【戦艦少女R】こんなに愛が深いから
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こんなに愛が深いから

 

 

 

「さて……暁さん。これはどういうことでしょうか?」

「ほっ、鳳翔さん、えっと、それはっ…………」

 笑顔を。それはもう、その裏に何があるのか、一切を見通せないほどの笑顔をした鳳翔を前に、暁はぷるぷると震えている。危うく、そのまままた失禁をしてしまいそうなほどだ。

 ――最近。暁が「いたずら」をしてしまい、ビスマルクとティルピッツに思い切りお仕置きされてから、暁はティルピッツに手酷く犯される悪夢を見ては、おねしょをしてしまうようになってしまった。その被害を被るのは、駆逐艦たちの世話をしている鳳翔で、今もぐしょぐしょに濡れた布団を干しながら、そこで寝ていた張本人にお仕置きを与える。

「うふふっ、暁さんは本当に可愛いですね。赤ちゃんのように」

「ごっ、ごめんなさい!ごめんなさい!!あうっ!!」

 膝の上に乗せられて、ぺちん、ぺちん、とむき出しのお尻を強く叩かれる。あっという間に白いお尻は赤く腫れてきてしまった。優しい優しい鳳翔だが、怒る時はとことん容赦がない。彼女にしてみれば、下手に手心を加えた方が相手のためにならないから、と全力なのだろう。

「赤ちゃんではないのですから、いい加減におねしょは卒業なさい!怖い夢を見たからといってなんです、夢なんかよりも怖い敵と戦っているでしょう!!」

「でっ、でもっ、ティルピッツさん怖いんだもんっ!!なぜか深海の方の姿で現れるんだもん!!!あんなの綾波以外じゃ倒せないよ!」

 そんな風に泣きわめく暁を、影から覗き見る者が二人いた。彼女にトラウマを与えてしまった張本人二人だ。

「やりすぎたかなー……」

「どう考えてもやりすぎだ。お前は加減と言うものを知らん。あの娘、お前を見て怯える様になってしまったし、このままでは任務に支障をきたすぞ。早急に何とかしろ」

「えぇっ……」

「えぇっ、じゃない。ほら、行って来い」

 

「何とかしろって、そういうお姉ちゃんも裸吊りにしてたじゃん……そもそも、私が近づくと逃げちゃうし、どうすればいいのかな……」

 ぶつぶつと言いながら、それでもきちんとビスマルクの言いつけ通りに暁の部屋へと向かうティルピッツである。……一応、反省の気持ちはある。しかし、ついついやりすぎてしまったのにも理由はある訳で。

「……仕方がない、素直になって、みようかな…………」

 普段からけだるげな顔のティルピッツだが、少しだけ引き締まった顔で、暁の部屋を訪ねた。どうやら同室の姉妹たちは出払っているようだ。ただ、扉越しにもすすり泣く声が聞こえてくる。よっぽどひどく鳳翔にどやされてしまったのだろう。途中からはもう見ていないが、あの人が怒らせると無限に恐ろしいことはティルピッツもなんとなく理解している。

「ねぇ、暁。ちょっと聞いて欲しいことがあるんだけど……」

 扉をノックし、語りかける。だが、暁の返事はない。ただ、泣き声が少しこもって聞こえた。ティルピッツがやって来たことを知り、怯えて布団にくるまってしまったのだろうか。……ここまで、嫌われちゃうなんて。ティルピッツは沈んだ気持ちになりながら、それでも、語りかけることをやめなかった。

「この間は本当にごめん、やり過ぎた。 ……暁に、お仕置きの名目で好きな事できると思ったら、つい暴走しちゃって……」

 やはり返事はないが、扉に鍵はかかっていない。思い切ってティルピッツは部屋の中に入り、予想通りに布団にくるまり、顔も見せてくれない暁に向かって続けた。彼女はもうすっかり怯えてしまい、布団にくるまったまま、ベッドの端によってぷるぷると震えている。本当に、見ていて気の毒になるほどの怯えようだ。

「何とも思ってない相手に、あんな事はしないよ。好きだから、というか、好き過ぎて我を忘れたというか…… とにかく、ね。許してほしい。そんな風に怯えないでほしい……償いはする……から…………」

説明
有料リクエスト作品の健全な試し読み版です
本編は18禁、全文は下記のページにて課金していただけるとご覧いただけます

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