幼馴染の麻菜ちゃん |
僕は亮平。
神谷亮平。
どこにでもいるような男子高生。
今は登校中で、幼馴染を待たせている。
いつもの曲がり道の電柱のところ。
しばらくするとその待っている幼馴染が見えてくる。
「麻菜ちゃあああああん!!!」
がすっ
勢いつけて走ってくるその幼馴染に蹴り飛ばされた。
「痛いよ麻菜ちゃん」
「朝から抱きつこうとしないで」
このこがその幼馴染。
平塚麻菜という女の子。
とりあえずとっても可愛い女の子で、学年の男子はほとんどが麻菜ちゃんの事が好きらしい。
「えへへー、今日寝坊しちゃったから俺、弁当ないんだー」
「…そう、ほら遅刻するよ亮平」
「うん!」
麻菜ちゃんがそういうと、俺は蹴り飛ばされた顔面を摩りながらついていった。
「よう神谷!」
「おはようー」
教室に入ると、ほとんどの生徒は既に教室にいた。
なんでか知らないけど皆学校来るの早すぎじゃない?
なんか僕は得した気分。
「早くしねーと先公くんぜー?」
「うん、席着くよー」
そう言われて、俺は前の方にある自分の席に着く。
そして、さっき寝ている時に見ていた夢の続きを見ようと、眠りの世界についた。
「ちゃんとしつけてあげないとだよー、麻菜」
「しつけって…まぁ、うん……」
そんな声が、ちょっとだけ聞こえた。
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