真・恋姫無双呉ルート(無印関羽エンド後)第三章 |
「ご・・・さま・・・・・さい。」
何やら耳元で愛紗の声が聞こえる。もう朝なのか?
「ご・・・さま、お・・・さい・・へん・・す。」
う〜ん、あと10分・・・。
「ご主人様!いつまで寝ていらっしゃるのですか!
はやく起きて下さい!大変なことになってます!」
うお!!耳元で大声だすな!愛紗。
俺が目を覚まして隣を見ると、
そこにはフランチェスカの制服をきた愛紗が
正座をしてこちらをみていた。
「おはよう愛紗、相変わらずはやいね。」
「おはようございますご主人様・・・・ではなく!
ご主人様!大変です!」
また愛紗は大声を上げる。一体どうしたんだ?
「愛紗、とりあえず落ち着いて、
一体なにがあったの?」
「あ、すみませんご主人様。
それがですね、・・・私が起きた時、部屋が・・・。」
部屋がどうしたっていうんだ?
泥棒にでもはいられたのか?
「それならば私が叩きのめしています。」
だよなあ、それならいったいどうしたんだ。
「とりあえず周りをご覧ください、ご主人様。」
愛紗にいわれるまま、俺は部屋を見回した。
・・・・・。
「えーと、愛紗。」
「はい。」
「1つ質問、いいかな?」
「はい、どうぞ。」
「ここ、どこ?」
そう、今俺達のいる部屋は、俺達の寝ていた部屋とは全く違う、
見たことのない部屋だったのだ。
「・・・・とりあえずまずは現状を把握しようか。」
「はい。」
しばらくして落ち着いた俺と愛紗は、
とりあえず今現在の状況を把握することにした。
「この部屋って、見たところ愛紗達のいた三国志の世界のものと、
よく似ているんだよ。」
「では、私達はあの世界に戻ってきたのですか?」
「それはまだわからないな・・・。ただ、
この部屋は三国志の世界のものだというのは確かだよ。」
そう、この部屋は愛紗達の世界のものによく似ている。
ひょっとしたら戻ってきたのかもしれないが、たとえそうだとしても、
何故今になって・・・。
それにこの世界があの世界と一緒とはまだ断定できない。
ひょっとしたら全く別の世界かもしれない。
そこで俺は、この世界の手掛かりをさがすため、
再び部屋を見回した。
「家具や調度品はずいぶん立派だな・・。
少なくとも一般人の家、というわけじゃあなさそうだ。」
「ええ、おそらくは、そうとう高い身分の持ち主の住まいでしょうね。」
この部屋に置かれている家具からみても、この家の主は相当の身分の
持ち主であることがわかる。
一体誰の家なのか、と愛紗と一緒に考えていたら、
扉が開いて銀髪の女性が入ってきた。
「おう、お主ら、起きてたのか。」
そう言いながら女性は俺達のほうに近づいてきた。
いったい誰なんだ?この人・・・。少なくとも愛紗達の世界では見たこともなかったぞ・・・。
「あの〜すみません、あなたのお名前は・・・。」
「む?わしの名か?わしの名は黄蓋、字を公覆という。」
黄蓋・・・、赤壁の戦いの際、苦肉の計を行ったことで有名な
呉の将、でも愛紗達の世界には居なかったはずだが・・・。
「あの・・・もう1つ質問があるのですが・・・。」
「ん?なんじゃ?」
「ここは一体、どこなんでしょう?」
俺は黄蓋さんにそうたずねた。
「ここは荊州にある孫策殿の屋敷じゃ。
孫策殿のことはしっておるか?」
「孫策・・・だって?」
「なんじゃお主ら、驚いたような顔をしおって。」
「い、いえ、何でもありません。」
俺はそう言ってごまかし、隣にいる愛紗にこっそりと話しかけた。
(おい愛紗、孫策って確か俺があの世界に来たとき、
すでにしんでたんじゃなかったっけ?)
(はい、私の知っている限りだとすでに戦死していたはずです。)
(だよなあ、じゃあどうして黄蓋さんはここを孫策の屋敷だといったんだ?
ここでは孫策がまだ生きてるってことか?)
(そうとしか考えられません。それに私達の世界には黄蓋という武将が
呉に仕えていたという話は聞いた事がありません。
ご主人様、この世界は・・・。)
(ああ、おそらく愛紗のいた世界とは全く別の世界なんだろうね。)
そうとしか考えられない。愛紗達の世界では死んだはずの孫策が生きており、
呉に居ないはずの黄蓋が存在する・・・。
これだけ聞かされたら考えられることは1つ・・・。
愛紗達の世界とは別の世界に来た。
しかしなぜ、今回は発端の鏡もないのに・・・。
俺と愛紗がかんがえていると・・・、
「おい、わしもお主らに質問があるのじゃが。」
「あ、すいません。」
なにやらいらだった声で、黄蓋さんが話しかけてきた。
「別にかまわんが、恋人同士での睦みあいは、
せめて、わしが居ないときにやってくれ。」
「!!!」
「なっななななな、こっ恋人同士と、
そ、そんな・・・。」
「なんじゃ、ちがうのか?」
「ちがいません!わ、私とご主人様は、・・・その・・
恋・・・人・・・」
あ〜あ、愛紗恥ずかしさのあまりあかくなってるわ。
「はっはっは!
やはり図星か!
なかなか面白いのう、おぬしは!」
・・・なんか豪快な人だなー黄蓋さんって。
愛紗の肩をばしばし叩きながら大笑いしてるし。
愛紗はなんか固まってるけど、・・ま、いいか。
「ところで黄蓋さん、俺達に聞きたいことって?」
「ん?おおそうじゃそうじゃ、まずはお主らの名前を聞きたいのじゃが。」
名前、ね。とりあえず俺は愛紗にひそひそと話しかける。
(愛紗、愛紗。)
(は!ご、ご主人様!なにか!?)
(そう緊張するなって。実は愛紗の名前についてなんだがな・・・。)
(私の名前、ですか?)
(そう、ここが愛紗の居た世界と違う世界なら、
愛紗とは別の関羽が存在しているかもしれない。
だから愛紗には別の名前を名乗ってもらいたいんだ。)
(別の名前、ですか・・・。)
(ああ、もしこの世界に関羽が居た場合、
関羽が2人、なんてことになったら面倒だろ?)
(なるほど、それもそうですね。)
そう、愛紗は納得してくれた。
この世界が三国志の世界だとすると、愛紗とは別の関羽が
居る可能性がある。居なかった場合はまあいいが、
もし居た場合は、関羽が二人居るなどと、面倒なことになりかねない。
だからせめて、名前だけでも変えておこうと、俺は考えたわけだ。
「じゃあまず、俺の名前は北郷一刀といいます。」
「私の名前は関平、ともうします。」
と、俺達は名乗った。
「うむ、では次の質問じゃ。お主らはどこからきたのじゃ」
と黄蓋さんが質問してくる。
「日本、という国からきました。」
「にほん?・・・ふーむ聞いた事がないのう。」
と、黄蓋さんは考えている。
「あの、すみません・・・。」
愛紗が突然黄蓋さんに質問した。
「む?なんじゃ?」
黄蓋さんは思考を止めて、愛紗の方を見てくる。
「私達はなぜ、こんな所にいるのでしょう?」
「わしと策殿が町からの視察の帰りにのう、
何もないところからいきなり光とともにお主らが現れてな、
策殿が面白そうとかいう理由で、この屋敷にお主らをつれてきた、
ということじゃ。」
「・・・・・」
面白いってなんだよ、面白いって。
そう俺と愛紗が唖然としていると、
扉が勢いよく開かれた。
扉が勢いよく開くと、桃色の髪で、碧眼の女性が入ってきた。
「おっ!二人とももう目がさめたんだ!」
と、陽気に笑いながらこっちに近づいてくる。
近くでその女性の顔をみると、髪の色や目の色が蓮華と小蓮と同じ色で、
顔立ちも蓮華と小蓮に似通っている。
おそらくこの人が孫策なのだろう、と俺は思った。
しかし、俺のイメージしていた人物とは違うなー。
孫策伯符 わずか17歳で父孫堅の後を継ぎ、その後、その勇猛さで
江東一帯を平定し、「小覇王」と呼ばれた人物。その後、許貢の食客に
襲われ、27歳の若さで亡くなった。
とまあ俺の知識の孫策は、勇猛果敢な人物というイメージである。
それに対してこちらの孫策(仮)は、なんだか明るいお気楽なお姉さんといった
感じであり、なんか史実の孫策とはだいぶ違う気がする。
「あの〜すみません、あなたのお名前は・・・。」
「ん?私?私は孫策、字は伯符っていうの。よろしくね〜。」
・・・・・・・。やっぱりこの人が孫策か。まあ三国志の人物全員が
女の子になってるんだ。性格が多少変化しててもおかしくない。
そういや前の世界で、蓮華が
「姉様はとにかくお気楽な性格だった。」
とかいってたなあ。
「おいおい策殿、得体の知れないものに気安く話しかける
べきではないぞ。」
得体の知れないって・・・俺達は妖怪か何かか。
「大丈夫だって、私の勘がそう告げてるし。」
「はあ・・策殿・・また勘か?」
「まあまあそう言うものではありませんよ、祭。
策様の勘はよく当たるのですから。」
そう言いながら水色の長髪を後ろでひとつに束ねた
穏やかな表情の女性が部屋に入ってきた。
「おいおい六花よ、お主はそういうがな、
こやつらが何者か、わからんのだぞ。
もし策殿に仇なすものたちだったらどうする。」
「大丈夫ですよ、私が見たところこの二人に悪意はみえませんし、
我々に害を為すことはなさそうです。」
「むう・・・。まあお主の眼は信頼できるが・・・。」
なんか黄蓋さん、ついさっき入ってきた女性と話をしているが・・・、
あの女性も武将なのだろうか?向こうの世界じゃあみたことなかったけど。
「んも〜祭うるさい〜!六花が言ってるんだからだいじょうぶだって!」
なんか孫策さん頬膨らまして不満そうな顔してるよ。
まるで子供だな・・・。
「なんか、私の考えていた孫策とはかなりちがいますね・・・・。
てっきり華琳みたいな人物だと思ってました。」
「うん、というより小蓮の拡大発展版、みたいな?」
俺と愛紗はひそひそとそんな話をした。
「ところで孫策殿。」
「ん?なに〜?」
愛紗が孫策さんに話しかける。
「そちらの方は?」
「彼女?彼女は程普、字は徳謀、
祭と同じく母様の代から孫家に仕えてる将よ。」
「程普です。どうぞよろしく。」
と、水色の髪の女性、程普さんは俺達に挨拶した。
程普徳謀 孫堅の代から孫家に仕えている、呉の将の最長老。
年齢も一番上で、気前のいい性格だったため、「程公」と慕われた。
やはりというべきか、この人も女性か。
しかしこの人、年齢いくつなんだ?
黄蓋さんと同じく20代くらいにしかみえないぞ。
「それよりあなたたちの名前は?」
俺が思考の海に沈んでいると、いきなり孫策さんが話しかけてきた。
「あ、俺の名前は北郷一刀といいます。」
「私の名前は関平といいます。」
「ふ〜ん・・・で、あなた達はどこからきたの?」
「話はしますが、多分荒唐無稽すぎて信じられないかもしれませんよ?」
「大丈夫大丈夫、面白ければ信じてあげるから」
面白けりゃいいんかい。と俺と愛紗は突っ込みながら、
俺達は、自分達がどこから来たのか話し始めた。
はい、第三章更新しました。
文字通りarcadiaに投稿したものの丸写しになっています。
こんな作品で申し訳ありません。
新章書くのとバイトに勉強で時間無いんです・・・。
でも出来る限り投稿しますから!
では次の章で・・。
説明 | ||
第三章、更新しました。・・・といっても私がarcadiaで 書いていた内容をそのまま丸写ししただけですが・・・。 ようやく一刀と愛紗がセリフをしゃべります。 あとオリキャラも登場します。 |
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関平名乗って大丈夫なのか?(キラ・リョウ) 際と同じ20・・・代? それにここは普通断金の仲の人が出てくる場面じゃ?もしかして出てこないとか?(ヒトヤ) 関平になるとはw ……あ でも容姿は同じだから 会ったら面白そうだw(リアルG) 今後の展開に期待(たかおみ) まだ先まであるし、そこまでは代えたい部分だけ修正すればいいんじゃないかとw・・最後まで創ったときに書き手が納得いかんとかいうことのないように(nanashiの人) |
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