空と風と大地とともに4 |
:スカルテスの危機そして、術具の実力
ススは、答えに迷った。
しかし沈黙もつかの間、急にあたりの空気と雰囲気が重くなった。
ススは、すぐに分かった。
新しい刺客が現れたのだと・・・・
「ティック」
ススは術具を呼び出した。
術を使うのに、術具は必要ないのだがススの場合、術具を使って術の幅を広げている。
これは、唱える時間が短く手間がはぶくには、最も簡単な方法である事をススは知っていた。
この逃げ続けの3年間で・・・
「スス。もしかして・・・あなた狙われてるの?どうして、なぜ・・・。教えて、あなたの力になりたいわ」
サラが言い終わるか、終わらないかの時に急に殺気が放たれた。
そして同時に、3本の針も飛んだ。
「盾よ、壁よ。無関係な客を守れ。風よ我をまとえ」
風で針を、なぎ払ったスス。
同時に、刺客が顔を出してきた。
「キッヒッヒッヒヒヒヒ、あなた・・スカルテス・キトリ・トリーテルですね」
「・・・・・・」
ススは、何も言わなかった。
「無言を肯定とみなしてよろしいですね。さぁ〜死んでもらいましょう」
両腕をたらして、指には長い爪をつけている。
接近戦が得意そうだが、針などの投げもあるのでうかつに気は抜けない。
「水よ、固まりとなり敵を阻め」
ススは、自分の周りに氷の壁を作り、向かってくる刺客を邪魔するように戦っている。
ススは、自分から攻めないのだ。
いや、攻める事ができないというのが正しいのかもしれない。
このままでは、明らかに勝敗がみえている。
「スカトイレスがスカルテスで、私の幼なじみが指名手配で・・・・。話を聞く前に、このままじゃダメだわ!」
********************************
一方、クロは空を飛んでいた。
「くるっぽー、くるっぽー(人前でキトリに変わることは、まず無いだろう。ススにも言ってないが、僕はたまに、未来が見えるんだ。しかも、変える事の出来る未来が・・・)」
「母さん、カラスがくるっぽーと鳴いてるよ?」
「そうだね。子どもだから上手く鳴けないんでしょう」
「ふ〜ん、子ガラスなんだね」
「くるっぽー(ボクはハトだ〜!)」
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平和な時を過ごしているクロに対して、緊迫した状況にススはいた。
「とっさに、客を眠らせるほどの実力者か・・・・よゆうか。かたはらいたいわぁ〜!!」
刺客は身をかがめ、一瞬のうちに突っ込んできた。
やすやすと氷の壁を避け、つよめよって来た。
その時、刺客の首をなぎ払おうとした者が現れた。
しかし、そこには残像が切れただけだった。
しかしサラは、手ごたえを確かに感じていた。
「クケー!きさま、こいつの仲間なのかぁ。殺すぞきさまも・・・しかし、その前にグッフェフェフェ・・・」
「ちちち、ちがーう!初めにコイツを見つけたのは私よ。それを横取りすると言うなら、私が相手になるわ」
「・・・・・・。そういうことなら、仕方ない。ここはひとまず引きましょう・・・ヒッヒッヒヒヒ」
刺客は爪を直すと、普通に帰って行った。
ススは、ピットと言い術具を直した。
「・・・・・。ありがとうサラ、助かったよ」
「どういうことか、ちゃんと説明してよね」
ススは店を元に戻し、席について話しはじめた。
自分は小さい頃から偽名を使っていたこと、親が誰かから命を狙われていたこと、そして自分が親を殺したこと・・・・・
それからの3年間について・・
日がすこし傾きはじめたころ、話が終わりサラも一応納得はしたようだった。
「だいたい分かったわ。一つお願いがあるんだけど・・・」
少し言いにくそうに、もじもじしている。
「なんだいサラ?」
「手合わせしてくれない?あの殺すとか殺さないとかじゃなくて、あなたにかかってる賞金なんてどうでもいい。ただ純粋に勝負がしたいわ・・・ダメかな」
「・・・・・・。いいよ。最近、手合わせしてなかったから久しぶりにするのも良いね」
「勝敗は術連(世界術具連盟)公式でいいわね。明日の朝、カノオウエで・・・」
「わかった」
それから2人は、昔の話をつまみに時間を潰していった。
日も暮れて、闇が世界を支配しはじめた頃2人は別れた
「また明日。いい勝負にしようね」
「勝つのは私よ・・・負けないわ」
サラと分かれたススは、明日勝負することをクロに伝えた。
クロはススの事を心配したが一度いった事は、曲げないことを3年間の付き合いで知っているので、何も言わなかった。
ただ、「負けるな」と応援しただけだった。
説明 | ||
今回で四作目です 読んでくれている人がいるって 嬉しいですね ありがとうございます さて今回は急展開です スカルテスの幼馴染であるサラ そのサラに正体がばれてしまう さぁ どうする、サラ どうなるスカルテス サラはスカルテスに刃の向けるのだろうか? |
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