本編補足 |
新島
C1 新島
C2 調査
C3 結果
C1 新島
シーン皇国カントウ府。皇国海軍ハチマン基地。第8会議室から出て来るシーン皇国の軍人達。
アイダ『おい、ミツ。新島を発見すればそれこそ出世は間違いないだろうな。』
ミツダ『それはたいそう名誉な事だな。軍でなくとも他でも食ってはいけるだろうよ。しかし、今は火山活動が収まっているとはいえかなり危険ではある。』
笑うアイダ。
アイダ『ふっ、虎穴に入らずんば虎子を得ずというだろ。』
ミツダ『虎の餌になるなよ。支援する俺達の身にもなってみろ。』
基地の会議室棟から出る軍人達。彼らは停泊する第6フクロ丸を見る。
ミツダ『それでは我々は管制室へ行く。健闘を祈る。』
アイダに手を差し出すミツダ。握手する二人。第6袋丸に乗り込むアイダと乗組員の軍人達。管制室へと向かうミツダとその部下達。
ハチマン基地管制室。配置につくミツダとその部下達。彼らはハチマン基地に停泊する第6フクロ丸を見つめる。汽笛を鳴らし、出向する第6フクロ丸。
C1 新島 END
C2 調査
ハチマン基地管制室。
アイダの声『…島を発見した。周りに何処の船も見当たらない。』
頷く一同。
アイダ『第一発見者は我々の様だな。』
万歳して歓声を上げる一同。
ミツダ『やったな!』
アイダの声『そうだな。』
ミツダ『戻ったら祝いの酒といこう。』
アイダの声『それはいい。んっ…?』
ミツダ『どうした?』
アイダの声『…いや。今何か…。』
センカワの声『艦長。あれは本当に島なんですかい。』
アイダの声『…。』
センカワの声『これで見てください。』
アイダの声『…海上に出ている。形や色はどうあれ島は島だ。』
センカワの声『だったら気味の悪い島だ。さっさと戻りましょう。』
アイダの声『いや。このまま上陸し、我が皇国の旗を立ててから戻る。』
センカワの声『じょ、上陸するんですか。よした方がいいです。悪い予感がするんです。あれは…あれは島というより薄気味悪い生き物に見える。』
アイダの声『相変わらず臆病な奴だ。なあに、ただ旗を立てて戻ってくるだけだ。他の国にとられないようにな。すぐに終わる。……おい、ナガサワ、カノヤマを呼べ。ボートで上陸する。』
センカワの声『艦長。やめた方がいいですよ。』
アイダの声『臆病風に吹かれたか。そんなことでは何も成し遂げれんぞ。よし、行くぞ。』
ナガサワの声『はっ!』
カノヤマの声『はっ!』
アイダの声『おい、ミツ。暫く、船を離れる。留守中の連絡はセンカワに。』
ミツダ『ああ、分かった。』
靴音。暫くしてボートのエンジン音。
ミツダは顔を上げ周りを見回す。
ミツダ『アイダが我が国の旗を立てに向かった層だ。』
歓声が上がる。
大きな水しぶきの音と爆発音。眼を見開く一同。
ミツダ『お、おい。今の音は何だ!センカワ!聞こえるかセンカワ!!』
センカワの声『あ…艦長が…アイダ艦長がぁああああ。』
ミツダ『おい!センカワ!何があった!アイダはどうした!!?』
センカワの声『…ボ、ボートが真っ二つに…。』
ミツダ『真っ二つ…。』
ミツダの方を向くシーン皇国軍人A。
シーン皇国軍人A『火山活動が復活したのでは!』
眉を顰め、歯ぎしりするミツダ。
ミツダ『センカワ、聞こえるか!すぐにその場を離れろ!』
センカワの声『は、はい…。』
大きな音。
センカワの声『何だ!今の音は!!』
第6フクロ丸乗組員A『座礁だーーー!』
センカワの声『なっ!』
靴音。
ミツダ『おい、どうなっている!おい!!』
センカワの声『…なんだこれは…座礁じゃない!』
靴音。
センカワの声『あの島の根が…絡まって……何だこいつは…はは…こいつは島じゃない…島じゃ…。ひっひひひひひ。』
潰れる音と爆発音。
ミツダ『センカワー!センカワー!!』
無線機を落とし、周りのクルーを見るミツダ。彼は暫くして海の方を見つめる。
C2 調査 END
C3 結果
ハチマン基地。調査室に置かれる第6フクロ丸の残骸を見つめるミツダ。扉が開き、現れるシーン皇国軍人B。
シーン皇国軍人B『ミツダ通信官殿。ミヤタ少佐が話があると…。』
シーン皇国軍人Bを見つめるミツダ。
ミツダ『分かった。』
ミツダは調査室を出ていく。
ハチマン基地。司令官室。立って椅子に座るミヤタを見つめるミツダ。ミヤタはため息をついた後、眼をミツダに向ける。
ミヤタ『アイダ君と君は親密だったからな。アイダ君は勇敢な艦長だった。残念なことだ。』
俯くミツダ。
ミツダ『はい。しかし、彼は最後にお国の為に新島を…。』
椅子を回転させミツダの方を向くミヤタ。
ミヤタ『そこなんだが、君。…我が国を含めた各国、暗黒大陸連邦、千年大陸連邦、グリーンアイス連邦、カン大陸帝国等の調査の結果によるとな…。』
首を横に振るミヤタ。
ミヤタ『島なんて何処にも無かったと。』
眼を見開くミツダ。
ミツダ『そんな馬鹿な!アイダは、アイダが死ぬ前に島を発見したと!!通信記録も残っています!!』
ミツダの眼を見つめるミヤタ。
ミヤタ『…それは、海底火山が復活した時のパニックによる幻覚ではないか?』
ミツダ『しかし…。』
椅子を回転させミツダに背を向け、立ち上がり、窓から外を見るミヤタ。
ミヤタ『各国がこれだけあの海域を探しても島は無かった。それが結論だよ。』
ミヤタは窓に背を向けて歩き、椅子に座る。
ミヤタ『島は確かにあったかもしれないが、おおかたその後の火山活動で沈んだのだろう。』
2、3回頷くミヤタ。ミヤタを見つめるミツダ。
ハチマン基地。調査室。ミツダは、第6フクロ丸の残骸を見つめた後、天を見上げる。
C3 結果 END
END
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・必要事項のみ記載。 ・グロテスクな描写がございますので18歳未満の方、もしくはそういったものが苦手な方は絶対に読まないで下さい。 ・心理的嫌悪感を現す描写が多々含まれておりますのでそれういったものが苦手な方は絶対に読まないで下さい。 |
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