにも見える
それを狙う理由………
秋蘭(未来)「(あの書簡の内容が合っていれば、武将達を元に戻す事が可能の筈だ)」
…………
…………………………
それは、未来の秋蘭が『龍天城』に忍び込んだ時まで遡る
龍天達の総攻撃命令を盗み聞きする前に、天井から『情報記録室』という部屋に忍び込んでいた
『情報記録室』とは戦闘などで得た一刀達の戦闘能力値や、作成した絡繰人間の情報を集約している部屋
『監視情報部』で纏めた資料を紙ベースにして保管している
現代で言うのなら『資料室』や『図書室』といったところだろう
秋蘭(未来)「……………」
未来の秋蘭は一人、書簡に目を通していた
秋蘭(未来)「あり得ん………こんなことが可能なのか?
人間を改造して絡繰人間にする……真桜でも不可能だ」
出来るだけ多くの書簡に目を通す
そして、『ある書簡』に見つけた
秋蘭(未来)「ふぅ……………
……ん?何だこれは?」
徐に手をつけ、題名を見て言葉を失う
秋蘭(未来)「っ!!?『大陸軍重鎮改造記録書』っ!!?」
それこそ正に、未来の思春や風が絡繰人間に改造された際の改造過程など全てが記録された書簡だった
表紙には『マル秘』や『閲覧・取り扱い厳重注意』、『無許可持出厳禁』などが書かれている
恐る恐る『大陸軍重鎮改造記録書』を開き内容を見ていく
未来の秋蘭は震えが止まらなくなっていた
その震えは驚愕、怒りからくるものであった
秋蘭(未来)「…………なんて事を……!!!」
だが、最後の文面を見て目を見開く
秋蘭(未来)「…………っ!!!こ、これは………!!?」
その内容は以下のように記載されていた
『※大陸の重鎮達の記憶操作は困難を極め、絡繰人間1号[斬魔]でも厳しいものだと判明。
やむを得ず、絡繰人間が必ず装着する[万能眼鏡]に改造を施し、それを装着させる。
それにより精神・記憶を抑え込む事に成功した。
→以上により、絡繰人間に改造した重鎮共を扱う場合、[万能眼鏡]への衝撃等による破損に十分に注意して起動させよ。
《 !!! 注意 !!! 》
[万能眼鏡]を破損させた場合、重鎮達の記憶が甦る恐れがある。
(そうなれば、[血光軍]に大打撃を与えることとなる。)』
秋蘭(未来)「『万能眼鏡』の破壊………
これで皆を救えるのか……?」
未来の秋蘭はこの文面を目に焼き付けた
その時
絡繰人間X「なに?本当か?了解した
これより『情報記録室』へ入室する」
秋蘭(未来)「っ!!?」
2体の絡繰人間が部屋のすぐ外にいたのだ
絡繰人間R「『監視情報部』は何だって?」
未来の秋蘭は冷静に天井へ逃げる
その直後、『情報記録室』の扉が開く
間一髪だった
秋蘭(未来)「(絡繰人間が2体か………)」
絡繰人間X「なんでも、『情報記録室』の『侵入者探知機』が何故か応答していないらしい
室内の探知機を点検してほしいとのことだ」
絡繰人間R「なに?
情報がものを言う我々絡繰人間にとって、この部屋は最重要区域だぞ?
保安設備は整っている筈だろ?」
絡繰人間X「そうなんだけどな………
配線を切られた訳じゃないらしい、警報が鳴らなかったらしいからな
原因不明だから俺達に連絡が入ったんだろうよ」
絡繰人間R「やれやれ………『監視情報部』は何処を監視してるんだか………」
絡繰人間X「ま、さっさと点検しようぜ
おっと、これか………」
絡繰人間達は他愛のない会話をしながら警報機などを点検していく
絡繰人間R「………おいおい…そりゃあ、応答なんかする訳ないだろ……
室内の大元の電源が落ちてんじゃないか………」
絡繰人間X「前に入った奴が間違えて切っちまったんだろうな………」
秋蘭(未来)「(長居は無用だな………
龍天の元へ行こう………)」
未来の秋蘭は静かに闇へと消えていった…
以上の回想シーンより、未来の秋蘭は未来の流琉の『万能眼鏡』を狙い打っていたのだ
秋蘭(未来)「次で確実に仕留める………!!!」
『餓狼爪』に矢を装填し、未来の流琉の『万能眼鏡』に狙いを定める
絡繰人間24号[流琉(未来)]「無理無理(笑)何を仰っているのか……
馬鹿にするのもいい加減にしなさ〜い♪」
ブォンッ!!!
未来の流琉は龍天の紋章が入り、刃が付けられた『魔改造・伝磁葉々』を投げつける
ドゴォォォンッ!!!
秋蘭(未来)「くっ!!!(まだだ、もう少しっ!!!)」
未来の秋蘭は一瞬の隙を伺う
絡繰人間24号[流琉(未来)]「アハハっ!!!挽き肉になれ〜〜〜〜!!!」
ブォンッ!!!
絡繰人間に改造された為か、先程の数倍の速度で『伝磁葉々』が飛んでくる
秋蘭(未来)「(もう少し…………)」
ドゴォォォンッ!!!
未来の秋蘭は焦らず、ヒラリと躱す
絡繰人間24号[流琉(未来)]「むむむっ!!!クドイっ!!!もう料理なんかしてやらないっ!!!
夏侯淵っ!!!お前は粗大塵だぁぁぁぁっ!!!」
ブォンッ!!!
未来の流琉は未来の秋蘭を直接狙った攻撃ではなく、右から左へという範囲攻撃に切り替えた
『伝磁葉々』は線ではなく、未来の流琉を中心にした円を描くような動きをする
秋蘭(未来)「……………」
未来の秋蘭はその場で大きく飛び上がり、『伝磁葉々』を躱す
絡繰人間24号[流琉(未来)]「もらったぁぁぁぁっ!!!隙アリぃぃぃ!!!(笑)」
ブォンッ!!!
空中にいる未来の秋蘭目掛けて空かさず『伝磁葉々』を飛ばす未来の流琉
『伝磁葉々』は未来の秋蘭目掛けて一直線
このままでは当たってしまう………
だが、未来の秋蘭は
秋蘭(未来)「生憎だが、隙はまだない……!!!」
大きく体を剃らせ、『伝磁葉々』を掠めながら躱す
絡繰人間24号[流琉(未来)]「なっ!!?あれを躱すの!!?(困惑)」
秋蘭(未来)「…………見えた!!!ここだっ!!!」
そして、『餓狼爪』を大きく引き
秋蘭(未来)「行けぇっ!!!」
フォンッ!!!
気・己の誇り、そして流琉への想いを纏った渾身の矢を放った
矢は目を見開く未来の流琉の『万能眼鏡』へ美しく弧を描き
ガツッ!!!
絡繰人間24号[流琉(未来)]「ぐっ!!?」
寸分の狂いなく『万能眼鏡』の側面に直撃した…………
……終……
説明 | ||
『血光軍・特殊部隊』を相手に満身創痍の一刀 だが、軍師達の機転により見事『血光軍・特殊部隊』を全滅させることに成功する だが、苦しみの戦いは続くのであった…… なぜなら………………… |
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