サンダーウルフ
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説明
フレームアームズコンペ
「フォーミュラフレームアームズ」参加作品です。

プラ板加工、パテでの穴埋め、筆塗り、などなど現時点でのできることをつぎ込みました。

以下設定
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FFAチーム「サーペンタイン」所属FA。
轟雷・輝鎚をベースに構成されており、陸戦機体由来の強固なフレーム剛性により爆発的な加速・トップスピードを実現した機体となった。
主推進器である肩部ブラストストラクチャ―ユニットに加え、多数のスラスターを搭載。レース時は地上すれすれを飛行し、コーナリング時は肩部可動ウイングによるエアブレーキ・展開させた腕部ブレーキングプレートを地上との接触で得られる摩擦力を利用する。

FFAチーム「サーペンタイン」
地を這う蛇をチームエンブレムに持つFFAチーム。
プラント争乱時にジャンク屋として活動していた団体であったが、
昨年FFAに新規参入した。
チームメンバー全員が元防衛機構関係者、メカニックや整備担当者であり、真新しい技術こそないものの従来技術の取り扱いに長ける。
レースでは成熟した整備体制でサンダーウルフをサポートする。

-----以下雑誌記事風紹介----------------------------------

昨年、その機体が初めてレース場に姿を現した時に観客に与えたインパクトは少なくない。
巨大な肩部と、対照的にほっそりとした下半身、行き過ぎたほどのトップヘビーなプロポーション。
空気抵抗を考慮し忘れたとしか思えない、轟雷・輝鎚系列機特有の直線的なシルエット。
予算不足かそれとも何かのトラブルか、ブースターを内蔵した巨大な肩部の装甲は一部が欠落している。
間に合わせで製造されたとしか思えないお粗末な機体と、あの場に居合わせた誰もがそう思ったはずだ。忍び笑いで包まれた観客席を良く覚えている。
だからこそ、レーススタート直後のあの肌の粟立ちと歓声を私は忘れることはできない。
嘲りの対象だったそれがスタートと同時に爆発的な加速で他機体を置き去りにし、文字通り雷の如く前に出た光景は、それほどまでに衝撃的な光景だった。
直線での圧倒的な速度を見せつけつつもコーナリングでの粗が目立ち、結果は凡庸な順位に終わったが、レース中に見せたその力強い走りに心掴まれた者は多い。もちろん私もその一人だ。
それが、FFAチーム「サーペンタイン」所属、"サンダーウルフ"のデビュー戦だった。

FFA若手チーム特集”フォーミュラ・ニュービー”、連載3回目になる今回は昨年参入した「サーペンタイン」、サンダーウルフについて特集する。

「サーペンタイン」の元を訪れた筆者が最初に案内されたのは所有ハンガーだった。ハンガーというよりは作業場と表現するほうがしっくりくる。こじんまりとしているが、整備に必要な器具はきれいに整頓されており、整備環境の高さが窺い知れた。
その最奥に鎮座していたのが、昨年のレースで初出場したレーシングFA「サンダーウルフ」だ。
轟雷・輝鎚を思わせる上半身に細身の下半身。特に目を引くのはブラストストラクチャを流用した巨大な肩部である。
これがサンダーウルフの主推進器。加えて陸戦機に由来する装甲で獲得した高い剛性が、あの加速・速度の正体だった。
陸戦機の外観を持ちながら、飛行を走行スタイルとするのもサンダーウルフの特徴である。
昨年のレースを通じて、地面スレスレの低空飛行がサンダーウルフのスタイルとして定着した。
コーナリングの際は腕部のブレーキングプレートを地面と接触させる事で機体の方向転換を行う。そのための低空飛行だ。
現在のスタイルが確立されたのは年間レース中盤になってから。
ストレートはマシンのスペックに任せる一方でコーナーは全てパイロットの腕次第。レース毎にコーナリング技術の向上が見て取れるというのもサンダーウルフの魅力の一つである。
年間レース結果は初出場時と同様に平凡な結果に終わったものの、1年を通して数多くのファンを獲得。スポンサーに名乗り出る企業も現れたという。

「轟雷を機体構成に組み込んだのは、最初からの決定事項でした。レースに勝つために轟雷を使うのではなく、轟雷で勝つためにはどうしたら良いか考えた結果、生まれたのがサンダーウルフです」
本誌の取材にそう答えてくれたのは、サンダーウルフに搭乗する20代前半の青年、新進気鋭のFFAパイロットだ。
轟雷は大戦初期の陸戦型FA。脚部に装備された無限軌道用の履帯で高速に移動したことで知られている。
が、本機はあえて走行ではなく飛行を取った。
「それはうちのチームの夢、というか憧れだね。坊主を含めて、ここにいる皆が轟雷が空を飛ぶのを見たことがあって、いつまでたってもその姿が忘れられない。だから空を飛ぶ轟雷にこだわる」
パイロットの青年を坊主、と表現しながら答えてくれたのは同チームの整備長だ。高齢ではあるが、衰えてはいない。よく通る声で整備班のメンバーに指示を出す彼女の姿は女傑の一言に尽きる。
「坊主は轟雷に特に思い入れが強いと思うよ。父親はスティレットのパイロットだったけど、生まれて初めて見た空を飛ぶFAは轟雷だったからね」
随分と不思議な理由だと思う。空を飛ぶ轟雷というのを私は見たことが無い。それをそのまま伝えると彼女は私達もそう思うよ、と笑顔を見せてくれた。
チーム全員の憧れではあったものの、轟雷ベース機でのレース出場にはチームメンバー全員が(ただしパイロットは除いて、とは彼女の談)不安を拭い去れてはいなかったようで、レース結果には一同が胸を撫で下ろしたとの事。
「思ったより坊主の操縦技術が伸びたし、スポンサーのおかげで元手も増えたからね。今年を戦い抜くにはこいつ自身も強化してやらないと昨年以上は望めない」
彼女の目線の先にあるサンダーウルフには言葉通り改修が施されているのが見て取れる。
背部・腰部にはスラスターが増設され、脚部には小型の補助ブースター。更にはチャームポイントの肩部に可動ウィングが新造されていた。彼女曰く、エアブレーキで機体の旋回速度を向上させるとのこと
パイロットの技量に合わせて機体に新要素を加えていく、というのが「サーペンタイン」の方針。昨年のレース中にコーナリング技術の成長を見せたパイロットが新生サンダーウルフと共に今年はどのように成長していくのかが楽しみである。

とはいえ、レースに出る以上結果というものはついて回るものだ。
昨年のレースを経て「イロモノ」から脱したサンダーウルフには、必然的に純粋なレース結果が求められることとなる。
本チームに対するプレッシャーに加え、FFAの認知度の向上に伴い今年は新規参入チームの増加が見込まれ、「サーペンタイン」の今年度のFFAGPは厳しい戦いになることが予想される。
女帝"レディ・マッハ"擁する昨年度優勝チーム「EXECUTE」のシルヴァレリアは依然健在。
前回お伝えした「Rev4 スクーデリア・パンターノ」のSPE01Bは後に機体検査不適合の結果を受け、惜しくもノービスコースでのエントリーに変更になったものの、ブラストストラクチャー4基分の推力を持つ当機のメインスラスターは、もしエキスパートコースでのエントリーが決定していればサンダーウルフにとって大きな脅威になったはずだ。しかし当チームは新型機体「SPE02」を開発、既に機体検査をパスしエキスパートコースへの参戦が決定しており、状況は予断を許さない。

ひしめく強豪達を相手に、進化したサンダーウルフとパイロットがどのようなレースを見せてくれるのか。
4ヶ月後に控えたFFAGP、今年もサンダーウルフから目が離せなくなりそうだ。

ライター:イナート・イングリス


【スクーデリア・パンターノ フォーミュラFA参戦表明】
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