真・恋姫外史 がんばれ一刀お笑い道中〜僕が外史に降りた理由〜 第九話
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劉備達と別れた後、一刀達は呉の本隊と合流を果たした。

 

合流時、本隊の方も戦いに勝利した後で、既に撤収準備にかかっていた。

 

そんな中、一刀は雪蓮達に、自分達の戦いの報告を行っていた。

 

「なるほどね。初陣にしては良く頑張ったじゃない」

 

「そう言ってもらえると嬉しいけど、本当にまだまだだ。大半は明命のお手柄だよ」

 

「そんな。一刀様も頑張っておられました」

 

明命の言葉に、一刀は首を横に振る。

 

「確かに頑張ったけど、結局一人も殺してないしな。武勲とは言えないだろ」

 

そう、一刀は茨の鞭で負傷兵こそそれなりに量産したものの、どの兵に対しても止めを刺すには至らなかったのである。

 

「それは仕方が無いな。今の一刀の鞭捌きでは・・・・・・とはいえ、遊撃としてのかく乱などが任務だったのなら、十分戦果と言えるだろう」

 

それとなくフォローする冥琳。

 

「そうかな?」

 

「ああ。ところで一刀。劉備達に礼を失するような真似はしなかっただろうな?」

 

「俺がどんな失礼な事するっていうんだよ」

 

「劉備と側近の将達も器量の良い女達だと聞いているのでな。いい尻をしているなどと抜かすようだったら殴り飛ばしてでも止めるよう明命に言っておいたのだが・・・・・・」

 

明命に視線を向ける冥琳。

 

「いえ、大丈夫でした」

 

「そうか。ならいい」

 

「・・・・・・」

 

「何だ?」

 

「別に」

 

冥琳に対し、不機嫌そうに返す一刀。

 

一刀は思った。

 

今度はご期待通り動いてやろうじゃないか・・・・・・と。

 

 

 

 

 

 

 

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陣を引き払い、帰路に着いた孫呉一行。

 

その道中は何事も無く過ぎ、一行は無事に本拠地へと戻ってきた・・・・・・が、城下へと入ろうとする一行を遮るように仁王立ちする人影があった。

 

「お姉ちゃん達!よくもシャオを置いていったわね〜〜!」

 

それは孫家の末娘、孫尚香その人だった。

 

「誰?」

 

「うちの末の妹、孫尚香」

 

「シャオ!あなたどうしてここに?」

 

蓮華の言葉に、孫尚香は頬を膨らませて答えた。

 

「どうしてもこうしてもない!部下が今回の黄巾討伐の話をしてたのをこっそり聞いたの!シャオも行こうとしたけど部下達に阻止されたから、せめてお迎えくらいはって言って来たの!」

 

「なるほどね」

 

「雪蓮お姉ちゃん!何でシャオを連れて行ってくれなかったの!?」

 

納得している雪蓮に食って掛かる孫尚香。

 

「決まってるでしょ。黄巾党は賊軍とはいえ大軍。もしもの事があったとしても、貴方が生き延びてくれていれば孫呉の血が絶えることは無いって事」

 

「保険だったら蓮華お姉ちゃんでも良かったじゃない!」

 

「じゃあ聞くけど、貴方と蓮華、どっちの方が未熟かしら?」

 

「それは・・・・・・」

 

言い淀む孫尚香。

 

「そういうことよ。未熟な方を置いていったの。・・・・・・もっとも、蓮華もまだ未熟だけど」

 

「何かおっしゃいましたか?姉様」

 

「いえ何も」

 

「だからってシャオの気持ちを無視して勝手に決めて、納得できるわけないでしょ!!」

 

「もっともだな」

 

孫尚香の一言に、頷く一刀。

 

「一刀?」

 

「いや、妹さんの言う事も一理あると思って。本人に許可無く決めるのは良くないと思う」

 

「それはそうだけど、言ったって聞きゃしないだろうし・・・・・・」

 

「じゃあ、雪蓮は同じ事されたら納得できるのか?」

 

「無理」

 

即答だった。

 

だろうなといった顔で雪蓮を見た後、一刀は孫尚香に近付いていく。

 

「誰?」

 

「俺?俺は北郷一刀」

 

軽く名乗った後、一刀は孫尚香に顔を寄せ、ひそひそと喋り出した。

 

「他称天の御使い」

 

「他称?」

 

「雪蓮がそういうことにしておけって。まあ、その辺は後で説明する。でだ、腹が立つよな?保険はともかく未熟だと言う理由で仲間はずれにされるなんて」

 

「うん・・・・・・」

 

「だったら見返してやろう」

 

「え?」

 

「用は未熟者でなくなればいいんだろ?また大きな戦が始まるまでに、未熟者だなんて言えなくなるほど成長すればいい。雪蓮・・・・・・は無理だとしても蓮華が保険に選ばれるくらいに」

 

「そんな事出来るの?」

 

「俺はそれくらいやるつもりだ。今回初陣だったんだけど、正直自分の未熟さを痛感したからな」

 

苦笑いを浮かべる一刀。

 

「どうやって?」

 

「それはこれから考える。そういうわけだから未熟者同士・・・・・・というのも失礼だけど、せっかくだから一緒にやらないか?こういうのは一人より二人のほうがいいと思うんだが」

 

「・・・・・・そうね」

 

「付き合ってくれるか?」

 

「うん。二人でお姉ちゃん達を見返してやりましょう。そういえば名前言ってなかったよね。名前は孫尚香。真名は小蓮。シャオでいいよ」

 

「よろしくなシャオ」

 

「うん」

 

互いに握手を交わす二人。

 

 

 

 

これが後に雪蓮と冥琳、蓮華と思春に並び称される孫呉の名コンビの誕生であった事を

 

 

 

 

本人たちを含め、今は誰も知らなかった・・・・・・

 

 

 

 

 

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どうも、アキナスです。

 

シャオと一刀が手を組みましたね。

 

いったい何をやらかすんでしょうか?

 

ではまた次回・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
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コメント
はこざき(仮)さん:そんな事はない・・・・・・とは言い切れない(アキナス)
mokiti1976-2010さん:う〜〜ん・・・・・・(アキナス)
いたずらの練度だけが上がりそうなコンビですね…w(はこざき(仮))
…此処の一刀がシャオをコンビを組んだら、ろくな事にならないような気が。(mokiti1976-2010)
劉邦柾棟さん:そういえば・・・・・・(アキナス)
未奈兎さん:でも一刀の方は・・・・・・いや、あれはシャオが上手かったのか(アキナス)
エドガーさん:でしたね。今回はどれほどのコンビになるんでしょう?(アキナス)
別の意味で明命に殴られたけどな。 前回で・・・・(笑)(劉邦柾棟)
着ぐるみ着ても一刀の事がわかる名コンビでしたね・・・w(未奈兎)
違う世界では名(迷?)コンビだったものね。(エドガー)
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