真・恋姫無双「三国放浪記」第二話『北郷一刀鍛錬計画始動』
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 俺たちは、彼女たちがもともといた村の食事処に来ていた。

ちなみに徐庶さんはフードをとっている。毛先がマントで隠れているから長さはわからないけど髪は長そうだ。

 

「・・・つまりあなたは遠い未来、もしくは別の世界から来たと・・・?」

 

「うん。たぶんそういうことになるね。」

 

俺は四人に俺の状況(あくまで推測)を話した。

 

「にわかに信じがたいですね・・・。」

 

俺だってそうだよ。だけどなぁ・・・

 

「だけど、なんですかー。」

 

だから心の中を読まないで!

 

「だが、それなら北郷殿が私の字を知っていたことも、いきなり風の真名を呼んだことも、一応の説明はつくな。」

 

「そうだね。」

 

・・・ちなみに真名の説明はさっき聞いて、改めて謝った。う、うそじゃないぞ。

 

「まあ、どちらにしろお兄さんはこことは違う場所からきたようですねー。」

 

「では管路のあの占いは当たっているの・・・?」

 

「?占いって?」

 

「それはですねー・・・」

 

・・・話の内容を簡単に説明すると、

 

@ 昼に流れ星が見えた。

A 流れ星が落ちた。

B 『天の御遣いが〜』とかいう管路の占いを思い出した。

C 面白そうだから行ってみた。『私は違いますよ!?』

D そこに俺がいた。

・・・ということらしい。

 

つまり・・・

 

「俺が天の御遣いだっていうの?」

 

「はっきりとは言えませんがおそらくは・・・」

 

「ちょ、ちょっと待ってくれ!俺はそんな特別頭がいいとか、腕っ節に自信があるとか、不死身の体を持っているとか、目からビームが出せるとか、一突きで人を殺せる怪しげな技を使えるとか、実はゴム人間とか、そんなことできない、ただの男なんだぞ!それが天の御遣いって・・・!」

 

「・・・なに言ってるんですかー、お兄さんー?」

 

「びいむ?」

 

・・・はっ!!動揺しすぎておかしな言動を・・・。今までこんな事なかったのに・・・いったいなぜ・・・?はっ、まさか及川の呪い!?・・・そんなわけないか・・・。

 

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「まあ、私は、お前が天の御遣いであろうがなかろうが、そんなことはどうでもいいと思うだが・・・。」

 

「えっ?」

 

そう言ったのは徐庶さんだった。

 

「それよりも、お前は何をしたいのか?どうしたいのか?そっちの方が重要だろ。」

 

そして、俺の眼を真っ直ぐ見て、

 

「お前はこの地でいったい何をしたいんだ?」

 

「そ、それは・・・」

 

・・・俺に何が出来るかじゃなくて、俺が何がしたいのか、か・・・。

俺は何がしたいんだろうか?ていうかこの世界の事もよく知らないのに何がしたいかって訊かれてもなぁ・・・。

 

「そうですねー。お兄さん、この大陸のことちゃんとわかってないですもんねー。」

 

また心を読まれた・・・。なぜ読める!?

 

「おいおい兄ちゃん、俺をなめてもらったら困るぜぇ。」

 

やっぱりお前か!?お前が受信しているのか!?太陽の塔もどき!!

 

「お兄さん、宝慧はそんな名前ではありませんよー。」

 

・・・ぐすん。

 

「まあ今の世の中、何をするにしても武や智といった力がいる。それは間違いない。そしてお前にはそれが足りない。」

 

・・・それはわかってる。

 

「そこで、だ。・・・私たちが鍛えてやろう。」

 

「えっ」「は?」「なに?」「ほぇ?」

 

徐庶さんの言葉にそれぞれがそれぞれの反応をした。誰がどのセリフかはご想像にお任せします。

 

「武は星から、智は稟と風から教えてもらえばいい。」

 

「・・・どうして会ったばかりの俺にそこまでしてくれるんだ?」

 

「別に、そうした方が面白くなりそうだからさ。」

 

徐庶元直・・・結構いい人なのかもしれない。・・・けど、疑問が・・・

 

「ちょっと待て、銀。なぜ提案したお主が参加していないのだ?」

 

そう、それ。

 

「いやー、ちょっとした冗談だよ。やるに決まってるじゃないか。ちょうどいい暇つぶしになりそうだしさ。」

 

そんな理由で!?いや、鍛えてもらえるのはありがたいけど・・・。

 

「その前に私たちはやるなんて一言も言ってません!」

 

まあ、そうですよねー。

 

「まあ風はいいですけどねー。」

 

えっ?

 

「「風!?」」

 

「え・・・ほんとに?」

 

冗談かもしれないから訊いてみた。

 

「ええ、ほんとですよー。」

 

うれしい答えが返ってきた。

 

「程立ちゃん、・・・ありがとうな。」

 

そういって俺は程立ちゃんの頭を撫でた。

 

「ひゃっ!?」

 

はっ、しまった。つい手が出てしまった。・・・いや、変な意味じゃないぞ。

 

「ご、ごめん。いやだった?」

 

とりあえず謝って頭を撫でるのをやめた。

 

「い、いえー、大丈夫ですー。(////)」

 

よかったー。でも今度から気をつけないと・・・。

 

「話を戻すけど、星と稟は鍛えてやらないの?」

 

「私の場合、色々と考えることが多いんです、主に金策とかですが・・・それを手伝うのなら少しくらい教えて差し上げてもかまいません。」

 

「私もそう暇ではないのでな。まあ、気が向いたら稽古をつけてやるぐらいはできるだろうな。」

 

「あなたは暇でしょう、星?」

 

時々でもありがたい。

 

「まあ、智のほうは主に風が教えるとして、武は私が鍛えてやる。」

 

「みんな・・・ありがとう。がんばるよ。」

 

「ではまず渡すものがある。まずは・・・」

 

そういって、徐庶さんがマントに手を突っ込む。そして―――

 

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「一般兵の鎧〜」

 

―――え?

 

「ん?どうした?」

 

俺は驚いている。なぜ鎧が必要なのか、ではない。それはなんとなくわかる。とりあえず身を守るためとかだと思う。だけど・・・

 

「その鎧はどこから出したんだ?」

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

「・・・とりあえずこの鎧を―――」

 

スルーされた!!

 

「―――装着!!」

 

はっ!!いつのまにか装備させられている!!それにしても・・・

 

「鎧って重いんだな。思ってたより・・・」

 

「・・・」

 

「?どうしたの、徐庶さん?」

 

どこか遠くを見ている目をしていたような気がしたんだけど・・・

 

「実は以前、カミカミ少女達にそれよりも軽い鎧を着せてみた時に、彼女達全然動けなかったなぁ、って思い出してた・・・。」

 

誰だろう、カミカミ少女たちって・・・?

 

「それを着替えの時とか以外ずっとつけてろ。寝るときもだ。」

 

「え!?なんで!?」

 

「お前はとりあえず決定的に体力がないとみた。あと筋力。だからそれに違和感なく動けるように手っ取り早く鍛える。」

 

なるほど、確かにこの世界の人と比べたら体力は無い方かもしれない。体力をつける必要はあるな。・・・理論はあってるかは知らないが。

 

「それと籠手と具足と・・・」

 

「それもつけるのか!?ってもう、ついてる!重い・・・!」

 

「後は訓練用の剣だ。とりあえず渡しておく。」

 

「あ、うん、ありがとう。」

 

でもどこから出したのだろう?あのマントの内から出したのか?それにしては量が多いが・・・

 

「あ、そうだ。これを羽織っとけ。」

 

そういってマントの内側から出したのは茶色っぽい色をした大き目の布―――マントだった。・・・あれ?

 

「なんで?」

 

「その服は目立ちすぎるからな。」

 

そういって俺にマントを羽織らせる。

 

「似合う?」

 

俺は四人に訊いてみる。

 

「・・・そうですねー。」

 

「・・・うん、変ではないな。」

 

「・・・というより、そのどこにでもあるような外套が似合わない者がおるのか?」

 

「・・・言われると確かにそうですね。」

 

よかった・・・似合わないって言われたらどうしようかと思った。

・・・ちょっとした間は決して気にしちゃいけない。

 

「んじゃ、これから色々世話になると思うけどよろしくな、みんな。」

 

「うむ、こちらこそ頼むぞ、北郷。」

 

「よろしくお願いしますー、お兄さん。」

 

「まあいいでしょう。よろしく頼みます、北郷殿。」

 

「よろしくな、―――金剛。」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・はっ?

 

「銀ちゃーん、お兄さんの名前は金剛じゃなくて北郷ですよー。」

 

「あれ?また間違えた?」

 

またって・・・よくある事なのか?

 

「すまぬな、北郷殿。実は銀は人の名前を覚えようとせんのだ。」

 

「え?」

 

「銀はなぜか本当に信頼できるものや自分が認めた相手の名前以外は覚えないのです。」

 

「じゃ、じゃあ真名とか間違えたりするんじゃ・・・」

 

「いえー、銀ちゃんはたとえ相手に認められて真名を預けられたとしても、自分が認めていなければ、真名は教えませんし、呼びもしませんー。認めた相手の名前は間違えませんしねー。」

 

・・・なるほど。つまり俺はまだ認められてないわけだ。まあ、当然か。

 

よし、決めた。当分の目標は、みんなに認めてもらって、徐所さんに俺の名前を呼んでもらう事にしよう。

 

 

 

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・・・

 

・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・

 

 

「―――さて、話はここまでにしよう。とりあえず飯を食おう。」

 

「ところで北郷殿、お金はどのくらい持っていますか?もちろんこちらで使えるもので、ですが。」

 

「えっ、・・・・・・ごめん,たぶんない・・・。」

 

「・・・とりあえずここの食事代を払ったら、宿に泊まる分はなくなりますね。」

 

「なんと!それは本当か、稟!?」

 

「いつの間にそんなに減ったんだろう・・・?そんなに使った覚えがないんだけど・・・。」

 

「支出が少なくても収入がそれ以上に少なければ自ずと減るでしょう?だから、あなたたちも働きなさいと・・・」

 

「ぐうー「寝るな!!」・・・おおぅ!!都合の悪い事を言われたのでつい寝てしまいましたー。」

 

「全く・・・とにかく、しばらくは路銀稼ぎに専念しましょう。いいですね?」

 

「仕方あるまい。」

 

「はーい。」

 

「俺もいいよ。」

 

「えー、面倒じゃn「では銀の分のお金は払わないでいいと?」当然働くに決まってるじゃないか。」

 

戯志才さんの言葉にすぐに言動をかえる徐庶さん。最初から頷いておけばいいのに・・・。

 

「では、まずは・・・」

 

・・・こうして俺たちは路銀稼ぎを開始した。果たしてこの先どうなるのやら。

 

 

 

 

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あとがき・・・という名の言い訳

 

 

どうも。シンジです。今回の話はどうだったでしょうか?あまり進んでいませんね。すいません。風との距離は少し縮まったんですが。

 

 

とりあえずオリキャラの件ですが、1の方が圧倒的に多かったので、三国志の人物を調べた結果(軍師か文官かどっちだったか忘れてしまいましたが))智と武を両方持っていそうな徐庶にすることにしました。彼(この場合は彼女になるのか?)なら放浪してても、なんとか理由付けできそうですし・・・。

 

ということで今回「急に徐庶でてきたな」とか思った方は、今回の徐庶元直が前回の史明煌翼というオリキャラのことだと認識してください。お願いします。

 

 

さて、次回のことですが、あまり物語は進まないと思います。路銀集めですしね。とりあえず一刀と四人、特に風と稟との距離をもっと近づけようと思っています。

 

 

このような私が書く駄文ですが、次回も楽しく呼んでいただけるように頑張りますのでよろしくお願いします。

 

説明
こんにちは、シンジです。
第二話ですが、他の人の更新と比べると遅いかと思いますが楽しんでもらえるとうれしいです。
あとオリキャラの名前を変更しましたので、もう一度、第一話を読んだほうがいいかもしれません。お手数をおかけします。
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コメント
亀〇流の修行ですね。甲羅か鎧の違いはありますがw(ブックマン)
一刀大丈夫なんかなぁ・・・(キラ・リョウ)
徐庶 史実だと一番に劉備を支援した軍師らしい軍師でしたねぇ(リアルG)
面白そうですね。この四人に鍛えて貰えるのって(トーヤ)
徐元直か・・結構厳しい選択したなw 名前だけは真でもでてて、そのシナリオの背景でイメージ出来上がってる人もいるだろうから、この物語の徐元直をきっちり設定しておいた方があとあとブレずに済むかも・・(nanashiの人)
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真・恋姫無双 一刀 オリキャラ    

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