マイ「艦これ」「みほ3ん」EX回:第18話(改2.2)<発覚>
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「美保の提督殿。これは……どういうことだ?」

 

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マイ「艦これ」「みほちん」(第3部)

 EX回:第18話(改2.2)<発覚>

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「宿所は、本館の2階になります。ご案内いたしますので……」

五月雨が言いかけたときだ。

 

寛代が突然、五月雨に構わず話し始めた。

「参謀が確保された」

「えぇ!」

 

どうやら緊急無線を受信したらしい。

「場所は工廠」

 

それから私の袖を引いて呟くように言う。

「こっち……」

 

(あちゃ、ヘマしたな参謀!)

どうするんだ?

 

(あぁ大将は、きっと怒るぞ!)

これで憲兵さん出動か?

 

私はつい卒倒しそうになったが何とか踏みとどまった。

(ダメだだ。何とかしなければ!)

 

こんなところで倒れたら恥ずかしいどころの騒ぎではない。

私や共に居る艦娘が捕まるだけじゃないよ。

下手したら解体だ。

「とりあえず大将より先に手を回して事態を収拾させよう」

 

私は目の前の五月雨に言った。

「工廠はどこだ?」

 

「えっ ……えっと」

急に振られてシドロモドロになる彼女。

 

(ごめん、困らせるつもりは無いんだけど)

……私も美保の艦娘たちを護らないといけない。

 

そのとき廊下に居た川内が反応した。

「司令っ、私が案内します! ……五月雨、他のお客様を部屋まで、ご案内して」

 

「は、はい!」

取り敢えず敬礼している五月雨は、まだアタフタしている。

何だか分からないだろう……済まない。

 

落ち着いてテキパキと指示を出す川内。

「宜しいですか? 司令」

 

「頼む!」

私は彼女に声をかけた。

 

(しかし、この川内は、なかなか機転が利くな)

普段から、いろいろな事態に対処しているに違いない。意外に落ち着いた印象だから、きっと事務も時々やっているのだろう。

 

振り返ると他の艦娘たちは、まだ狐に摘まれたような顔をしてる。

お前ら、のん気だよなあ……仕方ないが。

(かろうじて日向だけは心配そうな顔をしているけど)

 

私は艦娘たちに告げた。

「お前たちは五月雨の案内で各自、宿所に入ってくれ。私は急用だ」

 

『了解!』

全員、敬礼した。

 

「こっちです!」

出口を示す川内の後を追って私はすぐに鎮守府の外へ出た。

 

振り返ると寛代も付いてきていた。

「寛代は戻れ!」

 

……だが彼女は無視して付いてくる。

(仕方ないな)

 

私たちは足を速める川内に必死に追いすがった。

夜のとばりが降りた屋外は南国らしくムッとする。

 

 少し走ると直ぐに大きな建物が見えてきた。さすがに敷地が広い鎮守府だけあって工廠も美保とは比べ物にならない大規模な建屋だ。全体は真っ暗だが一階の詰所で明かりが点いてる。

 

「こっちから入れます!」

妙に要領良く警戒もせず扉を開けた彼女。

 

その姿に私は、この川内は何か事情を知っているような気がした。

(ひょっとすると彼女も何か関係しているのだろうか?)

 

私は川内の案内に従って工廠の一階に入る。彼女に続き詰所に入って驚いた。技術参謀たちが椅子に座らされていたのだ。

 

思わず声が出た。

「参謀!」

「オウ」

 

(『オウ』じゃないよ……まったく)

だが……手錠はされてない。なるほど、だから気楽な返事が出来たのか。

 

彼女たちの前には『武蔵様』が腕を組んで立っていた。

何か尋問でもしていたのだろうか? 表情が険しい。

 

彼女は入室した私を認めると、こちらを見て言った。

「美保の提督殿。これは……どういうことだ?」

 

「えっと」

帽子を取って汗を拭う。正直、私にも何か訳が分からない。

 

 改めて見ると技術参謀と青葉さん、それに夕張さんは壁際の椅子に並んで座らされていた。技術参謀は相変わらず平然としているが他の二人は、もう顔面蒼白だ。

(こんな修羅場、初めてだろう。可哀想に)

 

青葉さんは記者だから多少の場数は踏んでいるはずだ。それでも美保の二人は量産型とはいえ武蔵様の威圧感に圧倒されているようだ。

 

それが逆に全く動じていない参謀の図太さを際立たせている。伊達に軍令部で参謀やってるわけではないのだな。

 

遅れて寛代が入ってきた。すると技術参謀が急に表情を変えて叫んだ。

「寛代!」

「ママ!」

 

(はぁ?)

私と美保の二人は目を丸くした。

 

(ママって何のことだ。なぜ技術参謀が?)

そんな彼女の傍に寛代は駆け寄ると、すがりついた。

 

小さい駆逐艦娘を抱き寄せた参謀は明らかに母親の顔になっていた。

「来ちゃダメって言ったでしょ」

 

「まさか、親子?」

青葉さんが呟く。

 

それを見ていた武蔵様の表情が少し和んだように見えた。

「フン……参謀とやらの言ったことはウソではないようだな」

 

一体何が、どうなっているのか……参謀の娘が寛代?

 武蔵様は大きくため息をついた。

 

 

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※これは「艦これ」の二次創作です。

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サイトも遅々と整備中〜(^_^;)

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PS:「みほ3ん」とは

「美保鎮守府:第三部」の略称です。

 

 

説明
<ご注意!>
この後18話以降は今までの2つのシリーズに関係する核心部分が出て参ります。
前シリーズをまだ、お読みになっていない読者諸兄は、その旨ご了承下さい。

では本編をどうぞ。
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Barを後にした提督は寛代から参謀たちが捕まったことを知って焦る。そして急きょ工廠へ向かうのだが。
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