こんとん物語 19
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「分百こんとんだろう?」

 

((飄々|ひょうひょう))とした調子で、語り出す女性がいた。

名前を滝川という。

 

「どなたでしょう。」

 

警戒した様子で、クリスがたずねる。

 

「滝川という者だが、さっき私の名前を耳にしたものでな。」

 

「あなたとイザベルはどういった関係でしょう?」

 

こんとんが直球に滝川にたずねる。

 

「私は依頼されたに過ぎない。イザベルとは親友でもあるが、私は殺し屋だからな。」

 

「殺し屋?」

 

「”死人に口無し”と言ってな。出来るんだよ。神隠しが。

私はその手伝いをしている。つまり、わたしは殺し屋のような者だな。」

 

 

こんとんは質問を重ねる。

 

「今回の事件にはどの程度、関わりがありますか?」

                ・・・・

「イザベルが作った死体を隠した。ちょうど三体だな。」

 

「分かりました。協力ありがとうございます。行きましょう。クリス。」

 

淡々とこんとんはその場を離れる。クリスもそれに続く。

 

 

何々駅へと入ると、こんとんはベンチにぐったりと体を預ける。

 

こんとんとクリスは同じベンチに座る。

 

「今日の収穫はどうでしたか。こんとん。」

 

「全く、収穫無しどころか、スタート地点に戻されてしまいました。」

 

「そうですか。あなたの目にもそう見えますか。」

 

しばらくして、こんとんの方から。

 

「行きましょう?」

と、クリスを((催促|さいそく))する。

 

「わかりました。では、いきましょう。」

と、クリスはぎこちなく答える。

 

 

疲れていた二人は電車に乗った後、寝てしまって、ぎりぎりまで起きずに乗り過ごしそうになった。

 

こんとんは情報屋アニスを通じて探偵事務所へと帰った。

 

ベッドで横になってぐっすり眠るようだ。

 

”おやすみ、こんとん。”と自分に((挨拶|あいさつ))して、眠った。

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ミステリ全般 ミステリー こんとん 

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