タロット・ゲーム プロローグ3
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わたしの名前はエクリアーナ・ルビーヒ・メクマーム・アロンクロフト!

 

長い名前だからみんなはエクリアって呼んでるよ!

 

お父さんもお母さんもいないけど、教会のみんながいるからさびしくないよ!

 

 

わたしたちのことを世間では「孤児」って言うらしいね。

 

わたしにはよくわかんないや!

 

 

わたしは他のみんなとちょっと違うみたい。なんか白い板みたいなのがいつもそばについてるんだ。

 

他のみんなには見えないんで信じてもらえないんだ。ホントのことなのにー。

 

 

あと、わたしがここに来たときからずっと一緒にある物があるの。

 

タロットカード?っていうんだって。シスターがそう言ってた!

 

何が書いてあるのか聞いたら「死神(デス)」だって。不吉なカードだから何度か捨てようとしたらしいんだけど

 

いつのまにかわたしのところに戻ってきてたらしくてあきらめたって言ってた!

 

 

白い板のアル・・・なんとか?はいつも難しい事ばかり言ってくる。わたしにはよくわかんない!

 

だけど最近になって「ゲームが開始された。」って言ってた。なんのことだろう?

 

 

そういえば、アルなんとか?以外にも声が聞こえるようになったんだ。

 

小さな声だから何て言ってるのかよくわかんないけど。

 

そういえばあの死神のカード、最近なんか変わったように感じるなぁ。

 

 

 

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いつもの日常、いつもの昼の風景。穏やかな日だった。

 

少女は何気なくタロットカードを手に取る。

 

カードは囁く。「我が力を解放せよ・・・」

 

その日、少女はその声を聞いた。しかし意味は理解できていなかった。

 

白い板が語る。「念じよ。」と。少女は念じるということが理解できなかった。

 

白い板がそれを察すると「祈るようなものだ。」と言った。少女は理解した。

 

ここは教会。少女は祈ることは知っていた。神に信仰を捧げる祈り。それなら知っていた。

 

カードを手に祈るような仕草を取ると、カードが輝き少女の身体に取り込まれた。

 

少女には何が起こったのかわからなかった。

 

 

 

声が、聞こえた。

 

 

「こ・・・せ・・・」

 

 

「・・・ろ・・・せ・・・」

 

 

「こ・・・ろ・・・せ・・・」

 

 

「ころ・・・せ・・・」

 

 

段々と鮮明になっていく声。少女はどうしていいのかわからなかった。

 

声が鮮明になるにつれて意識が朦朧としていく。頭の中に鳴り響く声。少女は自分を見失っていった。

 

気が付けば手には一振りの鎌があった。とても重々しく禍々しいそれを少女は軽々と振り上げる。

 

まるで自分の身体の一部のような軽さ。声は言う。「すべてを斬り殺せ。」と。

 

少女の部屋に別の少女が入ってきた。その少女は今の少女を見るなり恐怖した。

 

少女は頭の中の声に突き動かされ、目の前の少女を・・・斬った。

 

不思議なことに血しぶきはなく、だがその少女は苦しみ、痛がり、そして断末魔の声をあげ・・・消滅した。

 

 

死神(デス)の能力、存在の消滅。

 

 

少女はゆっくりと、おぼつかない足取りで部屋を出ていく。

 

頭の中ではずっと声が鳴り響いている。もう何も考えられない。

 

目に付いた人物すべてに斬りかかる。次々に消滅していく。

 

異常事態に気づいたものたちが騒ぎ出す。しかしもう遅い。

 

 

存在の消滅の副次効果、消滅したもののことを全て忘れてしまう・・・このため、他の者たちは誰が消滅したのか把握できなかった。

 

 

そして・・・教会内のすべての人間が消滅した。

 

 

 

頭の中の声は止まらない。なお強く、より多くの死を望む。

 

かろうじて少女に残っていた自我が、親しい人物の消滅によって崩壊していく。

 

そう、能力によって他者は消滅した者のことを忘れても少女だけは覚えているのだ。

 

少女の中の何かが壊れた。

 

 

「あはははははははははははははハハハハハハハハハハハハハハハ!」

 

 

もう理性は残っていない。少女は教会を後にした。

 

危険な殺戮鬼が街に放たれた。死を求めて・・・

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小説とは言い難い稚拙文章
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