こんとん物語 16 |
実家に着いたこんとん。
当然ながらこんとんの実家には誰もいない。
だからこそ、こんとんは鍵を所持している。
鍵を開けて中へと入るこんとん。
彼女が明りをつけるとほどよい明るさの((電燈|でんとう))が灯る。
彼女が((裕福|ゆうふく))であった事がうかがい知れる。
なぜなら、シャンデリアの電燈だから。
彼女の実家は広い。
面積にして、5平方キロメートルはある。
この屋敷ともいうべき彼女の実家は掃除だけで、月何百万とかかるだろう。今は、人に掃除を任せているが、当時は彼女一人で全体の掃除をしていた。
彼女がここに用事が出来たのは、忘れ物をした事を思い出したからだ。中庭にある物を置き忘れていた。
中庭の鍵を自室のテーブル、鍵束の中から見つけて、中庭へと入る。
中庭の奥側、万年筆を見つける。これが彼女の忘れ物だ。
せっかく実家へと戻って来たので、自室へ入ってそこで寝る。
ベッドに入り、万年筆を握りしめながら、寝る。
翌朝、ベッドから((這|は))い出て、自室と自室周辺の掃除をする。
その後、全体の掃除を始める。
3日後の昼ごろ、大まかな掃除を終えたこんとんは明るい内に、掃除を終えた事を喜んで実家を閉めて探偵事務所へ戻る。
探偵事務所に着いたこんとんは、さっそくクリスに連絡して状況を聞く。都合が良い事に、明後日、取材に行く予定だと言う。
「予定通り、こんとん様も行きましょうね。」
と、念を押されるこんとん。
電話を終えて、筆を走らせ始めるこんとん。
事件のまとめと推理を書いている。
それを終えて、また寝る。
探偵事務所のベッドでである。
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